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第3章
3-12(第3章 最終話)中学生かぁ?
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次の日の昼食の時、また碧は第3研の食堂へ現れた。
私は碧を見つけ、小テーブルに誘っていた時、リーダー君と綾乃も駆け寄って来た。
テーブルに座ろうとした時、
「私を仲間外れにしないで下さい」
と言って、インテリ君も来た。
じゃあ、という事で、大テーブルに移動した。
大テーブルは、6人ぐらいで囲えるテーブルである。
私は碧にインテリ君を紹介すると
「水瀬さんと昼食をご一緒出来て、光栄です」
等と言っていた。
何か、声が裏返っている。
それほど碧は、恐れ多い存在なのだ。
他の社員達が、遠巻きにこのテーブルを気にしている。
そこへ1人の社員がこのテーブルに近づいて来て、碧に話しかけた。
彼は今年入った新人で、私とは別のグループに配属された。
「水瀬先輩、一緒に写真撮っていいですか」
「えっ、どうしたらいいのかしら?」
彼は碧の左側に顔を寄せて、スマホで『ハイ、チーズ』と言って自撮りした。
すると、彼と一緒に食堂へ来ていた女性が不機嫌そうに言った。
「……今夜のオカズって言ってましたよ」
「おい!」
私は厳しい口調で彼を叱った。
彼は表情を曇らせ「失礼しました」と言って席を離れた。
どうも彼は、碧のポジションが解っていないようだ。
今の事を彼の上司が知ったら、彼の席、無くなるぞ?
リーダー君は、険しい表情を見せて席を立った。
リーダー君を目で追いかけると、さっき写真を撮った彼と話している。
彼は慌てた様子を見せて、スマホを操作している。
彼は、リーダー君に深く頭を下げて去っていった。
リーダー君が戻ってきた。
「あの写真、消去させました」
「復元しようと思えば出来ますよ」とインテリ君は言った。
「消去させた後、何回か、カラ撮りさせました」
「その操作まで行えば……復元出来ない可能性もある」
リーダー君とインテリ君が、そんな話をしていると、
「あの~、今夜のオカズって、なんですか?」と碧は私に尋ねた。
私は「……さぁ……なんでしょう」と首を傾げて答えた。
リーダー君とインテリ君は、しらん顔している。
綾乃は下を向いて顔を染めていた。
「あっれ~綾乃さん?」とリーダー君は声を掛けると、
「わっ、わたし知りません。全然知りませんから」
と言って、自分の顔の前を両手でバタバタと振っている。
うっ、あざと可愛い~!
……わざとだ……わざとに違いない!
「いやいやいや、それ、セクハラですからね」
と、インテリ君がリーダー君を叱ると、
「えっ……私にも教えて下さいよ~」
と碧は身を乗り出してリーダー君に聞いた。
「いや~何でしょう?」
と、リーダー君は、緩んだ顔を戻せない。
「先輩!私にも教えて下さい!」
お~綾乃がリーダー君へ仕返しを始めた。
「酷いです。酷いです」
インテリ君は、訳の解らない事を言って、リーダー君を追い詰める。
「私を仲間外れにしないで、教えて下さいよ~」
碧は今度、インテリ君に聞いて来た。
「おう、俺も教えて欲しい」
リーダー君がインテリ君に反撃を始めた。
やれやれ……大騒ぎだ。
まったくもって……中学生かぁ?
こんな、にぎやかな昼食は……楽しいな~♪
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ここまでお付き合い頂いた読者さま、本当にありがとうございます。
会社では、若手社員からも相手にされない おじさんです。
昼食は、独り窓際で食事している。
そんなおじさんのまわりに、碧さん目当で人が集まって来ました。
でも、集まって来た皆さん、本当に碧さんが目当てなのでしょうか……?
