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ユミコ奪還編~十二宮殿の戦い

第78話 勇者精霊ルギアと再会する

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 ユミコを救うべく、俺はついに、ルギア神殿の本殿にたどり着く。
 つか、ルギアとユミコは、どこに居るんだ?
 ルギア像のある本殿に来たけれど、ここで合ってるよな?


「精霊ルギア、ユミコを返せ!」
 俺はルギア像に向かって、叫んでみる。
 だけど何もおこらない。

 ここじゃないのか?
 俺は焦りだす!
 そもそも神って、神殿に居るのか?

 ピッツオーン!

 突然ケイが、ルギア像をかすめる様に光線銃を撃つ。
 そしてルギア像に光線銃を向ける。
「次は当てるわよ、精霊ルギア。いや、ターニャ!」

「その名を知ってるとは、おまえ、何者だ?」
 どこからともなく、ルギアの声がする。
「そんなの、おまえの想像通りだよ。」
 とケイはニヤける。
「そうですか。なら仕方ありませんね。」
 なんと、ルギア像が実体化する。
 と同時に、俺たちの居る場所も、神殿内から、だだっ広い広場に移る。

「ここは?」
 俺は辺りを見渡す。
 ここはどこかの高原らしく、山の峰にそって、石畳みの階段が続いている。
 その階段の先に、小さな宮殿みたいな建物がある。
 その建物の後方にも、石畳みな階段があって、その先にまた、小さな宮殿みたいな建物が見える。

「ゆ、ユミコはどこだ!」
 こんな場所の事より、今はユミコだ。
「ユウタよ、おまえには言ったはず。
 おまえに罰を与えると。」
 ルギアはいきなり、意味不明な事を言い出す。
「それがどうした。
 俺はおまえに言われた通り、ルギア神殿に来た。
 約束通り、ユミコを返せ!」
「ふ。」
 俺の言葉に、ルギアは困った表情を浮かべるだけだ。

「まさか、精霊神ともあろう御方が、約束を破る訳じゃないよな?
 あ、おまえがルギアじゃなくてターニャなら、約束を反故に出来るな。」
「黙れ!」
 ケイの言葉にルギアがキレる。

「ユミコの死は、神の決定。
 だが、いいだろう。おまえ達にチャンスをやろう!」
 って、おいおい、ここに来れば助けるって、あんた言ってたよね。
 約束守らないなんて、どこの国の首相だよ。

「ここに、ゴーレムが護る十二の宮殿がある。」
「ゴーレム?」
 ゴーレムって、あのゴーレムか?
 チチブの入り口に陣取ってたヤツ。

「この十二の宮殿の先に、ユミコは居る。
 ここを十二時間以内に突破しな!」

 ルギアは言うだけ言うと、姿を消した。

「マジかよ、あのゴーレムが、十二体も居るのかよ。」
 俺はチチブの入り口で戦ったゴーレムの事を思い出す。
 あんなの、まともに戦ったら、勝ち目はないぞ。

「安心なさい。私たちが力をかすわ。」
 その言葉に、俺は振り返る。
 そこには金髪ツインテールの女性がいた。
 確かケイと同じ、シリウスシスターズのひとり。リムって名前だったよな。
 って、よく見たら、リムの後ろに、ユアとマインも居るよ。

 ここにシリウスシスターズの四人が勢ぞろい。
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