病んでる僕は、

蒼紫

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始まり《改訂版》

ホモ校だったらしい

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 先生が足を止め、目の前のクラスを指差す。
「ここがお前のクラス、1A。んじゃ、俺が呼んだら入ってこい」
「……はい。」

ああ、憂鬱だ。
心臓がバクバクしてるし、お腹のあたりがなんとも言えない感じになる。気持ち悪い。
緊張してる?
ある意味してるのかもしれない。
でもそれよりも……。

先生がクラスに入っていくのを尻目に、はぁとため息をつくが、それは大きな歓声によって掻き消された。

「「「キャァァァァァァアァアァア!」」」

「ゴホッげほっ……けほっ……!?」

思わず咳き込んでしまった。
一体なんなんだ、この歓声は…。

しかし、聞こえてきた新たな歓声にヒクッと口元が引き攣るのが分かる。

「せんせぇー! 今日もイケメンですぅー!」
「先生抱いてー!!」
「カッコイイーーー!!」
「素敵~!」
「キャアー!!」
「ホストー!」

こ、ここはライブハウスか?
ていうか……全員男だよね??

抱いて、って……もしかしてここ……ホモ校なのか?


僕は慌てて記憶を呼び起こす。


ーーーーーーーー

『もしもし、夜霧かい?』
「……うん。」
『もうすぐこっちに帰ってくる頃だろう? 高校は僕の学校に来るといいよ。』
「……分かった。」
『ちなみに、学校の説明だけど、~~~~』
「……」
『それでこの学校、小さな頃から隔離された環境にあるせいか、ゲイの人やバイセクシャルの人が多いんだ。』
「……」
『それで~~~』
「……」
『というわけなんだ。分かったかい?』
「うん、ありがとう。」
『うん、じゃあ僕は仕事に戻るよ。体調に気をつけてね。』
「うん、バイバイ。」

ーーーーーーーー


ああ、確かに言っていた。

父さんから電話が来て、学校の説明を受けた時、最初の方に言っていた。

どうせ、どこの学校も同じだろうと話半分にしか聞いてなかったのがいけなかった。

まぁ、でも僕の生活に差し障りがなければ大丈夫か、という結論を無理矢理導き出して、先生に名前を呼ばれるのを待つことにした。
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