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第2章 学院都市と黒龍の姫君
第45話 ひとりぼっち
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放課後、ルチアは一人、学院生活における住まいとなる学生寮で、同居人となるはずの人物の帰りを待っていた。
「遅い! もうとっくに日は暮れているし。こっちはおなかすかして待っているっていうのに!」
最初は、本を読んでいたルチアだったが、椅子に座って腕くみし、激しく足を揺らしていらだっていた。
ティナの帰りがあまりにも遅い。
思えば、ティナと出会ってから、こんなにも長い時間離れ離れになったのは初めてかもしれない。
各地を流浪しながら、一人でやってきたルチアは今までに感じたことのない寂しさを感じていた。
午後、実技の時間は、ドラドニア王国の姫君、リントとティナの決闘騒ぎになり、神器を使った異次元の熾烈な戦いを演じたが、決着はつかずに二人とも倒れた。
「ティナに限ってあれくらいで、どうにかなるとは思えないけど」
ルチアの中で不安が大きくなる。
だが、様々な状況証拠が、ティナは無事であると、訴えている。
魔力を使い果たして気を失ったティナは、フローラやアウローラたちマギアマキナに担がれて、リントと一緒に医務室に担ぎ込まれていた。
ティナもリントも見た目には満身創痍といった感じだったが、マギアマキナたちは焦った様子もなかったし、普段の訓練でどんなにボロボロになってもすぐにけろりと回復してしまうティナの超人的回復能力をルチアは知っている。
それに早々にフローラやアウローラたちが、学生寮に帰ってきたことをルチアは確認している。あの過保護なマギアマキナたちが、ティナを一人置いていったということが、ティナの安全の何よりの証左だった。
「フローラとアウローラに会いに行っても、二人ともだんまりだし」
ルチアはベッドに身を投げる。
暇つぶしもかねてフローラとアウローラに、話を聞きに行ったのだが、心配いらないと言ったきり、電源が切れたように黙り込むばかりだった。
彼女たちも必死にルチアと話そうとはしていたのだが、運用歴が短いせいか感情に未だ乏しく、無駄話や世間話という事がまだできない。ルチアも口下手であるから、余計に話にならない。
ヘレナやルーナのような民間から徴用されたマギアマキナは、人間とのコミュニケーション能力に長けているのだが、フローラやアウローラのように純軍事用に作られたマギアマキナの兵士は、深沈としていることが多い。
「にしても、なんか怪しいのよね。マギアマキナ、学院に来てから妙にティナによそよそしいというか」
普通に考えれば、ただ学校に通うだけで、五十人以上のマギアマキナがついてきていたり、同じクラスにも五人のマギアマキナが配置されていたりと十分過保護ではある。
しかし、軍団のティナに対する異常なまでの忠誠と過保護さをつぶさに見てきたルチアからすれば、この状況は違和感だらけだ。
まず、軍団長クラスのマギアマキナが別のクラスに配置されたということが、彼ら彼女らの行動原理から言って、ありえない。必ず一人は、軍団長をティナの護衛につけるはずだ。このことは、軍団最高戦力の一角であるフローラとアウローラの二人で、護衛は十分であるからと一応、納得はできる。
さらに言えば、まだ学院が始まってから一日目だが、過激な忠誠心と愛情を持つウルですらティナに会いに来ていない。昼の自由時間などタイミングはいくらでもあったのだが、見かけることすらなかった。
超巨大戦艦クラッシス・アウレアを起動させるために、天体魔導反射装置を探しに来たというのが、学園に来た最大の理由ではあるが、何か別の目的で動いている可能性が高いとルチアはにらんでいる。
それもティナのことをわざと避けなければならないような目的で。
「どうせ、ろくでもないことだろうけど」
