【完結】おじさんが家出少女を自宅で囲う

青村砂希

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第1章

1-13 再び眠れない夜が……

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 今日、明里が卒業旅行から帰ってくる。
 帰宅するのは午後9時頃との事。
 私は、日本食のお弁当を2つ買って、帰宅したのは8時半だった。
 お風呂に湯を張って、リビングテーブルを拭いて、キッチンのゴミをまとめていたところで、玄関の開く音がした。

「ただいま~」
 もこもこのジャケットを着て、両手一杯荷物を持った明里が帰ってきた。
「おかえり~お~ずいぶん焼けたね」
「南半球は夏だから……成田に着いたら、寒い寒い」

「食事は?」
「機内食たべたけど、日本食が恋しくて」
「そう言うと思って、ほら」
 私は買ってきた日本食弁当を明里に見せた。

「うれし~」
 明里は、私に抱き付いてきた。

「おじさん、私が居ない間、寂しくなかった?」
「いやあ、ひさしぶりに、のびのびとした独身生活を……」
「私は寂しかったよ~」
 明里は、言葉をかぶせてきた。

「……ごめん、私も寂しかった」
 私も明里の後ろに手を回して明里を包んだ。

 それから私はテーブルの上にお弁当を広げ、明里は上着を脱いで熱いお茶を入れてくれた。
 一緒にお弁当を食べながら、色々な話を聞かせてもらった。
 メンバーは女子4人、同じクラスの娘。
 サンゴ礁の海で海水浴していると、やたら現地の人が声を掛けてくる。
 英語が通じるの私だけのようで、みんな私の後ろにまわって頼んでくる。

 明里は、ワイシャツの上のボタンを外して肩を見せた。
「ほら、こんなに焼けちゃった」
 薄い小麦色の肌と、日焼けしてない肩紐跡の白い肌、そして、その下の白い肌のふくらみ。

 私は、あわてて目をそらした。
 今の明里はブラしてない。
「あっれ~おじさん、ドキドキしてくれてます?」
「わっ……わしを、追い詰めるでない!」

 明里は、テーブルの上でうずくまり、声を抑えて笑っている。
 何事もなく、元気に帰ってきてくれて良かった。

 ・・・・・・

 入浴を済ませベッドに入ると、明里が枕を抱いて私の部屋をノックした。

「来たか」
「来ました~」
「寒くない?」
「おじさんと添い寝するの、しばらくぶり」
「そうだね」

「私が旅行の間、女の人、連れ込まなかった?」
「そんな事、考えていたの?」
「旅行先で、怖い夢見た」
「夢?」

「おじさんが女の人と、この部屋から出ていってしまう夢」
「ほう」
「私がここへ帰ってきたら、この部屋は真っ暗で、全て無くなっていて……」
「……」

「私、日本へ帰るって言ったら、どうしたのって友達に聞かれて、おじさんの事も、この部屋の事も話せなくて……おじさんは私に無断で出て行ったりしないって……自分に言い聞かせて……」

 私は明里の手を握りしめて言った。
「私はここにいるよ」
 しばらくして、明里はベッドから降りた。

「おじさん、お休みなさい」
「はい、お休み」
 明里は自分の部屋へ戻って行った。

 やれやれ……明里の破壊力には……困ったものだ。
 ……再び眠れない夜が……始まりそうだ。

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 次回:高校卒業
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