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サンドスチーム編
狂気の男
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戦闘から帰還してくる機獣達を出迎えていると外傷がある機獣は殆どおらず、被害は爆風に巻き込まれた小型機獣が数体と損害は軽微なものであった。
最前線で奮闘していた三頭のお供達も戻って来たがガゼルはいつものテンションは無く、この世の終わりの如く項垂れた土曜日に朝帰りする飲み過ぎたサラリーマンのようであった。
「別に心配じゃないけど、どうしたんコイツ?」
「スタミナ考えずに弾撃ちつくして、精も魂も尽き果てただけニャン」
「ああ、男だったらたまになるやつだ。若い証拠だ」
「ウチら相手に下ネタぶっ込まないで欲しいニャ。コメントに困るニャン」
「下ネタってわかるのな」
「ウチの前の下僕は博打と下ネタが大好きでどうしょうもないアル中のクズなおっさんだったからニャン。そういえば錫やんとよく似てるニャンね」
「やめろよ、特性だけならほぼ変わらねぇじゃねぇか。そのおっさんはどうなったんだ?」
「死んだニャン。ハンターだったけどチームの金全部博打につぎ込んだせいで街を追い出され、野盗にみぐるみ剥がれて野垂れ死にしそうなところを、たまたま通りかかったポチに助けてもらったニャン。おっさんはその後ポチが倒した野盗から金品剥ぎ取ろうとして、手榴弾のピンを誤って抜いて野盗もろとも爆死したニャン」
「なんつうか、同情もなんも出来ないおっさんだな」
「ウチも呆れて涙もでなかったニャンよ。それでウチは助けてもらったお返しにポチの頭を住処にしてあげたニャン」
「……」
「なんか言い返せよポチ。タマは機獣なのに飼われてたのか」
「飼われてないニャン。タマが飼ってあげてたニャン。タマは家猫の機獣ニャからご飯食べて寝て、たまに下僕を可愛がってやるのが仕事ニャン」
「確かーに! それに比べて犬は大変だなポチよ」
「ん、そうワンか?」
「愛玩に番犬だろ、警察犬、軍用犬、麻薬探知犬、災害救助犬、山岳救助犬、闘犬、狩猟犬、レース犬、そり犬、盲導犬、聴導犬、介護犬、害獣駆除犬、セラピー犬なんてのもいるぞ」
「そ、そんなに犬働いてたワンか!」
「家猫なんて、ニャーン、ゴロゴロ~、フーッ! この三つだけで生きてるぞ」
「失礼ニャンね。たまにネズミとりしてるニャ」
「あ……あの、ボ、ボクちん、は……はやく横に、な、なり……たい、トム。し、んどいトム」
「おまえは無駄話に付き合ってないで、さっさと休めばいいニャ」
「ひ……ひどい、トム」
その日の晩、変電所の一室で錫乃介とポチは今後のことについて話し合った。
明後日には此処を発ってリボルバの街に向かい、そのままサンドスチームを目指す。ポチらお供の三頭も付いていくかどうか悩んだが、ポチとトムは街の防衛もあるので、タマを連れていく事にした。
「今更だけど、ポチはこの街のリーダーなのか?」
「そういうわけではないが、旅の誘導をしたり、戦闘の指示をしていたらなんとなくそういうポジションになってしまったワン」
「人間と交渉するにあたって、長を決めておかないと話にならないのはわかるな。まぁ実質そうならポチでいいだろう。内政はある程度自治ができてるみたいだし、外交的な事は適任者がいれば他の奴に任せればいい。ポチがそのままやってもいいだろ。ゆくゆくは民主制でも君主制でも共和制でも好きなようにすればいいさ」
「となるとルールや法も必要ワンね」
「そうだな。野生には暗黙のルールがあるらしいが、外交が始まるとなると必ず明文化されたものが必要だ」
「やること多いワン」
「そりゃそうさ。でもな、人間の街だって案外適当だし、力こそ正義みたいな街もあるし、明文化されていても全く機能してないところもあるし、その場その場で書き換えちまうとこすらある」
「徐々にやるしかないな。何から何まで済まないワン」
「いいってことよ、ちゃんと報酬は頂くがな」
「……それが気になっていたんだ。錫乃介はいったい何を我らに求めているのかを」
「俺は狡猾な人間だぜ、タダ働きはしねぇ」
「こんな産業もない機獣しかいない街に何を望む?」
「交易が始まってからでいい、産み出される利益から少々小遣いをくれ。なに、最初は飲み代程度で構わねえ」