軍団なりにティナのことを考えて行動を起こしているには違いない。問題はたいていの場合、ティナやルチアにとって突拍子もない方向に物事が飛躍する点だ。
ルチアはベッドから起き上がり、
「もう、帰ってこないっていうなら私から迎えに行ってやるわ。ティナのことだから道に迷っているかもしれないし」
結局、ルチアは部屋でじっとしていられず、飛び出してしまった。
ルチアは駆け足気味に、医務室にたどり着く。
くよくよ悩まずに、最初から素直にこうすればよかった話なのだが、ルチアはティナの姉貴分であり、強い存在でありという気分が強い。自分の不安や心配を開け広げに見せることを恥ずかしがっていた。が、結局は辛抱たまらず、いらだちに任せてここまで来てしまった。
「ティナ? いるの?」
ルチアは勢いよく扉を開ける。
「しっ! お静かに」
ナース服風のタイトな服を着た女性が、人差し指を口に当て、小声で、ルチアを注意する。
「パナケアじゃない。どうしてこんなところに?」
ルチアは彼女のことを知っている。
クラッシス・アウレアでの厳しい訓練で怪我をしてくれたときよく手当てをしてくれた医療用マギアマキナだ。
「ティナ様にもしものことがあった時のために、今は学院で働いているの」
パナケアは、微笑を浮かべる。
おっとりとした口調で、物腰柔らかなパナケアだが、白衣風のタイトな衣装は、その豊満な体を艶やかに強調している。パなケアは、まさに白衣の天使のようで、その性能も高く、あらゆる医術に長けている。最後の軍団に人間はティナとルチアしかいないが、パナケアは、ティナの健康管理を担う医療チームを率い場合によっては、軍団長並の権限を持つ。
「それでティナはどうなの?」
ルチアはよほど気になるのか医務室の中をきょろきょろと見回す。
いくつかベッドが並んでいるが、どのベッドにも人影はなく、端のベッドだけがカーテンで仕切られている。
「安心して。ティナ様もリントちゃんも大丈夫。ティナ様はもちろんリントちゃんも人間とは思えないくらいすごい回復力ね」
「リントって、あのお姫様も?」
ルチアは嫌な予感がした。
カーテンで区切られたベッドは一つ。だが、パナケアの話では、リントもいるような口ぶりだ。
「ふふ。お二人とも仲良く寝ていますよ」
きゃっとパナケアは頬を赤らめる。
「ティナ!」
焦るルチアは思わず走り出し、区切られたカーテンを開け放つ。
すると目に移ったのはティナとあろうことかリントだ。
二人同じベッドに横たわり、リントは胸元やスカートをはだけさせ、ティナに足と手をなまめかしく絡ませている。二人は頬をすり合わせ、リントはなんとも悩ましい表情で、甘い吐息をもらしている。その横でティナも幸せそうな顔で眠っている。
あれだけティナのことを敵視し、神器を使って死闘を演じたにもかかわらず、そんなことは忘れてしまったかのようだ。
さんざん龍眼でにらまれて、ひどい思いをしたルチアにとっては衝撃的な光景だ。
「ティナ、あ、あんた」
ルチアは自分の奥底からどす黒い感情が湧き上がってくるのを感じた。怒り、焦燥、不安そして嫉妬。
自分は一人寂しくティナの身を案じ、ティナの帰りをけなげに待っていたというのに、そのティナが、あんなにもうぶで純情なティナが、いけすかない女とベッドの上で、二人仲良く、くんずほぐれつ、決闘の二戦目に興じていたというのである。
「お待ちください。ルチア様」
さわやかな声がルチアを呼び止める。
リントの従者イオンだ。
「いたの?」
イオンは頷く。
どうやら気配を消してずっとそばに控えていたらしい。ルチアも気が動転していたとはいえ、危険察知能力は並外れている。そのルチアが気付かなかったのだから主人同様この男も相当の武芸者らしい。
「自分のご主人様があんなことになっているのを止めずに見ていたっていうの?」
ルチアが|詰問(きつもん)する。
「なにか勘違いをされているようです。落ち着いてください」
「落ち着いていられるわけないでしょ。状況がすべてを物語っているじゃない!」
