異世界転生した時に心を失くした私は貧民生まれです

ぐるぐる

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何度でも言う。異世界って怖いところだよ。

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嗚呼!こわい異世界



流行り病もあるようだよ。
苦しんで死なないために、バリアを肌にはわせることも頑張った。


1、2才で動けるようになった頃から家事全般をすることに。
なんせ母親が心の病っぽくなってボーとしてることが多くなったのだ。

屋内の掃除と洗濯はクリーン魔法で一瞬で終わるし、料理だって魔法で野菜を切ったり、焼いたり煮たりも、ぜーんぶ魔法でできてしまうのだ。
それがまた良い魔法の訓練にもなるようで、魔力量はどんどん増え続けているようだよ。
母や兄ズ(兄に複数形のSをつけてアニズにしてみました)に変な目で見られるけどね!




兄9才、8才、私4才の時に、父らしき人が帰宅。
目の色が緑だったからピンときたよ。
ちなみに、鑑定もできるようになって、思った通り流れの冒険者だってことがわかったよ。
ついでにあちこちの街に私たちと同じような家庭をいくつかもっている……クズだ……

兄ズはもうギルド登録してるから冒険者として下積みを頑張っているところで、昼間は外へ稼ぎに出ている。
この世界、16才が成人。
5才になったらギルド登録して金稼ぎができるようになる。

久しぶりの旦那の帰還に喜びすぎて娘の存在を忘れている母よ、そして父よ……

子どもの前でイチャイチャするな!
避妊しろー!


それから時々稼いで少しお金を母に渡してまたエッチしてと、好き勝手に滞在した3ヶ月後、父はまた消えた。

母を孕ませて、また消えた!

母よ、あんな男のどこがいいんだい?

その子を産むつもり?

育てられるのかな?

うん、わかっているとも。
母よ、あなたに子育てはできない。
私のこともろくに世話していなかったではないか。
授乳して終わり。
その授乳だって、日に数回、思い出したかのようにぞんざいな扱いで飲まされていた。

お陰で私の身長は平均より小さいようだよ。
おしめの交換だって、魔法が使えるまでずっと汚いままだった。
お尻が痛かったよ。
でも怒りも憎しみも悲しみも生まれてこなかった。

凪って素晴らしい。

というわけで、噂話から堕胎できる果物を知り、入手してきたそれを母に渡して
「堕胎して」
と告げた私。

どうなったか。
愛する旦那の可愛い赤ちゃんを殺せだなんて、お前は悪魔だ!と色々罵られてボコボコにされました。

どっちが悪魔だ。
いや、私も言い方とか良くなかったけどさ。

感情は沸かなかったが、痛みはある。
痛いけど、じっと母の目を見て、まともに育児をしなかっただろう?おしめの交換は何回した?お尻が痛かったよ?と言ったら顔もボコボコにされた。




異世界って、こわい所だよ
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