【完結】おじさんが家出少女を自宅で囲う

青村砂希

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第7章

7-03 頭の中で……

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 リビングでくつろいでいると、明里のスマホが鳴った。
 明里は私に軽く会釈して電話に出た。
「あっ、玲子……元気……」
 ……玲子さん?

 明里は再び私に会釈して、自分の部屋へ行った。
 ……明里の長電話、珍しい。
 しばらくして、明里は戻ってきた。

「ごめんなさい」
「いいえ……なんか……深刻な話?」
「いえ……」
「……」

・・・・・・

 入浴を済ませてベッドで横になっていると、明里が部屋をノックした。
「どうぞ」
 明里は枕を抱いて入って来た。

「お布団の中でお話ししたい」
「……どうぞ」
 明里は布団の中に入っきた。

「……さっき……玲子から電話があって……」
「玲子さんというと、女子高のクラスメートで興味津々グループのリーダーさん」
「はい」

「彼氏と同棲始めたって言ってたよね」
「その彼氏と喧嘩して、私に相談してきました」
「……相談?……で、何が原因でしょう?」
「彼氏の変態行為について」
 これは……ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ。

「明里に……何故相談?」
「他の友達に相談したら、い~じゃない そのぐらいって言われたって……」
「なるほど、明里なら同調してくれると思って?」

「人それぞれでしょうから……私に相談されても……」
「ですよね~……で、その彼氏の変態行為って?」
「裸エプロン付けてくれって」
 な、なんとぉ……けしからん!

「ん……玲子さんの裸エプロン……」

「おじさん!」
「……はい?」
「今、玲子の裸エプロン、想像したでしょ!」

 まずい!
「えっ……いえっ……」

 明里は上目遣いで睨んでいる。
 おこです。
 おこのおこです。

 ここはなんとか、ごまかさないと。
「いや~私は裸エプロンに、興味ないなぁ」
「……そうなの?」

「何か……前を隠して後ろ出して……何ていうか、痛々しい。 私の趣味じゃありません」
「……そ~なんだぁ……おじさんに懇願されたら、ど~しよ~と思ってました」

 なぁんとぉ!
 懇願したら、叶えてくれるのでしょうか?
 今日の猫耳メイドさんコスプレでさえ、とんでもないというのに、明里さんの裸エプロン?

 ……いや、何故だろう、明里の裸エプロン?
 ……ダメだ、どうしてもイメージ出来ない。
 私の中で……明里は……なんか、ちがうなぁ~

 明里はジトッとした目で私に言った。
「おじさんは、変態さんですよね」
「はい」

「でも、今まで私に、何もしません」
「……はい」

「おじさんにとって、私は眼中にないんですね!」
「いや、そんな事はない」

「そんな事とは?」
「そんな事とは……」
「……」
「……」

 明里はクスッと笑い、ベッドから降りて私に言った。
「おじさんは頭の中で、私に何をされているのでしょう」
「……いやぁ~」

「じゃぁ、おやすみなさい」
「……はい、おやすみ」
 明里は自分の部屋へ戻っていった。

 しまった!
 ……まずい……まずい……まずいぞぉ……。
 脳内で、明里さんに行ってるエッチな事。
 その妄想に、気付かれてしまったではないか!
 やばい……やばい……やばいぞぉ……。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 おじさんの脳内で、明里さんに行ってるエッチな事って?
 魔王であるおじさんが、敗戦国の姫である明里さんに……とか?
 ……実にけしからん!

 次回:第1研プロジェクト
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