いつもの聡明なルチアならイオンの釈明を聞き入れ、理性的な判断を下すはずだが、視覚的な衝撃が、彼女の思考を、麻痺させていた。
「これが本当にあのリントヴルム・ドラクール・ドラドニアなの」
ルチアは現実を直視できず、夢を見ているのではないかと思い始める。
「遅い! もうとっくに日は暮れているし。こっちはおなかすかして待っているっていうのに!」
最初は、本を読んでいたルチアだったが、椅子に座って腕くみし、激しく足を揺らしていらだっていた。
ティナの帰りがあまりにも遅い。
思えば、ティナと出会ってから、こんなにも長い時間離れ離れになったのは初めてかもしれない。
各地を流浪しながら、一人でやってきたルチアは今までに感じたことのない寂しさを感じていた。
午後、実技の時間は、ドラドニア王国の姫君、リントとティナの決闘騒ぎになり、神器を使った異次元の熾烈な戦いを演じたが、決着はつかずに二人とも倒れた。
「ティナに限ってあれくらいで、どうにかなるとは思えないけど」
ルチアの中で不安が大きくなる。
だが、様々な状況証拠が、ティナは無事であると、訴えている。
魔力を使い果たして気を失ったティナは、フローラやアウローラたちマギアマキナに担がれて、リントと一緒に医務室に担ぎ込まれていた。
ティナもリントも見た目には満身創痍といった感じだったが、マギアマキナたちは焦った様子もなかったし、普段の訓練でどんなにボロボロになってもすぐにけろりと回復してしまうティナの超人的回復能力をルチアは知っている。
それに早々にフローラやアウローラたちが、学生寮に帰ってきたことをルチアは確認している。あの過保護なマギアマキナたちが、ティナを一人置いていったということが、ティナの安全の何よりの証左だった。
「フローラとアウローラに会いに行っても、二人ともだんまりだし」
ルチアはベッドに身を投げる。
暇つぶしもかねてフローラとアウローラに、話を聞きに行ったのだが、心配いらないと言ったきり、電源が切れたように黙り込むばかりだった。
彼女たちも必死にルチアと話そうとはしていたのだが、運用歴が短いせいか感情に未だ乏しく、無駄話や世間話という事がまだできない。ルチアも口下手であるから、余計に話にならない。
ヘレナやルーナのような民間から徴用されたマギアマキナは、人間とのコミュニケーション能力に長けているのだが、フローラやアウローラのように純軍事用に作られたマギアマキナの兵士は、深沈としていることが多い。
「にしても、なんか怪しいのよね。マギアマキナ、学院に来てから妙にティナによそよそしいというか」
普通に考えれば、ただ学校に通うだけで、五十人以上のマギアマキナがついてきていたり、同じクラスにも五人のマギアマキナが配置されていたりと十分過保護ではある。
しかし、軍団のティナに対する異常なまでの忠誠と過保護さをつぶさに見てきたルチアからすれば、この状況は違和感だらけだ。
まず、軍団長クラスのマギアマキナが別のクラスに配置されたということが、彼ら彼女らの行動原理から言って、ありえない。必ず一人は、軍団長をティナの護衛につけるはずだ。このことは、軍団最高戦力の一角であるフローラとアウローラの二人で、護衛は十分であるからと一応、納得はできる。
さらに言えば、まだ学院が始まってから一日目だが、過激な忠誠心と愛情を持つウルですらティナに会いに来ていない。昼の自由時間などタイミングはいくらでもあったのだが、見かけることすらなかった。
超巨大戦艦クラッシス・アウレアを起動させるために、天体魔導反射装置を探しに来たというのが、学園に来た最大の理由ではあるが、何か別の目的で動いている可能性が高いとルチアはにらんでいる。
それもティナのことをわざと避けなければならないような目的で。
「どうせ、ろくでもないことだろうけど」
軍団なりにティナのことを考えて行動を起こしているには違いない。問題はたいていの場合、ティナやルチアにとって突拍子もない方向に物事が飛躍する点だ。
ルチアはベッドから起き上がり、