さて、次回から第4章となります。
なぁんと碧さん、主任への想いを整理しようとしていたのに……
「主任! これは納得出来ません!」
次回:ネックストラップ
これからも、是非、お付き合い下さい m(_ _)m
私は碧を見つけ、小テーブルに誘っていた時、リーダー君と綾乃も駆け寄って来た。
テーブルに座ろうとした時、
「私を仲間外れにしないで下さい」
と言って、インテリ君も来た。
じゃあ、という事で、大テーブルに移動した。
大テーブルは、6人ぐらいで囲えるテーブルである。
私は碧にインテリ君を紹介すると
「水瀬さんと昼食をご一緒出来て、光栄です」
等と言っていた。
何か、声が裏返っている。
それほど碧は、恐れ多い存在なのだ。
他の社員達が、遠巻きにこのテーブルを気にしている。
そこへ1人の社員がこのテーブルに近づいて来て、碧に話しかけた。
彼は今年入った新人で、私とは別のグループに配属された。
「水瀬先輩、一緒に写真撮っていいですか」
「えっ、どうしたらいいのかしら?」
彼は碧の左側に顔を寄せて、スマホで『ハイ、チーズ』と言って自撮りした。
すると、彼と一緒に食堂へ来ていた女性が不機嫌そうに言った。
「……今夜のオカズって言ってましたよ」
「おい!」
私は厳しい口調で彼を叱った。
彼は表情を曇らせ「失礼しました」と言って席を離れた。
どうも彼は、碧のポジションが解っていないようだ。
今の事を彼の上司が知ったら、彼の席、無くなるぞ?
リーダー君は、険しい表情を見せて席を立った。
リーダー君を目で追いかけると、さっき写真を撮った彼と話している。
彼は慌てた様子を見せて、スマホを操作している。
彼は、リーダー君に深く頭を下げて去っていった。
リーダー君が戻ってきた。
「あの写真、消去させました」
「復元しようと思えば出来ますよ」とインテリ君は言った。
「消去させた後、何回か、カラ撮りさせました」
「その操作まで行えば……復元出来ない可能性もある」
リーダー君とインテリ君が、そんな話をしていると、
「あの~、今夜のオカズって、なんですか?」と碧は私に尋ねた。
私は「……さぁ……なんでしょう」と首を傾げて答えた。
リーダー君とインテリ君は、しらん顔している。
綾乃は下を向いて顔を染めていた。
「あっれ~綾乃さん?」とリーダー君は声を掛けると、
「わっ、わたし知りません。全然知りませんから」
と言って、自分の顔の前を両手でバタバタと振っている。
うっ、あざと可愛い~!
……わざとだ……わざとに違いない!
「いやいやいや、それ、セクハラですからね」
と、インテリ君がリーダー君を叱ると、
「えっ……私にも教えて下さいよ~」
と碧は身を乗り出してリーダー君に聞いた。
「いや~何でしょう?」
と、リーダー君は、緩んだ顔を戻せない。
「先輩!私にも教えて下さい!」
お~綾乃がリーダー君へ仕返しを始めた。
「酷いです。酷いです」
インテリ君は、訳の解らない事を言って、リーダー君を追い詰める。
「私を仲間外れにしないで、教えて下さいよ~」
碧は今度、インテリ君に聞いて来た。
「おう、俺も教えて欲しい」
リーダー君がインテリ君に反撃を始めた。
やれやれ……大騒ぎだ。
まったくもって……中学生かぁ?
こんな、にぎやかな昼食は……楽しいな~♪
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ここまでお付き合い頂いた読者さま、本当にありがとうございます。
会社では、若手社員からも相手にされない おじさんです。
昼食は、独り窓際で食事している。
そんなおじさんのまわりに、碧さん目当で人が集まって来ました。
でも、集まって来た皆さん、本当に碧さんが目当てなのでしょうか……?
さて、次回から第4章となります。
なぁんと碧さん、主任への想いを整理しようとしていたのに……
「主任! これは納得出来ません!」
次回:ネックストラップ
これからも、是非、お付き合い下さい m(_ _)m
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