砂漠と鋼とおっさんと

ゴエモン

文字の大きさ
上 下
80 / 262
終わる終わる詐欺 大人って汚いよね編

どうせ行きゃしないのに、なんで社交辞令で今度飲み行こうとか言っちゃうんだろうね。

しおりを挟む

 栗毛の小男は手近なソファに座ると、脚を組み、五本の指を組んだ手膝の上に乗せ“さて”と口を開いた。

 
 「まずは少年兵の事から話そうか。その前に、アミンにシェスク、君達の素の姿を見れて嬉しいよ。私はアミンにはそれとなくお願いしたが、シェスクまでエヴァに付添ってくれるとはね。文官だというのに、礼を言うよ」

 「同志サロッ、いや今更だな。もう同志は付けませんよ。エヴァにずいぶんとご執心ですねサロットル」

 「ご執心なのは君の方じゃないかい?シェスク」

 「邪推はよしてください。横恋慕は趣味じゃありませんので」

 氷が溶け、色が薄くなったチンザノの残りに口を付けるシェスク。


 「それなら安心したまえ、エヴァは私の妹だ」

 「「んなっ⁉︎」」


 二人の幹部は目を見開き、エヴァとサロットルを見比べながら驚きの表情を見せる。

 エヴァはその表情を崩す事なく空のグラスに写るサロットルを見つめていた。

 「機密事項だったからね、知らぬのも無理ない。タクトーは知っていたようだが、意外にも吹聴していなかったようだな。何かの時に札として使おうとしていたのかもしれんが」

 「お前、俺にエヴァの護衛も頼んでいたのは、そういう事だったのか。てっきりデキてるのかと思ってたぜ」

 「例えそうだとしても、律儀に護衛してくれた事、感謝するアミン」

 「お前さんには命を助けられたからな


 チラリとサロットルを睨むと、ボトルに残ったロゼワインを飲み干すアミン。

 
 「おーい、いい加減にしてくれ」


 待ちぼうけを食って痺れを切らしている錫乃介は少し苛立ちをみせる。


 「済まない。少し身内の話が過ぎたな」

 「ちげーよ、お前らばっかり酒飲んでねえで、俺らにも寄越せゴフっ!」

 「ちげーのはお前だ!」

 軽めにシンディのワンパンが錫乃介の側頭部に飛ぶ。

 「だって喉渇いたんだもん」

 側頭部をさすりながら涙声で応える。

 「これは気が利かなかったな。エヴァ、皆に酒を、私は炭酸水で」

 「俺ビールね!」

 「マジかよ、俺はハイボール」

 「アタシも山下と一緒でハイボール」

 複雑な表情をみせながらエヴァは、何で私が……と呟きながらドリンクを作り始める。

 「サロットルはワインじゃないのかね?」


 シェスクが沈黙の場を繋ぐ為に気を使ったのか、当たり障りのない事を聞く。


 「あれはポーズだ。私は今まで酒なんて飲んだ事が無い。昨夜初めて口にしてみたくらいだが、私には良さがわからなかったよ」

 「そりゃまた勿体無いね~、そいで初めて飲んだ酒は何なんだ?」


 サロットルの意外な発言に酒呑みな錫乃介は反応する。


 「『レミーマルタンVSOP』だ」

 「……あのさ、その酒自体は可もなく不可もなしだけどさ、ブランデーなんて人生で初めて酒を経験する人が飲む酒じゃ無いね~」

 「ほぅ、では何がおすすめかな、お酒の初心者には」

 「そりゃあもう、『ラフロイグ12年』だな」
  

 作者注:『ラフロイグ』は数あるスコッチウイスキーの中でも一番強烈な味わいと風味を持つ酒だ!ハッキリ言ってこんなウイスキーが好きな奴は変態しかいないぞ!ちなみに作者は大好きだったが、変態じゃないぞ!


