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天空の城編
第30話 竜の開放
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ドラコの首が不自然に曲がる。
「あれ……?」
体に力が入らない、どういうことだ? ドラコの視界には竜の翼が見える。
「き……さま……は!」
そこにはガルアが怒りに満ちた表情でドラコを睨んでいた。
「ガルアァ……」
「ガルア……どうして?」
ソウタは開いた口が塞がらなかった、竜人族は後ろから攻撃するのが主流なのか?ドラコといいガルアといい戦闘の種族が卑怯な手ばかり使うなぁ……。
「俺は……」
ガルアは荒く息をしながら絞り出すように声を出した。
「卑怯な手を使うのだけは大嫌いだ……貴様のようなクズは正々堂々戦う資格すらない。失せろ!」
そういっているガルアの目は静かで冷ややかな目をしていた。ドラコは薄れゆく意識の中、アリアから手を放し地面に倒れた。口をパクパクとさせて何かを伝えているようだったが、ガルアはゴミを見るような目で睨みつけ、ドラコは眠るように静かに目を瞑った。ドラコが死んだのを確認したガルアはそのままソウタを睨み、構えをとった。
「どういうことだガルア」
ガルアにソウタは尋ねた。
「竜人族は戦うことでしか生きられぬ種族、非道であろうが何であろうが、戦う事だけは誇りとして持っておかねばならぬ、卑怯な事をして勝つことは竜人族の誇りを捨てたも同然。俺は誇りまでは捨ててはいないだけだ」
ガルアはそう言って深呼吸をして、さらに話し続けた。
「『正々堂々』と! 俺は貴様、ソウタに決闘を申し込む! 私が負ければ、天使との和平に臨み、共に歩むことを誓う……だが、貴様が負けた時は、再び天使を侵略する」
「その結果、自分がどうなってもか?」
「死んで本望よ!」
そういってガルアは飛出し、ソウタに飛び掛かった。前に戦った時とは遥かに違う。スピードも、パワーもソウタの強さにもしかしたら匹敵するかもしれない。一体この短期間で何をしてきたというのだろうか、ソウタはガルアのあまりのスピードに反応できず、一撃を喰らってしまう。
「ぐあぁ!」
吹き飛ばされたソウタは何とか受け身を取り、反撃をしようと試みるが、ソウタが気づいた時にはすでにガルアは懐に潜り込み、さらに一撃をソウタに加えた。
「はやい!」
ソフィアはガルアのスピードに驚愕した。
「ソウタと同じスピードで動けるなんて……」
「おそらく、竜の力を開放したんだろうね、まさかこれほどの強さとは……」
竜の力を開放することは、命を削る代わりに内に秘めた竜の力を引き出すことである。ソフィアは竜の力のことは知っていたのだろうが、ガルアがここまで力を引き出すとは思っておらず、ガルアの強さに驚愕していた。
「くっ、すばしっこいな……」
ソウタは苦戦していた。ガルアのスピードは自分に匹敵する、いや、もしかしたら自分よりスピードは上かもしれない。加えて竜の飛行能力により、急な旋回も可能にしていることで、ソウタの攻撃も簡単には当たらない。
「おそらく、今のソウタと同じぐらいの強さだな」
神さまもガルアの強さがソウタに近づいていることを感じていた。だが、それと同時にソウタと神さまはあることに気づいていた。それは攻撃が軽いこと。ガルアのスピードはソウタを上回っているが、力はソウタの方が圧倒的に上だ。一撃でもガルアに与えることができれば、ガルアのスピードを殺せるかもしれない。しかし、どうやって攻撃を与えるか。ソウタはガルアの攻撃を上手くかわしながら思考を張り巡らせている。
「こうなったら……!」
今のガルアは強いと判断したソウタはピンポイントでの攻撃は困難だと思い、ガルアの動きを点ではなく線で捉えることにした。
「今の俺のスピードにはお前は追いつかない、このままお前をボコボコにしてやるぞ!」
「来るなら……来い!」
ソウタは覚悟を決めた。恐らく次の攻撃で最後になる、ガルアは右拳に力を込めた。この攻撃は今までとは比べ物にならない威力だろう、もし少しでもタイミングを間違えれば、自分もただでは済まない、勝負は一瞬だ。
「ならば、この拳を喰らうがいいわ! 『竜拳』っ!!!!!」
打ち出した拳はあまりのスピードに火を纏っていた。ソウタはガルアの攻撃に合わせてカウンターを放った。
「喰らうかよ! これでお前の終わりだ!」
ソウタの攻撃はガルアの攻撃よりも早く、先にガルアを捉えていた。
「ぐぅ……がっ」
ガルアは自身のスピードを乗せた竜拳の威力が災いし、ソウタの攻撃が顎に入った瞬間に体が何度も回転し、勢いよく地面に叩きつけられた。
「悪いな、ガルアのスピードを利用させてもらったよ、お前がスピードを落とす瞬間、それは攻撃をするときだからな……」
「ふっ、そこだけを狙っていたのか……完敗だ」
そういって、ガルアは気を失った。
