病んでる僕は、

蒼紫

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【改訂前】始まり

気持ち悪い〜夜霧side〜

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とりあえず、ハンバーグセットをたいらげてしまおう。

生徒会の人達から視線を外し、もぐもぐと食べていると今度は加奈川くんが絡まれ始めた。

「あれー?翼くんじゃーん!」
「「うわぁ、親衛隊の総隊長なんかがなんでこんな所に~?」」
「…汚らわしい。」
「…」

田無先輩がまるで汚物を見るように加奈川くんを睨む。
ずっと黙ってた無口そうな人も軽蔑するように加奈川くんを睨んでいる。

当の本人はヘラヘラと笑っているが。

「わー、生徒会の皆さんとお会いできるなんてぇ、夜霧くんに着いてきてよかったぁ~」

僕の名前を出すからチラッと加奈川くんに目を向けるとその目は"逃がさないぞ"というように笑っていた。

別に、逃げてもないんだけどね。

すると、全員が僕の方を食い入るように見る。

「翼くん、頭大丈夫~?」
「「趣味変わってるねぇ~」」
「夜霧くんはそっちの人間なんですか?」
「…あた…おか、し…。」

ああ、本当に…

「ふぅん…そっちの方は上手いのかよ」
偉そうなやつが今度は手を伸ばしてきた。

パシィッ

「僕に触るな」



もう、僕は限界だった。

「気持ち悪い…」

顔を思いっきり歪めてそう呟くとふつふつと抑えていた僕の中の汚いものが這い上がってくる。

気持ち悪い気持ち悪い、なんて気持ち悪いんだろう。なんて汚らわしいんだろう。

「う"っ…」
「夜霧く…あっ!」
込み上がってくるものを抑えられそうになく、口に手をおおって走り出す。

その後、トイレに篭もり全て吐き出すと、ボーッと扉を見つめる。

最悪だ。


保健室に行くと誰もいなかったが、ウォーターサーバーを見つけた。
何杯も飲んでは吐いてを繰り返す。
そうして口の中の独特な酸味と生温なまぬるさを掻き消していく。

気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い…。


段々、気持ちが落ち着いてきた。
ふぅ、と息をついてベッドに寝転がせてもらった。
ふかふかだ。

…眠たい。


ガラッ

「っ!」

ガバッと起き上がってそちらを向くと白衣を着た男の人がいた。

ああ、保険医か。

「…失礼しました。」

話すのも億劫なので、態度が悪いのを自覚しつつも先生の隣をすり抜けた。

「あっ、おい…」

色々聞かれるのも面倒だ。
僕はダッシュで、逃げるように教室に戻った。



教室に戻るとすぐに机に突っ伏した。

全員が僕の方を見てるなんてこと、当然のように分かっている。

それは敵意と憐れみ、そして心配、だろう。

僕にとっちゃ全てが煩わしいだけだけど。


やっとチャイムが鳴り、先生が入ってきた。

ガタガタっ
「きりーつ、れーい」


「では、〇〇ページを開いてください」


僕は周りからの視線を吹っ切るように教科書を乱暴に開くと先生の書く文字を睨みつけたのだった。

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