俺に取り憑いた幽霊が同級生を求めて困る

とうとうか！？（要注意！性描写あり）

「はぁ、はぁ、はぁ……」

「んんっんん……」


　二人はベッドの上に向かい合って座り、息をするのも惜しいくらいに互いの唇や舌を貪っている。

　暁生の方が頭の位置が高いので、求める毎に少しずつ弥彦が後ろに押されていく。一度仰け反って離れてはまたくっ付いてと数回繰り返すうちに、暁生の手が自然と弥彦の腰の辺りから制服のシャツの中へ挿入された。
　弥彦の肌を弄ると、弥彦は
「んん」
　と声を洩らして体を大きくくねらせた。その瞬間、二人は一緒にバランスを崩して、そのままベッドへ倒れ込んだ。
　二人分の重さにスプリングは弾み、二人の体は暁生が上に股がる体位で上下に振動した。

　暁生に覆いかぶされた弥彦は身動きが取れず、完全に身を任せきっている。
　暁生は弥彦の細い腰に跨った状態で、両肘を付き弥彦をじっと見下ろす。

「お前、今日なんでこんなに色っぽいの？」
「なに言ってんだよ、それは大沢が……！！？」

　弥彦がまだ話している途中で暁生は弥彦のシャツのボタンを乱暴に外した。

「恥ずかしいだろ……」

　弥彦の白い肌が露わになり、暁生は唾を飲んだ。弥彦が顔を背けたときに浮き出た胸鎖乳突筋が光を帯びている。
　その陶器のような肌に今すぐにでも唇を這わせたい、吸って舐めたい。暁生はくらっと来そうになりながら、弥彦の首筋に顔を埋めた。

（ああ……全然イケるぞ、ていうかむしろ反則だこんなの）

　弥彦の肌は上気しており、汗ばんだ表面が指先に吸い付いてくるようだ。暁生の指はそのまま弥彦の胸骨、そして女の子にするように胸の方へとするりと一直線を描く。

「ふわっ……」
　思わず、弥彦の声が漏れる。そうすると、触れた方の乳首だけが、硬く小さくなった。堪らず暁生は、もう片方の指でまだ柔らかいままの乳首を少し摘み、くりくりと捩じった。こちらの乳首は触られているうちに硬くなった。

「ここ、いじると硬くなんのな」
「やだ……そんなこと、されたことないのにっ」

　
「ああ、うあ、あああ」

　弥彦は泣いたような声を出した。
　その目は潤みながらも恥じらいの表情をしている。

「お前の肌、旨いな」
「ば、ばか言うな」

　暁生は弥彦のオトガイから脇腹までの広域の好きな場所を、自由に舌を這わせた。
　暁生の舌が脇や腰の淵あたりに来るたびに弥彦は体を捩じる。体が大きく捩じられると、暁生も一緒に傾いた。

　くすぐったさから逃れるように四つん這いになった弥彦だったが、今後はその背中を舌で下から上へ舐められ怯む。
　暁生はそんな弥彦のウェストに手を掛けてズボンのファスナーを下ろした。
　咄嗟のことに、弥彦は赤面し、
「ちょ、いきなり何すんだよ」
　と、暁生の頭をぽかんと殴った。

「いてーな。早く、見たいんだよ、お前の」
「おいってば、そんなにがっつくな！」

「俺、やっぱおかしいのかな、取り憑いている大沢の影響かな」
「……後ろめたいんなら、そのせいにしてしまえよ」
「後ろめたいなんて思っていないよ、お前がエロすぎてヤバイんだ」
「んんん」

　
　弥彦は、暁生に後ろから抱っこされる姿勢にさせられ、無理矢理に唇を奪われた。
　こうして座っていると、暁生のが硬くなっているのがわかる。

　そしてとうとう、暁生の指先が弥彦の下着の中に挿入された。
　弥彦の硬くなった突起の先端を親指の腹で上下に捏ねると、そこはすでに湿っていた。

「やめて、お願い。そんなことしなくていい」
　弥彦は暁生の手首を掴み、哀願したが、その仕草に暁生はますます欲情してしまった。

「お前、いちいちエロイんだって」

　弥彦の手は暁生の手首を握ったまま、暁生によって擬似的に激しく揺り動き、まるで自分で擦っているようにさえ見える。自らの手が導線となって、運んでくる快楽のヴァイブレーションは、自分でするよりも何十倍も感じてしまう。こんな快感は弥彦にとって初めてであった。

「んああ、もうだめ。やめて、ねえ、やめてっ、お願い」




「！！」



　弥彦の体が収縮する。



「ふう、はあ、ふう、はあ」



　
　弥彦が震えている間、暁生は後ろから弥彦をきつく抱きしめていた。


「はあ……はあ……はあ……」

「もっとめちゃくちゃにしたい」