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第五章
核の抑止力
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「ですが、もう皇帝になりますが」
皇太子と名乗った男は、そんなことを言って来た。
「エリック、なに───、ぐふっ!」
ファブニールと呼ばれた男は、一瞬のうちに王の玉座に移動し、王の左胸に人差し指を突き入れた。
王は口から血を吐き出す。
「皇帝!」「皇帝様!」
意識のある家臣が騒ぎ出すが、
「静かにっ!」
皇太子は大声を張り上げて、家臣たちを黙らせる。
「皇帝は大きな罪を犯した!自ら戦争を立ち上げ、そして始めてもいないのに敗北宣言をしようとする!、その先の未来はエルダイトに明るいのか?!否、エルダイトには敗戦国としての扱いしか待っていない!」
「いや──」
俺がその物言いに口出ししようとしたが、エリックは止まらない。
「このエルダイト帝国は、人族の始まりの国だ!負けてはならんのだ!敗戦国となれば、市井は良くとも文官武官、騎士などは同じ生活ができると思うか!」
エリックは玉座まで歩き、王だった死体を床に転がす。
「これからは私が皇帝となり、皆を導く!異論のある者はいるか!」
だが、戸惑いを見せていた意識ある家臣たちは、次々と片膝をつき頭を下げていく。
するとメリッサが俺に耳打ちする。
「(あれ、迷宮都市に来たドラゴンよ。間違いないわ)」
「なるほど・・・」
姿が違うが、メリッサが言うなら間違いないだろう。より人間っぽくなっている。
あのメカみたいなガントレットは、切り落とされた両腕の代わりの義手なのだろう。
ドラゴンはメリッサを見つめてニヤニヤしている。
「ファブニール、抑えろ」
「・・・ちっ」
皇太子に一言言われ、ドラゴンは皇太子を睨んだが、舌打ちをして皇太子の横に下がった。
俺は皇太子と会話を進める。
「お前も戦争はやめないと言うのか?」
「当たり前です。辞めませんよ。真の勇者殿」
「何故だ、そいつらの目的はわかってるのか?」
皇太子は笑みすら浮かべる。
「もちろんです。ですがそれをされて困るのは勇者殿たちだけではないですか?」
「・・・・・・」
「人族としては願ったり叶ったりです。理不尽な力でねじ伏せられることもなくなりますしね」
「更なる脅威に対してはどうする?・・・例えばドラゴンとか」
皇太子は大きく笑う。
「今はもう味方です。何の心配をするのです」
「・・・聖女神教じゃないのか?」
「その質問、意味がありますか?真実は勇者殿だけのものではないのですよ?」
「・・・・・・」
どうやら、女神が死んだことも含めて知っているということか。
龍神王の伝手から情報を入手したらしい。
「星降らしなんてバカげた力があるから、世が乱れるのです。そんなものは存在してはならない。神の力は神に返せばいい」
「・・・龍神王に加担する代わりに、龍の不可侵を取り付けたのか?」
皇太子は玉座の背もたれに寄りかかり、ニヤニヤとする。
「何の話かわかりませんね、そうそう、何故戦争をするのかですか。そんなのは決まってます。大陸統一は曽祖父からの悲願、真の平和の為ですよ」
これもある意味正解の一つかもしれない。だが、その正解にはケイノスの滅亡が入っている。
承認できるものではない。
「龍が嘘をついてる可能性もあるんだぞ?」
「私からみたら、勇者殿よりは信用出来そうだ。最低でも帝宮に乗り込み、皆殺しにはして来ない」
「・・・」
これは交渉にはならなそうだ。
最善はこれしかない。戦争をするより、戦争をしたいやつを皆殺しにしてしまえばいい。
「お前が新しい皇帝と。ならお前を殺せば戦争はなくなるということだな?」
皇太子は俺の言葉に全くビビる姿は見せず、
「そうなりますね、真の勇者よ」
俺たちが身構えようとすると、
「だが、そんな暇ありますかな?」
新皇帝は俺をイヤらしく見てくる。
「・・・どういう意味だ」