「まずは金か、当然だな。それと、まだあるんだろう?」
「そうだ、こっちがメインだ」
「言ってみろ」
「獣っ娘だ」
「は?」
「獣っ娘を紹介しろ」
「何言ってるワン?」
「いいかよく聞け。遅かれ早かれお前たちの中から、人間に姿形を似せたい奴が出てくる。その中で特に可愛い娘にはこうさせるんだ。
耳と尻尾は必ず獣のままにさせろ。あと肉球があるやつ肉球もだ。爬虫類だったら目が爬虫類っぽくてもそれでいいぞ。熊たんだったら少しフワフワした毛を残すんだ。全身脱毛?そんなことさせなくていい。なんなら少し背中に残してもいいんだ。完全に人間にしたら駄目だ。必ずどこかにその獣の特徴を残せ。ああ、ただおっぱいは二つでいい。それ以上はいらん。おっと忘れてた、類人猿は完全に人間にしてしまって構わん。あれはちょっと違う。ただ原猿類の尻尾や耳は良い。あれは良い。匂いも少し控え目にな。鳥は背中に羽はデフォだな。魚はそうだな、やっぱり人魚は欲しいな安定感あるし……」
“変態ケモナー様、ポチ様が口を開けたまま魂が抜けてます”
「おっと、熱がこもり過ぎたな。おーいポチ!」
「はっ! す、錫乃介、その獣っ娘の件は少々時間を頂けないか。私が理解をするのにまだ時間がかかる」
「まあ仕方ねえな。ちょっとお前らにはまだ高尚すぎたかな。まぁつまり可愛い娘ができたら俺にあてがえっていうことよ。別に奴隷とかじゃなく、ちょっとキャッキャッイチャイチャしたいだけだから、そういうことよ」
「わ、わからんけど、わかった。善処する」
「そういやポチにも飼い主いたんだろ、こんだけ人間推しってことはよ」
「あ、ああ……ご、強引に話を変えたな……居たぞ。誰というわけではなく、ハンターのグループだったワン」
錫乃介のわけのわからない要求に少々動揺しながらポツポツとポチは自分の事を語り始めた。
ポチは気付いたら荒れ果てた荒野の中の廃墟にいたそうだ。両親のことは死んだのか殺されたのか捨てられたのかわからないが、少なくとも近くにはいなかった。
守ってくれる者がいない世界では、機獣と言えどもその命は短い。御多分に洩れずポチも機獣に襲われそうになったところを、ハンター達に助けられた。ハンター達もポチを助けようとしたわけではなく、賞金目当てで機獣を狙っていただけなのだが、結果的に助けられた形になった。
ハンターグループは皆犬好きの奴が集まっていたせいか、ポチはやたらめったら可愛がられていた。しかし、体格が大きくなるにつれ機獣ということが発覚していく。
「それで捨て犬になったか?」
「いや、むしろ喜ばれたワン」
「は?」
「初めて背中から、大砲、その時は豆鉄砲くらいの小ささだったけど、大砲を出した時は、みんな手を叩いて喜んでたワン」
機獣ということがわかってからは、ハンター活動に参加するようになっていった。戦いを覚え、街に寄っては人間社会を学び、ハンターユニオンの端末からはデータを取得していく。コミュニケーションがとれるようになってからは更に可愛がられ、電脳に新しいアプリも入れてもらったりもした。
「楽しそうじゃねえか」
「楽しかったワンよ」
よくある話だが楽しい時はいつまでも続かない。ハンターグループは海を船で移動中に海難事故で全滅。原因は正体は不明だが巨大な海洋機獣だったそうだ。ポチは襲ってくる海洋機獣を凌いで何とか泳ぎ切って陸上に辿り着き九死に一生を得る。
助かってからは特に目的もなく放浪していた。その間もただの機獣とみなして襲い掛かる人間もいたが、可愛がってくれる人間もいた。ただ、再び誰かにつくことはしなかった。一頭彷徨ううちに、タマと出会い、トムと出会い、また一頭また一匹一羽二羽と、群は次第に大きくなって今に至るという。群れの機獣は何らかの形で人間と交流があった、もしくは人間の生活に興味がある奴らが集まっているそうだ。
「私の半生はこんくらいかワンね。錫乃介のも聞かせてワン」
「悪いが俺も負けないくらい波瀾万丈だぜ。自分で言うのもなんだがな」
「楽しみだ」
「長くなるからな、ブランデーでも飲むか」
「私にもくれ」
「あいよ」
獣達の夜は更けていく。
「あれは、俺がまだ親父の玉袋にいる時だった……」
「そっからかワン⁉︎」
「ポチだって生まれた時から話始めたじゃねーか! 俺だって負けねぇぞ!」
「何の争いだワン⁉︎」
二人の夜は更けていった。
そういやナビ、俺の事変態ケモナー呼ばわりしたよな?
