【完結】おじさんが家出少女を自宅で囲う

青村砂希

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第7章

7-11 実に嘆かわしい

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 新たな1週間が始まった。
 そして、いよいよプロジェクトの骨格が完成した。

 改めて、全体会議を開く。
 セッティングはスコッチ主任にお願いした。

 会議は2部構成。
 第1部は、各グループの代表に集まってもらい、全体の構成とロードマップの確認。

 そして第2部は、このプロジェクトに参加している研究員全員に参加してもらい、このプロジェクトの基礎となっている、碧の論文のレクチャーである。

 以前、私のチーム内で行った勉強会を、プロジェクトに参加している研究員全員に対して行う。
 ただし、私の話はしないように。
 その事だけを碧に頼んだ。

 そして、プロジェクトは動き出した。
 当初の予定の3ヶ月遅れ。
 まあ、私の見立てとしては、直ぐに取り戻せるだろう。

 プロジェクトは軌道に乗せるまでが大変だが、今回は、しっかりと基礎実験を行っている。
 順調に進むだろう。

 そして我々の合宿も、いよいよ今日、最終日を迎えた。
 寮の荷物をまとめて各自、自宅へ帰る。

 リーダー君が提案した。
「プロジェクトの建て直し成功を祝って、打ち上げますか」
 綾乃が言った。
「私、お店予約します」
 インテリ君が言った。
「また、ゆっくりした個室がいいですね~」
 千広が言った。
「たまには、座敷の個室は、いかがでしょう」

 おいおい君達、どんだけ宴会好きなんだ~

 碧が言った
「主任も行きますよね」
「もちろん」
 ……即座に答えてしまった。

 今日は定時で上がり、寮で着替えて私物をまとめ、予約した宴会場へ向かった。
 千広の提案を受けたようで、宴会場は、畳み敷の個室だった。

 みんな、私服に着替えてきた。
 お酒と食べ物が運ばれてくる。
 いつものように始まった。

 ……しかし、いつもと違う。
 それは、ここが座敷である事だ。
 今日は私服姿。
 女性は足を崩すと、実に危ない。

 冗談言った千広の肩を、綾乃が揺すっている。
 綾乃さん……いかんな~そんなに体を傾けて……。
 ストッキング越しに……あ~っ……あ~っ……。

 わざとだ! わざとに違いない!
 ……あざと可愛い~か~い~

「ハア~」
 私は大きく息を吐いた。

 実に嘆かわしい。
 ……男は、おじさんになっても、男の子です!〔←バカだねっ〕

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 おじさんは、会社で1人で楽しく過ごして、明里さんに対して放置プレイ。
 男は、おじさんになっても……
 そんな事を言ってると、明里さん、何処かへ行っちゃうぞ!

 次回:避けていた領域
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