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結婚式

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「結婚おめでとう、二人とも」


真っ白なキモノでメアリーはゆっくりとリチャードの隣に並んだ。プラチナブロンドの髪に、肌が真っ白なメアリーが白無垢のキモノを着ると、天から現れた神かのごとく神々しかった。


「ああ・・・神は私にメアリーを授けてくださったのかな・・・神の子のように美しいよ」
「もう、大げさなんだから・・・」


リチャードは真剣そのものであった。メアリーを初めて見る参加者たちには、手を合わせて拝んでいる人もいた。


「や、やだ。え、ちょっと・・・本当に?」
「いいじゃないか。勘違いさせとこう。神の子が見れたって夢を壊したら可哀想だ」


披露宴では多くの王族なども参加し、皇帝やユーロス国の国王も酒を酌み交わして楽しんでいるようだ。


「メアリー!!まじで、おめでとう!!」
「エレナ!!来てくれて本当ありがとう、このドレスも、すごい素敵だよ!!」


披露宴ではユーロスの衣装で登場した。エレナの実家が何ヵ月もかけて作ってくれていた衣装で、レース一つ一つにダイヤがちりばめられている。


「いやぁ、そのドレスに関しては赤字だけど、今日メアリーがこの衣装着て出てくれただけで超黒字だからね。明日から予約体制万全にしとかないと~」


実際この結婚式後に参加していた多くの貴族や王族たちがメアリーの着ていたドレスを買い求めることとなる。エレナの実家が経営する洋服ブランドプリューシュは世界的に有名となる。


「そうだ、プリューシュが世界進出したら私出張多くなるからメアリーに会う機会も増えると思うよ」
「え、そうなったら嬉しい!!」
「ふっふっふ、だからメアリーも宣伝協力してね~」


エレナのこのしたたかさもメアリーは気に入っている。メアリーは協力を約束してエレナと別れた。


「良かったな、リチャード・・・メアリー・・・」
「陛下・・・ありがとうございます」


国王が少し涙を浮かべて二人を祝った。国王は素晴らしい人材を失ったとリチャードに嘆いていたのだが、きっとこの心優しい国王はユーロス国をさらなる発展に導くであろう。


「孫の嫁はなんと可愛らしいのだ、ほら、おじいちゃんと呼びなさい。よ~し、よし。休みに遊びにきてくれたらお菓子をたくさん与えよう」
「皇帝・・・私の妻を犬のように手懐けようとするのはお辞めください」


皇帝とリチャードは何かと仲良くしているようである。次期皇帝でリチャードの叔父は、皇帝と同じく強面なのだが、可愛いものに目がないのかメアリーを見てお菓子を握りしめて渡そうとしている。


「ごほん、うちにもたくさんお菓子があるぞ・・・」
「あなたもですか・・・」


リチャードはそんな叔父を見てガックシと肩を落とした。それが面白くてメアリーはクスクスと笑ってしまう。


「私の家系は可愛いもの好きばかりで困ったな・・・」
「パパにとって・・・私は可愛いだけ?」
「いや、美しくて・・・聡明で・・・色っぽくて・・・パパだけにいやらしくなる・・・極上の女だよ。ほら・・・もうメアリーを抱きたいからもう抜け出そうね・・・」
「うん///」


リチャードは早急に馬車を用意し、初夜を過ごす場所へと急ぐ。結婚式は主役二人が抜けたのも気にせず和やかな雰囲気が続いていた。


────────
侍女1「あー、旦那様が我慢できなくなっちゃいましたねー」
侍女2「・・・メアリー様・・・絶対抱き潰されますわね」(遠い目)
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