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リシャーダの海賊編
第64話 巨大な海賊船
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ソウタ達は船の上にいた。リシャーダ港で一番の航海士であるルブトンと、漁師である屈強の男たち十数人を船員として連れてシャイルー島に向かう。航海士であるルブトンはさすが港町で1番と言われるだけあり、的確な指示と判断力で男たちに仕事を与える。
「あぁ~、船の上って気持ちいいね~。海の香りが心地いいわ~」
シーナは気持ちいい潮風に当たりながら、体を伸ばす。そんな中、ソウタはというと……
「シーナ……元気だな……、俺は……ダメみたぁぁぁあぁおろろろろろろ」
「ぎゃあぁぁ! 大丈夫ソウタ!?」
ソウタは船の揺れに酔ったのか、海に向かって嘔吐をして、シーナは後ろから背中をさすってソウタを看病している。
「おい、まさか船の上が苦手とはな……それで海賊と戦えんのか? 全く不甲斐ないな」
ブルトンはソウタの姿を見ながら呆れていた、ここからはシャイルー島の海流に乗る。今よりもさらに船の揺れは激しくなるため、ソウタが船酔いに耐えれるのか懸念していた。
「だ、大丈夫……なんとか頑張って戦うからああぁぁおろろろろ」
「……信用ねぇな、ったく。本当に大丈夫か? いいか! お前ら、もう少しでシャイルー島の海流に乗るぞ、気を引き締めろよ、落っことされるぞ!」
「おぉ!」
船員たちはブルトンの言葉に励まされ、士気を高める。次第に天候が悪くなり、波も高くなっていく。暗雲が立ち込める中、ブルトンはより的確に指示をできるよう全神経を集中させていた。
「おい、シーナちゃん、ソウタを船室に連れて行ってやんな、ハウルも連れてってやってくれ。こっちは大丈夫だから」
「え、でもみんな頑張ってるし、何か手伝うことがあれば……」
「バカ野郎! 勘違いすんな、この海流は素人には抜けられん、ここはプロである俺たちに任せな、お前さんらには海賊を退治するって役目があるのを忘れるなよ」
ブルトンの言葉を聞いていた1人の船員が、ソウタの腕を持って、脇に首を回した。
「ほら、ここは俺たちに任せて、あんたたちはしっかり休んでくれ、その代わり海賊たちはよろしく頼むぜ!」
「……わかりました! ほら、ソウタ行くよ」
「うぅ……ごめん、ありがとう……うえぇ」
船室には簡易的なベッドとテーブル、テーブルの上には果物が盛りつけられたバスケットが置かれてある。ソウタはベッドに横になって酔いをさましていた。
「あぁ~、きっつ気分悪いわ~」
「ねぇ、本当に戦えるの?」
シーナはハウルに果物を手で与えながらソウタの身体を心配した。
「そりゃ、いざとなれば戦いますよ」
「どうだか……そういえば、酔い止めの薬を置いてくれてたみたいだから飲みなよ」
そういって、シーナはハウルに果物を与えた後、立ち上がって酔い止めの薬を探し始めた。
「まじか、それ欲しいかも……」
「まったく、ソウタの耐性の無さはほとほと呆れるな」
「「誰のせいだよ!」」
神さまの言葉にソウタとシーナは声を揃えてツッコんだ。
「ほんと、神さまって無責任なんだか……」
シーナが話していると、突如船が大揺れに見舞われた。テーブルの上に置いてあった果物は揺れによって地面を転がり、シーナはバランスを崩してしまう。
「な、なに!? この揺れは?」
シーナが外の様子を気にしていると、船室の扉が勢いよく開けられた。
「た、大変だ! か、海賊だ! やつらが現れた!」
とうとう海賊が現れたのだ。おそらく奴らの乗っている海賊船がこちらの船にぶつかったことで大きな揺れが発生したのだろう。
「とうとう現れたか、ソウタ行けるか?」
「あぁ、行けるよぉぉぉおろろろ」
「もう! ソウタは自分で酔い止めを飲んで急いで来て! 私は先にいってるから!」
シーナは外の様子を確認するため、男と一緒に急いで船室を出て行った。
「ブルトンさん! 大丈夫……って嘘?」
シーナの目に飛び込んできたのは、こちらの船のおよそ5倍はあるであろう巨大な海賊船だ。海賊船はボロボロで帆もところどころ破れており、まるで戦い終わった船のようだ。海賊船からはこちらのロープが引っかけられ、武器を持ったコボルトがこちらの船に襲い掛かっている。コボルトは毛に覆われ、犬の顔を持つモンスターだ。人間と同じように両の足で歩くことができ、強力な顎と爪を要しながら、武器を使うこともできる知能を併せ持つモンスターで、船に乗り込んでは船員に攻撃を仕掛けていた。
