鑑定や亜空間倉庫がチートと言われてるけど、それだけで異世界は生きていけるのか

はがき

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3巻

3-3

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    ◇


「か、肩が……」
「リモア、知~~~っらないっ!」

 俺は脱臼だっきゅうするんじゃないかってくらい肩をたたかれ、そして俺の酒が飲めねえのかと絡まれ続けた。日本で同じことをしようものなら、パワハラで訴えられるぞ? いや、始めたのは俺だけど。
 文化の違いは恐ろしい。

「メイのほうが楽だわ……。帰ったら優しくしてやろ」

 しみじみ思う。
 あっ、ちなみにあの年寄りは村長だった。
 クソすぎる大宴会が終わり、朝になって、村長にフェル王国に行くと言うと、ヒポグリフ便があると言う。
 空を飛んでいけば、夕方には首都に着くそうだ。
 むしろ飛ばないと着かないって、本当に遠いと改めて感じた。

「まあ、この村もフェル王国だから、ダンズは嘘は言ってないしな」

 村長がヒポグリフを連れてきた。
 でかい。体の大きさは馬と同等。前半身は鷲、後半身は馬の生物だ。
 そのヒポグリフに、御者ぎょしゃのエルフ、俺が乗り、間にリモアを押し込める。さすがにシマは乗れないのでどうしようかと考えていたら、シマと話していたリモアが、シマは地上を走ってついてくると言っていると教えてくれた。
 準備が終わり、いよいよ大空へと飛び立つ。

「おおお! ……おおおおおおおおお!」

 空に舞い上がって驚いていると、南に巨大な木が立っているのが見えた。
 森の木々のさらに上、そんなもんじゃない。東京タワーどころじゃない、雲を突き抜ける勢いの大きさの木だ。

「キノコ雲みたいな形の大木だな……」

「あれは世界樹ですよ」と、御者ぎょしゃが教えてくれた。
 ヒポグリフは巨大な木、世界樹に向かってまっすぐ飛んでいく。


         ◇


 世界樹は近づけば近づくほど、どんどん大きく見えてくる。

「直径どんなもんなんだよ……」

 大きすぎて、目算ではわからない。
 世界樹を端から端まで見るのに、首を大きく動かさないといけなくなったころ、ヒポグリフは降下しはじめた。
 ここが、フェル王国の首都、フェイダーだ。
 世界樹を中心に街が栄え、その根っこのように建物が広がっている。
 ケーンズ王国の王都みたいな巨大な城壁はなく、城も見えない。パッと見、二、三階建ての建物がほとんどで、それ以上はないようだ。それと、全ての建物が木造建築である。だが、造りはなかなかしっかりしてそうだ。ログハウス風の家もある。
 俺たちは、首都の入り口に降り立った。すると、先にたどり着いていたのか、シマが右の森から出てきた。早すぎるだろ。
 シマが合流したあと、門番たちに視線を向けると、彼らは俺をにらんでいた。
 それを見たヒポグリフの御者ぎょしゃが、余計なことを言おうとする。

「ひかえおろーーーーう!!! こちらにおわすお方――」

 俺は御者ぎょしゃの口をふさいだ。突っ込みがいない。だが、今俺がそれをするわけにはいかない。
 俺は御者ぎょしゃの耳元でささやく。

「もう大丈夫だ、お前は帰れ」
「し、しかし」
「しかしもたかしもねーんだよ。あとは俺に任せろ」

 突っ込みがいない。御者ぎょしゃ渋々しぶしぶという顔でうなずいた。

「わかりました。我らナスキス村は、勇者様をいつでも歓迎いたします!」
「わかったから! 早く帰れ!」
「はっ!」

 御者ぎょしゃは俺に敬礼した。

(それでバレるだろうが!)

 ヒポグリフは飛び去っていった。
 残るのは、俺、リモア、シマ、不審な目で俺を見る門番が六人。

「…………」
「「「「「「…………」」」」」」

 先行き不安である。

「あー」
「お前、何者だ?」
「デスヨネー」

 手遅れであった。
 俺たちは門番の詰所に連れていかれた。リモアには絶対に余計なことを言うなとくぎを刺しておく。

「お前は人族なのか?」
「あっ、はい。人族の旅人です。聖龍教に興味がありまして」
「……ほう? なかなか感心な人族だ」
「あっ、はい。えーと、メイ=ホースニールってエルフさんに、聖龍教を教えてもらって」
「なにっ? ホースニール家の客人か?」
(え? メイ、もしかしていいとこのお嬢様?)
「客人ってほどじゃないです。でも、手紙を届ける依頼を受けてるんですよ」
「聖女様のか。聖女様はお元気なのか?」
「……お知り合いですか?」
「いや、知り合いではないが、フェイダーにいる者なら誰もが聖女様を知っているだろう」
(あったなー、そんな設定。そう言えば、メイは聖女と呼ばれてたんだっけ。誰だったかな? そんなこと言ってたの。アリサか?)
「お前の身分を証明するものはあるのか?」
「あっ、はい。これを」