「ここにいるファブニール、勇者殿にも負けない力を持っている。・・・はたして同じ力を持った者は何人居るのか」
「・・・」
確かに一人なら多分勝てるだろう。だが数人出て来たらと考えていると、メイが俺の袖を掴んだ。
「ヨシト様、まさかケイノスが」
「・・・っ!」
俺は新皇帝を睨むと、余裕を見せた笑みでニヤついてくる。
「この場は引いた方がよろしいかと。勇者殿」
「・・・」
これが守るものがある者の弱みだ。人質を取られたも同然。それに偽女神たちが姿を消したのも気になる。
「・・・みんな、帰るぞ」
「次は戦場でお会いしましょう。それまでは手出ししないと約束します」
「その約束になんの意味がある」
「私は皇帝ですよ?それに暗殺合戦にしたくないのはこちらも同じ事。出来れば戦場のみで戦いたいですね」
「・・・・・・わかった・・・」
俺たちがリモアのテレポートを使っているのを知っているのだろう。龍神王が情報を開示したなら、知っていてもおかしいことはない。
向こうにも空間魔法使いがいる。それにドラゴンもいると言うなら、こちらから先に手を出して、戦禍を広げる真似は得策ではない。かりそめの約束でもないよりはマシだ。
とりあえず、俺たちの戦争になる前にカタをつけよう作戦は失敗に終わることになる。
俺たちはテレポートを使い、王都まで戻った。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
とりあえず王都は安全だった。
迷宮都市にもテレポートし、安全を確認したあと、また王都に戻る。
そして、宿に四季桜を置き、リモアと俺だけでケイノスの王に謁見を申し込み、事の顛末を説明する。
「なるほど、そのようになったのか」
「力及ばず申し訳ありません」
「ヨシトよ、エルダイトには龍がついたと言うのは本当なのか?」
俺がケイノス王に説明した話を、ハルートも聞いていた。
ハルートからそんな質問が入る。
「本当だ、下手したら何体、何十体の龍が出てくるかもしれない」
周囲がおおおおお、と恐れおののきざわつき始める。
王はそれを制止はせずに俺に問いかける。
「婿殿、ケイノスを助けて──、いや、ケイノスに力を貸してくれるのだな?」
「やれることはやる・・・ます。俺にも戦う理由が出来たので」
「それを聞いても良いか?」
「教えられません」
ケイノス王は少し考え込んだが、勝手になにかを解釈したようだ。
厳しい顔から、少し笑みが零れる。
「そうかそうか、婿殿は戦う理由が出来たか!」
周りも「不幸の中に幸いあり」とか「これでケイノスにも光が」とか声が上がっている。
俺は敢えて勘違いを否定しない。だが、ハルートはシスティーナを抱いたわけじゃないと気づいたようだ。
「してヨシト、これからはどうするのだ?」
「エルダイトとフリーポートの連合軍は、正式な戦争として戦うと言ってる。宣戦布告があるだろう。それまでは安全と言える。もしそれを破れば、俺たちはテレポートしてエルダイトの王城を灰にするからな」
新宰相のジョセフが口を挟む。
「それを先制攻撃でなさるのは、どうなのですか?」
「やれと言うならやっても良い。だが、報復に無数の龍が攻めてきても、責任は取れないぞ?」
「・・・ですが先に龍が攻めてくる可能性も」
「それはなんとも言えない。だけど皇太子、新皇帝は暗殺合戦みたいになるのは嫌だと言っていた。龍が来れば星を降らす。どちらもやられたくはないから、多分大丈夫だろ」
「・・・綱渡りですね」
「ほかに方法がないからな」
ハルートはジョセフを黙らす。
「我らももちろん戦争の準備をする。ヨシトらがどうするのか聞かせてくれ」
「俺はフリーポートに行く。フリーポートが参戦を辞めてくれれば、戦力が十万減る。それに十万の命が助かる。だから話をしに行くつもりだ」
「・・・大丈夫だろうか」
「アリサ、モーラ、メイを置いていく。龍の一匹ならこの3人で大丈夫だ」
俺のこの言葉で、王、家臣たちは胸を撫で下ろした。
別に王を守るためではないが。
「恩にきる。ヨシト」
「お前らのためじゃないさ、ハルート」
