30 / 221
ユミコ争奪編
第30話 勇者対戦相手に困惑
しおりを挟む
ユミコを仲間にするのに、なぜかユミコ争奪戦に勝たなければいけなくなった。
なんか知らんが、面倒な事になった。
イワツキの村の中央広場に、特設会場が設けられた。
普段はお祭りなどの会場に、使ってるらしい。
ユミコ争奪戦に参加するのは、結局、俺を含めて4組だけだった。
魔王を倒したいと言う、ユミコの願いに沿えるのは、それだけしかいなかったみたいだ。
このイワツキの村で療養する勇者達のほとんどは、魔王討伐を諦めたヤツらだった。
「みんなー、私をパーティに加えたいかー。」
「おー。」
ユミコの掛け声に、参加者一同、盛り上がる。
俺も、なんでこんな事しなくちゃいかんのか、よく分からん。
結局ユミコの銀の笛は、この争奪戦を勝ったら、聞かせてくれるとの事だった。
「それじゃあ早速一回戦、始めるよー。」
「わー。」
会場からは、われんばかりの大歓声。
全く、どこから聞きつけたのか、凄い観客だ。
「まずは、勇者ユウタぁ!」
ユミコにコールされ、俺は会場に設置された闘武場に上がる。
この広場には、10メートル四方の闘武場が設けられていた。
「お次は、勇者マインと仲間達ー!」
そのコールで、長い銀髪の女性を先頭に、4人の女性が闘武場に上がる。
「きゃー、マイン様ー。」
「ユア様ー、こっち向いてー。」
なぜか黄色い声援が上がる。
銀髪女性の他は、金髪ツインテール、赤髪ポニーテール、青髪ショートヘアといった面々。
彼女たちで、何か専用の物語が作れそうだ。
俺の物語が終わった後、この人らでスピンオフ作品作れるんじゃないか?
まあ、こっちはひとりなのに、あっちは4人か。
勝てるのか、これ。
「ふ、運が無かったな、おまえ。」
勝負開始前のひと時、長い銀髪の女性が話しかけてくる。
「ひとりの美しい女性の運命がかかってんだ。悪く思うなよ。」
と銀髪の女性は俺をにらむ。
「別にいいさ、あんた達が魔王を倒してくれるならな。」
と俺はあえて、お姉さんの話しに合わせてみる。
俺の言葉になぜか銀髪の女性は、キョトンとしている。
ん?
俺何か、変な事言いました?
「ふん、愛しのハニーの前だからって、心にもない事言ってんじゃないわよ!」
と、金髪ツインテールの女性がしゃしゃり出てくる。
何言ってんだ、こいつ。
今度は俺が、キョトンとしてしまう。
「あれれぇ、その反応。
ひょっとして君、本気で魔王を倒す気でいるの?」
今度は、青髪ショートヘアの女性が素っ頓狂な声をあげる。
何言ってんだ、こいつ。
この作品は、そう言った物語だろ。
「そんなはずないだろ。
ここに居る男はみな、あの女性目当てなのには、かわりない。
たく、けがらわしい!」
と、赤髪ポニーテールの女性が吐き捨てる。
「おい、何言ってんだ、おまえら。」
あまりの話しの噛み合わなさに、俺も反論せずにはいられない。
こいつら何か、はき違えていないか。
そんな俺の戸惑いをよそに、俺達の対戦が始まった。
なんか知らんが、面倒な事になった。
イワツキの村の中央広場に、特設会場が設けられた。
普段はお祭りなどの会場に、使ってるらしい。
ユミコ争奪戦に参加するのは、結局、俺を含めて4組だけだった。
魔王を倒したいと言う、ユミコの願いに沿えるのは、それだけしかいなかったみたいだ。
このイワツキの村で療養する勇者達のほとんどは、魔王討伐を諦めたヤツらだった。
「みんなー、私をパーティに加えたいかー。」
「おー。」
ユミコの掛け声に、参加者一同、盛り上がる。
俺も、なんでこんな事しなくちゃいかんのか、よく分からん。
結局ユミコの銀の笛は、この争奪戦を勝ったら、聞かせてくれるとの事だった。
「それじゃあ早速一回戦、始めるよー。」
「わー。」
会場からは、われんばかりの大歓声。
全く、どこから聞きつけたのか、凄い観客だ。
「まずは、勇者ユウタぁ!」
ユミコにコールされ、俺は会場に設置された闘武場に上がる。
この広場には、10メートル四方の闘武場が設けられていた。
「お次は、勇者マインと仲間達ー!」
そのコールで、長い銀髪の女性を先頭に、4人の女性が闘武場に上がる。
「きゃー、マイン様ー。」
「ユア様ー、こっち向いてー。」
なぜか黄色い声援が上がる。
銀髪女性の他は、金髪ツインテール、赤髪ポニーテール、青髪ショートヘアといった面々。
彼女たちで、何か専用の物語が作れそうだ。
俺の物語が終わった後、この人らでスピンオフ作品作れるんじゃないか?
