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【改訂前】なんて面倒くさい…
二人の関係は
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「……聞いてないんだけど。」
「……」
アニメのシーンなら多分僕は正座させられてるけど、生憎ここはアニメじゃないので、僕は加奈川くんの前に突っ立ってる。
「なんでさっき言ってくれなかったの?……ていうか、なんて言うかぁ……」
加奈川くんは自分がしてきたことがそういう事だと理解してたからこそ、強く言えないのだろう。
弱々しい声を出しながら、荒々しい仕草で髪の毛をかく。
それがなんだか彼らしくなくてじっと見つめた。
「……ごめん」
「別にいいです」
「……やり過ぎたのは否めない」
「はぁ、」
「…夜霧くん怒んないの」
「だって、怒ってないです。」
「どうせ俺のせいじゃないって言うんでしょぉ」
「分かってるじゃないですか」
「夜霧くんだからねぇ…」
なんだか納得いかないというような、そして呆れたような顔で見られた。
「なんです、その顔」
「……別にぃ?」
「そうですか」
「はぁぁぁああ~」
途端、加奈川くんがしゃがみこみ溜息を吐いた。
随分と長い溜息に眉を顰めるとまたはあぁぁ、と溜息を吐く。
「なんで言わなかったの」
「聞かれてないですし」
「そうですか」
「ええ」
その答えが気に入らないのはわかってるけど、それ以外に答えようがないからそう答えた。
加奈川くんは口をたこにしつつ、やっぱりしゃがみこんでいた。
「なんていうか、やっぱずっと見てきたけど二人の関係が分かんない」
突然ぽつりと日向くんがそう言った。
「え、何ぃ?君ストーカーなの?やだよぉ、夜霧くん変なの引っ掛けないでよぉ」
「酷い!辛辣!」
「なんか着いてきたんです」
「ちょっと!?」
加奈川くんはじっと日向くんを見つめるとてか同クラの子じゃん、と呟く。
「そうですそうです、けしてあやしいものではござぁませんよ!」
「怪しいヤツはみんなそう言うんだよねぇ…」
「その目!やめなさい!!」
「はあ、まあからかうのはこれくらいにして。」
トホホ、疲れる……と日向くんが肩を落とした。
「で、夜霧くんと僕の関係だっけぇ?」
「うん、そう」
「……僕としては生贄だったんだけど、最近は友人になれたかなって思ってるかなぁ」
「僕としてはお互いが生贄なだけじゃないですかね。加奈川くんが強引だから逃げれないってのもあるし。」
「友人についてはノータッチぃ?」
加奈川くんは目を細める。
三日月型の目。
「……僕は友人なんて要りませんから。」
そう言って僕は窓の外を見つめた。
暗い、新月。
満月には程遠いようだ。
ーーーーーー
書きたい部分がどうしても遠くて悩んでましたが第1段階突破(無理矢理)です。
「……」
アニメのシーンなら多分僕は正座させられてるけど、生憎ここはアニメじゃないので、僕は加奈川くんの前に突っ立ってる。
「なんでさっき言ってくれなかったの?……ていうか、なんて言うかぁ……」
加奈川くんは自分がしてきたことがそういう事だと理解してたからこそ、強く言えないのだろう。
弱々しい声を出しながら、荒々しい仕草で髪の毛をかく。
それがなんだか彼らしくなくてじっと見つめた。
「……ごめん」
「別にいいです」
「……やり過ぎたのは否めない」
「はぁ、」
「…夜霧くん怒んないの」
「だって、怒ってないです。」
「どうせ俺のせいじゃないって言うんでしょぉ」
「分かってるじゃないですか」
「夜霧くんだからねぇ…」
なんだか納得いかないというような、そして呆れたような顔で見られた。
「なんです、その顔」
「……別にぃ?」
「そうですか」
「はぁぁぁああ~」
途端、加奈川くんがしゃがみこみ溜息を吐いた。
随分と長い溜息に眉を顰めるとまたはあぁぁ、と溜息を吐く。
「なんで言わなかったの」
「聞かれてないですし」
「そうですか」
「ええ」
その答えが気に入らないのはわかってるけど、それ以外に答えようがないからそう答えた。
加奈川くんは口をたこにしつつ、やっぱりしゃがみこんでいた。
「なんていうか、やっぱずっと見てきたけど二人の関係が分かんない」
突然ぽつりと日向くんがそう言った。
「え、何ぃ?君ストーカーなの?やだよぉ、夜霧くん変なの引っ掛けないでよぉ」
「酷い!辛辣!」
「なんか着いてきたんです」
「ちょっと!?」
加奈川くんはじっと日向くんを見つめるとてか同クラの子じゃん、と呟く。
「そうですそうです、けしてあやしいものではござぁませんよ!」
「怪しいヤツはみんなそう言うんだよねぇ…」
「その目!やめなさい!!」
「はあ、まあからかうのはこれくらいにして。」
トホホ、疲れる……と日向くんが肩を落とした。
「で、夜霧くんと僕の関係だっけぇ?」
「うん、そう」
「……僕としては生贄だったんだけど、最近は友人になれたかなって思ってるかなぁ」
「僕としてはお互いが生贄なだけじゃないですかね。加奈川くんが強引だから逃げれないってのもあるし。」
「友人についてはノータッチぃ?」
加奈川くんは目を細める。
三日月型の目。
「……僕は友人なんて要りませんから。」
そう言って僕は窓の外を見つめた。
暗い、新月。
満月には程遠いようだ。
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書きたい部分がどうしても遠くて悩んでましたが第1段階突破(無理矢理)です。
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