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始まり〜シイ村

馬車は後回しね

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他に細かいところをちょこまかと作って、修正して、一応路面電車は完成!ということにした。
これを運転するのは魔力登録した人物のみにすれば危なくないね。

「よし!では君!試乗してくれたまえ」

お供が居てくれて役に立った!
本当は私は乗りたいけど、初運転は責任持ってやらねば。

「はい!試乗します!」

彼は機嫌良く乗り込み、好きな席に座った。
何が起こるか知らずに。

「では、しゅっぱーつ!」

動き出しと止まる前はスピードゆっくり。
スピードに乗ったら時速60キロ!

ごーーーーー!!!!!

なんだかすっごい音を出している。
クラッシュしないかなと心配するくらい。

ぎぃやぁあああああああ!!!!!!

乗客は阿鼻叫喚。
初めての乗り物で、初試乗ならこんなスピード出すとは全く想像しておらず、初めてのありえないスピードに体全身で驚き恐怖していた。
哀れなり。

そのスピードで往復したら歩きの速さ1/10に短縮、馬車の1/4くらいに短縮できた。
音が凄かったからリニアカーみたいに磁力で浮かせてタイヤは飾りにし、前後に引っ張るのはやっぱりチェーンで、空中に浮いたリニアカーがぶれてどっかに吹っ飛んで行かないようにした。

そしてまた試乗。
とっても静かな運行で、今度は彼も静かだった。

魂が抜けてるってこと、ないよね!?

大変素晴らしい出来に気分上々!

「シイ、目をつけられるぞ」

ガーン!

忘れていたことをエンが突っ込んできた。
そう、そうだった。
目をつけられちゃったらこの村が危なくなるじゃん。

「うわーやーだー」

せっかく良いものが出来たのにボツは困る。
何か良い方法はないだろうか・・・・・・

「あ、隠蔽だ。
 目に見えなきゃ良いんじゃない?」

魔法の隠蔽ではなくて、車体の底部分が見えないように囲いをして隠してしまえば大丈夫そうかも。
魔法でパッと作って、また試乗。
車体の動きで囲いが壊れないか確認。

彼は三度目の試乗。

性能を確かめるためなのでスピードは一度目からずっと同じ時速60キロだ。
彼はもう大丈夫だろう。
ここの責任者に任命しよう。

囲いに壊れない魔法をかけたし、変な音もしないし、全ての問題は解決した。
エンも良さそうだって言ってくれた。


よし、次は馬車!
でもウマとかロバとか居ないから、後回しでいっかな。
すぐにパパッと作れちゃうからね。

ということで、公園の遊具を作ることにした。
試乗してくれた彼は、村の中に戻るなら僕が居なくても大丈夫なんで、しばらく休憩しますって言って、車内に寝ころんだ。

村の端っこの何もなかったところを整地して、芝生を敷き詰めた。
定番のブランコ、シーソー、ジャングルジム、鉄棒、雲梯。
雲梯は私のお気に入りなので欠かせません。
1本飛ばしとか、2本飛ばしとかしてめちゃくちゃ遊んだわー
手が届きそうになくて、遠心力で飛んで掴もうと考えたりしてたよ。

あと外せないのは滑り台。
小さい子用の小さい滑り台と、大人も楽しめる超特大ローラー滑り台作っちゃおうよ!
ちょっと小高い山を作って天辺がスタート。
村を一周するくらいには作れなかったけど、広い公園をくねくね一周半するくらいは長い滑り台ができた。
これはエンと一緒に初めての異世界滑り台。

「ひゅー!たのしー!」

エンも気に入ってくれたみたいで良かった。

リンク遊具。
乗って、前後に揺らすだけの遊具なんだけど、子どもって好きだよね。
馬、ドラゴン、猫、兎の形にした。

ロープウェイ。長いのと短いの。
プレイウォール。平均台代わりにして遊ぶこともできる。

飛び石。お子ちゃまみんなジャンプ大好き。

あと、アスレチックにありそうなクライミング遊具。
落ちて怪我したら困るから子ども向けの低いのしか作らないよ。

こんな感じでどうでしょう。

いつの間にか村人みんなが集まっていて、声をかけたらペタペタ触ったり実際に遊んでみたり、良い大人なのに子どもみたいに遊び始めた。

その日、帰ってきた狩り班が遊具を使ってトレーニングしたり、プレイウォールや飛び石を使って戦闘訓練したりしていた。

そんな使い方もあるんかと感心した。

っていうか、あんたたち、訓練、鍛錬する気持ちがあったんだね!
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