まあ、こっちはひとりなのに、あっちは4人か。
勝てるのか、これ。
「ふ、運が無かったな、おまえ。」
勝負開始前のひと時、長い銀髪の女性が話しかけてくる。
「ひとりの美しい女性の運命がかかってんだ。悪く思うなよ。」
と銀髪の女性は俺をにらむ。
「別にいいさ、あんた達が魔王を倒してくれるならな。」
と俺はあえて、お姉さんの話しに合わせてみる。
俺の言葉になぜか銀髪の女性は、キョトンとしている。
ん?
俺何か、変な事言いました?
「ふん、愛しのハニーの前だからって、心にもない事言ってんじゃないわよ!」
と、金髪ツインテールの女性がしゃしゃり出てくる。
何言ってんだ、こいつ。
今度は俺が、キョトンとしてしまう。
「あれれぇ、その反応。
ひょっとして君、本気で魔王を倒す気でいるの?」
今度は、青髪ショートヘアの女性が素っ頓狂な声をあげる。
何言ってんだ、こいつ。
この作品は、そう言った物語だろ。
「そんなはずないだろ。
ここに居る男はみな、あの女性目当てなのには、かわりない。
たく、けがらわしい!」
と、赤髪ポニーテールの女性が吐き捨てる。
「おい、何言ってんだ、おまえら。」
あまりの話しの噛み合わなさに、俺も反論せずにはいられない。
こいつら何か、はき違えていないか。
そんな俺の戸惑いをよそに、俺達の対戦が始まった。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
死亡エンドしかない悪役令息に転生してしまったみたいだが、全力で死亡フラグを回避する!
柚希乃愁
ファンタジー
『Blessing Blossom』という大人向けの恋愛シミュレーションRPGゲームがあった。
いわゆるエロゲ―だ。
その中に登場する公爵家長男レオナルド=クルームハイト。
あるときゲーム内のキャラクターであるはずの彼は、今の自分ではないもう一つの記憶を思い出す。
それはこの世界とは別の世界のもの。
その記憶の中で、彼は今自分がいるのがゲームの世界だということを知る。
しかもレオナルドは、ヒロインのどのルートに進んでも最後は死亡してしまう悪役令息で……。
ゲーム本編開始までにはまだ時間がある。
レオナルドは記憶を頼りに死亡回避のために動き出す。
自分にできることをしよう、と。
そんなレオナルドの行動は少なからず周囲に影響を与えていく。
自身の死亡回避、そして悠々自適なスローライフという目標に向かって順調に進んでいるかに見えたレオナルドだが、ある事件が起きる。
それはゲームにはなかったもので……。
ゲームと今レオナルドが生きている現実で展開が違っているのだ。
この事件をきっかけにレオナルドの考え方は変わっていくこととなる。
果たしてレオナルドは死亡エンドを回避できるのか―――。
*念のためのセルフレイティングです。
10/10 男性向けHOTランキング3位!
10/11 男性向けHOTランキング2位!
10/13 男性向けHOTランキング1位!
皆様お読みくださりありがとうございますm(__)m
11/4 第一章完結
11/7 第二章開始
森に捨てられた俺、転生特典【重力】で世界最強~森を出て自由に世界を旅しよう! 貴族とか王族とか絡んでくるけど暴力、脅しで解決です!~
WING/空埼 裕@書籍発売中
ファンタジー
事故で死んで異世界に転生した。
十年後に親によって俺、テオは奴隷商に売られた。
三年後、奴隷商で売れ残った俺は廃棄処分と称されて魔物がひしめく『魔の森』に捨てられてしまう。
強力な魔物が日夜縄張り争いをする中、俺も生き抜くために神様から貰った転生特典の【重力】を使って魔物を倒してレベルを上げる日々。
そして五年後、ラスボスらしき美女、エイシアスを仲間にして、レベルがカンスト俺たちは森を出ることに。
色々と不幸に遇った主人公が、自由気ままに世界を旅して貴族とか王族とか絡んでくるが暴力と脅しで解決してしまう!
「自由ってのは、力で手に入れるものだろ? だから俺は遠慮しない」
運命に裏切られた少年が、暴力と脅迫で世界をねじ伏せる! 不遇から始まる、最強無双の異世界冒険譚!
◇9/25 HOTランキング(男性向け)1位
◇9/26 ファンタジー4位
◇月間ファンタジー30位
聖女なので公爵子息と結婚しました。でも彼には好きな人がいるそうです。
MIRICO
恋愛
癒しの力を持つ聖女、エヴリーヌ。彼女は聖女の嫁ぎ制度により、公爵子息であるカリス・ヴォルテールに嫁ぐことになった。しかしカリスは、ブラシェーロ公爵子息に嫁ぐ聖女、アティを愛していたのだ。
カリスはエヴリーヌに二年後の離婚を願う。王の命令で結婚することになったが、愛する人がいるためエヴリーヌを幸せにできないからだ。
勝手に決められた結婚なのに、二年で離婚!?
アティを愛していても、他の公爵子息の妻となったアティと結婚するわけにもいかない。離婚した後は独身のまま、後継者も親戚の子に渡すことを辞さない。そんなカリスの切実な純情の前に、エヴリーヌは二年後の離婚を承諾した。
なんてやつ。そうは思ったけれど、カリスは心優しく、二年後の離婚が決まってもエヴリーヌを蔑ろにしない、誠実な男だった。
やめて、優しくしないで。私が好きになっちゃうから!!