“今更ですか……”
最前線で奮闘していた三頭のお供達も戻って来たがガゼルはいつものテンションは無く、この世の終わりの如く項垂れた土曜日に朝帰りする飲み過ぎたサラリーマンのようであった。
「別に心配じゃないけど、どうしたんコイツ?」
「スタミナ考えずに弾撃ちつくして、精も魂も尽き果てただけニャン」
「ああ、男だったらたまになるやつだ。若い証拠だ」
「ウチら相手に下ネタぶっ込まないで欲しいニャ。コメントに困るニャン」
「下ネタってわかるのな」
「ウチの前の下僕は博打と下ネタが大好きでどうしょうもないアル中のクズなおっさんだったからニャン。そういえば錫やんとよく似てるニャンね」
「やめろよ、特性だけならほぼ変わらねぇじゃねぇか。そのおっさんはどうなったんだ?」
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「なんつうか、同情もなんも出来ないおっさんだな」
「ウチも呆れて涙もでなかったニャンよ。それでウチは助けてもらったお返しにポチの頭を住処にしてあげたニャン」
「……」
「なんか言い返せよポチ。タマは機獣なのに飼われてたのか」
「飼われてないニャン。タマが飼ってあげてたニャン。タマは家猫の機獣ニャからご飯食べて寝て、たまに下僕を可愛がってやるのが仕事ニャン」
「確かーに! それに比べて犬は大変だなポチよ」
「ん、そうワンか?」
「愛玩に番犬だろ、警察犬、軍用犬、麻薬探知犬、災害救助犬、山岳救助犬、闘犬、狩猟犬、レース犬、そり犬、盲導犬、聴導犬、介護犬、害獣駆除犬、セラピー犬なんてのもいるぞ」
「そ、そんなに犬働いてたワンか!」
「家猫なんて、ニャーン、ゴロゴロ~、フーッ! この三つだけで生きてるぞ」
「失礼ニャンね。たまにネズミとりしてるニャ」
「あ……あの、ボ、ボクちん、は……はやく横に、な、なり……たい、トム。し、んどいトム」
「おまえは無駄話に付き合ってないで、さっさと休めばいいニャ」
「ひ……ひどい、トム」
その日の晩、変電所の一室で錫乃介とポチは今後のことについて話し合った。
明後日には此処を発ってリボルバの街に向かい、そのままサンドスチームを目指す。ポチらお供の三頭も付いていくかどうか悩んだが、ポチとトムは街の防衛もあるので、タマを連れていく事にした。
「今更だけど、ポチはこの街のリーダーなのか?」
「そういうわけではないが、旅の誘導をしたり、戦闘の指示をしていたらなんとなくそういうポジションになってしまったワン」
「人間と交渉するにあたって、長を決めておかないと話にならないのはわかるな。まぁ実質そうならポチでいいだろう。内政はある程度自治ができてるみたいだし、外交的な事は適任者がいれば他の奴に任せればいい。ポチがそのままやってもいいだろ。ゆくゆくは民主制でも君主制でも共和制でも好きなようにすればいいさ」
「となるとルールや法も必要ワンね」
「そうだな。野生には暗黙のルールがあるらしいが、外交が始まるとなると必ず明文化されたものが必要だ」
「やること多いワン」
「そりゃそうさ。でもな、人間の街だって案外適当だし、力こそ正義みたいな街もあるし、明文化されていても全く機能してないところもあるし、その場その場で書き換えちまうとこすらある」
「徐々にやるしかないな。何から何まで済まないワン」
「いいってことよ、ちゃんと報酬は頂くがな」
「……それが気になっていたんだ。錫乃介はいったい何を我らに求めているのかを」
「俺は狡猾な人間だぜ、タダ働きはしねぇ」
「こんな産業もない機獣しかいない街に何を望む?」
「交易が始まってからでいい、産み出される利益から少々小遣いをくれ。なに、最初は飲み代程度で構わねえ」
「まずは金か、当然だな。それと、まだあるんだろう?」
「そうだ、こっちがメインだ」
「言ってみろ」
「獣っ娘だ」
「は?」
「獣っ娘を紹介しろ」
「何言ってるワン?」
「いいかよく聞け。遅かれ早かれお前たちの中から、人間に姿形を似せたい奴が出てくる。その中で特に可愛い娘にはこうさせるんだ。
