上 下
10 / 38

夜の誘惑☆

しおりを挟む

(メアリーもシャワー浴びてるのか)


メアリーのシャワーの音が聞こえてくる。いつもより少し長いシャワーの音が何故かリチャードは気になった。


(何を気にするっていうんだ)


今日のメアリーの姿を思い出す。彼女はまるで恋人のように嬉しそうに歩いていた。時折リチャードを見る瞳は、何かを期待するような女性の顔になっている。何度も自身の股間が立ち上がりそうになり、グッと我慢を堪えていた。


(くそっ・・・娘になんてこと考えるんだ、私は)


「はぁ・・・はぁ・・・」


リチャードはシャワーの中で自身をしごく。リチャードの性欲は強い方で独身時代はモテたのでかなり遊んでいたのだが、シスリーと結婚してからはシスリーとさえも体を交えることはなかった。性欲を抑えるために始めた筋トレは今でも続いておりメアリーが起きる前の早朝に走り込みやトレーニングを行っている。


(くそっ、花街に行くか?いや、仕事以外でメアリーを置いて家は出たくないし・・・)


三十を越えて性欲は収まると聞くが、リチャードは禁欲生活が長いからか、今でも増える一方である。最近はメアリーの姿が思い浮かんでしまい、罪悪感に苛まれることが多くなる。シャワーを終え、ガウンを羽織った。明日の仕事の整理をしようと鞄から書類を取り出し、ベッドに腰掛けて書類を読んでいたのだが、キィとドアが開く音がした。


「・・・どうしたんだ、メアリー。眠れないのか」


メアリーは部屋にゆっくりと入ってきた。近づくと共に姿がはっきりと見える。


「服、ありがとうパパ。似合ってるかな」
「・・・っ」


白のサテンのネグリジェは、パッと見では特に問題のない服であった。しかしそのネグリジェは人が着ると、胸の中心部分や、下半身の草むらがハッキリと見えてしまう素材であったのだ。


(胸の形が・・・丸わかりだ)


小ぶりな胸の先は、ピンと張りつめて可愛らしいピンク色をしていた。下の毛はプラチナブロンドの髪の毛とは違い、ダークブロンドの濃い色をしている。


「ああ・・・可愛いよ・・・こっちにおいで」


リチャードはいけないと思いつつ、もっと近くで見たいとメアリーを呼び寄せた。メアリーの体は少しピンクに染まり風呂上がりの上気した甘い匂いが漂ってくる。


「もっと良く見せてくれるかい?」


メアリーはリチャードのいるベッドの横に立った。リチャードはメアリーに熱の籠った瞳で見つめる。リチャードは大きな手で首筋や肩、そして腰を撫でてその体を確認しながら撫でていく。



(すごく、綺麗だ・・・)



リチャードは彼女の腰を掴み、額にキスをした。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

イケボな宰相と逃げる女騎士

ほのじー
恋愛
イケボな宰相×腰がくだけないよう踏ん張る女騎士 【Hotランキング2位ありがとうございます!!】 生真面目なジュリアは王妃の女騎士となり、二年が経った。22歳となり行き遅れとなった彼女はもう結婚も諦め一生王妃に仕えると心で誓っていた。 真面目で仕事中感情を乱さない彼女にも苦手な人物がいる。それは誰もが恐れる“氷の宰相”サイラスだ。なぜなら彼の中性的な声が腰にくるからで・・・ サイラス:「ジュリア殿、この書類間違ってませんかね」 ジュリア:「っ・・・もう一度確認しておきます!失礼します!!」 ーバタンー ジュリア:「はぅぅ・・」(耳元で話しかけないでー!!) ※本編はR15程度です。番外編にてR18表現が入ってきます

【R18】婚約破棄されたおかげで、幸せな結婚ができました

ほづみ
恋愛
内向的な性格なのに、年齢と家格から王太子ジョエルの婚約者に選ばれた侯爵令嬢のサラ。完璧な王子様であるジョエルに不満を持たれないよう妃教育を頑張っていたある日、ジョエルから「婚約を破棄しよう」と提案される。理由を聞くと「好きな人がいるから」と……。 すれ違いから婚約破棄に至った、不器用な二人の初恋が実るまでのお話。 他サイトにも掲載しています。

