草むしりクエスト【BL】

佐々木猫八

文字の大きさ
13 / 42
二章

13、草むしり症候群?★

しおりを挟む
ゾッファと話し合った翌朝。
今日もゾッファは休息日だったので一緒に出かけることにした。
まずは自分にあった武器を探そうと職人街の武器屋を数件回るも、これといったしっくりくる武器は置いてなかった。
剣以外では弓なども見てみたが、引くのに結構ちからを使うし、姿勢を維持する筋力も必要だった。
簡単そうに見えて意外に武器選びは難しい。
ここはもうライナス様に頼ろうという結論になり、ゾッファとともにいきなり訪問することにした。
と、その前に昼食を食べに適当な店に入り昼食をすませると、中央広場を通り、高級住宅街へと向かう。
慣れた道のりを行くと住宅街の奥にライナス様のお屋敷が見えてくる。
門の水晶球に手をかざして2人で入る。
玄関まで行くとライナス様がドアを開けてくれていた。
「なにか困りごとでも見つけたのか?」
「そうなんです、主に俺のことで⋯」
応接室に案内されながら答える。
ソファに座ると、絶妙なタイミングでお茶とお菓子が出される。
今日のお菓子は初めて見るお菓子だ。
「さて、セドリックの困りごととは何かな?」
「その、俺に扱える武器を探してゾッファと職人街をしらみ潰しに探したんですけど、無くて⋯」
しょんぼりして肩を落とすセドリック。
ライナスは右手を上げたが、直ぐに下げた。
ゾッファが睨んでいたのと、
触んな
と、聞こえた気がしたからだ。
ごほんっ
「そうだな、私もセドリックに合う武器をと探していたんだ。短剣では攻撃威力は高くても当たらなけれあ意味がないからね。それで珍しい武器があるんだが⋯ちょっと待っててくれ」
そういうとライナスは部屋を出ていく。
「珍しい武器ってどんなのだろう?」
「うーん武器屋では見かけなかった武器ってことだろうから⋯想像付かないな」
少しの間ゾッファと話ながらお茶とお菓子を楽しむ。
そこへライナスが何かを持って戻ってきた。
「お待たせ、セドリックちょっとこちらに座ってくれるか?」
セドリックは言われるままライナスの隣へと移動する。
そしてライナスは利き腕に木でできた何かを装着する。
「うん、これでいい」
「あの、これって何ですか?」
「ボウガンだよ。組み立て式のね」
「ぼうがん???」
聞いたことのない名前に困惑するセドリック。
「弓の簡易版というのかな?狙いを定めて打つだけでいいから力も必要ない、組み立て式と言ってもワンタッチで展開できるから手間もない、軽い木の素材を使用しているので負担も軽い。かなりセドリックに合った武器だと思うよ」
セドリックがキラキラした笑顔を見せ始める。
しかし、そこにライナスは待ったを掛けた。
「ただ、矢の数だけしか攻撃できないし、目が良くないと命中率が下がるんだ。これこそ、短剣よりも当たらなければ全く効果のない武器なんだ」
「それなら尚更セドリック向きな武器だな。セドリックはめっちゃ目いいぜライナス様」
「あのダンジョンでダークナイトを避けられたのも、遠くに見えたからなんです」
「そうなのか、それなら練習次第ではメイン武器に出来そうだな、後で少し練習してみるか?」
「はい!お願いします!」
「では後でな。問題が1つ解決したけれど、まだまだあるんだろう?」
「はい、俺のジョブについてなんですけど⋯なんて説明したらいいのでしょうか?」
「そうだな⋯弓なら狩人だが、ボウガンだしな⋯うーん、駄目だ思い当たらないな」
「ライナス様でも思い当たらないなんて⋯」
「ジョブは日々増えているから、そのうち自分にしっくりくるものがあるさ。大丈夫」
「うう、はい」
一息ついて、最後になる質問を投げかける。
「この半年が過ぎる前に、俺とセドリックとライナス様とでダンジョン攻略に挑みたいのですが⋯」
「そうだな、確かに行っておいたほうが良いだろう。では月に一度ダンジョンへ行こう。まずは1ヶ月後に行ってみるか。それまでにもう一度集まりたいな、持って行く荷物などの確認やダンジョン地図の見方、道中の野営などあるからな」
本格的なダンジョン攻略にセドリックは身が引き締まる思いだ。
前回はイレギュラー過ぎる内容だったのであまり参考にならない。
今回はライナス様がいるから安心だ、けれどダンジョン内では油断禁物、しっかり準備して挑もう。
「これで終わりかな?また疑問に思ったら来ると良い、大抵はこの屋敷にいるから。さて、セドリックのボウガンを試し撃ちしに行こう。この屋敷の裏手に射撃場があるんだ」
ライナスは立ち上がるとセドリックとゾッファを連れて屋敷の裏手へと案内する。
「まずは組み立て方だけど、このレバーを引いて」
「はい」
レバーを軽く引くと左右に湾曲した木のアーチが伸び、一気に弓の形となる。
「弓ほど矢が長くないから、矢筒は腰に着けるといい。矢筒加矢を取り出し中央の凹みにセットし矢と弦をカチッと音がするまで引く。そうしたら先端についている目印を基準に的を絞って、引き金を引くんだ。当ててごらん」
「はいっ!」
セドリックは集中して的の中心部に狙いを定めて引き金を引いた。
パシュッ
矢が的に当たる。
「ちょっと待て」
ライナスが的を確認しにいく。
「これは⋯」
急いで戻ってきたライナス。
「セドリック、中央のど真ん中の所に矢が刺さっていたよ。もしかしたら物凄く相性のいい武器かもしれない。何度かやってみよう」
何度やっても的のど真ん中に当てるセドリック。
「これは偶然ってレベルじゃない的中率だ」
「ああ、これはセドリックに備わっていた才能だな。しかしボウガンでは大型の魔物は倒せない。矢に毒を仕込むなどしなければならないな。薬草で自力で毒薬やしびれ薬を作れるようにしたい所だ。まだまだ他にもやることがあるな。この半年は忙しくなる」
嬉しそうにボウガンを見つめるセドリック。
ゾッファは街の中だけで安全に暮らしていければ良いと思っていたが、こんなに嬉しそうなセドリックを見て考えを改めた。
そして思い出す、自身が初めて魔法を使ったときのことを。
あの時の高揚感は今も忘れてはいない。
きっとセドリックも同じ気持ちなのだろう。
きっと次は本物相手に使いたいはずだ。
1ヶ月後のダンジョン攻略まで待ってくれるだろうか?と心配になる。
「あれはもう試したくてうずうずしている顔だな。仕方ないから近くの森で小型魔物狩りにでも行くか。ついでに薬草の見分け方や調合方法も実践しよう」
セドリックは2人に駆け寄るとテンションが高すぎて聞き取りにくいが、どうやら的中したのが嬉しくて仕方ないということを興奮しながら説明しているらしい。
「落ち着けセドリック。ほら深呼吸しろ。吸ってー、はい吐いてー」
セドリックは少し落ち着いた。
「セドリック、今度のラナの日は近くの森で小型魔物狩りに行こう。止まった的と動く魔物では勝手がかなり違うからね」
「ついでに毒矢と痺れる矢の作り方も教えるってさ。メモ帳持ってこいよ」
「分かった!!」
嬉しくて仕方ないのは分かる。
だからといってその満面の笑みを振りまくのはやめろっ!
ここに、ゾッファとライナスしか居ないということが、せめてもの救いである。

休息日をしっかり取り、全快したセドリックは冒険者ギルドで用紙を受け取り、パン屋のバートンさんの元へと向かう。
朝の清々しい風に乗ってどんどんと香ばしい香りが濃く香って来る。
目的の場所に着くとドアを開ける。
「おはよう御座います、バートンさん!」
「おお!おはようセドリック!調子良さそうだね!」
「はい、しっかり休ませて頂きましたから!」
「よし、今日もガンガン売ってくれよ!」
「頑張ります!」
「はい、エプロン」
「⋯⋯⋯⋯はい」
セドリックはエプロンを受け取ると泣く泣く着用した。
これが無ければ良い依頼先なんだけどなぁ⋯
そしてマスト・ベーカリーがオープンする。
するとオープンと同時に駆け込んで来たお客さんがいた。
何処かで見たけれど、何処だったか分からないなと思った冒険者の3人組だった。
「あの、日持ちして美味しパンがあるって聞いたんだけど!15個下さい!」
「俺も!同じの10個!お願いします」
「俺は高いけど美味いってパン2つ!」
何をそんなに急いでいるのか分からなかったけれど、3人組の圧に巻き込まれ、セドリックは手早く袋詰めし、会計を済ませる。
「どうぞ!」
「ありがとう!また来るよ!!」
「ご来店お待ちしてますー」
それから凄かった。
冒険者、冒険者、近所の人、常連の一般の人、冒険者、冒険者、近所の人ーーーー
次から次へと引っ切り無しにお客様がご来店してくださり、セドリックは久々だったこともありヘロヘロになっていた。
「流石セドリック効果はすっごいねぇ⋯」
「そんな効果聞いたことありませんよぉー」
少しお客が途切れ、バートンさんが奥からやって来た。
「最近は冒険者の人が大量買いしてくれるから儲かるよ」
「長期間のダンジョン攻略で美味しいパンが食べられるのが有り難いっておっしゃってました」
「なるほどねー。なら違う味で長持ちするパンでも作ってみるかな」
「それはかなり喜ばれますよ!俺も是非買いたいです!」
「よし、じゃぁまた暫く接客頼むよ!」
「はいっ!」
セドリックは気合を入れ直した。

パン屋での依頼を無事にこなし、次はライナス様のお屋敷の草むしりだ。
「よし、行こう」
いつも通り中央広場で休憩を取り終わると、高級住宅街へと足を踏み入れる。
草、伸びてるかなぁ⋯
そんな事を心配しながら屋敷のドアまで到着する。
「ああ、セドリックよく来たね。今日は東側の草むしりにしよう」
そう言ってライナスはかごをセドリックに渡した。
今日の草むしり場所はなかなか凄かった。
緑の恐竜たちの雄叫びがあちこちで聞こてくるようだ。
「ここ凄いですね」
「今まで手を付けて無かったからね⋯出来るところまでやってしまおう」
「はいっ!」
それからは2人は集中して草むしりに没頭した。
セドリックはかなり草むしりが上手くなっていた。
それを見たライナスはもう教えることはないなと感じていたのだった。
そろそろ草むしりの時間を減らして、冒険に必要な知識や技術を伝えた方がセドリックのためになると判断した。
「えっ、草むしりの時間減っちゃうんですか?」
「今まで通りでも良いが、冒険の準備の時間が少なくなるぞ?」と言ってみた。
「うっ⋯それはそれで辛いです。⋯冒険の準備は入念にしておきたいです」
セドリックは断腸の思いで草むしりを諦めた。
「うん、そうしよう」
まさかセドリックが草むしりジャンキーと化していたとは、ライナスは少し心配になった。
なんとなく責任を感じてしまう。
これから冒険の旅にでたり、ダンジョンに何日も潜る場合も出てくる。
その間、セドリックの草むしり衝動を抑える何かが必要になるかもしれない。
ライナスはセドリックがお菓子をよく食べている事を思い出したが、いくら動くとは言え食べ過ぎは良くないし、大量に持ち運ぶには荷が重すぎる。
何か軽くて邪魔にならず、何度でも繰り返し使えて、セドリックの成長の役に立つもの⋯
古代語の辞書はどうだろうか?
冒険者用の軽くてまとめられたものがあったはずだ。
あれならあって損はしない。
基礎であれば自分も知っているし、おそらくゾッファも知っているだろう。
お互いに教え合えば学習効率も高まるというものっだ。
今度必要な道具を買いに行く時に一緒に買っておこう。
ライナスは我ながら良い案をひねり出したと思いながら内心細く微笑んだ。

久々の連続依頼は体力的に疲れた。
冒険者ギルドにより給金を受け取ると、月の丘亭へやっとのことで辿り着いた。
ゾッファはA定食を食べていたようだが、もう殆ど残っていなかった。
「ゾッファ、今日のA定食は?」
「鶏肉と卵の出汁醤油煮、白ご飯と共に」
「美味しかった?」
「いつも通り」
「じゃあまあA定食にするかー」
いつも通りにカウンターで注文し、ゾッファの隣へと座る。
「ゾッファのパーティーはダンジョン攻略いつ再開するの?」
「ああ、明後日から近場のダンジョンを調べに行くって」
「調べるの?」
「ああ、ダークナイトが現れたダンジョンのように、まだ仕掛けが残っているところが無いか再調査することになってな。上位ランクのパーティーが請け負う事になった。まあ、基本日帰りだから安心しろ」
「うん⋯」
「ま、何も無いと思うが」
ゾッファはコップの水を一口飲んだ。
「はいよっ!A定食お待ちっ!暗い顔してないで、美味しいものを食べて元気だしなっ!!」
「ありがとうマスター」
ほかほかのA定食が運ばれ、セドリックは一口食べる。
「美味しい!!」
「だろー。これは遠い東の国の料理なんだぜっ!たんと食べろよ!」
「うんっ!」
笑顔が戻ったセドリックにゾッファは安堵した。
月1でいくダンジョン攻略に向けて、万が一にもあのようなことが起こらないように徹底的に調査をしなければ⋯
ゾッファは決意を固めるのであった。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】

彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』 高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。 その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。 そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?

天使から美形へと成長した幼馴染から、放課後の美術室に呼ばれたら

たけむら
BL
美形で天才肌の幼馴染✕ちょっと鈍感な高校生 海野想は、保育園の頃からの幼馴染である、朝川唯斗と同じ高校に進学した。かつて天使のような可愛さを持っていた唯斗は、立派な美形へと変貌し、今は絵の勉強を進めている。 そんなある日、数学の補習を終えた想が唯斗を美術室へと迎えに行くと、唯斗はひどく驚いた顔をしていて…? ※1話から4話までは別タイトルでpixivに掲載しております。続きも書きたくなったので、ゆっくりではありますが更新していきますね。 ※第4話の冒頭が消えておりましたので直しました。

こっそりバウムクーヘンエンド小説を投稿したら相手に見つかって押し倒されてた件

神崎 ルナ
BL
バウムクーヘンエンド――片想いの相手の結婚式に招待されて引き出物のバウムクーヘンを手に失恋に浸るという、所謂アンハッピーエンド。 僕の幼なじみは天然が入ったぽんやりしたタイプでずっと目が離せなかった。 だけどその笑顔を見ていると自然と僕も口角が上がり。 子供の頃に勢いに任せて『光くん、好きっ!!』と言ってしまったのは黒歴史だが、そのすぐ後に白詰草の指輪を持って来て『うん、およめさんになってね』と来たのは反則だろう。   ぽやぽやした光のことだから、きっとよく意味が分かってなかったに違いない。 指輪も、僕の左手の中指に収めていたし。 あれから10年近く。 ずっと仲が良い幼なじみの範疇に留まる僕たちの関係は決して崩してはならない。 だけど想いを隠すのは苦しくて――。 こっそりとある小説サイトに想いを吐露してそれで何とか未練を断ち切ろうと思った。 なのにどうして――。 『ねぇ、この小説って海斗が書いたんだよね?』 えっ!?どうしてバレたっ!?というより何故この僕が押し倒されてるんだっ!?(※注 一月十日のアルファポリス規約改定を受け、サブ垢にて公開済みの『バウムクーヘンエンド』をこちらへ移しましたm(__)m サブ垢の『バウムクーヘンエンド』はこちらへ移動が出来次第、非公開となりますm(__)m)

勇者様への片思いを拗らせていた僕は勇者様から溺愛される

八朔バニラ
BL
蓮とリアムは共に孤児院育ちの幼馴染。 蓮とリアムは切磋琢磨しながら成長し、リアムは村の勇者として祭り上げられた。 リアムは勇者として村に入ってくる魔物退治をしていたが、だんだんと疲れが見えてきた。 ある日、蓮は何者かに誘拐されてしまい…… スパダリ勇者×ツンデレ陰陽師(忘却の術熟練者)

僕の恋人は、超イケメン!!

BL
僕は、普通の高校2年生。そんな僕にある日恋人ができた!それは超イケメンのモテモテ男子、あまりにもモテるため女の子に嫌気をさして、偽者の恋人同士になってほしいとお願いされる。最初は、嘘から始まった恋人ごっこがだんだん本気になっていく。お互いに本気になっていくが・・・二人とも、どうすれば良いのかわからない。この後、僕たちはどうなって行くのかな?

運命の番はいないと診断されたのに、なんですかこの状況は!?

わさび
BL
運命の番はいないはずだった。 なのに、なんでこんなことに...!?

たとえば、俺が幸せになってもいいのなら

夜月るな
BL
全てを1人で抱え込む高校生の少年が、誰かに頼り甘えることを覚えていくまでの物語――― 父を目の前で亡くし、母に突き放され、たった一人寄り添ってくれた兄もいなくなっていまった。 弟を守り、罪悪感も自責の念もたった1人で抱える新谷 律の心が、少しずつほぐれていく。 助けてほしいと言葉にする権利すらないと笑う少年が、救われるまでのお話。

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

処理中です...