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スノーランド婚約結婚編
敵対関係
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「ちっ・・・」
「どうしたの、リッヒ?」
「いえ、何もございませんよミリア王女・・・今日のティータイムはミリア王女の好きなマカロンが出ますからね!」
「あら、それは嬉しいわ!」
リッヒはランドルフが一時的にミリアの専属騎士になると聞いてとても不愉快なのだ。心の中では「早く国に帰れ」と思っている。
(ん?)
ミリアは目を擦った。二人の間からバチバチとした光線が見えた気がしたからだ。
「最近リッヒ、こちらに来ることが多いわね。他の仕事は大丈夫なの?」
「ええ、皆様優秀な方ばかりで私なんかいらないくらいですよ」
リッヒは何のことないといった表情でミリアと会話しているが、リッヒは寝る間を惜しんで残業し、他の使用人たちはリッヒの無言の圧力(殺気)で仕事の効率が二倍アップした。もちろんミリアと多く時間を過ごすためだ。そのことを微塵も出さないリッヒは執事に使用人たちはドン引きしていることはミリアは知らない。
「ちっ・・・」
「あら、ランドルフどうかしたの?」
「いや、ミリアは気にしないでいい」
ランドルフはリッヒがミリアに構いにくるのがとても気にくわない。ミリアにうつつを抜かしていると思えば、仕事を完璧にこなしている様子に余計に腹が立つ。
「ランドルフ殿、“ミリア王女”とお呼び下さい。あとため口もきいてはいけませんよ。あなたはこの国で雇われているんですからね」
「それは失礼しました、執事殿。私たちは昔から深~い関係でして、ついその頃の癖が出てしました」
ーーーバチバチバチバチ
(んー?)
ミリアは再び目を擦った。幻覚の火花の強さが増した気がしたからだ。
「今日の午後は鉄道をひく場所の調査を視察しに行くから、ランドルフ護衛をお願いね」
「はい、ミリア王女」
ランドルフは甘い笑顔をミリアに向ける
ーーードキン
(やだ、笑顔向けられるだけでドキドキする)
鉄道プロジェクトが動き、マールは鉄道プロジェクトのリーダーとしてスノーランドとフェリス国を何度も往復することとなった。両国を結ぶ船の頻度も大幅に増やし、研究員や作業員が行き来しやすくしたのだ。
「ところでミリア王女」
リッヒはランドルフとミリアが目を合わせている間に入り込み、報告書を取り出した。
「フェリス国とスノーランドの合意が世界中に渡っているようですよ。今まで関係を絶っていた国からも関係を復活させたいと媚を売ってきているようです」
「あら、そうなの?」
「ええ、以前は小国だと見下していた国も、ころっと態度を変えています」
世界中に一部の条約内容が発表された。大きく分けると五つだ。
1.フェリス国はスノーランドへの技術・人材提供をすること
2.スノーランドはフェリス国に優先的に鉱石を輸出すること
3.貿易や文化交流の活発化
4.ビザの簡易化
5.絶対に戦争は仕掛けてはいけない。もし他国から戦争を仕掛けられた際はお互いに軍力提供をすること
この五つとなる。ここまでの蜜月関係を結ぶ国は歴史上かつてない。田舎の小国だと下げずまれていたスノーランドを他国も無視できなくなった。
「なんだか鉄道を完成したいってだけの夢が、世界中を大きく動かしそうだわね・・・」
ミリアはスノーランドにとって、とても重要になるこの鉄道プロジェクトを無事に進めなければならないと気を引き締めたのだった。
「どうしたの、リッヒ?」
「いえ、何もございませんよミリア王女・・・今日のティータイムはミリア王女の好きなマカロンが出ますからね!」
「あら、それは嬉しいわ!」
リッヒはランドルフが一時的にミリアの専属騎士になると聞いてとても不愉快なのだ。心の中では「早く国に帰れ」と思っている。
(ん?)
ミリアは目を擦った。二人の間からバチバチとした光線が見えた気がしたからだ。
「最近リッヒ、こちらに来ることが多いわね。他の仕事は大丈夫なの?」
「ええ、皆様優秀な方ばかりで私なんかいらないくらいですよ」
リッヒは何のことないといった表情でミリアと会話しているが、リッヒは寝る間を惜しんで残業し、他の使用人たちはリッヒの無言の圧力(殺気)で仕事の効率が二倍アップした。もちろんミリアと多く時間を過ごすためだ。そのことを微塵も出さないリッヒは執事に使用人たちはドン引きしていることはミリアは知らない。
「ちっ・・・」
「あら、ランドルフどうかしたの?」
「いや、ミリアは気にしないでいい」
ランドルフはリッヒがミリアに構いにくるのがとても気にくわない。ミリアにうつつを抜かしていると思えば、仕事を完璧にこなしている様子に余計に腹が立つ。
「ランドルフ殿、“ミリア王女”とお呼び下さい。あとため口もきいてはいけませんよ。あなたはこの国で雇われているんですからね」
「それは失礼しました、執事殿。私たちは昔から深~い関係でして、ついその頃の癖が出てしました」
ーーーバチバチバチバチ
(んー?)
ミリアは再び目を擦った。幻覚の火花の強さが増した気がしたからだ。
「今日の午後は鉄道をひく場所の調査を視察しに行くから、ランドルフ護衛をお願いね」
「はい、ミリア王女」
ランドルフは甘い笑顔をミリアに向ける
ーーードキン
(やだ、笑顔向けられるだけでドキドキする)
鉄道プロジェクトが動き、マールは鉄道プロジェクトのリーダーとしてスノーランドとフェリス国を何度も往復することとなった。両国を結ぶ船の頻度も大幅に増やし、研究員や作業員が行き来しやすくしたのだ。
「ところでミリア王女」
リッヒはランドルフとミリアが目を合わせている間に入り込み、報告書を取り出した。
「フェリス国とスノーランドの合意が世界中に渡っているようですよ。今まで関係を絶っていた国からも関係を復活させたいと媚を売ってきているようです」
「あら、そうなの?」
「ええ、以前は小国だと見下していた国も、ころっと態度を変えています」
世界中に一部の条約内容が発表された。大きく分けると五つだ。
1.フェリス国はスノーランドへの技術・人材提供をすること
2.スノーランドはフェリス国に優先的に鉱石を輸出すること
3.貿易や文化交流の活発化
4.ビザの簡易化
5.絶対に戦争は仕掛けてはいけない。もし他国から戦争を仕掛けられた際はお互いに軍力提供をすること
この五つとなる。ここまでの蜜月関係を結ぶ国は歴史上かつてない。田舎の小国だと下げずまれていたスノーランドを他国も無視できなくなった。
「なんだか鉄道を完成したいってだけの夢が、世界中を大きく動かしそうだわね・・・」
ミリアはスノーランドにとって、とても重要になるこの鉄道プロジェクトを無事に進めなければならないと気を引き締めたのだった。
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