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スノーランド婚約結婚編
記憶の蓋
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「ぅうん・・・あれ、私・・・」
「ミリア王女、お目覚めですか?」
ミリアは自分の部屋のベッドで寝ていた。半日程眠っていたそうだ。ミリアは上半身を起き上がらせ、ミリアはリッヒに貰ったカモミールティーを一口飲んだ。
「ヨード先生に診てもらいましたが、何も心配いらないとおっしゃっていました。また夜に診察に来るようです」
ヨード先生はミリアを王城の医師で、ミリアが記憶喪失になった時も毎日優しく診察してくれた先生だ。リッヒはミリアのベッドに近づき額を引っ付けて熱を測る。リッヒの顔が接近しており、その端正な顔がはっきりと見え、ミリアは少し恥ずかしくなった。
「リッヒ・・・先生も大丈夫って言ってたのでしょ?///」
「いったい何があったのですか?」
ミリアは今日の出来事を思い出す。
「・・・少し・・・過去を思いだしたの。私がこの傷を受けた時だったわ・・・すごく痛くて・・・苦しくて・・・」
リッヒは泣きそうなミリアをガバッと抱き締める。
「リ、リッヒ・・・」
「もう、無理に思い出さないで下さい。ずっと忘れたらいいんです。あなたの記憶が戻ったら、あなたはどこかへ行ってしまいそうだ・・・」
「なに言ってるのリッヒ。私はスノーランドの王女だわ。どこにも行かないわ」
リッヒはミリアを真剣な表情で見つめる。
「では、誓って下さい。記憶を思い出しても、スノーランドから・・・僕から去っていかないと」
「ええ、誓うわリッヒ」
「では僕は永遠にミリア王女に忠誠を誓いますね」
リッヒはミリアの手の甲にキスをした。そしてリッヒはミリアの唇に触れるようなキスをした。
(リッヒの視線が熱い・・・)
リッヒは「失礼します」と言って部屋を去った。しばらくしてヨード先生が検診に来てくれた。トラウマになっていた記憶が出てきてパニックになったのであろうと言っていた。
(辛い過去を思い出すのは嫌だわ・・・)
ミリアは開きかけていた記憶の蓋を再び閉じた。
「シルベスター様、この間は話の途中だったのに、すみませんでした」
「いや、僕も君が記憶を思い出させようと無理をさせてしまったね・・・すまなかった」
「いえ・・・それで今日は?」
「実は、ランドルフが君と少し話がしたいみたいなんだ。彼と密に会ってやってくれないか?」
「団長さまとですか・・・?」
ミリアは彼を見ると無理に記憶の蓋が開かれる感覚がするのだ。リッヒに記憶を思い出さないで欲しいと言われたばかりだったので、ミリアはどうしようか悩んだ。
「少しだけでしたら・・・」
「ありがとうミリアちゃん。明日の午後、僕が泊まっている部屋の隣の階段から行ける屋上で待っててくれる?」
「はい・・・」
「ミリア王女、お目覚めですか?」
ミリアは自分の部屋のベッドで寝ていた。半日程眠っていたそうだ。ミリアは上半身を起き上がらせ、ミリアはリッヒに貰ったカモミールティーを一口飲んだ。
「ヨード先生に診てもらいましたが、何も心配いらないとおっしゃっていました。また夜に診察に来るようです」
ヨード先生はミリアを王城の医師で、ミリアが記憶喪失になった時も毎日優しく診察してくれた先生だ。リッヒはミリアのベッドに近づき額を引っ付けて熱を測る。リッヒの顔が接近しており、その端正な顔がはっきりと見え、ミリアは少し恥ずかしくなった。
「リッヒ・・・先生も大丈夫って言ってたのでしょ?///」
「いったい何があったのですか?」
ミリアは今日の出来事を思い出す。
「・・・少し・・・過去を思いだしたの。私がこの傷を受けた時だったわ・・・すごく痛くて・・・苦しくて・・・」
リッヒは泣きそうなミリアをガバッと抱き締める。
「リ、リッヒ・・・」
「もう、無理に思い出さないで下さい。ずっと忘れたらいいんです。あなたの記憶が戻ったら、あなたはどこかへ行ってしまいそうだ・・・」
「なに言ってるのリッヒ。私はスノーランドの王女だわ。どこにも行かないわ」
リッヒはミリアを真剣な表情で見つめる。
「では、誓って下さい。記憶を思い出しても、スノーランドから・・・僕から去っていかないと」
「ええ、誓うわリッヒ」
「では僕は永遠にミリア王女に忠誠を誓いますね」
リッヒはミリアの手の甲にキスをした。そしてリッヒはミリアの唇に触れるようなキスをした。
(リッヒの視線が熱い・・・)
リッヒは「失礼します」と言って部屋を去った。しばらくしてヨード先生が検診に来てくれた。トラウマになっていた記憶が出てきてパニックになったのであろうと言っていた。
(辛い過去を思い出すのは嫌だわ・・・)
ミリアは開きかけていた記憶の蓋を再び閉じた。
「シルベスター様、この間は話の途中だったのに、すみませんでした」
「いや、僕も君が記憶を思い出させようと無理をさせてしまったね・・・すまなかった」
「いえ・・・それで今日は?」
「実は、ランドルフが君と少し話がしたいみたいなんだ。彼と密に会ってやってくれないか?」
「団長さまとですか・・・?」
ミリアは彼を見ると無理に記憶の蓋が開かれる感覚がするのだ。リッヒに記憶を思い出さないで欲しいと言われたばかりだったので、ミリアはどうしようか悩んだ。
「少しだけでしたら・・・」
「ありがとうミリアちゃん。明日の午後、僕が泊まっている部屋の隣の階段から行ける屋上で待っててくれる?」
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