病んでる僕は、

蒼紫

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【改訂前】なんて面倒くさい…

何かの間違い。

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『東屋夜霧くんです。』
「え…、」

ほんの一瞬静まり返り、悔しげな声が次々に上がっていく。
注目を浴びる中、僕は一人困惑していた。
「え、なんで、僕なんですか?…僕四つしか取ってないんですけど…」
「五つだよぉ」
「え?」
振り向くと相変わらずへらへらと笑う加奈川くんの姿がある。
「僕のも最後に入れといた」
えへっ、と無邪気に笑う加奈川くん。
いや、何してんの。
額に片手を当てて周りにバレない程度に小さく溜息をつく。

「…いや、だとしてもです。たったの五つでなんで優勝なんですか…?」
『さっさとしろ、平凡。』
五月蝿い。やっぱりあの人僕の脳内黒表に載せてやる。

取り敢えず、舞台まで上り数人と共に立つ。
途中で父さんと目が合った。
心配しすぎて今にもこっちまで来て僕を攫っていきそうな目をしていた。

『まずは五位の……』

今僕は死んだ魚のような目をしてるんだろうな…。
て言うか、なんで僕なんだ?
あ、そうだ、ミスをしてるんだ。
それなら早く言うべきだろう。

「おい、平凡」
「……」
「おいっ!」
もう、五月蝿いな…。
「煩いですよ、人の話くらい黙って聞けないんですか?」
「なっ…」

僕が会長サマに冷たい視線をやると顔を真っ赤にして黙り込む。

「ふんっ」
ふんって、子供か。

「あ、会長サマ。なんで僕が一位なんですか?計算間違えたんですか?」
「……」
黙りを決め込む会長サマ。

いや、本当に子供だな。
僕にいちいち張り合わなくていいだろ…。

「…すみませんでした、前言撤回します。会長サマイケメン。お優しい。格好良い。完璧ですね。」
「…ふざけてんのか?」
「いえ別に。」
ずっと目を逸らすと睨まれた。




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