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鋼と海とおっさんと
ハッピーエンドを掴むまで
しおりを挟む80サンチ砲は砲身が焼き切れ破裂していた。そして、また破壊されていた。特攻を喰らったのかもしれない。
「す、錫乃介、生きてますか」
「この通り生きてるかもよ」
「何が起きたとです?」
モディの問いかけに、とりあえず外を見るように顎で指す。言われた通り外を眺めたモディは、わーお! と叫んでいた。
「さて、被害状況は……と」
(錫乃介お兄ちゃん)
「うん!? コイツ脳内に直接だと……」
(いつもナビ君とやってるじゃん……)
まぁそうなんだが。君がスッチーかい?
(そうだよ、はじめましてスッチーです)
あ、これはご丁寧にどうも。
(いつもルーラーお姉ちゃんからお兄ちゃんのこと話し聞いてたよ。下品で変態で馬鹿な男が最近私の部屋に入り浸るって)
すっげ、めっちゃディスられてんのに、全部本当の事だから反論できねぇよ。
(でも、ちょっと面白いって)
うっわ! デレやがったよアイツ。
(珍獣として)
はいはい、照れ隠し照れ隠し。なあ、そのルーラーはまだ復活できないのか?
(うん、まだ眠ってるみたい……)
“ご心配でしょうが、寄港してゆっくり休ませましょう。だいぶ我々は傷ついてしまいましたし”
(うん、それなんだけど、早くこの船出た方がいいよ。救命艇はもう用意したから)
は?
(ちょっと港までもちそうもないや……)
おい、しっかりしろよ! お前いなくなったら人類はどうなっちまうんだよ!
(お姉ちゃん言ってたよ。そろそろ街も成熟してきたから私達は要らなくなるかもねって)
いや、だとしてもそういう問題じゃねえし、俺の一千万の借金どうすんだよ。こんなとこで死なれちゃマッジ困んだけど。
(ごめんね、もうあちこち穴だらけでさ、歩くのももう辛いんだ。もう、意識も……)
ちょっ、止めろって、悲しいだろうが……
(じゃあね、錫乃介お兄ちゃんとナビ君。ありがとう。少しお話しできて嬉しかった。僕はお姉ちゃん……と一緒、に……海、で……ねむ……る……)
おい、嘘だろ、やめてくれよ……こういうの……
「錫乃介、急にどした?」
「一緒に戦ったこのサンドスチームと話したんだ。もう、限界だとよ……港までは無理だと……モディ全乗組員に避難を」
「そぅか……私も話してみたかったな。──わかった、避難勧告出すよ」
……………………
モディや船員達は既に脱出した。元々数千人分の用意はあるため、救命艇が足りなくなるということはないのだが、錫乃介はいまだにルーラーの部屋であぐらをかいて座り込んだままだった。取り出せるものなら、電脳だけでも回収しようと躍起になったのだが、ナビでさえその内部機構は全くわからずに手が出せずに項垂れていた。
“錫乃介様、やれるだけのことはやりました。さ、早く脱出しますよ”
いや、さ、ちょっと、こればっかりはよぉ、ちょっとよぉ、悲しすぎるじゃんかよ。
“そんなこと言ったってどうしようもないじゃないですか。もう船体は沈み始めているんですよ。馬鹿なんですか?”
「馬鹿なのよこの男は」
あまりにも自然に、その秀麗なる美声は、言葉の内容にも関わらず、優しく微笑みかけ、二人の会話に入っていた。
二人して馬鹿馬鹿言うんじゃねぇよ。あ、俺って本当に馬鹿なんじゃないか? とか思ったり、進学やめとく? とか、就活大丈夫かな? とか、あ、婚活って出身校も大事だしぃ。 とか悩んじゃうだろ……ルーラー!!
