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終章:師匠との恋
最終決戦!!Side:ランドルフ(後)
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それからすぐにランドルフの父に婚約を認めるようにお願いをした。シルベスターも手伝ってくれ、父は最終的に交際を認めてくれた。ランドルフが喜びに打ちひしがれていると、殺気を感じる。振り返るとエステルがミリアに剣を向けたのが分かった。
(あいつ・・・!)
ーーーグサッ
ランドルフは、迷いなくミリアを庇い剣をその胸に受けた。ミリアの悲鳴が鳴り響くが、ミリアを安心させようとランドルフは病院へ運ばれる前に笑顔を見せた。
ーーー師匠、早く起きてくださいね・・・もっとあなたに好きだって伝えたいですから
(ああ・・・ミリアの声が聞こえる)
(ミリアの唇の感触だ・・・)
ランドルフは夢の中から少しずつ現実に引き戻された。唇の感触が無くならないようミリアの頭を支え、久々のミリアの口の中を味わった。
(ああ、彼女が目の前にいる・・・)
嬉しさが込み上げてくるが、若い頃からランドルフを診てくれている先生とシルベスターが部屋に入ってきて、ミリアを外に出した。
「ふんっ・・・なんの用だ」
「ランドルフ、お前俺がミリアちゃんエスコートしたからって当たりが強いんじゃないか?俺がミリアちゃんを君に会わせようと気を使ってあげたのに失礼だな」
「・・・それには感謝してるが、もうちょっとやり方があったんじゃないか?」
シルベスターはニコニコとしてランドルフのベッドに近づく。
「いやぁ、この国の女性の地位を上げるためには、やっぱり憧れになる強い女性のヒーローがいないとね。見ただろ?あの憧れで見る女性たちの眼差し。これから彼女のようになろうと目指す女の子が増えるだろうなぁ」
「・・・お前は一石二鳥でも三鳥でも欲しがるような男だもんな」
シルベスターはランドルフに近づき、グリグリと傷口を親指で押し込む
「ぐはぁ・・・!!」
「シルベスター坊っちゃん、そんなにしたら彼の傷口が開いちゃいますよ」
「先生、でもこいつ、あんなひ弱な女の剣避けるのなんて簡単だったはずなんだよ。これはわざと受けた傷だ、そうだろ?ランドルフ」
「ぐっ・・・」
シルベスターは気まずそうなランドルフの顔を拝みながらさらに続ける。
「その証拠に、この急所を綺麗に避けた傷、見てよ。この傷があれば、ミリアちゃんは彼女のせいでランドルフに傷を負わせたって一生罪の意識で君を置いていけなくなる。それとあの危険分子であるエステル嬢の剣を君が受けることで完全に婚約の約束を白紙にすることができる。つまり君こそが一石二鳥でも三鳥でも欲しがる欲望深い男だってことだよね」
先生は「自業自得なので早く治して早く帰っててくださいね」とわざと痛くなるようにランドルフの開いた傷口を縫い直した。
「はい、師匠、あーん」
「ミリアが剥いてくれた林檎美味しいよ」
「食べたらお薬飲んでくださいね」
「俺、薬苦手なんだ。ミリアの口移しなら飲めるかもしれない・・・」
「ぅうう・・・分かりました。お薬苦手なら仕方ありません」
(よし、ミリアにキスできるぞ)
ーーーーパコーン
ランドルフの頭から殴る良い音が鳴った。キースだ。
「おい!団長さんよぉ、ミリちゃんに甘えてないで早く騎士団に戻ってこんかい!!」
上司に酷い仕打ちのキースである。あれからランドルフは父と話し合い、父が引退するまで騎士団長を兼任しながら父の仕事を手伝うことになったのだ。しかし両立は難しいので、ランドルフが辞めるまで騎士団長補佐が就くことになった。ランドルフも信用できる人物だ。いずれキースが団長になった時、彼とは良いパートナーとなるだろう。
「キース・・・」
「なんだよ」
ぶっきらぼうに返事をするキースである。
「ありがとな」
「ふん!感謝してるなら早く退院しな」
(あいつ・・・!)
