病んでる僕は、

【改訂前】始まり

嫌われ者の美形さんをお供に

特に何も無く時間が過ぎていく。

さっきの僕の態度によって僕に近付く人は居なくなった。
たまに中屋くんと翡翠くんがこっちをチラチラ見てるけど、話しかけてくることは無いし、僕も気付いてないふりを貫いた。

キーンコーンカーンコーン

4時間目が終わったようだ。
「きりーつ、れーい」

ザワザワ…
「ねぇ、」
たしか、ここには食堂があるんだよな。
行ってみようか。

「ねぇ、」

食堂はどこだろうか。

とりあえず、流れになんとなくついて行けば…「ねぇ、夜霧くん？」

突然名前を呼ばれて硬直する。

何だ、僕に言ってたのか…。
おずおずと振り向くと隣の金髪碧眼の美形がいたずらっ子のようにこちらを見ていた。

「…何ですか？」

「食堂に行くならさぁ、僕も連れてってよぉ」
「…嫌です」
すると楽しそうにクスクスと笑う。
「何でぇ？」
何となく、この人はややこしそうだ、と思いつつ答える。

「僕は人と馴れ合うつもりは無い…からです。」

すると、さらに楽しそうに目を細めてなおさら僕を連れてくべきだ、と言う。

「…何でですか？」

「だってぇ、、僕は嫌われ者だから、ねぇ。」

ゾクリと、背中に悪寒が走る。
僕は何となく、一歩後ずさった。

「……」

なんて答えるべきか。
しばらく二人の間に沈黙が続く。

「はぁ…まぁ、いいけど。」

いつか、この人も離れていくだろう。
でも、前までだって来る者拒まず去るもの追わずって感じだった。なんとかなるだろう。
無理矢理結論付けて食堂に向かうことにした。