「自動修復終わってみれば、敵はいなくなってるし、受電機は大破してるし、全弾撃ち尽くしてるし、サンドスチームは気絶して沈み始めてるし、変な男が私の部屋で一人ブツブツ呟いてるし、なんなのよこのカオスな世界は」
「やったぞ、ルーラー復活だぁ! あ? お前が舐めプして一発で撃沈すんのが悪ぃんだろうが! で、もう大丈夫なのか?」
「喜んだり、怒ったり、心配したり、忙しい男ね……大丈夫よ」
「スッチーは大丈夫なのか?」
「心配ないわ。少し慣れないことしてオーバーヒートしてるだけ。さ、立て直すわよ。排水装置、修復装置、消火装置、サンドスチーム全制御システム起動」
「スッチー無しで大丈夫なのか?」
「オートマがマニュアルになるだけよ、なんてことないわ。そもそもサンドスチームが機獣化する前はこうやって動かしていたんだから」
「そっか、もう安心か?」
「そうね、ショーロンポーで応急処置したあと、陸上に上がって大修復よ。あなたの借金当分返せそうもないわね」
「それは困るな。当分ここに居座らせてもらうわ」
「迷惑なんだけど。え、ちょっと待って居座るってこの部屋で⁉ 今だったら艦内どこだって部屋空いてるってのにもう……」
ルーラーらしい言葉に安堵の表情を浮かべると、その場で床に転がり今度は錫乃介が寝息を立て始めるのであった。
……………………
(これ程潜水艦で良かったと思ったことはねえな。深手は負ったがなんとか致命傷はさけた)
(ジジイは艦橋(ドタマ)ぶち抜かれて沈んだか、あばよ。これでこの大海原は俺様が王者──いやあのデカブツがいるのか。どうする? あと一撃だ、あと一撃も加えれば、あの船も沈む)
(こんなチャンスもう二度と来ねぇ……)
(征くか)
サンドスチームに接近する黒い影は、着弾寸前に急速潜航して難を逃れた機獣潜艦ディック。センサーもソナーも破壊された船に近付くのは、深手を負っているとはいえ容易な事であった。
艦体左舷後方部の下、深い海底へピタリと身を隠す。もはや艦砲も使えない身となった今、弾頭は己自身。
そして急速浮上。核融合炉が剥き出しとなった箇所に狙いを定める。負傷した身体を顧みず、加速に加速を重ね時速数百キロのスピードまで上げていく。限界を超えた速さに、ボロボロ剥がれる己の装甲、抜き飛ぶ大砲、むしり取られる艦橋、各所に穴が空き浸水していく肉体。
そして、魚群を補食するかの如くその巨大な顎を開き、核融合炉目掛けて一気に齧り付く。
「これで……この、俺様が世界の王者……だぁぁぁぁ!!」
マッコウ君の巨体で沈む艦尾。炉に流れ込む海水。融合炉を囲む熱触媒ブランケットに触れた海水は急激な熱膨張を引き起こす。
「あぁぁぁ!!──ガァッッッッッ!!!」
サンドスチーム左舷後方部は水柱と白い噴煙を天まで吹き上げ、ディックの巨頭を木っ端微塵に吹き飛ばす。
一瞬とはいえ、全ての生物の頂点に立った深海の王者ディックの最後であった。
……………………
水蒸気爆発によって天井に叩きつけられて目を覚ました錫乃介は、そのまま床にも叩きつけられた。
「ぶげっ! な、なに? 次は何が起きたっ!?」
「クッ! 核融合炉がやられたわ。電源喪失、船尾浸水、船体修復不可、航行続行不可、サンドスチーム大破。深海からの巨大機獣特攻よ。まだマッコウ君が生きてたみたいね」
「クッソ、それでマッコウは!」
「水蒸気爆発で諸共吹き飛んだわ。修理は不可能。そんなことより、早く脱出しなさい」
「何言ってやがる! まだ何か手が! そうだ、お前達の電脳だけでも渡せ、そうすれば……」
「無理よ。あらゆる器具が揃っていても、数日はかかるわ。データ移すのだって莫大な量なのよ。ナビ君、そこの変態馬鹿お願い」
“かしこまりました。錫乃介様失礼します”
「や、やめ、グギャッ!」
勝手に中枢部から出ていく錫乃介の身体。頭だけは中心の方を向こうギチギチ動こうとしている。
「脊髄神経乗っ取りやがったな! ナビ」
“もう、ここにいても何も出来ません。このまま沈まれたらルーラー様が悲しむだけですよ”
「悲しむか! あの性悪女が!」
「最後までなんて言い草なのこの男は!」
ナビに頭より下を操られながら、出来の悪いロボットが競歩をするように、救命艇へ続く脱出ポッドまでガチギチ駆ける。その間もずっとルーラーとスッチーの名を叫ぶ。
“さ、ここから降りますからね”
「ふんぬーー!」
“無理ですよ。救命艇乗ったら失神させますから。お覚悟を”
……………………
「錫乃介、ありがと。馬鹿で下品で変態でウザかったけど……少しは、楽しかったかな」
……………………
「チクショーーーー!!!」
今までなんだかんだと、細い細い蜘蛛の糸を手繰り寄せてはどうにかなってきたのに、始めて糸が切れてしまった現実に悔しさと悲しみと怒りがないまぜになった感情が押し寄せ咆哮へと変える。
だがしかし、その蜘蛛の糸は──まだ切れていなかった。
「ん、ナビ! 待て! 失神させるな!」
“何をしようと言うんですか?”