「もう、帰ってこないっていうなら私から迎えに行ってやるわ。ティナのことだから道に迷っているかもしれないし」
結局、ルチアは部屋でじっとしていられず、飛び出してしまった。
ルチアは駆け足気味に、医務室にたどり着く。
くよくよ悩まずに、最初から素直にこうすればよかった話なのだが、ルチアはティナの姉貴分であり、強い存在でありという気分が強い。自分の不安や心配を開け広げに見せることを恥ずかしがっていた。が、結局は辛抱たまらず、いらだちに任せてここまで来てしまった。
「ティナ? いるの?」
ルチアは勢いよく扉を開ける。
「しっ! お静かに」
ナース服風のタイトな服を着た女性が、人差し指を口に当て、小声で、ルチアを注意する。
「パナケアじゃない。どうしてこんなところに?」
ルチアは彼女のことを知っている。
クラッシス・アウレアでの厳しい訓練で怪我をしてくれたときよく手当てをしてくれた医療用マギアマキナだ。
「ティナ様にもしものことがあった時のために、今は学院で働いているの」
パナケアは、微笑を浮かべる。
おっとりとした口調で、物腰柔らかなパナケアだが、白衣風のタイトな衣装は、その豊満な体を艶やかに強調している。パなケアは、まさに白衣の天使のようで、その性能も高く、あらゆる医術に長けている。最後の軍団に人間はティナとルチアしかいないが、パナケアは、ティナの健康管理を担う医療チームを率い場合によっては、軍団長並の権限を持つ。
「それでティナはどうなの?」
ルチアはよほど気になるのか医務室の中をきょろきょろと見回す。
いくつかベッドが並んでいるが、どのベッドにも人影はなく、端のベッドだけがカーテンで仕切られている。
「安心して。ティナ様もリントちゃんも大丈夫。ティナ様はもちろんリントちゃんも人間とは思えないくらいすごい回復力ね」
「リントって、あのお姫様も?」
ルチアは嫌な予感がした。
カーテンで区切られたベッドは一つ。だが、パナケアの話では、リントもいるような口ぶりだ。
「ふふ。お二人とも仲良く寝ていますよ」
きゃっとパナケアは頬を赤らめる。
「ティナ!」
焦るルチアは思わず走り出し、区切られたカーテンを開け放つ。
すると目に移ったのはティナとあろうことかリントだ。
二人同じベッドに横たわり、リントは胸元やスカートをはだけさせ、ティナに足と手をなまめかしく絡ませている。二人は頬をすり合わせ、リントはなんとも悩ましい表情で、甘い吐息をもらしている。その横でティナも幸せそうな顔で眠っている。
あれだけティナのことを敵視し、神器を使って死闘を演じたにもかかわらず、そんなことは忘れてしまったかのようだ。
さんざん龍眼でにらまれて、ひどい思いをしたルチアにとっては衝撃的な光景だ。
「ティナ、あ、あんた」
ルチアは自分の奥底からどす黒い感情が湧き上がってくるのを感じた。怒り、焦燥、不安そして嫉妬。
自分は一人寂しくティナの身を案じ、ティナの帰りをけなげに待っていたというのに、そのティナが、あんなにもうぶで純情なティナが、いけすかない女とベッドの上で、二人仲良く、くんずほぐれつ、決闘の二戦目に興じていたというのである。
「お待ちください。ルチア様」
さわやかな声がルチアを呼び止める。
リントの従者イオンだ。
「いたの?」
イオンは頷く。
どうやら気配を消してずっとそばに控えていたらしい。ルチアも気が動転していたとはいえ、危険察知能力は並外れている。そのルチアが気付かなかったのだから主人同様この男も相当の武芸者らしい。
「自分のご主人様があんなことになっているのを止めずに見ていたっていうの?」
ルチアが|詰問(きつもん)する。
「なにか勘違いをされているようです。落ち着いてください」
「落ち着いていられるわけないでしょ。状況がすべてを物語っているじゃない!」
いつもの聡明なルチアならイオンの釈明を聞き入れ、理性的な判断を下すはずだが、視覚的な衝撃が、彼女の思考を、麻痺させていた。
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