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王城のパーティー⑤
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「とっても綺麗ですよ、ジュリア殿」
「あ、ありがとうございます」
ジュリアはサイラスの手をとりゆっくりと踊りだした。フィンと違い、まるでジュリアが動きたい方向に自然と動かしてくれているような、優しいリードが心地よい。
(今日のサイラス様素敵だなぁ)
サイラスは燕尾服に身を包み、いつも垂らしてる少し伸びた前髪をオールバックにして、紳士的な様子は大人の男性らしさを感じる。
「あなたが国王を助けようと飛び出したと聞いてヒヤリとしましたよ」
「間に合わないと思いとっさに体が出てしまって・・・」
「本当は国王に隠者が何人もついていたので心配ご無用でした。国王を守ろうと隠者が出ようとしてジュリア殿が飛び出したので隠者もアタフタしていたそうですよ」
「それは悪いことをしてしまいましたね・・」
「今度はもう危ないことはしないでくださいね」
なんだかんだでサイラスが心配してくれているのが分かった。冷たい瞳の奥の暖かい色は自分にしか見えていないのだろうと思い、クスリと笑ってしまう。
「なんだか余裕がないのは自分だけみたいで悔しいですね」
「きゃ・・・」
気がつくと音楽が終わっていたのだが、サイラスはジュリアの手を引き寄せた。そうこうしているうちに次の曲が始まり、サイラスはジュリアに密着するように腰を抱き締める。
「そのネックレス、送った甲斐がありました。ジュリア殿にぴったりです」
「え・・・これ・・・サイラス様が?」
「でも少し後悔しています。こんなに綺麗なあなたを多くの男に見られてしまった」
ジュリアは一年のお給金を出しても買えるかどうか分からないネックレスを身につけるのに抵抗を感じていた。(実際貴族でも手を出すのを躊躇う金額であるのはジュリアは知らない)しかし着けてみると、まるで今まさに目の前に立っているサイラスの瞳を連想させ、嬉しく思ったのも事実だ。
「こんな豪華なネックレス、なんでっ・・・」
「もちろんあなたは私のものだと誇示するためです」
「え・・・」
驚いたジュリアはサイラスの目線とぶつかった。サイラスの口角が上がり、見つめるサイラスの眼は甘い。サイラスはジュリアの耳元で呟いた。
「好きです、ジュリア殿。ずっとあなたを鳥籠に囲っていたいくらいです」
「サイラス・・・様・・・」
ジュリアの顔に熱が上がり、瞳も潤みだす。只でさえサイラスの声が耳元で響いているのに、愛の告白となれば、ジュリアの脚はふらついてしまう。サイラスはそんなジュリアを自然とサイラスに寄りかかるようにして支えた。
「ああ、そんな熟れた顔誰にも見せたくありません」
音楽が終わったと同時にサイラスはジュリアの腰を抱き、ジュリアを会場の外へと導く。ジュリアはなんとかサイラスの支えの助けを借り踏ん張った。会場出口付近にウルフが立っている。
「ああ、ウルフ団長、私は先に帰ると国王に伝えておいてください」
「おう・・・あんまりがっつきすぎて嫌われるなよ」
「大きなお世話です」
ウルフとサイラスがぼそりと会話をしてジュリアはサイラスと共に会場を後にした。
「あ、ありがとうございます」
ジュリアはサイラスの手をとりゆっくりと踊りだした。フィンと違い、まるでジュリアが動きたい方向に自然と動かしてくれているような、優しいリードが心地よい。
(今日のサイラス様素敵だなぁ)
サイラスは燕尾服に身を包み、いつも垂らしてる少し伸びた前髪をオールバックにして、紳士的な様子は大人の男性らしさを感じる。
「あなたが国王を助けようと飛び出したと聞いてヒヤリとしましたよ」
「間に合わないと思いとっさに体が出てしまって・・・」
「本当は国王に隠者が何人もついていたので心配ご無用でした。国王を守ろうと隠者が出ようとしてジュリア殿が飛び出したので隠者もアタフタしていたそうですよ」
「それは悪いことをしてしまいましたね・・」
「今度はもう危ないことはしないでくださいね」
なんだかんだでサイラスが心配してくれているのが分かった。冷たい瞳の奥の暖かい色は自分にしか見えていないのだろうと思い、クスリと笑ってしまう。
「なんだか余裕がないのは自分だけみたいで悔しいですね」
「きゃ・・・」
気がつくと音楽が終わっていたのだが、サイラスはジュリアの手を引き寄せた。そうこうしているうちに次の曲が始まり、サイラスはジュリアに密着するように腰を抱き締める。
「そのネックレス、送った甲斐がありました。ジュリア殿にぴったりです」
「え・・・これ・・・サイラス様が?」
「でも少し後悔しています。こんなに綺麗なあなたを多くの男に見られてしまった」
ジュリアは一年のお給金を出しても買えるかどうか分からないネックレスを身につけるのに抵抗を感じていた。(実際貴族でも手を出すのを躊躇う金額であるのはジュリアは知らない)しかし着けてみると、まるで今まさに目の前に立っているサイラスの瞳を連想させ、嬉しく思ったのも事実だ。
「こんな豪華なネックレス、なんでっ・・・」
「もちろんあなたは私のものだと誇示するためです」
「え・・・」
驚いたジュリアはサイラスの目線とぶつかった。サイラスの口角が上がり、見つめるサイラスの眼は甘い。サイラスはジュリアの耳元で呟いた。
「好きです、ジュリア殿。ずっとあなたを鳥籠に囲っていたいくらいです」
「サイラス・・・様・・・」
ジュリアの顔に熱が上がり、瞳も潤みだす。只でさえサイラスの声が耳元で響いているのに、愛の告白となれば、ジュリアの脚はふらついてしまう。サイラスはそんなジュリアを自然とサイラスに寄りかかるようにして支えた。
「ああ、そんな熟れた顔誰にも見せたくありません」
音楽が終わったと同時にサイラスはジュリアの腰を抱き、ジュリアを会場の外へと導く。ジュリアはなんとかサイラスの支えの助けを借り踏ん張った。会場出口付近にウルフが立っている。
「ああ、ウルフ団長、私は先に帰ると国王に伝えておいてください」
「おう・・・あんまりがっつきすぎて嫌われるなよ」
「大きなお世話です」
ウルフとサイラスがぼそりと会話をしてジュリアはサイラスと共に会場を後にした。
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