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第三章:真実
黒幕③
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ランドルフは一旦部屋の外に出て、消毒液を他の団員から受け取った。ミリアをベッドの脇に座らせ、顔についた傷を消毒していく。
「痛っ・・・」
「我慢してくれ、ちゃんと消毒しとかないと顔に傷が残ってしまうからな」
顔にガーゼを張り付け、鞭で打たれて腫れた手も消毒し包帯を巻いていく。
「くそっ・・・あいつら、こんな酷いこと・・・」
「いいんです。私が晒し者になってなかったら、シャーロット様が傷つけられていたんですから」
ランドルフの顔が歪む。
「君が俺の背中を支えたいって言ったこと、信じてやれなくてすまなかった。君はあの頃から言ってたのにな」
包帯で巻いた手をそっと持ったままランドルフは放そうとしない。
「しかも金と権力好きの女と一緒にするなんて・・・これまで必死に女性として戦ってきた君を侮辱した。俺は君の師匠失格だ」
「・・・いいえ、襲ってきた数人も倒せなかった私なんかが師匠を支えるなんて、おこがましかったんです。師匠ならあんな奴ら一瞬で倒せましたよね」
ランドルフは膝まずき、ミリアに視線を合わせた。
「いや、俺はやっぱり師匠失格だ。エドだと気づかずに君に惹かれて、勝手に嫉妬して、酷い言葉を吐いて・・・俺はこれ以上君を好きになりたくなくて突き放してしまった」
「師匠・・・」
ランドルフは決意を固めまっすぐにミリアを見つめる。彼からはもう迷いは見えない。
「俺はもう自分に嘘はつかない。俺は・・・君のことが好きだ」
「っ・・・でもっ、私はこんな傷があります」
「傷の一つや二つ何だ。俺は君より酷い傷が数えきれない程あるぞ。・・・しかもな、俺は君のこの傷一つでさえ愛おしいと思うんだ」
ミリアの傷を愛おしそうに撫でるランドルフに、ミリアの悲しさは薄れ、キュンと胸が高鳴った。ランドルフの瞳に熱が籠る。ミリアもその瞳に吸い込まれる。
ランドルフの顔がそっと近づき唇が重なりあった。
「ん・・・」
「・・・嫌だったか?」
ミリアは首を横に振った。ランドルフから再び唇が寄せられる。そのキスは優しく、ミリアの心の痛みを溶かしていった。
「ミリア、俺にもう一度チャンスをくれ。君にふさわしい人間になるから」
(キースさんにキスされた時と全然違う・・・胸の奥がキュッとなって・・・何も考えられなくなる)
ミリアがランドルフへの恋心に気づくまで、あともう少し・・・
「痛っ・・・」
「我慢してくれ、ちゃんと消毒しとかないと顔に傷が残ってしまうからな」
顔にガーゼを張り付け、鞭で打たれて腫れた手も消毒し包帯を巻いていく。
「くそっ・・・あいつら、こんな酷いこと・・・」
「いいんです。私が晒し者になってなかったら、シャーロット様が傷つけられていたんですから」
ランドルフの顔が歪む。
「君が俺の背中を支えたいって言ったこと、信じてやれなくてすまなかった。君はあの頃から言ってたのにな」
包帯で巻いた手をそっと持ったままランドルフは放そうとしない。
「しかも金と権力好きの女と一緒にするなんて・・・これまで必死に女性として戦ってきた君を侮辱した。俺は君の師匠失格だ」
「・・・いいえ、襲ってきた数人も倒せなかった私なんかが師匠を支えるなんて、おこがましかったんです。師匠ならあんな奴ら一瞬で倒せましたよね」
ランドルフは膝まずき、ミリアに視線を合わせた。
「いや、俺はやっぱり師匠失格だ。エドだと気づかずに君に惹かれて、勝手に嫉妬して、酷い言葉を吐いて・・・俺はこれ以上君を好きになりたくなくて突き放してしまった」
「師匠・・・」
ランドルフは決意を固めまっすぐにミリアを見つめる。彼からはもう迷いは見えない。
「俺はもう自分に嘘はつかない。俺は・・・君のことが好きだ」
「っ・・・でもっ、私はこんな傷があります」
「傷の一つや二つ何だ。俺は君より酷い傷が数えきれない程あるぞ。・・・しかもな、俺は君のこの傷一つでさえ愛おしいと思うんだ」
ミリアの傷を愛おしそうに撫でるランドルフに、ミリアの悲しさは薄れ、キュンと胸が高鳴った。ランドルフの瞳に熱が籠る。ミリアもその瞳に吸い込まれる。
ランドルフの顔がそっと近づき唇が重なりあった。
「ん・・・」
「・・・嫌だったか?」
ミリアは首を横に振った。ランドルフから再び唇が寄せられる。そのキスは優しく、ミリアの心の痛みを溶かしていった。
「ミリア、俺にもう一度チャンスをくれ。君にふさわしい人間になるから」
(キースさんにキスされた時と全然違う・・・胸の奥がキュッとなって・・・何も考えられなくなる)
ミリアがランドルフへの恋心に気づくまで、あともう少し・・・
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