 俺はギルドタグと証明板を出す。
 門番はそれを見ると、目を大きくした。

「お前、プラチナのポーターかっ!!!」
「あー、そうなりますね」
「私は初めて見たぞ。なるほど、なかなかの者を聖女様は従えておるようだ」
「…………」
(やっぱあいつに優しくするのはやめよう……)
「わかった。通るがいい。これを胸のわかるところにつけよ」
「これは?」

 緑色の布のワッペンだ。他に特徴はない。

「それをつけた人族は、守衛に正式に認められた者だ。フェイダーで過ごしやすくなるだろう」
「おお」

 俺とリモアの分、二枚もらった。
 ふと、リモアがおとなしいことに気づいた。いつからだろうか。少し気になったが、今は放置することにした。

「ホースニール家はわかるか? よければ案内させるぞ?」

 俺は少し迷ったが、どのみち手紙を届けるのだからと、門番に案内をお願いすることにした。

「お願いします。いくらかかりますか?」

 門番は顔をしかめた。

「バカ者。ホースニール家に案内するのに金など取れるか。何も気にするな」
「ありがとうごさいます」

 ケーンズ王国の王都にあった聖女神教会の総本山とは、えらい違いだ。あそこはなんでも金金金だった。
 聖職者までそれである。ある意味やりやすいのだが。


 俺は門番に連れられて、木造建築の建ち並ぶ街を歩く。
 歩いている者のうち、九十五パーセントがエルフ。残りの五パーセントが、緑ワッペンの獣人だった。
 やはり城がない。もしくは低くてわからない。
 近くで見ると壁にしか見えない世界樹がある。
 それ以外は、ほぼ人族の街と変わらない。
 俺は人族だけあって、かなりの視線を向けられる。だが、緑ワッペンに気づくと、みんな気にしなくなる。このワッペンは偉大だ。
 飯屋や雑貨屋、宿屋もある。

(何も変わらないじゃねーか。メイめ、何が自然とともに生きるだよ。普通の生活をしてるくせに)

 だが、そんな予想に反して、歩くにつれて徐々に農地が見えはじめる。
 しかも、それは段々と数が増え、規模も大きくなり……

(普通逆じゃね? なぜ街の中心部なのに農地が?)

 正面に白い家が見えてきた。近づいてみると、やはり木造ではあったが、ペンキか何かが塗られているようだ。

「ここがホースニール家の屋敷だ」
「ああ、ありがとうごさいます。助かりました」
「取り次がなくて平気か?」

 意外と気配りができる。俺が人族なのを気にしてくれているのだろう。

「いえ、これがあるので」

 俺はワッペンをピラッと見せる。

「そうか。なら、さらばだ」
「どうも」

 門番は去っていった。
 俺はリモアのほうを向く。

「リモア、大丈夫か? 疲れたか? 緊張してるのか?」

 リモアは、目を大きくした。

「いっがい! そういう気遣いできるんだっ?」
「失敬な。できるぞ?」

 リモアはニパッと笑った。

「大丈夫っ、リモア、おとなしくしてるねっ」
「……お、おお」

 いやありがたいのだが。付き合いは短いが、なんだからしくない。
 だが、とりあえずは普通に会話してくれたので、リモアの言う通り、気にしないことにする。
 ホースニール家の敷地は、農地は別なのか庭がなく、屋敷だけが低い木のさくで囲われていた。
 建物は二階建てで、日本で言ったら豪邸の部類に入るほど大きい。だが、ケーンズ王国の王都では、これぐらいの屋敷ならたくさんあった。
 俺はさくの門を開け、玄関まで進む。
 ――コンコン 。
 一分ほど待っていたら、ドアは開いた。
 現れたおっさん、いや若そうに見える男は、俺たちを見て眉をひそめつつも、緑ワッペンに気づいたためか、口を開く気にはなったようだ。

