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始まり〜シイ村

みんなで算盤だ

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数字を覚えるのに算盤は使えるよね。

小学校1年生で、算数ブロックというものを使って学習しているみたいだけど、算盤の代わりみたいだよね。
幼い君たちでも使えるように、簡単にしたものが算数ブロック。

そんでもって電卓がないこの世界で算盤は唯一の計算機になる。

だから、生やさしいものは使わない。

幼いうちから本物に触らせること!

これが幼児教育において大事なことだと思ってるんだ。

だってさ、だってさ!
幼い子どもって意外と騙されない生き物なんだよ。
親が使ってるケータイを使いたがるからって、おもちゃのケータイを与えるじゃん?
でも満足しなくって、投げ飛ばすんだよね。
これは本物じゃないってわかるんだよ。

ティッシュもそうでしょ?
箱から次から次へと出てくるティッシュ。
おもちゃのティッシュは引き出せなくて、手から抜けて元の位置に戻っちゃうんだよ。
あれってストレスにならないのかな?って思うんだけど。
あのおもちゃを無限に遊んでいる幼子は見たことないわ。

子どもも本物を求めているんだよ。
だから私は前世の子育て時代、使わなくなった本物のおたまとか、プラのコップとかをおままごとセットに入れてあげたよ。

喜んでいたかどうかは、わからない。



さて今私は、手元で使える小さいサイズとは別に、教師用のでっかい算盤と100玉そろばんを魔法で顕現させて、青空教室を開いている。

村人もできるだけ手の空いてる人からどんどん参加するように通達して、子どもを囲って私の前にみんな座っている。

旅人や冒険者たちが何が始まるのか遠目で見ていた。

急にお勉強しますよって始めたらすっごく嫌だよね!

なんか楽しい絵本でも読むかな。
いや、ここは特大紙芝居だ!
無難に桃太郎でどうだろうか。

桃から生まれた桃太郎。
吉備団子をもらったお礼に鬼退治に同行する。
それってこの世界の冒険者に近いね。
おばあさんからもらった吉備団子の数とお供の数、そして自分の分、それって、計算に使えるね。

よし、ちょっとアレンジした桃太郎の特大紙芝居を魔法で顕現!

「昔々あるところに・・・・・・」

大人も子どもも興味津々で静かに見ている。
遠くにいた客も足を止め、中には村人の輪に入って座り込む人も。

ちょっとアレンジした桃太郎。
無事に討伐クエストをクリアして、吉備団子を使って、計算が出来るって良いことだよと印象付けて、歓声と共に紙芝居は終わった。

そして紙芝居といえば!終わった後のお菓子だよね。
そのまま座っていて欲しいから魔法で全員に吉備団子の串を一本ずつ行き渡らせた。

「食べながら続きを聞いてね!」

特大紙芝居の後ろから取り出したるは、特大100玉そろばん。

横に10個の玉。
縦に10列、配列されている。

幼児教育に力を入れた幼稚園では使っている。
私の娘達もそこに通っていて、授業参観でやり方をみたから、一応使い方を知っている。

まずはみんながどれくらいの数がわかるのか・・・・・・

玉をひとつずつ動かしてみんなの反応をみていく。
子ども達は5くらいで怪しい空気。
村人達は10くらいで怪しいやつが数名。
商人っぽい客は大丈夫そうだが、冒険者っぽい客はだんだん怪しい人が出てくる。

というわけで、まずは1~10をやって、10、20、30~100までを、玉を動かしてみせた。

数回やって子ども達みんな自信持って大きな声で数字を言えるようになった。
子どもができたら大人も大丈夫だろう。
たぶん?

長時間やってもしょうがない。
初めてだし、今日はこれで終わりにしよう!


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