周りは「そこまで姫を」「姫の護衛に3人も」とか聞こえているが、それは華麗にスルーしている。
俺は一応の王への情報提供を切り上げ、宿に帰り今日の気疲れを癒して明日に備えることにした。
皇太子と名乗った男は、そんなことを言って来た。
「エリック、なに───、ぐふっ!」
ファブニールと呼ばれた男は、一瞬のうちに王の玉座に移動し、王の左胸に人差し指を突き入れた。
王は口から血を吐き出す。
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「静かにっ!」
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「いや──」
俺がその物言いに口出ししようとしたが、エリックは止まらない。
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エリックは玉座まで歩き、王だった死体を床に転がす。
「これからは私が皇帝となり、皆を導く!異論のある者はいるか!」
だが、戸惑いを見せていた意識ある家臣たちは、次々と片膝をつき頭を下げていく。
するとメリッサが俺に耳打ちする。
「(あれ、迷宮都市に来たドラゴンよ。間違いないわ)」
「なるほど・・・」
姿が違うが、メリッサが言うなら間違いないだろう。より人間っぽくなっている。
あのメカみたいなガントレットは、切り落とされた両腕の代わりの義手なのだろう。
ドラゴンはメリッサを見つめてニヤニヤしている。
「ファブニール、抑えろ」
「・・・ちっ」
皇太子に一言言われ、ドラゴンは皇太子を睨んだが、舌打ちをして皇太子の横に下がった。
俺は皇太子と会話を進める。
「お前も戦争はやめないと言うのか?」
「当たり前です。辞めませんよ。真の勇者殿」
「何故だ、そいつらの目的はわかってるのか?」
皇太子は笑みすら浮かべる。
「もちろんです。ですがそれをされて困るのは勇者殿たちだけではないですか?」
「・・・・・・」
「人族としては願ったり叶ったりです。理不尽な力でねじ伏せられることもなくなりますしね」
「更なる脅威に対してはどうする?・・・例えばドラゴンとか」
皇太子は大きく笑う。
「今はもう味方です。何の心配をするのです」
「・・・聖女神教じゃないのか?」
「その質問、意味がありますか?真実は勇者殿だけのものではないのですよ?」
「・・・・・・」
どうやら、女神が死んだことも含めて知っているということか。
龍神王の伝手から情報を入手したらしい。
「星降らしなんてバカげた力があるから、世が乱れるのです。そんなものは存在してはならない。神の力は神に返せばいい」
「・・・龍神王に加担する代わりに、龍の不可侵を取り付けたのか?」
皇太子は玉座の背もたれに寄りかかり、ニヤニヤとする。
「何の話かわかりませんね、そうそう、何故戦争をするのかですか。そんなのは決まってます。大陸統一は曽祖父からの悲願、真の平和の為ですよ」
これもある意味正解の一つかもしれない。だが、その正解にはケイノスの滅亡が入っている。
承認できるものではない。
「龍が嘘をついてる可能性もあるんだぞ?」
「私からみたら、勇者殿よりは信用出来そうだ。最低でも帝宮に乗り込み、皆殺しにはして来ない」
「・・・」
これは交渉にはならなそうだ。
最善はこれしかない。戦争をするより、戦争をしたいやつを皆殺しにしてしまえばいい。
「お前が新しい皇帝と。ならお前を殺せば戦争はなくなるということだな?」
皇太子は俺の言葉に全くビビる姿は見せず、
「そうなりますね、真の勇者よ」
俺たちが身構えようとすると、
「だが、そんな暇ありますかな?」
新皇帝は俺をイヤらしく見てくる。
「・・・どういう意味だ」
「ここにいるファブニール、勇者殿にも負けない力を持っている。・・・はたして同じ力を持った者は何人居るのか」
「・・・」
確かに一人なら多分勝てるだろう。だが数人出て来たらと考えていると、メイが俺の袖を掴んだ。
「ヨシト様、まさかケイノスが」
「・・・っ!」
俺は新皇帝を睨むと、余裕を見せた笑みでニヤついてくる。
