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第1章
1-07 朝もやの中を
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〇〇森林公園へ向かう。
新宿から〇〇線に乗り換え、約1時間。
そこから歩いて約10分。
〇〇森林公園に到着した。
入園して、最初に公園の地図をもらう。
次に、レンタル自転車センターへ向かった。
レンタル料は、1日借りても大した事ない。
自転車を2台かりて出発した。
昨日は雨が降り続いたが、本日は晴天。
ひんやりとした空気の中、暖かい日差しが降り注いでいる。
緑の中、涼しい風を切って、朝もやの中を走りまわった。
明里は、とても気持ち良さそうだ。
いろいろなエリアがある。
その都度自転車を止めて散策した。
園内には、売店やレストラン等も沢山あり、適当な場所を見つけては、そこで休み、食事した。
明里は、ソフトクリームを買ってきてくれた。
それを食べながら、次にまわるエリアを相談した。
「私、こんなに楽しいの、生まれて初めて」
「おおげさだな」
「本当だよ」
「今日の目的は、頭と体のリフレッシュ」
「うん、また来ようね」
「まだ、お昼まわったところだよ。閉園まで4時間以上ある」
「だって、今日1日じゃ、全部まわりきれない。いや、全部まわっても、もっと1つ1つ、ゆっくりとまわってみたい」
「わかったわかった。明里が気に入ってくれて良かったよ」
・・・・・・
それから閉園の17時まで、自転車に乗って走りまわった。
閉園後、新宿に戻ったのは、6時を過ぎた頃だった。
明里は、両腕を上げて、大きく背伸びをした。
「あ~あ、今日は本当に楽しかった」
明里にとって、楽しい1日が終わってしまった。
訪れる虚しさを追い払うような感だ。
「今日はまだ終わってないよ」
「えっ」
「これから渋谷に出て、夜のショッピングと食事をしよう」
明里は、固まっている。
「それとも、疲れたのなら、まっすぐ帰る?」
「いくいくいく」
明里は大喜び、私の腕を両手で掴んで
「……でも……渋谷で夜の食事っていったら……高いよ」
「大丈夫だよ」
「でも……」
渋谷についてからは、明里が私をひっぱって歩く。
正直、私は渋谷をあまりよく知らない。
さすがに女子高生だけあって、色々な店を知っている。
何か欲しい物があれば買ってあげようと思っていたが、そんな様子もない。
私と一緒に見てまわるのが楽しいらしい。
「おじさんと、こんなデート、したかった」
「こんな事でよければ、また来よう」
「本当?」
明里は、嬉しそうに笑顔を返した。
「そろそろどこかで食事しないか?」
「別の駅に移動して、ファミレスへ行きたい」
「渋谷でもいいよ、どこか入ってみたいお店、ないの?」
「ファミレスの方がいいな~……」
明里の提案を受け入れて、2つ先の駅へ移動し、ファミレスに入った。
明里と同じような高校生がたくさん居る。
何かしら、良からぬ視線を感じる。
「何だろ~な~」
私の独り言に、明里が返す。
「視線感じる?」
「……どのように見られてるんだろ?」
「親子」
「だったら、いいな~」
「エンコー」
「……」
さすがにこの装いで、それもファミレスで援交もないだろう。
そんな事を自分に言い聞かせ、冷やかな視線を無視して食事を終えた。
マンションに着いたのは10時をまわっていた。
その日の夜も、明里は私の布団に入って来た。
私は、明里に話しかけた。
「明日から、また忙しい毎日が始まる」
「大丈夫、今日、元気一杯手に入れたから」
「明日からは2週間目という事で、だいぶ体も慣れてきたと思う」
「うん。なんとなくそんな感じする」
「来週中に、厳選英文0.7倍速ですらすら読めるようになるといいな」
「がんばります」
「それが出来たら、来週またどこかへ遊びに行こう」
明里は布団から飛び起きて、私に抱き付いてきた。
明里の頬から熱を帯びた感情が伝わってくる。
……別に明里を束縛している訳ではない。
遊びたければ、自由に遊びに行けばいい。
明里にとっては、私と遊びに行く事が、嬉しいのだろうか?