「まずい! どうにかしないと、ハウル一緒に戦うよ!」
「グルルゥ、ワン!」
シーナとハウルは迫りくるモンスター達と一戦を交えることになった。
「あぁ~、船の上って気持ちいいね~。海の香りが心地いいわ~」
シーナは気持ちいい潮風に当たりながら、体を伸ばす。そんな中、ソウタはというと……
「シーナ……元気だな……、俺は……ダメみたぁぁぁあぁおろろろろろろ」
「ぎゃあぁぁ! 大丈夫ソウタ!?」
ソウタは船の揺れに酔ったのか、海に向かって嘔吐をして、シーナは後ろから背中をさすってソウタを看病している。
「おい、まさか船の上が苦手とはな……それで海賊と戦えんのか? 全く不甲斐ないな」
ブルトンはソウタの姿を見ながら呆れていた、ここからはシャイルー島の海流に乗る。今よりもさらに船の揺れは激しくなるため、ソウタが船酔いに耐えれるのか懸念していた。
「だ、大丈夫……なんとか頑張って戦うからああぁぁおろろろろ」
「……信用ねぇな、ったく。本当に大丈夫か? いいか! お前ら、もう少しでシャイルー島の海流に乗るぞ、気を引き締めろよ、落っことされるぞ!」
「おぉ!」
船員たちはブルトンの言葉に励まされ、士気を高める。次第に天候が悪くなり、波も高くなっていく。暗雲が立ち込める中、ブルトンはより的確に指示をできるよう全神経を集中させていた。
「おい、シーナちゃん、ソウタを船室に連れて行ってやんな、ハウルも連れてってやってくれ。こっちは大丈夫だから」
「え、でもみんな頑張ってるし、何か手伝うことがあれば……」
「バカ野郎! 勘違いすんな、この海流は素人には抜けられん、ここはプロである俺たちに任せな、お前さんらには海賊を退治するって役目があるのを忘れるなよ」
ブルトンの言葉を聞いていた1人の船員が、ソウタの腕を持って、脇に首を回した。
「ほら、ここは俺たちに任せて、あんたたちはしっかり休んでくれ、その代わり海賊たちはよろしく頼むぜ!」
「……わかりました! ほら、ソウタ行くよ」
「うぅ……ごめん、ありがとう……うえぇ」
船室には簡易的なベッドとテーブル、テーブルの上には果物が盛りつけられたバスケットが置かれてある。ソウタはベッドに横になって酔いをさましていた。
「あぁ~、きっつ気分悪いわ~」
「ねぇ、本当に戦えるの?」
シーナはハウルに果物を手で与えながらソウタの身体を心配した。
「そりゃ、いざとなれば戦いますよ」
「どうだか……そういえば、酔い止めの薬を置いてくれてたみたいだから飲みなよ」
そういって、シーナはハウルに果物を与えた後、立ち上がって酔い止めの薬を探し始めた。
「まじか、それ欲しいかも……」
「まったく、ソウタの耐性の無さはほとほと呆れるな」
「「誰のせいだよ!」」
神さまの言葉にソウタとシーナは声を揃えてツッコんだ。
「ほんと、神さまって無責任なんだか……」
シーナが話していると、突如船が大揺れに見舞われた。テーブルの上に置いてあった果物は揺れによって地面を転がり、シーナはバランスを崩してしまう。
「な、なに!? この揺れは?」
シーナが外の様子を気にしていると、船室の扉が勢いよく開けられた。
「た、大変だ! か、海賊だ! やつらが現れた!」
とうとう海賊が現れたのだ。おそらく奴らの乗っている海賊船がこちらの船にぶつかったことで大きな揺れが発生したのだろう。
「とうとう現れたか、ソウタ行けるか?」
「あぁ、行けるよぉぉぉおろろろ」
「もう! ソウタは自分で酔い止めを飲んで急いで来て! 私は先にいってるから!」
シーナは外の様子を確認するため、男と一緒に急いで船室を出て行った。
「ブルトンさん! 大丈夫……って嘘?」
シーナの目に飛び込んできたのは、こちらの船のおよそ5倍はあるであろう巨大な海賊船だ。海賊船はボロボロで帆もところどころ破れており、まるで戦い終わった船のようだ。海賊船からはこちらのロープが引っかけられ、武器を持ったコボルトがこちらの船に襲い掛かっている。コボルトは毛に覆われ、犬の顔を持つモンスターだ。人間と同じように両の足で歩くことができ、強力な顎と爪を要しながら、武器を使うこともできる知能を併せ持つモンスターで、船に乗り込んでは船員に攻撃を仕掛けていた。
「まずい! どうにかしないと、ハウル一緒に戦うよ!」
「グルルゥ、ワン!」
シーナとハウルは迫りくるモンスター達と一戦を交えることになった。
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