「ここをホースニール伯爵家と知っていて、やって来たのか?」

 俺はポーターの証明板を提示しながら答える。

「はい、メイ、メイ=ホースニールからの手紙を預かってきました」

 男はじろじろといぶかしげに俺を見る。上から下までめるように。

「ふん、黒ずくめの怪しいやつめ。手紙を寄越せ」
「あっ、はい」

 聖女神教会の失敗もある。ここがほぼメイの家とわかっていることから、信用して手紙を渡すことにした。
 俺は亜空間倉庫から手紙を出し、男に渡す。

「……何をしているさっさと去れ」
「あっ、はい」

 手紙を渡して呆けていると、そんなことを言われた。
 俺とリモアは、来た道を戻りはじめる。
 リモアが手を繋いできた。

「だっから、不滅のエターナル龍の紋章マザーエムブレムを見せちゃえば、早いのにっ」
「……いや、これでいいよ。また無限肩タタキはごめんだ」

 正直、今日はメイの家に泊めてもらえると思っていた。あてが外れたようだ。

(勇者扱いされたいわけじゃないけど、これはこれで、なんか……釈然としない)
「ヨシトのそのこだわり、わっかんない!」

 手を繋ぎながら歩き、リモアは俺を見上げてくる。

「俺が言うのもなんだが、ヨシトって呼び捨てはやめてくれないか」
「なんでっ?」
「……なんか、変な気分になる。ほらっ、俺たちの関係って、そういうのじゃないだろ?」
「ふ~~ん、じゃあなんて呼ぶ?」

 リモアは見上げながら、首をかしげる。

「マスターとか?」

 リモアは目をカッと見開いた。

「え~~っ! もしかして、リモアのマスターになったつもりなのっ!」
「え? あれ? だって契約……」

 俺はラノベの知識から、魔物との契約と言えば獣魔のようなつもりでいた。当然俺が主人として。
 リモアはトコトコと俺の前まで歩いてきて、ほおふくらませ腰に手を当てて、少しおしりをつきだして前屈みになる。

「なんでリモアがチョーーーーーっ弱っちいやつのシモベなのよっ! 普通逆じゃない?」
「いやいや、契約は?」
「契約内容を思い出してっ!」
「えっと……」

 ヨシトは――
 血を与える。
 食事を与える。
 離れない。
 リモアは――
 外敵から守護する。

「……あら?」
「そうでしょっ! シモベになるなんて契約にないよっ! よくても対等、強さから言ってもリモアがご主人様よっ!」

 リモアは、ない胸を張る。

(え? やらかした? 待て……外敵から守る? って? それだけ? なら、外敵じゃないリモアは俺を殺せる……のか? ……え? まさか)

 今さら気づいた。
 みんなも契約するときは、契約書をよく読もう!
 だが、俺はそれを口に出して確認しない。そうだと言われてしまったら、本当に主従が確定してしまう気がする。

「……わ、わかった。俺も与える、リモアも与える。対等だな」
「そうよっ!」

 リモアはぷいっと背中を向けたが、トコトコとまた俺の隣に来た。それを合図にまた歩き出す。

(これは……また俺やらかしたのか? ただ血を吸われるだけで、リモア自身からは安全になってないってことにならないか? ……とりあえずは契約しちまったんだから、リモアを信じよう。外敵からは守ってくれるわけだし。あー…………)

 そこへ後ろから「おーい、おーい」と声がした。

「勇者様あああああああ!」

 立ち止まって振り向くと、一人の男が、顔をボコボコにされた別の男を引きずるようにして走ってくる。
 俺とリモアが見ていることに気づいた男は、
 男は空中で丸まっていく。
 そして俺たちの前に、ズザザザアアア! と膝から着地して、頭を地面にこすりつける。
 ジャンピング土下座だ。
 ボコボコにされた男も土下座男の隣に並び、一緒に土下座する。

「も~~~~~っしわけありません! 申し訳ありません!!! どうか、ひらにご容赦ようしゃを!!!!」
「俺、ジャンピング土下座なんて初めて見たよ……」
「リモア、感想言ってる場合じゃないと思うな。立たせてあげてよ……」

 リモアの目は慈悲じひあふれていた。
 もしかしたら、芸術的な土下座に感動したのかもしれない。

「あー、立って。つうか、どなた?」

 想像はできてるけど。
 男二人は土下座したまま、ピクリとも頭を上げずにさけび続ける。

「はっ!!! 私めは、このクソ田舎で生意気にも貴族なんてしてしまっている、メダーラ=ホースニールという愚鈍ぐどんエルフでございます!!」
「どんだけ自虐的なんだよ……」
「この度は私の使用人が、とても失礼なことを!!!」

