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アーネスト⑩
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(何の拷問だ!!)
アーネストの前に座っている彼女はアーネストが思ったより小柄で強く触れれば壊れてしまうのではないかと心配になる。傷つけないようエレナの胸を慎重に触るとエレナはもっと触ってほしいとねだってきた。シンプルなワンピースを着て馬上でよがる彼女は冒涜的で、アーネストの下半身も痛いくらい張りつめている。そんなエレナがアーネストの肉棒を擦ってきたのだ。
「そこ、は・・・」
「気持ちよくないの?」
「・・・気持ちいい」
エレナは子供を撫でるようにアーネストの下の息子に触れている。馬上ではどうもできないので、アーネストにとってこれは大変な拷問である。
「君は俺を惑わす夢魔か?」
アーネストはエレナの耳を舐め、首筋にかぶり付くとエレナの身体がピクリと反応する。下半身の刺激を彼女にも拷問的な刺激を味わってもらいたいと、反応する耳の穴に舌を差し込んだ。
「ん、んんん・・・」
アーネストのねっとりとした愛撫にエレナは悦びの声をあげる。そんな祝福のような、拷問の時間を終わりを告げようとしていた。
「馬小屋が見えてきた」
アーネストの言葉にエレナは身体を固まらせる。先ほどとは違い、よそよそしい。ジョンを紐に繋ぎ、水と食料を与えてあげる。ジョンは嬉しそうに尻尾をパタパタと動かしていた。
「本当に、ありがとうございました、ブロア侯爵。このご恩は一生忘れません・・・」
エレナに再び一線を引かれたような言い方にアーネストはムッとする。
「もうアーネストとは呼んでくれないのか」
アーネストの不機嫌な態度にエレナは信じられないといった表情だ。
「あなたには婚約者がいるのに、そんな馴れ馴れしい言い方はできないわ!!そりゃ助けくれた時は動転して呼んだけど・・・私はあなたの娼婦じゃない・・・」
「君は・・・俺が君を娼婦だと思っていると・・・?」
彼女はずっと自分をそんな風に考えていたと思うと、やるせないと同時に怒りがこみ上げてくる。エレナはアーネストに視線を合わせようとしない。
「これから牢獄に行くんだもの。後腐れのない相手だと思っているんでしょう?」
「っ・・・君を娼婦だと思って・・・君をウェイン伯爵から助けだそうと、この身ひとつで向かったと思うのか!?」
エレナもそんなアーネストの態度に目を充血させながらキッとアーネストを睨んだ。
「なんで私を助けたのよ!?私のことなんか捨て置けばよかったのだわ!!どうせ刑期が終わっても修道院に行くつもりだったんだもの。こんな私に価値なんかない。あなたはこの国で最も重要な侯爵なのよ!!私なんかのせいであなたに何かあったらよっぽど問題よ」
「俺が・・・なんで君を助けたか知りたいか?」
アーネストはエレナの身体を引き寄せた。彼女に怒りと熱が混じったキスをする。
「強気で・・・一生懸命生きている君に惹かれたからだ。そりゃ犯罪を犯すのは悪いことだが君は妹を守るために三年間一人で頑張ってきたのだろう?自分の意思を貫いて生きている君が、憎らしくもあり、いとおしい・・・」
「っ・・・」
エレナから一筋の涙が伝った。
アーネストの前に座っている彼女はアーネストが思ったより小柄で強く触れれば壊れてしまうのではないかと心配になる。傷つけないようエレナの胸を慎重に触るとエレナはもっと触ってほしいとねだってきた。シンプルなワンピースを着て馬上でよがる彼女は冒涜的で、アーネストの下半身も痛いくらい張りつめている。そんなエレナがアーネストの肉棒を擦ってきたのだ。
「そこ、は・・・」
「気持ちよくないの?」
「・・・気持ちいい」
エレナは子供を撫でるようにアーネストの下の息子に触れている。馬上ではどうもできないので、アーネストにとってこれは大変な拷問である。
「君は俺を惑わす夢魔か?」
アーネストはエレナの耳を舐め、首筋にかぶり付くとエレナの身体がピクリと反応する。下半身の刺激を彼女にも拷問的な刺激を味わってもらいたいと、反応する耳の穴に舌を差し込んだ。
「ん、んんん・・・」
アーネストのねっとりとした愛撫にエレナは悦びの声をあげる。そんな祝福のような、拷問の時間を終わりを告げようとしていた。
「馬小屋が見えてきた」
アーネストの言葉にエレナは身体を固まらせる。先ほどとは違い、よそよそしい。ジョンを紐に繋ぎ、水と食料を与えてあげる。ジョンは嬉しそうに尻尾をパタパタと動かしていた。
「本当に、ありがとうございました、ブロア侯爵。このご恩は一生忘れません・・・」
エレナに再び一線を引かれたような言い方にアーネストはムッとする。
「もうアーネストとは呼んでくれないのか」
アーネストの不機嫌な態度にエレナは信じられないといった表情だ。
「あなたには婚約者がいるのに、そんな馴れ馴れしい言い方はできないわ!!そりゃ助けくれた時は動転して呼んだけど・・・私はあなたの娼婦じゃない・・・」
「君は・・・俺が君を娼婦だと思っていると・・・?」
彼女はずっと自分をそんな風に考えていたと思うと、やるせないと同時に怒りがこみ上げてくる。エレナはアーネストに視線を合わせようとしない。
「これから牢獄に行くんだもの。後腐れのない相手だと思っているんでしょう?」
「っ・・・君を娼婦だと思って・・・君をウェイン伯爵から助けだそうと、この身ひとつで向かったと思うのか!?」
エレナもそんなアーネストの態度に目を充血させながらキッとアーネストを睨んだ。
「なんで私を助けたのよ!?私のことなんか捨て置けばよかったのだわ!!どうせ刑期が終わっても修道院に行くつもりだったんだもの。こんな私に価値なんかない。あなたはこの国で最も重要な侯爵なのよ!!私なんかのせいであなたに何かあったらよっぽど問題よ」
「俺が・・・なんで君を助けたか知りたいか?」
アーネストはエレナの身体を引き寄せた。彼女に怒りと熱が混じったキスをする。
「強気で・・・一生懸命生きている君に惹かれたからだ。そりゃ犯罪を犯すのは悪いことだが君は妹を守るために三年間一人で頑張ってきたのだろう?自分の意思を貫いて生きている君が、憎らしくもあり、いとおしい・・・」
「っ・・・」
エレナから一筋の涙が伝った。
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