「この場は引いた方がよろしいかと。勇者殿」
「・・・」
これが守るものがある者の弱みだ。人質を取られたも同然。それに偽女神たちが姿を消したのも気になる。
「・・・みんな、帰るぞ」
「次は戦場でお会いしましょう。それまでは手出ししないと約束します」
「その約束になんの意味がある」
「私は皇帝ですよ?それに暗殺合戦にしたくないのはこちらも同じ事。出来れば戦場のみで戦いたいですね」
「・・・・・・わかった・・・」
俺たちがリモアのテレポートを使っているのを知っているのだろう。龍神王が情報を開示したなら、知っていてもおかしいことはない。
向こうにも空間魔法使いがいる。それにドラゴンもいると言うなら、こちらから先に手を出して、戦禍を広げる真似は得策ではない。かりそめの約束でもないよりはマシだ。
とりあえず、俺たちの戦争になる前にカタをつけよう作戦は失敗に終わることになる。
俺たちはテレポートを使い、王都まで戻った。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
とりあえず王都は安全だった。
迷宮都市にもテレポートし、安全を確認したあと、また王都に戻る。
そして、宿に四季桜を置き、リモアと俺だけでケイノスの王に謁見を申し込み、事の顛末を説明する。
「なるほど、そのようになったのか」
「力及ばず申し訳ありません」
「ヨシトよ、エルダイトには龍がついたと言うのは本当なのか?」
俺がケイノス王に説明した話を、ハルートも聞いていた。
ハルートからそんな質問が入る。
「本当だ、下手したら何体、何十体の龍が出てくるかもしれない」
周囲がおおおおお、と恐れおののきざわつき始める。
王はそれを制止はせずに俺に問いかける。
「婿殿、ケイノスを助けて──、いや、ケイノスに力を貸してくれるのだな?」
「やれることはやる・・・ます。俺にも戦う理由が出来たので」
「それを聞いても良いか?」
「教えられません」
ケイノス王は少し考え込んだが、勝手になにかを解釈したようだ。
厳しい顔から、少し笑みが零れる。
「そうかそうか、婿殿は戦う理由が出来たか!」
周りも「不幸の中に幸いあり」とか「これでケイノスにも光が」とか声が上がっている。
俺は敢えて勘違いを否定しない。だが、ハルートはシスティーナを抱いたわけじゃないと気づいたようだ。
「してヨシト、これからはどうするのだ?」
「エルダイトとフリーポートの連合軍は、正式な戦争として戦うと言ってる。宣戦布告があるだろう。それまでは安全と言える。もしそれを破れば、俺たちはテレポートしてエルダイトの王城を灰にするからな」
新宰相のジョセフが口を挟む。
「それを先制攻撃でなさるのは、どうなのですか?」
「やれと言うならやっても良い。だが、報復に無数の龍が攻めてきても、責任は取れないぞ?」
「・・・ですが先に龍が攻めてくる可能性も」
「それはなんとも言えない。だけど皇太子、新皇帝は暗殺合戦みたいになるのは嫌だと言っていた。龍が来れば星を降らす。どちらもやられたくはないから、多分大丈夫だろ」
「・・・綱渡りですね」
「ほかに方法がないからな」
ハルートはジョセフを黙らす。
「我らももちろん戦争の準備をする。ヨシトらがどうするのか聞かせてくれ」
「俺はフリーポートに行く。フリーポートが参戦を辞めてくれれば、戦力が十万減る。それに十万の命が助かる。だから話をしに行くつもりだ」
「・・・大丈夫だろうか」
「アリサ、モーラ、メイを置いていく。龍の一匹ならこの3人で大丈夫だ」
俺のこの言葉で、王、家臣たちは胸を撫で下ろした。
別に王を守るためではないが。
「恩にきる。ヨシト」
「お前らのためじゃないさ、ハルート」
周りは「そこまで姫を」「姫の護衛に3人も」とか聞こえているが、それは華麗にスルーしている。
俺は一応の王への情報提供を切り上げ、宿に帰り今日の気疲れを癒して明日に備えることにした。
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