 「嘘を言うな。どんな酒かくらい知識はあるぞ。まともな酒を紹介して欲しいものだな」

 「そういうのはBARで飲みながらやるもんだ」

 「では、今度付き合ってもらうか」


 と、エヴァがゴブレットに注いでくれた炭酸水を手に取りグビリグビリと飲み干す。


 「かまわねぇけど、乾杯くらいしようや」

 「喉が渇いていてな。錫乃介と言ったな、ユニークな奴だ。先ほどもそこの女子に殴られていたが」

 「可愛子ちゃんにはナンボでも殴られたい性癖でな。それはいいからさっさと話す事話せよ。さっさと終わらせて、さっさと寝たいんだ俺は」


 と、錫乃介もエヴァが持って来たビールを礼を言って受け取ると、一気に飲み干しダムッ!と音をたてテーブルに置いた。


 「クァーーーーーーッ!!これ飲む為にここまで駆け上がって来たんだな俺は!」

 「少年兵は何も特攻隊として編成したわけじゃない」

 「唐突に始めやがって……ボケたんだから、突っ込めよ」
 
 「お前がさっさと話せと言ったのだろう」

 「あーそうですね、悪かったよ」

 
 脚を組み替え、仕切り直して語り始めるサロットル。

 
 「ここ新宿はご存知の通り地上には多くの植物型モンスターがいる。我々はプラントノイドと呼んでいるが、コイツらがなかなか手強い。いや、しぶとい、と言った方が妥当か。倒しても倒しても数が減らない。それどころか、やつらは独自のコミュニティというか、ネットワークの様なものを持っていて、こちらの情報がすぐさま全体に行き渡るのだ。唯一の弱点は闇夜。光の無いところには動けなくなる様なのだ」

 「このビルが地上に露出してるのに無事な理由は?あ、もう一杯ちょうだい」


 ビールのお代わりを催促する錫乃介。


 「ここは受電設備があるからな。ビル全体を高圧線で防護しているからだ」

 「成る程な」

 「かと言って完全に安全というわけではない。特に地下街は無数の地上からの入り口があるせいで、何処からか入り込んでくる。もちろん主要なところはシェルターを閉めている。君たちが入って来た小田急線のホームのような所は、闇が広い為むしろ入ってくる心配はないんだが、常に外で待ち構えられている。ここに着くまで大変だったんじゃないか?」

 「そうだな、ずいぶん弾薬を消費したな」

 「その程度で済んで僥倖だよ。ここまで話せば少年兵の理由はわかるな?」

 「ああ、子供でも戦う術を知らなきゃならないって事だな。自爆用の爆薬は?」

 「本来は仲間を助ける為、守る為の最終手段として渡していたものだ。だがこの組織も時代を経て歪み、戦闘教育の趣旨にさえその影響は出てしまったのだ」

 「『ヌーヴェル・ルージュ』か?あ、またビールで」

 「そうだ。100年ほど前にプラントノイドに怯え、弱肉強食の争いをしていた新宿を立て直す為に設立されたのだ。当初はその崇高な目的に沿った活動をしていたそうだが、時代を経るにつれ……な」

 「腐っていったーーってわけだな」

 「そうだ。組織の創立メンバー数十人いたそうだが、その子孫だけが幹部としてこのビルを占拠し武力を持って弱者を虐げ、虐げられた者は地下街に住むという構図が生まれてしまった。そして私もその創立メンバー子孫の一人だ」

 「下の部屋に籠城してるあの腰抜け共か。全員殺しておくんだったな!」

 「全くだ。それを少しは君達に望んでいた事、だったんだけどね。エヴァ炭酸水を」

 
 山下の過激なジョークともとれない言葉にに返すサロットルの言葉は真剣だった。

 
 「俺達にゴミ掃除をさせようとしてたのか。いい性格してるぜ。ハイボールお代わり」

 「独裁者と言えども、邪魔する老害や政敵には消えて貰わねば、なんでも自由というわけではないんだ。そしてこのヌーヴェル・ルージュにはそいつらが増え過ぎた。ただ怠惰に消費し続けるだけならまだいいが、地下街で傍若無人な奴らがね」

 
 「女を囲っているって話は?次ジントニックで」


 錫乃介の横にいたシンディが気になっていたのであろう事柄を質問する。


 「受け取り方にもよるがそれは本当だ。もちろんハーレムなどの為ではない。そう思わせていた面もあるのは否定しないが、それは政争の為だ。本来は人口管理、そしてそれを口実に幹部連中からの強姦から守る為だ」

 「サロットルが指導者になる前は酷いものだったんだ。エヴァ、ベルモットをロックで」

 サロットルの補足をするように、シェスクが口を挟み続ける。

 「幹部どもは女とあれば即強姦。刃向かえば銃で脅し、気に入らなければ撃ち殺す。止めようとした男をプラントノイドの生贄にして喜んでいた奴らも居たくらいだ」

 「悪りぃ、ちょっくら抜けるわ俺」

 と山下は立ち上がる

 「俺も、シンディ話聞いてといてくれ」

 「待てよ、私も行くよ」
 
 三人揃って立ち上がると、アミンが、“まぁ落ち着け”と宥めそのまま話を繋ぐ。


 「その生贄にして喜んでた奴らは俺が皆殺しにしたよ。それを罪に問われて死罪になりそうなところをコイツに救われたってのは余談だがな。エヴァ、俺バーボンで種類はなんでもいい」