ーーーグサッ
ランドルフは、迷いなくミリアを庇い剣をその胸に受けた。ミリアの悲鳴が鳴り響くが、ミリアを安心させようとランドルフは病院へ運ばれる前に笑顔を見せた。
ーーー師匠、早く起きてくださいね・・・もっとあなたに好きだって伝えたいですから
(ああ・・・ミリアの声が聞こえる)
(ミリアの唇の感触だ・・・)
ランドルフは夢の中から少しずつ現実に引き戻された。唇の感触が無くならないようミリアの頭を支え、久々のミリアの口の中を味わった。
(ああ、彼女が目の前にいる・・・)
嬉しさが込み上げてくるが、若い頃からランドルフを診てくれている先生とシルベスターが部屋に入ってきて、ミリアを外に出した。
「ふんっ・・・なんの用だ」
「ランドルフ、お前俺がミリアちゃんエスコートしたからって当たりが強いんじゃないか?俺がミリアちゃんを君に会わせようと気を使ってあげたのに失礼だな」
「・・・それには感謝してるが、もうちょっとやり方があったんじゃないか?」
シルベスターはニコニコとしてランドルフのベッドに近づく。
「いやぁ、この国の女性の地位を上げるためには、やっぱり憧れになる強い女性のヒーローがいないとね。見ただろ?あの憧れで見る女性たちの眼差し。これから彼女のようになろうと目指す女の子が増えるだろうなぁ」
「・・・お前は一石二鳥でも三鳥でも欲しがるような男だもんな」
シルベスターはランドルフに近づき、グリグリと傷口を親指で押し込む
「ぐはぁ・・・!!」
「シルベスター坊っちゃん、そんなにしたら彼の傷口が開いちゃいますよ」
「先生、でもこいつ、あんなひ弱な女の剣避けるのなんて簡単だったはずなんだよ。これはわざと受けた傷だ、そうだろ?ランドルフ」
「ぐっ・・・」
シルベスターは気まずそうなランドルフの顔を拝みながらさらに続ける。
「その証拠に、この急所を綺麗に避けた傷、見てよ。この傷があれば、ミリアちゃんは彼女のせいでランドルフに傷を負わせたって一生罪の意識で君を置いていけなくなる。それとあの危険分子であるエステル嬢の剣を君が受けることで完全に婚約の約束を白紙にすることができる。つまり君こそが一石二鳥でも三鳥でも欲しがる欲望深い男だってことだよね」
先生は「自業自得なので早く治して早く帰っててくださいね」とわざと痛くなるようにランドルフの開いた傷口を縫い直した。
「はい、師匠、あーん」
「ミリアが剥いてくれた林檎美味しいよ」
「食べたらお薬飲んでくださいね」
「俺、薬苦手なんだ。ミリアの口移しなら飲めるかもしれない・・・」
「ぅうう・・・分かりました。お薬苦手なら仕方ありません」
(よし、ミリアにキスできるぞ)
ーーーーパコーン
ランドルフの頭から殴る良い音が鳴った。キースだ。
「おい!団長さんよぉ、ミリちゃんに甘えてないで早く騎士団に戻ってこんかい!!」
上司に酷い仕打ちのキースである。あれからランドルフは父と話し合い、父が引退するまで騎士団長を兼任しながら父の仕事を手伝うことになったのだ。しかし両立は難しいので、ランドルフが辞めるまで騎士団長補佐が就くことになった。ランドルフも信用できる人物だ。いずれキースが団長になった時、彼とは良いパートナーとなるだろう。
「キース・・・」
「なんだよ」
ぶっきらぼうに返事をするキースである。
「ありがとな」
「ふん!感謝してるなら早く退院しな」
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