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【改訂前】なんて面倒くさい…
デート権とお願いは誰に。
しおりを挟む『皆さんお静かに。では、東屋さんは一位なので生徒会の誰かとのデート権と一日生徒会で過ごし優遇される生徒会優遇権が贈られます。生徒会会長と書記もしくは親衛隊総隊長、もしくは日向 茉莉さんの中から一人お願いを聞いてもらうことが出来ます。』
一位だけどショボくない?
もっとなんか…いい景品あるだろ…。
普通に生徒会とのデート権とか要らない。
『では、東屋さんは誰とのデート権を所望しますか?』
マイクをスっと顔の前に差し出されジトッと会長と柳瀬先輩を見つめる。
周りは論外だ。
田無先輩ならいいかもだけどあんまりいい印象持たれてる感じがしないし。
それならいつも一緒にいる柳瀬先輩だろう。
さっきからソワソワと落ち着かなそうにしてる柳瀬先輩にニコッと笑いかけると犬の尻尾と耳が見えてくる。
『柳瀬先輩でお願いします』
不満げにこちらを見る会長なんか知らない。
どうせこのイケメンな俺様が選ばれるとかなんとか思ってたんだろう。
誰が好き好んで指名するか、あんな俺様。
あ、この後日向くんに何お願いしよ。
そこでふと考える。
あの変な人…じゃなくて日向くんにはああ言ったけど、加奈川くんの鉢巻きも入ってるんだよな。
ここで日向くんにお願いすれば貸し借りなしになって今後は関わらず済みそうだけど、加奈川くんにお願いすれば新たな関係を疑われずに済むよな。
だけど、いや…でも……、
「東屋さん?」
よっぽど難しい顔をしてたのか、心配そうにこそっと声をかけてくれる田無先輩。
「あ、すみません。なんでもないです」
ま、約束は約束だし今後関わらなければいい話か。
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