 そう言ってアミンは拳を握り親指を背後にいるサロットルに向ける。


 立ち上がっていた三人は無言でソファに座る。


 「酷いもんだな。ビールお代わり」

 錫乃介は半開きの眼でサロットルを見てお代わりしたビールに口を付ける。

 
 「そうだ。酷いものだった。だから私は権力を握り独裁者となった」

 「でもクーデター起こされたんだろ?そこがいまいちわからん。エヴァさんとかいう別嬪は妹で、別に敵対していたわけじゃないんだろ?さっきサロットルを守る為とか言ってたけど?ビールお代わり」

 
 「ちょっといい加減私にも話をさせてよ!いつまでドリンク作るせる気なのよ貴方達!バーテンダーじゃないのよ!特に貴方!一人で何杯飲むつもり⁉︎」


 ずっとカウンター内でドリンクを作り続けていたエヴァが口を開く。


 「す、すいません。お代わりで」


 すんのかい!とツッコミながらも注いでくれたエヴァはやたらデカいジョッキをドカン置く。


 「お、これよこれよ」

 「貴方それ飲んで少し黙ってなさい!」


 カウンター席に戻り、ドサっと座るエヴァはサロットルを睨むように見つめ口を開く。


 「サロットル、もう面倒臭いから単刀直入に聞くわ。貴方は幹部会に殺され、その幹部会の始末をコイツらにさせようとしてたでしょ。もう一つ言うとこの新宿の未来すら任せようと考えていた。違う?

 「察しがいいな。否定はしないが、考えは変わったよ。ついさっきな」

 「え?」

 「この男達を見ていたら馬鹿馬鹿しくなって来た。なんで私が死なねばならぬのだ、とね。ま、それはジョークとしても、死ぬタイミングは逸してしまったよ」

 「なんで俺“達”なんだよ。主に錫乃介だろ?」
 
 「一緒にしないで欲しい」

 「なんか、君たち最近辛辣じゃない?」

 
 また、三人がわいのわいの始める前に、アミンが話を戻す。


 「つまりだ、幹部会に死刑になる前にクーデターを起こした体でサロットルを監禁して保護したわけだな。幹部の一人としてそうせざるを得なかったわけだエヴァは」
 
 「回りくどい事を……」

 「人の気も知らないで」

 サロットルの呟きにエヴァも呟き返す。

 
 「さ、これで一件落着だな。帰ろ」

 「待て、ようやく状況説明が終わっただけだ。本題はここからだ」

 「新宿を出る方法だろ?そんなん、いくらでも思い付くぜ。これだけの設備がありゃあよ」

 「否、それは過程の一つ、私は外界と交易をしたいのだよ」



 そこには再び独裁者としてのカリスマ性を見に纏った男が立っていた。




 “ところで錫乃介様。新宿を出る方法ならいくらでも思い付くと仰いましたが、それはなんですか?”

 いや、ナビなら思い付くかな……って。

 “だから、勢いで言うなって”
しおりを挟む
感想 52

あなたにおすすめの小説

絶世のディプロマット

一陣茜
SF
惑星連合平和維持局調停課に所属するスペース・ディプロマット(宇宙外交官)レイ・アウダークス。彼女の業務は、惑星同士の衝突を防ぐべく、双方の間に介入し、円満に和解させる。 レイの初仕事は、軍事アンドロイド産業の発展を望む惑星ストリゴイと、墓石が土地を圧迫し、財政難に陥っている惑星レムレスの星間戦争を未然に防ぐーーという任務。 レイは自身の護衛官に任じた凄腕の青年剣士、円城九太郎とともに惑星間の調停に赴く。 ※本作はフィクションであり、実際の人物、団体、事件、地名などとは一切関係ありません。