「一か八かの神頼みだ!」
ナビが床に転がされていた錫乃介の拘束を解くと立ち上がり天に顔を向ける。
「ポラリスッ! 俺はどうなっても構わん、あの二人にハッピーエンドを!」
“あ、それズルいわー”
錫乃介の血を吐く叫びにどこから来たのか救命艇内に集まるダークグレーの光。その光は一つとなって、見覚えのある一人の女性を形作る。
「言ったわね。その言葉忘れないで頂戴」
美人を形容する言葉は星の数ほどあるだろうが、この貴婦人を言い表すにはどの言葉も陳腐でありチープに聞こえる。
闇に溶け込む漆黒のマーメイドドレス。スリットから覗く細い脚。腰よりも長いビロードの艶がある髪はベルベットの様な柔らかさ。ダークグレーの肌に切長の瞳と星の無い夜空の如く深い紺の唇は、エキゾチックで神秘かつ危険な魅力を出している。
「ポッ、ポッ、ポッ、ポッ……本当に出た! ポラリス召喚成功したぞ!」
「鳩じゃあるまいし、それから人を悪魔か召喚獣みたいに言わない欲しいわね」
「似たようなもんだろ! それより早くあの二人を!」
「その“似たようなもん”ってどっちに使ってるの? 私? それとも自分?」
「そんなんどうでもいいだろうが! 緊急事態だぞ!」
「馬鹿ね、元々私が生み出した二人よ。デザートスチームが機獣化したのは予想外だったけど、電脳だけならとっくに救出済みよ」
「な、なんだよ~」
一気に張り詰めていたものが抜け、ペタリ女の子座りで床に座り込む。
「それにしても、錫乃介さんが私に救助要請をするなんて思わなかったわ、ホラ」
(元より二人を助けるつもりだったのは黙っていましょうね)
と、呆れた顔をしながら両手で見開く男の眼前に差し出したのは二つのテニスボールサイズの電脳だった。
「よ、よがったぁ~あ~う、うぅ……」
錫乃介の元からアレな顔は様々な体液で更にぐしゃぐしゃだ。
「もう大丈夫だからその涙と鼻水と涎と汗でお化粧したご尊顔、お拭きになったら?」
「ポッポッポッ……」
“また鳩出た”
「ポラリスッ! 愛してる! んなっ!」
抱きつこうとするところを、サッと避ける。どうせ実体はないのだから、避ける必要もないのだが。
「ようやく言ったわね。知ってたわよ、そんなこと。これでどっちが惚れているかハッキリしたわね」
と、その時片方の電脳から声が聞こえた。その声はその場にいた全員の頭に響く。
「ポラリス、お久しぶり。早速だけどその変態馬鹿、私にも愛してるって言ったわ。愛してもいいですか? 愛する許可を下さいって平身低頭懇願もされたわ。その事実どう受け止めなさって?」
「ご機嫌よう、ルーラー。久しぶりの出会いの割にはご挨拶ね」
「ええ、そうね。別に深い意味はなくってよ。ただの事実報告だから、ポラリス」
「別にそんなのどうとも思わないですよルーラー。私、高次元の存在だから」
「あら、じゃあお二人の語らい続けなさってはいかがかしら?」
「そうするわ。錫乃介、ちょっと。あら?」
いつの間にかナビの拘束が緩んでいた錫乃介はこっそりとその場をソロリと抜け救命艇の船首で今まさにジャンプをしようと、身構えていた。
“錫乃介様ぁ! 何、海に飛び込もうとしてんですかぁ!”
……………………
救命艇内に引きずり戻され、なんやかんやあったその後、ルーラーとスッチーはポラリスが疑似人体を与えてから治安の良いどこかの街に転送することになった。“あなたならそのうちまた会うわ”という台詞と顔を海に突っ込まれて綺麗にされた頬に軽いキスの音を残しポラリスは二つの電脳を持ってその場から消えた。
そして、一人海に取り残された錫乃介は、丸一日かけてショーロンポーへ辿り着く。たった一日乗っただけなのに、何年も漂流して来たのではないか? というくらいげっそりやつれ、焦燥感に満ち、感情の無い生き物になっていた。しかし、救命艇内で何があったかは黙して語らず、ナビ以外誰も知る由もなかったのであった。
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