 メダーラは土下座姿勢のまま、体をぶるっとさせる。

「ああ~~! 考えただけでも恐ろしい!!! 本来であれば使用人ともども斬首は必定ひつじょう!!! ですが、申し訳ありません! どうかご慈悲じひを!! 私めにはまだ幼い娘がおります!!! どうか、どうか、娘が成人するまでは! ご猶予ゆうよをいただけないでしょうか!!!!」

 メダーラは一切頭を上げない。それどころか、身震い以外は微塵みじんも動いていない。

「あっ、メイの妹?」
「さようでごさいます!!! あの愚娘の妹にあたります! どうか、ご慈悲じひを!」
「わかったから立って」
「どうか!!」

 話にならない。

「あー、ごめんね。メダーラ、命令だ。立て」
「はっ!!!!」

 メダーラはどうやって立ち上がったのかわからないくらい素早く直立不動になった。
 軍隊でもこんなにピシッとした直立不動はできないんじゃなかろうか。
 まだ使用人は土下座体勢だ。

「あー、そっちの方も立って……」

 使用人はガタガタ震えている。
 すると、メダーラは怒鳴どなりつけた。

「一度で立たんかああああ! バカ者がああああ!」
「は、はいぃぃぃぃぃぃ!」

 使用人も立ち上がった。ボコボコにされた使用人の顔はさっきまでのイケメンの面影おもかげが消え、もう人とは思えない。ルービッ◯キューブのようだ。超人になったか。

(方向性は違うが、確かにこれはメイの親父だな。振りきってはいけない方向に振りきれてやがる。まさに血筋だな)
「……これはやりすぎじゃないか?」

 俺が使用人の顔を見てそう言うと――

「むしろ足りません!! まだ顔の原型が残っております! ほら、ここに!」

 メダーラは使用人の顔の、唯一れていない右のほおぼねあたりを指差す。

「二センチぐらいしかねーじゃねーか!」
「いえ、まだ――」

 メダーラがさらに使用人をなぐりそうになるので、俺が止める。

「わかった! わかったから! とりあえず話せるところに行くか。疲れるわ」
「はっ!! 猫の額ほどしかないボロ屋ですが、我が家にお越しください! 猫の飯のような粗末なものですが、おもてなしをさせていただきます!」
「自虐がすぎて、嫌みになってるから……」

 俺はメイの血統は、どこまでいっても疲れると改めて思い、メダーラについていった。


「申し訳ありません!!! どうしてもすぐには側女そばめを揃えられませんでした!!! ……はっ、そうです! 私めをお使いください!! よわい三百になりましたが、主人にはまだ若々しいと言っていただいてます! 具合も二人産んだとは思えないと! 貧相なものですがどうかご賞味ください!!!」

 メイの母親が、俺の顔を見るなり、こう訴えた……

「……俺、もう帰りたい……」
「さすがのリモアもドン引きだよ……」

 メイの血筋は最低だった。
 メイは確かにこの親から生まれた子供だと十分に納得できる。
 むしろ、メイの方がましだ。
 これは既に変人の域に入ってる。
 ここからまともに会話ができるようになるまで、二時間かかった。
 どうやってなだめたかは省略する。くだらなすぎるからだ。


「そうですか、メイは元気ですか」
「この切り替えの落差にも親子を感じるな……」

 今は居間のようなところで、二対の豪華なソファーに、メダーラ夫妻と俺、リモアに分かれて座って、お茶を飲んでいる。

「メイの手紙にはなんて書いてあったんだ?」

 もう敬語で話す気にはなれない。

「はい。世界に調停をもたらす素晴らしい夫を見つけた。ホースニール家の全てをかけてもてなすように、と書かれておりました」
「重い、重いよ。メイっぽいわ……」

 奥様が俺に話しかける。

「メイはうまくやれてるのでしょうか?」
「ああ、メイには助けられてるよ」
「もったいないお言葉。ありがとうごさいます」

 都合のいい言葉しか聞いてないところなんてそっくりだ。
 やっぱ親子だな。

「して、勇者様。此度こたびはどのような目的でいらっしゃったのでしょうか? よろしければこのメダーラにお手伝いをさせていただける栄光をもらえますでしょうか?」
「その前に、紋章を確認しなくていいのか?」

 俺が軽くそう言うと、夫妻は身を乗り出して声を合わせてきた。

「「よろしいのですか!?」」
「お、おう……」

 引きながらも首筋を見せる。
 俺は後ろを向いているので、夫妻の姿は見えてないが、予想していた反応がない。むしろ全く言葉が聞こえてこない。
 気になって、少しだけ振り返ってみると……
 メダーラは気を失っており、奥様は口をあんぐり、目は落ちそうなほど開き、滝のような涙を流していた。

(見せなきゃよかった……。話が進まねえ……)


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