ブックマーク・いいね・ご感想等、ありがとうございます。誤字もお知らせくださりありがとうございます。修正します。ご感想お返事ネタバレになりそうなので控えさせていただきます。
転生王女は異世界でも美味しい生活がしたい!~モブですがヒロインを排除します~
ちゃんこ
ファンタジー
乙女ゲームの世界に転生した⁉
攻略対象である3人の王子は私の兄さまたちだ。
私は……名前も出てこないモブ王女だけど、兄さまたちを誑かすヒロインが嫌いなので色々回避したいと思います。
美味しいものをモグモグしながら(重要)兄さまたちも、お国の平和も、きっちりお守り致します。守ってみせます、守りたい、守れたらいいな。え~と……ひとりじゃ何もできない! 助けてMyファミリー、私の知識を形にして~!
【1章】飯テロ/スイーツテロ・局地戦争・飢饉回避
【2章】王国発展・vs.ヒロイン
【予定】全面戦争回避、婚約破棄、陰謀?、養い子の子育て、恋愛、ざまぁ、などなど。
※〈私〉=〈わたし〉と読んで頂きたいと存じます。
※恋愛相手とはまだ出会っていません(年の差)
イラストブログ https://tenseioujo.blogspot.com/
Pinterest https://www.pinterest.jp/chankoroom/
※作中のイラストは画像生成AIで作成したものです。
異世界二度目のおっさん、どう考えても高校生勇者より強い
八神 凪
ファンタジー
旧題:久しぶりに異世界召喚に巻き込まれたおっさんの俺は、どう考えても一緒に召喚された勇者候補よりも強い
【第二回ファンタジーカップ大賞 編集部賞受賞! 書籍化します!】
高柳 陸はどこにでもいるサラリーマン。
満員電車に揺られて上司にどやされ、取引先には愛想笑い。
彼女も居ないごく普通の男である。
そんな彼が定時で帰宅しているある日、どこかの飲み屋で一杯飲むかと考えていた。
繁華街へ繰り出す陸。
まだ時間が早いので学生が賑わっているなと懐かしさに目を細めている時、それは起きた。
陸の前を歩いていた男女の高校生の足元に紫色の魔法陣が出現した。
まずい、と思ったが少し足が入っていた陸は魔法陣に吸い込まれるように引きずられていく。
魔法陣の中心で困惑する男女の高校生と陸。そして眼鏡をかけた女子高生が中心へ近づいた瞬間、目の前が真っ白に包まれる。
次に目が覚めた時、男女の高校生と眼鏡の女子高生、そして陸の目の前には中世のお姫様のような恰好をした女性が両手を組んで声を上げる。
「異世界の勇者様、どうかこの国を助けてください」と。
困惑する高校生に自分はこの国の姫でここが剣と魔法の世界であること、魔王と呼ばれる存在が世界を闇に包もうとしていて隣国がそれに乗じて我が国に攻めてこようとしていると説明をする。
元の世界に戻る方法は魔王を倒すしかないといい、高校生二人は渋々了承。
なにがなんだか分からない眼鏡の女子高生と陸を見た姫はにこやかに口を開く。
『あなた達はなんですか? 自分が召喚したのは二人だけなのに』
そう言い放つと城から追い出そうとする姫。
そこで男女の高校生は残った女生徒は幼馴染だと言い、自分と一緒に行こうと提案。
残された陸は慣れた感じで城を出て行くことに決めた。
「さて、久しぶりの異世界だが……前と違う世界みたいだな」
陸はしがないただのサラリーマン。
しかしその実態は過去に異世界へ旅立ったことのある経歴を持つ男だった。
今度も魔王がいるのかとため息を吐きながら、陸は以前手に入れた力を駆使し異世界へと足を踏み出す――
逆ハーレムエンドは凡人には無理なので、主人公の座は喜んで、お渡しします
猿喰 森繁
ファンタジー
青柳千智は、神様が趣味で作った乙女ゲームの主人公として、無理やり転生させられてしまう。
元の生活に戻るには、逆ハーレムエンドを迎えなくてはいけないと言われる。
そして、何度もループを繰り返すうちに、ついに千智の心は完全に折れてしまい、廃人一歩手前までいってしまった。
そこで、神様は今までループのたびにリセットしていたレベルの経験値を渡し、最強状態にするが、もうすでに心が折れている千智は、やる気がなかった。
俺は帰りたいんですが。
つちやながる
ファンタジー
生まれ変わったら魔物だった。人だった記憶はある.当たり触らずの生き方が無難でいいと思ってる。魔物でもそんな感じだったのに。召喚されてから次から次に何かが起こる。俺は住処に帰りたいだけなんだ。進んだ先はどうなる?的な、ハーレムも恋愛も無い思いつくまま日常だらだら帰宅困難珍道中目標。一章完結(章設定忘れてる)第二章追加。かなり不定期更新。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる