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声の自己紹介
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私についてお話させていただきます。
私は人間ではありません。私は声だけで存在しています。ですから、みなさんの目には私は映りません。みなさんには私の声が、男の声として聞こえているかもしれませんし、女の声として聞こえているかもしれません。どちらに聞こえてもかまいませんよ。だって私は声なのですから。
そして私の声は、人間だけでなくワンちゃんにも届いていることが分かりました。これには私もびっくりです。予想外の事です。人間でもワンちゃんでも、私の声が聞こえさえすれば、どんどんこの町に来てださい。どなたも大歓迎ですよ。
声だけの私ですが、みなさん、私のことをわかっていただけたでしょうか? 姿がないとわかりづらい? 判断できない? そうでしょうね。その通りだと思います。
それではみなさん、目をつむりましょうか? そうすれば落ち着いて考えることができる。みなさん一人一人がご自分で想像して私を作るのです。どうです? よろしいですか? それでは始めましょう。
想像は自由です。私の声から、私の目や鼻を付けてみましょうか? 声を聞いて私を描いてみるのです。私の姿はどうなのか? スケッチブックと鉛筆を用意してください。ああ、ちょっと待って。文房具店に行く必要なんてないのですよ。頭の中に思い描いてくれればいいのです。
みなさの頭の中にはいろいろなものが備わっているのです。頭の中の画用紙と鉛筆を使ってください。よろしいですか? それでは始めましょう。
よく私の声を聞いてくださいね。まずは私の声から顔の輪郭を描く。それから目と眉毛を描いていく。順番なんて気にしないでくださいよ。目を先に描いてもよし、眉毛を先に描いても構いません。どちらを先に描くかなんて、それはみなさんの自由です。大きい目でも小さい目でも、思うままに描いてください。
思ったこと、目に浮かんだことをそのまま描く。難しいことなんて一つもない。簡単でしょ。
私の鼻は高いかな? それとも低いかな? どうでしょうね? 唇は厚いか薄いか? どうですか? 描けましたか? 頭の中には絵具もあるでしょうが、パレットや筆までも用意し、画用紙に色を付けていきますと時間がかかってしまいます。スケッチで終了ということにしまいしょう。みなさん、異論はありますか? ございませんね。さぁ、私の顔はどうなっているのかな。
実は私、一度だけ鏡をのぞいたことがあるんですよ。声だけの存在がそんなことができるのか? ですって? まぁ、一度だけチャレンジしてみたわけです。どういう顔をしていたと思いますか? さぁ、考えて、想像して。答えは簡単。鏡には何も映っていなかったんです。何もなし。何にもですよ。ちょっぴり悲しかったけど、私は自分を励ましました。鏡の中の私を慰めたんです。何も映っていない鏡に向かって、私はこう言いました。「私は声なのだ」とね。
どうです? いろいろなことを考えることは楽しいでしょう。心はどこにでも飛んでいける。決して窮屈じゃない。自由は素晴らしい。
私が人間ならば首をぐいと伸ばして、みなさんが画用紙に描いた私をのぞいていることだと思います。もっともみなさんは、スケッチに体を被せて、私に見せまいとするのじゃありませんか? そう、何を描いたのかは、みなさんの大切なプライバシーです。守らなければならない、重要事項です。
でも見てみたいな。みんさんが私をどう描いたのか? みなさんが描いた私はどんな顔をしているのか。あー見てみたい。
私は人間ではありません。私は声だけで存在しています。ですから、みなさんの目には私は映りません。みなさんには私の声が、男の声として聞こえているかもしれませんし、女の声として聞こえているかもしれません。どちらに聞こえてもかまいませんよ。だって私は声なのですから。
そして私の声は、人間だけでなくワンちゃんにも届いていることが分かりました。これには私もびっくりです。予想外の事です。人間でもワンちゃんでも、私の声が聞こえさえすれば、どんどんこの町に来てださい。どなたも大歓迎ですよ。
声だけの私ですが、みなさん、私のことをわかっていただけたでしょうか? 姿がないとわかりづらい? 判断できない? そうでしょうね。その通りだと思います。
それではみなさん、目をつむりましょうか? そうすれば落ち着いて考えることができる。みなさん一人一人がご自分で想像して私を作るのです。どうです? よろしいですか? それでは始めましょう。
想像は自由です。私の声から、私の目や鼻を付けてみましょうか? 声を聞いて私を描いてみるのです。私の姿はどうなのか? スケッチブックと鉛筆を用意してください。ああ、ちょっと待って。文房具店に行く必要なんてないのですよ。頭の中に思い描いてくれればいいのです。
みなさの頭の中にはいろいろなものが備わっているのです。頭の中の画用紙と鉛筆を使ってください。よろしいですか? それでは始めましょう。
よく私の声を聞いてくださいね。まずは私の声から顔の輪郭を描く。それから目と眉毛を描いていく。順番なんて気にしないでくださいよ。目を先に描いてもよし、眉毛を先に描いても構いません。どちらを先に描くかなんて、それはみなさんの自由です。大きい目でも小さい目でも、思うままに描いてください。
思ったこと、目に浮かんだことをそのまま描く。難しいことなんて一つもない。簡単でしょ。
私の鼻は高いかな? それとも低いかな? どうでしょうね? 唇は厚いか薄いか? どうですか? 描けましたか? 頭の中には絵具もあるでしょうが、パレットや筆までも用意し、画用紙に色を付けていきますと時間がかかってしまいます。スケッチで終了ということにしまいしょう。みなさん、異論はありますか? ございませんね。さぁ、私の顔はどうなっているのかな。
実は私、一度だけ鏡をのぞいたことがあるんですよ。声だけの存在がそんなことができるのか? ですって? まぁ、一度だけチャレンジしてみたわけです。どういう顔をしていたと思いますか? さぁ、考えて、想像して。答えは簡単。鏡には何も映っていなかったんです。何もなし。何にもですよ。ちょっぴり悲しかったけど、私は自分を励ましました。鏡の中の私を慰めたんです。何も映っていない鏡に向かって、私はこう言いました。「私は声なのだ」とね。
どうです? いろいろなことを考えることは楽しいでしょう。心はどこにでも飛んでいける。決して窮屈じゃない。自由は素晴らしい。
私が人間ならば首をぐいと伸ばして、みなさんが画用紙に描いた私をのぞいていることだと思います。もっともみなさんは、スケッチに体を被せて、私に見せまいとするのじゃありませんか? そう、何を描いたのかは、みなさんの大切なプライバシーです。守らなければならない、重要事項です。
でも見てみたいな。みんさんが私をどう描いたのか? みなさんが描いた私はどんな顔をしているのか。あー見てみたい。
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