「今日は疲れただろうから、早く寝よう」
「はい」
「この1週間、がんばったね」
「おじさんのおかげです」
「来週もがんばろう」
「絶対がんばります」
明里はベッドから降りて、自分の部屋へ帰っていった。
今日は、いい運動になった。
その後、私はすぐに眠りについた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
次回:約束のご褒美
新宿から〇〇線に乗り換え、約1時間。
そこから歩いて約10分。
〇〇森林公園に到着した。
入園して、最初に公園の地図をもらう。
次に、レンタル自転車センターへ向かった。
レンタル料は、1日借りても大した事ない。
自転車を2台かりて出発した。
昨日は雨が降り続いたが、本日は晴天。
ひんやりとした空気の中、暖かい日差しが降り注いでいる。
緑の中、涼しい風を切って、朝もやの中を走りまわった。
明里は、とても気持ち良さそうだ。
いろいろなエリアがある。
その都度自転車を止めて散策した。
園内には、売店やレストラン等も沢山あり、適当な場所を見つけては、そこで休み、食事した。
明里は、ソフトクリームを買ってきてくれた。
それを食べながら、次にまわるエリアを相談した。
「私、こんなに楽しいの、生まれて初めて」
「おおげさだな」
「本当だよ」
「今日の目的は、頭と体のリフレッシュ」
「うん、また来ようね」
「まだ、お昼まわったところだよ。閉園まで4時間以上ある」
「だって、今日1日じゃ、全部まわりきれない。いや、全部まわっても、もっと1つ1つ、ゆっくりとまわってみたい」
「わかったわかった。明里が気に入ってくれて良かったよ」
・・・・・・
それから閉園の17時まで、自転車に乗って走りまわった。
閉園後、新宿に戻ったのは、6時を過ぎた頃だった。
明里は、両腕を上げて、大きく背伸びをした。
「あ~あ、今日は本当に楽しかった」
明里にとって、楽しい1日が終わってしまった。
訪れる虚しさを追い払うような感だ。
「今日はまだ終わってないよ」
「えっ」
「これから渋谷に出て、夜のショッピングと食事をしよう」
明里は、固まっている。
「それとも、疲れたのなら、まっすぐ帰る?」
「いくいくいく」
明里は大喜び、私の腕を両手で掴んで
「……でも……渋谷で夜の食事っていったら……高いよ」
「大丈夫だよ」
「でも……」
渋谷についてからは、明里が私をひっぱって歩く。
正直、私は渋谷をあまりよく知らない。
さすがに女子高生だけあって、色々な店を知っている。
何か欲しい物があれば買ってあげようと思っていたが、そんな様子もない。
私と一緒に見てまわるのが楽しいらしい。
「おじさんと、こんなデート、したかった」
「こんな事でよければ、また来よう」
「本当?」
明里は、嬉しそうに笑顔を返した。
「そろそろどこかで食事しないか?」
「別の駅に移動して、ファミレスへ行きたい」
「渋谷でもいいよ、どこか入ってみたいお店、ないの?」
「ファミレスの方がいいな~……」
明里の提案を受け入れて、2つ先の駅へ移動し、ファミレスに入った。
明里と同じような高校生がたくさん居る。
何かしら、良からぬ視線を感じる。
「何だろ~な~」
私の独り言に、明里が返す。
「視線感じる?」
「……どのように見られてるんだろ?」
「親子」
「だったら、いいな~」
「エンコー」
「……」
さすがにこの装いで、それもファミレスで援交もないだろう。
そんな事を自分に言い聞かせ、冷やかな視線を無視して食事を終えた。
マンションに着いたのは10時をまわっていた。
その日の夜も、明里は私の布団に入って来た。
私は、明里に話しかけた。
「明日から、また忙しい毎日が始まる」
「大丈夫、今日、元気一杯手に入れたから」
「明日からは2週間目という事で、だいぶ体も慣れてきたと思う」
「うん。なんとなくそんな感じする」
「来週中に、厳選英文0.7倍速ですらすら読めるようになるといいな」
「がんばります」
「それが出来たら、来週またどこかへ遊びに行こう」
明里は布団から飛び起きて、私に抱き付いてきた。
明里の頬から熱を帯びた感情が伝わってくる。
……別に明里を束縛している訳ではない。
遊びたければ、自由に遊びに行けばいい。
明里にとっては、私と遊びに行く事が、嬉しいのだろうか?
「今日は疲れただろうから、早く寝よう」
「はい」
「この1週間、がんばったね」
「おじさんのおかげです」
「来週もがんばろう」
「絶対がんばります」
明里はベッドから降りて、自分の部屋へ帰っていった。
今日は、いい運動になった。
その後、私はすぐに眠りについた。
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次回:約束のご褒美
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