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最終章

滅亡

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~年号サカザキ、369年~


「ヨシト様、ヨシト様がお亡くなりになって、300年・・・。私の力が足りないばかりに申し訳ありません・・・」

私は炎上するサカザキ城を見つめながら、サカザキ帝国を後にしました。
ヨシト様のお力により世界が統一され、多くの子孫を残されましたが、最後はその子孫の手によって滅ぼされることになりました。
やはり、エルダイトの遺恨は残っておりました。私があの時、強くお諌めすれば・・・・・・、いえ、もう終わったことです。

「残ったのはリモア次元の魔導書とヨシト様の日記だけ・・・、それとこの子ですか・・・」



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

~年号リリース、105年~



始めにアリサが逝きましたね。
アリサは3人の子を授かりました。
長女のアーデル様は、エルダイトに嫁ぎ、ヨシト様の血をエルダイトにも繋ぎました。
長男がヨシト様の後をお継ぎになり、次女はフリーポートへ。
今ではアリサは《魔法の祖》として、神として崇められるようになりました。親子揃って女神ですか。それも面白いですね


そのあと後を追うようにヨシト様はお逝きになりましたね。
お会いになりましたか?モーラはヨシト様と一緒に棺に入りましたよ?
誰がどんなに止めても、モーラは聞きませんでした。私も必死に止めたのですが、モーラのあの目を見てしまったら、何も言えなくなってしまいました。申し訳ありません。
天国でも一緒になりましたよね、それとももう輪廻し、共に時を過ごしましたか?


そのあとはシスティーナでしたね。
システィーナも4人の子を授かり、晩年はヨシト様のお墓の前で、ずっと日向ぼっこをしてましたよ。


ソフィア、どこに行ってしまったのでしょう。ソフィアは、ヨシト様がお亡くなりになると、行き先も告げずに何処かへ消えてしまいました。ヨシト様とのお子が出来なかったのは、ソフィアとモーラだけ・・・。それを相当気にしてましたからね、ヨシト様のお子たちを見てるのが辛かったのかもしれません。


メリッサはヨシト様がお亡くなりになると、自分の娘を連れてバセアーへと帰ってしまいました。
メリッサには残って欲しかったのですが、やはり四姫桜はヨシト様あっての四姫桜でしたね。
昔、アリサが四姫桜とパーティー名を付けた時に言ってましたね。四季桜は5枚の花びらと。
やはり花びらが欠けてしまってはダメということでしょうか。
いえ、私の力が足りなかったのです。ヨシト様に後のことを頼まれたにもかかわらず、申し訳ありません・・・・・・。
そのメリッサも、ヨシト様の後、100年後に逝ったと聞いています。穏やかな死に顔だったと聞いていますよ。




ヨシト様から授かった私の娘も、とうとう私より先に逝ってしまいました。やはりハーフだからでしょうか。寿命はハイエルフよりも早かったです・・・。

「もう、ソフィアも生きてはないでしょうね・・・・・・、とうとう私1人になってしまいました・・・」

ドワーフの寿命は4,500年と言われてます。寂しいものです。

「ヨシト様・・・・・・。何故私に後を託したのですか?私はヨシト様から与えられた役目も果たせなかった・・・・・・。私も・・・モーラと一緒にヨシト様と逝きたかった・・・・・・」
「おばあちゃん」

孫のヨーシュが来ました。
ヨーシュはヨシト様と私の娘、メリージュの子供、人族とメリージュの間に生まれた孫です。
ヨーシュももう、100歳ですか・・・。
4分の1ほどエルフの血が入ってるとはいえ、この子の寿命も200前後のはず。
このまま、こんな片田舎で人生を終わらせるわけにはいかない・・・。

「ヨーシュ、貴女には私の血が4分の1入っています。ですから外見は若く見えます。ですが貴女ももう100。独り立ちする時が来たのです」
「おばあちゃん・・・」

私はリモア次元の魔導書をヨーシュに渡します。

「ヨーシュ、良く聞きなさい。貴女には魔法の才能があります。今まではこの魔導書は貴女に答えてくれませんでした。ですが、魔導書を開くことは出来るのです。必ずいつか答えてくれるでしょう。これを持って旅に出なさい」
「・・・おばあちゃん・・・・・・、おばあちゃんはどうするの?」
「私はここで静かに暮らします。私にはヨシト様から頂いた、ヨシト様の全てを記した日記があります。これを読みながら静かに暮らします」
「・・・・・・」

あらあら、100にもなって簡単に泣くんじゃありませんよ。

「もう、ここへ戻ることは許しません。貴女のお爺さんは、裸一貫で帝王まで登りつめました。貴女は女ですが帝王の血筋を引くのです。貴女に見合う伴侶を探し出すか、貴女自身が納得が行く人生を探しなさい」
「おばあちゃん・・・」

うふふふ、システィーナを思い出しますね・・・。

「行きなさい。世界を見て回るのです。自分の人生を探しなさい」
「おばあちゃん、私・・・」
「行きなさい!」
「っ!は、はいぃぃ!!」




私は藤で出来た椅子に、全身を預けるようにもたれかかります。


「ヨシト様・・・、私はもう、疲れました・・・・・・。ヨシト様・・・願わくば、どうかまたお側へ・・・・・・ヨシト様・・・」


~fin~


























「いやいや、何ぽっくり逝きますみたいな雰囲気出しちゃってんの?お前はまだ500年あるだろうが!死なせねーよ?!!」
「ヨ、ヨシト様?!!!」



~終わり~
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みんなの感想(256件)

由貴
2021.11.16 由貴

書籍化おめでとうございます。
私はレンタルで読ませて頂いてます。

書籍化されているので難しいた思いますが、1-15、1-16から2-1を続けて読んだところ、話の流れがおかしいかなぁ?って思ったところがありました。
アリサのスキル開花の後に買い物及び依頼の受託、次の日の休養日の誘拐だったと思ったのですが、2-1で誘拐のときに買い物及び依頼みたいな流れになってました。
続けて読まれている方もいると思うので。
もし私の勘違いでしたら、すみませんでした。

解除
roadnaviblack
2020.09.27 roadnaviblack

番外編って消えてますが辞めてしまったんですよね?
辞めたのならどこかに分かりやすく明記しておいてくれませんでしょうか?

はがき
2020.09.28 はがき

申し訳ありませんでした。
公開を停止致しました。
続編があることが書かれているのを消すことを見落としていました。
最後まで読んでくれて、本当にありがとうございました。

解除
いまだき かんき

書籍化おめでとうございます。
急ぎ過ぎはあったとは思いましたが、色物シーンが削除されていたのは驚きでした。
しかも、アリサが近所の幼馴染に……実の妹が転生したら妻って、いけない事なのでしょうか?実際の自分達だって、前世知らないのだから、結婚して気が付いてみたら相手が前世で母親とかだってあり得るわけだし。
現にそういう作品は過去にもあるし。
近親婚を扱ってるわけではないし、来世で幸せになろうで心中しての転生ものだってある。
ある意味、後半で出てくる様々な柵や考察は、主にこの2人の関係を軸にしていると言うのに、大丈夫なのかと心配しています。メリッサにしても、最初の女、と言うアドバンテージがあったからこそ他の女たちが譲っていた部分っだってありましたし。
続巻が出るか心配になったので、念の為応援込めて2冊買いました。担当編集者が莫迦でない事を祈ります。最近のはやりだとか、こちらの方が大衆に好まれるとか、理由不明な事を言って物語の書き換えを強く押し付けるヲタク系編集者への愚痴が、時々載っています。

期待して待ています。

解除
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