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【改訂前】うるさい
代わりの同室者
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その夜、同室者になったのは皮肉にもあの毬藻の友達───取り巻きと言った方がいいのかもしれない───の一人だった。
つまりまぁ、僕のクラスメートでもあるわけなんだが。
僕は扉を開けた後、数秒固まった。
相手もびっくりしたみたいでぽかんと僕の顔をまるで幽霊でも見たというように見つめていた。
傍から見たら熱い視線を交わすカップルだ。
そんなの御免こうむる。
はっとして、未だ固まっているその青年に声を掛けた。
「…入れば」
ボソッと無気力そうに言うとあ、ああ…とぽけーっとして中に入っていく。
「僕の部屋は左だから。」
そう声を掛けてリビングに向かった。
同室者になった奴は確か…。
加奈川くんから聞いた話を脳の中から引っ張り出す。
孤高の一匹狼、駿河 疾風(スルガハヤテ)。
橙色の髪が特徴的な不良で、いつも一人で行動しているらしい。
強面だがイケメンで一応親衛隊持ちらしい。
あと、特待生で庶民らしい。一応僕と同じか。
そんな彼が転校生とつるむなんて…とみんな衝撃を受けていた、と聞く。
彼の心情は分からないがとりあえず少し良くない傾向な気がする。
この前買ってきたカルビスのアイスバーを食べつつ、うつらうつらしていると風呂に入ったらしい駿河くんが入ってきた。
僕を一瞥してからアイス貰うぞ、とひとおきして冷凍庫から一本取り出して食べる。
…水も滴るいい男、とあるが今の駿河くんもそんな感じで、僕のさっきまでの眠気も吹き飛んでしまうくらいだった。
美形というのは何をしても得だ。
「…なんだ?」
僕の視線に気付いて顔を上げる駿河くん。
「いえ…」
そう言って僕は部屋に戻り、お風呂に入った。
そうしてベッドに寝転ぶ。
どうしようか眠気も冷めてしまった。
なんて、そんなことは杞憂だったみたいで、暫くすると再び睡魔に襲われ数秒後には眠りについていた。
つまりまぁ、僕のクラスメートでもあるわけなんだが。
僕は扉を開けた後、数秒固まった。
相手もびっくりしたみたいでぽかんと僕の顔をまるで幽霊でも見たというように見つめていた。
傍から見たら熱い視線を交わすカップルだ。
そんなの御免こうむる。
はっとして、未だ固まっているその青年に声を掛けた。
「…入れば」
ボソッと無気力そうに言うとあ、ああ…とぽけーっとして中に入っていく。
「僕の部屋は左だから。」
そう声を掛けてリビングに向かった。
同室者になった奴は確か…。
加奈川くんから聞いた話を脳の中から引っ張り出す。
孤高の一匹狼、駿河 疾風(スルガハヤテ)。
橙色の髪が特徴的な不良で、いつも一人で行動しているらしい。
強面だがイケメンで一応親衛隊持ちらしい。
あと、特待生で庶民らしい。一応僕と同じか。
そんな彼が転校生とつるむなんて…とみんな衝撃を受けていた、と聞く。
彼の心情は分からないがとりあえず少し良くない傾向な気がする。
この前買ってきたカルビスのアイスバーを食べつつ、うつらうつらしていると風呂に入ったらしい駿河くんが入ってきた。
僕を一瞥してからアイス貰うぞ、とひとおきして冷凍庫から一本取り出して食べる。
…水も滴るいい男、とあるが今の駿河くんもそんな感じで、僕のさっきまでの眠気も吹き飛んでしまうくらいだった。
美形というのは何をしても得だ。
「…なんだ?」
僕の視線に気付いて顔を上げる駿河くん。
「いえ…」
そう言って僕は部屋に戻り、お風呂に入った。
そうしてベッドに寝転ぶ。
どうしようか眠気も冷めてしまった。
なんて、そんなことは杞憂だったみたいで、暫くすると再び睡魔に襲われ数秒後には眠りについていた。
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