【完結】【R18】伯爵夫人の務めだと、甘い夜に堕とされています。

水樹風
恋愛
 とある事情から、近衛騎士団々長レイナート・ワーリン伯爵の後妻となったエルシャ。  十六歳年上の彼とは形だけの夫婦のはずだった。それでも『家族』として大切にしてもらい、伯爵家の女主人として役目を果たしていた彼女。  だが結婚三年目。ワーリン伯爵家を揺るがす事件が起こる。そして……。  白い結婚をしたはずのエルシャは、伯爵夫人として一番大事な役目を果たさなければならなくなったのだ。 「エルシャ、いいかい?」 「はい、レイ様……」  それは堪らなく、甘い夜──。 * 世界観はあくまで創作です。 * 全12話

色々と疲れた乙女は最強の騎士様の甘い攻撃に陥落しました

灰兎
恋愛
「ルイーズ、もう少し脚を開けますか?」優しく聞いてくれるマチアスは、多分、もう待ちきれないのを必死に我慢してくれている。 恋愛経験も無いままに婚約破棄まで経験して、色々と疲れているお年頃の女の子、ルイーズ。優秀で容姿端麗なのに恋愛初心者のルイーズ相手には四苦八苦、でもやっぱり最後には絶対無敵の最強だった騎士、マチアス。二人の両片思いは色んな意味でもう我慢出来なくなった騎士様によってぶち壊されました。めでたしめでたし。

転生腐女子令嬢は二人の♂♂の受けとなった。

ほのじー
恋愛
【完結】王子→腐女子←騎士団長 BL好き腐女子エリカは『ベルアメール・ラスト城の物語』、略して『BLの城』と呼ばれるゲームの世界のモブ令嬢に転生した!! 「え、まじで??推しカプがリアルで見れるの!?」エリカは実際に繰り広げられるBLの世界を満喫していた。今日も騎士団長×王子のイチャイチャシーンを覗き見していたら、なんと二人にバレでしまう。 「私たちの秘密が知られたら、君を殺さないとだね」「ひぃぃいい!!何でも致します、命だけはお助けをぉぉ!!」 二人の秘密の恋のカモフラージュにエリカは王子の婚約者とさせられてしまうが、何故か、私は二人に言い寄られています!! 「可愛いね、エリカ。甘やかしてあげよう」「お前の泣き顔、腰にクる」王子と騎士団長に翻弄されるエリカはどうなる!? ~お気に入り2800人達成ありがとうございます~HOTランキング11位ありがとうございます~ ※最終的に一人を選ぶものではありません。あくまでヒロインが二人のヒーローに愛される物語です ※18禁の描写には☆マークが付いています ※3Pあり ※物語の関係上、BL表現があります

媚薬を飲まされたので、好きな人の部屋に行きました。

入海月子
恋愛
女騎士エリカは同僚のダンケルトのことが好きなのに素直になれない。あるとき、媚薬を飲まされて襲われそうになったエリカは返り討ちにして、ダンケルトの部屋に逃げ込んだ。二人は──。

【R-18】記憶喪失な新妻は国王陛下の寵愛を乞う【挿絵付】

臣桜
恋愛
ウィドリントン王国の姫モニカは、隣国ヴィンセントの王子であり幼馴染みのクライヴに輿入れする途中、謎の刺客により襲われてしまった。一命は取り留めたものの、モニカはクライヴを愛した記憶のみ忘れてしまった。モニカと侍女はヴィンセントに無事受け入れられたが、クライヴの父の余命が心配なため急いで結婚式を挙げる事となる。記憶がないままモニカの新婚生活が始まり、彼女の不安を取り除こうとクライヴも優しく接する。だがある事がきっかけでモニカは頭痛を訴えるようになり、封じられていた記憶は襲撃者の正体を握っていた。 ※全体的にふんわりしたお話です。 ※ムーンライトノベルズさまにも投稿しています。 ※表紙はニジジャーニーで生成しました ※挿絵は自作ですが、後日削除します

(完結)バツ2旦那様が離婚された理由は「絶倫だから」だそうです。なお、私は「不感症だから」です。

七辻ゆゆ
恋愛
ある意味とても相性がよい旦那様と再婚したら、なんだか妙に愛されています。前の奥様たちは、いったいどうしてこの方と離婚したのでしょうか? ※仲良しが多いのでR18にしましたが、そこまで過激な表現はないかもしれません。

処理中です...