ビキニに恋した男

廣瀬純一
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

異世界災派 ~1514億4000万円を失った自衛隊、海外に災害派遣す~

ス々月帶爲
ファンタジー
元号が令和となり一年。自衛隊に数々の災難が、襲い掛かっていた。 対戦闘機訓練の為、東北沖を飛行していた航空自衛隊のF-35A戦闘機が何の前触れもなく消失。そのF-35Aを捜索していた海上自衛隊護衛艦のありあけも、同じく捜索活動を行っていた、いずも型護衛艦2番艦かがの目の前で消えた。約一週間後、厄災は東北沖だけにとどまらなかった事を知らされた。陸上自衛隊の車両を積載しアメリカ合衆国に向かっていたC-2が津軽海峡上空で消失したのだ。 これまでの損失を計ると、1514億4000万円。過去に類をみない、恐ろしい損害を負った防衛省・自衛隊。 防衛省は、対策本部を設置し陸上自衛隊の東部方面隊、陸上総隊より選抜された部隊で混成団を編成。 損失を取り返すため、何より一緒に消えてしまった自衛官を見つけ出す為、混成団を災害派遣する決定を下したのだった。 派遣を任されたのは、陸上自衛隊のプロフェッショナル集団、陸上総隊の隷下に入る中央即応連隊。彼等は、国際平和協力活動等に尽力する為、先遣部隊等として主力部隊到着迄活動基盤を準備する事等を主任務とし、日々訓練に励んでいる。 其の第一中隊長を任されているのは、暗い過去を持つ新渡戸愛桜。彼女は、この派遣に於て、指揮官としての特殊な苦悩を味い、高みを目指す。 海上自衛隊版、出しました →https://ncode.syosetu.com/n3744fn/ ※作中で、F-35A ライトニングⅡが墜落したことを示唆する表現がございます。ですが、実際に墜落した時より前に書かれた表現ということをご理解いただければ幸いです。捜索が打ち切りとなったことにつきまして、本心から残念に思います。搭乗員の方、戦闘機にご冥福をお祈り申し上げます。 「小説家になろう」に於ても投稿させて頂いております。 →https://ncode.syosetu.com/n3570fj/ 「カクヨム」に於ても投稿させて頂いております。 →https://kakuyomu.jp/works/1177354054889229369

日本VS異世界国家! ー政府が、自衛隊が、奮闘する。

スライム小説家
SF
令和5年3月6日、日本国は唐突に異世界へ転移してしまった。 地球の常識がなにもかも通用しない魔法と戦争だらけの異世界で日本国は生き延びていけるのか!? 異世界国家サバイバル、ここに爆誕!

日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー

黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた! あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。 さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。 この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。 さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。

忘却の艦隊

KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。 大型輸送艦は工作艦を兼ねた。 総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。 残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。 輸送任務の最先任士官は大佐。 新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。 本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。    他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。 公安に近い監査だった。 しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。 そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。 機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。 完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。 意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。 恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。 なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。 しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。 艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。 そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。 果たして彼らは帰還できるのか? 帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?

蒼海の碧血録

三笠 陣
歴史・時代
 一九四二年六月、ミッドウェー海戦において日本海軍は赤城、加賀、蒼龍を失うという大敗を喫した。  そして、その二ヶ月後の八月、アメリカ軍海兵隊が南太平洋ガダルカナル島へと上陸し、日米の新たな死闘の幕が切って落とされた。  熾烈なるガダルカナル攻防戦に、ついに日本海軍はある決断を下す。  戦艦大和。  日本海軍最強の戦艦が今、ガダルカナルへと向けて出撃する。  だが、対するアメリカ海軍もまたガダルカナルの日本軍飛行場を破壊すべく、最新鋭戦艦を出撃させていた。  ここに、ついに日米最強戦艦同士による砲撃戦の火蓋が切られることとなる。 (本作は「小説家になろう」様にて連載中の「蒼海決戦」シリーズを加筆修正したものです。予め、ご承知おき下さい。) ※表紙画像は、筆者が呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)にて撮影したものです。

天日ノ艦隊 〜こちら大和型戦艦、異世界にて出陣ス!〜 

八風ゆず
ファンタジー
時は1950年。 第一次世界大戦にあった「もう一つの可能性」が実現した世界線。1950年4月7日、合同演習をする為航行中、大和型戦艦三隻が同時に左舷に転覆した。 大和型三隻は沈没した……、と思われた。 だが、目覚めた先には我々が居た世界とは違った。 大海原が広がり、見たことのない数多の国が支配者する世界だった。 祖国へ帰るため、大海原が広がる異世界を旅する大和型三隻と別世界の艦船達との異世界戦記。 ※異世界転移が何番煎じか分からないですが、書きたいのでかいています! 面白いと思ったらブックマーク、感想、評価お願いします!!※ ※戦艦など知らない人も楽しめるため、解説などを出し努力しております。是非是非「知識がなく、楽しんで読めるかな……」っと思ってる方も読んでみてください!※

処理中です...