耳と尻尾は必ず獣のままにさせろ。あと肉球があるやつ肉球もだ。爬虫類だったら目が爬虫類っぽくてもそれでいいぞ。熊たんだったら少しフワフワした毛を残すんだ。全身脱毛?そんなことさせなくていい。なんなら少し背中に残してもいいんだ。完全に人間にしたら駄目だ。必ずどこかにその獣の特徴を残せ。ああ、ただおっぱいは二つでいい。それ以上はいらん。おっと忘れてた、類人猿は完全に人間にしてしまって構わん。あれはちょっと違う。ただ原猿類の尻尾や耳は良い。あれは良い。匂いも少し控え目にな。鳥は背中に羽はデフォだな。魚はそうだな、やっぱり人魚は欲しいな安定感あるし……」
“変態ケモナー様、ポチ様が口を開けたまま魂が抜けてます”
「おっと、熱がこもり過ぎたな。おーいポチ!」
「はっ! す、錫乃介、その獣っ娘の件は少々時間を頂けないか。私が理解をするのにまだ時間がかかる」
「まあ仕方ねえな。ちょっとお前らにはまだ高尚すぎたかな。まぁつまり可愛い娘ができたら俺にあてがえっていうことよ。別に奴隷とかじゃなく、ちょっとキャッキャッイチャイチャしたいだけだから、そういうことよ」
「わ、わからんけど、わかった。善処する」
「そういやポチにも飼い主いたんだろ、こんだけ人間推しってことはよ」
「あ、ああ……ご、強引に話を変えたな……居たぞ。誰というわけではなく、ハンターのグループだったワン」
錫乃介のわけのわからない要求に少々動揺しながらポツポツとポチは自分の事を語り始めた。
ポチは気付いたら荒れ果てた荒野の中の廃墟にいたそうだ。両親のことは死んだのか殺されたのか捨てられたのかわからないが、少なくとも近くにはいなかった。
守ってくれる者がいない世界では、機獣と言えどもその命は短い。御多分に洩れずポチも機獣に襲われそうになったところを、ハンター達に助けられた。ハンター達もポチを助けようとしたわけではなく、賞金目当てで機獣を狙っていただけなのだが、結果的に助けられた形になった。
ハンターグループは皆犬好きの奴が集まっていたせいか、ポチはやたらめったら可愛がられていた。しかし、体格が大きくなるにつれ機獣ということが発覚していく。
「それで捨て犬になったか?」
「いや、むしろ喜ばれたワン」
「は?」
「初めて背中から、大砲、その時は豆鉄砲くらいの小ささだったけど、大砲を出した時は、みんな手を叩いて喜んでたワン」
機獣ということがわかってからは、ハンター活動に参加するようになっていった。戦いを覚え、街に寄っては人間社会を学び、ハンターユニオンの端末からはデータを取得していく。コミュニケーションがとれるようになってからは更に可愛がられ、電脳に新しいアプリも入れてもらったりもした。
「楽しそうじゃねえか」
「楽しかったワンよ」
よくある話だが楽しい時はいつまでも続かない。ハンターグループは海を船で移動中に海難事故で全滅。原因は正体は不明だが巨大な海洋機獣だったそうだ。ポチは襲ってくる海洋機獣を凌いで何とか泳ぎ切って陸上に辿り着き九死に一生を得る。
助かってからは特に目的もなく放浪していた。その間もただの機獣とみなして襲い掛かる人間もいたが、可愛がってくれる人間もいた。ただ、再び誰かにつくことはしなかった。一頭彷徨ううちに、タマと出会い、トムと出会い、また一頭また一匹一羽二羽と、群は次第に大きくなって今に至るという。群れの機獣は何らかの形で人間と交流があった、もしくは人間の生活に興味がある奴らが集まっているそうだ。
「私の半生はこんくらいかワンね。錫乃介のも聞かせてワン」
「悪いが俺も負けないくらい波瀾万丈だぜ。自分で言うのもなんだがな」
「楽しみだ」
「長くなるからな、ブランデーでも飲むか」
「私にもくれ」
「あいよ」
獣達の夜は更けていく。
「あれは、俺がまだ親父の玉袋にいる時だった……」
「そっからかワン⁉︎」
「ポチだって生まれた時から話始めたじゃねーか! 俺だって負けねぇぞ!」
「何の争いだワン⁉︎」
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そういやナビ、俺の事変態ケモナー呼ばわりしたよな?
“今更ですか……”
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