病んでる僕は、

蒼紫

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【改訂前】うるさい

見つかっちゃった

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「なんでお前なんだよ!こんな不細工なのに!」
いや、僕に言われても困る。
あと、一応二人とも顔が見えてないから比べることも出来ないんだけどね。

ていうか、さっきから声がうるさすぎる。 
僕は大きい音に弱い。

長年引っ込んでたはずの涙が自然と浮かび上がる。
あの声を刷り込まれた僕は大きな音と言うだけで畏縮してしまう。

「なんでだよ!」

そう言って今度は僕を無理矢理立たせようとした。
その力が強すぎて僕は椅子から転げ落ちる。

ガタンッ

「うあっ」
片手を着くとヌルッとした感触と切りつけられたような痛みにヒュッと喉の音が鳴る。

気づけば教室内は静寂に包まれていた。


「あ…」
そうだ。
血が出てたんだ。

「夜霧くん、何それ…」
気付くと加奈川くんが起きていてこっちを睨んでいた。
「ああ、ちょっとね…」

すると僕の曖昧な答えに加奈川くんの目が鋭く細められる。

ていうか、加奈川くん起きてたんだね。
また僕が生贄か。

「おい、これ誰が入れた?」
ビックリして声の方を向くと先生が僕の血みどろの机の中から剃刀を出して額に青筋を立てていた。
かなりの迫力で小柄な男の子がひっ、と青ざめるくらいだった。


僕は困ったように笑う。
だってそれ以外どうすればいいか分からない。
別に犯人を庇うようなこともしないし、例え名乗り出てきたとしてもどうもすることも無いし。

とりあえず、痛いくらいに突き刺さる周りの視線から逃れるようにそっと立ち上がって保健室行ってきます、と小さく呟いて教室を後にした。

その後、何だか後ろで我に返った毬藻がギャーギャーと叫んでいた気もするがまあ気の所為だろう。

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