「ふぅ、勝ったぞ……!」
ソウタは上を見上げ、腰に手を置いた。しばらくするとシーナがソウタに飛びついた。ソウタは竜人族に勝ったのだ。
「あれ……?」
体に力が入らない、どういうことだ? ドラコの視界には竜の翼が見える。
「き……さま……は!」
そこにはガルアが怒りに満ちた表情でドラコを睨んでいた。
「ガルアァ……」
「ガルア……どうして?」
ソウタは開いた口が塞がらなかった、竜人族は後ろから攻撃するのが主流なのか?ドラコといいガルアといい戦闘の種族が卑怯な手ばかり使うなぁ……。
「俺は……」
ガルアは荒く息をしながら絞り出すように声を出した。
「卑怯な手を使うのだけは大嫌いだ……貴様のようなクズは正々堂々戦う資格すらない。失せろ!」
そういっているガルアの目は静かで冷ややかな目をしていた。ドラコは薄れゆく意識の中、アリアから手を放し地面に倒れた。口をパクパクとさせて何かを伝えているようだったが、ガルアはゴミを見るような目で睨みつけ、ドラコは眠るように静かに目を瞑った。ドラコが死んだのを確認したガルアはそのままソウタを睨み、構えをとった。
「どういうことだガルア」
ガルアにソウタは尋ねた。
「竜人族は戦うことでしか生きられぬ種族、非道であろうが何であろうが、戦う事だけは誇りとして持っておかねばならぬ、卑怯な事をして勝つことは竜人族の誇りを捨てたも同然。俺は誇りまでは捨ててはいないだけだ」
ガルアはそう言って深呼吸をして、さらに話し続けた。
「『正々堂々』と! 俺は貴様、ソウタに決闘を申し込む! 私が負ければ、天使との和平に臨み、共に歩むことを誓う……だが、貴様が負けた時は、再び天使を侵略する」
「その結果、自分がどうなってもか?」
「死んで本望よ!」
そういってガルアは飛出し、ソウタに飛び掛かった。前に戦った時とは遥かに違う。スピードも、パワーもソウタの強さにもしかしたら匹敵するかもしれない。一体この短期間で何をしてきたというのだろうか、ソウタはガルアのあまりのスピードに反応できず、一撃を喰らってしまう。
「ぐあぁ!」
吹き飛ばされたソウタは何とか受け身を取り、反撃をしようと試みるが、ソウタが気づいた時にはすでにガルアは懐に潜り込み、さらに一撃をソウタに加えた。
「はやい!」
ソフィアはガルアのスピードに驚愕した。
「ソウタと同じスピードで動けるなんて……」
「おそらく、竜の力を開放したんだろうね、まさかこれほどの強さとは……」
竜の力を開放することは、命を削る代わりに内に秘めた竜の力を引き出すことである。ソフィアは竜の力のことは知っていたのだろうが、ガルアがここまで力を引き出すとは思っておらず、ガルアの強さに驚愕していた。
「くっ、すばしっこいな……」
ソウタは苦戦していた。ガルアのスピードは自分に匹敵する、いや、もしかしたら自分よりスピードは上かもしれない。加えて竜の飛行能力により、急な旋回も可能にしていることで、ソウタの攻撃も簡単には当たらない。
「おそらく、今のソウタと同じぐらいの強さだな」
神さまもガルアの強さがソウタに近づいていることを感じていた。だが、それと同時にソウタと神さまはあることに気づいていた。それは攻撃が軽いこと。ガルアのスピードはソウタを上回っているが、力はソウタの方が圧倒的に上だ。一撃でもガルアに与えることができれば、ガルアのスピードを殺せるかもしれない。しかし、どうやって攻撃を与えるか。ソウタはガルアの攻撃を上手くかわしながら思考を張り巡らせている。
「こうなったら……!」
今のガルアは強いと判断したソウタはピンポイントでの攻撃は困難だと思い、ガルアの動きを点ではなく線で捉えることにした。
「今の俺のスピードにはお前は追いつかない、このままお前をボコボコにしてやるぞ!」
「来るなら……来い!」
ソウタは覚悟を決めた。恐らく次の攻撃で最後になる、ガルアは右拳に力を込めた。この攻撃は今までとは比べ物にならない威力だろう、もし少しでもタイミングを間違えれば、自分もただでは済まない、勝負は一瞬だ。
「ならば、この拳を喰らうがいいわ! 『竜拳』っ!!!!!」
打ち出した拳はあまりのスピードに火を纏っていた。ソウタはガルアの攻撃に合わせてカウンターを放った。
「喰らうかよ! これでお前の終わりだ!」
ソウタの攻撃はガルアの攻撃よりも早く、先にガルアを捉えていた。
「ぐぅ……がっ」
ガルアは自身のスピードを乗せた竜拳の威力が災いし、ソウタの攻撃が顎に入った瞬間に体が何度も回転し、勢いよく地面に叩きつけられた。
「悪いな、ガルアのスピードを利用させてもらったよ、お前がスピードを落とす瞬間、それは攻撃をするときだからな……」
「ふっ、そこだけを狙っていたのか……完敗だ」
そういって、ガルアは気を失った。
「ふぅ、勝ったぞ……!」
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