5 / 15
4. 皇宮舞踏会①
しおりを挟む
今日は、夕方からフェイラエールの成人の式典がある。
いつもは、宮から追い出されている侍女やメイドも、この日ばかりは、務めを果たすべくおしかけてきて、朝から準備に余念がない。
成人の式典前にタキス=トゥーセの戦での働きを称える祝勝会が行われることは聞いていたが、フェイラエールは出席しないつもりだ。
(顔を会わせて驚かせるのは、最後まで取っておかなくちゃね)
フェイラエールは、鏡の中の自分の姿を見て、ふふんと顎を上げた。
金の刺繍が施された艶のある白のドレスに、美しく結い上げられた藍色の髪が映える。
粉をはたかれたきめ細やかな肌に、色づく桜色の頬とうるんだ唇が、普段は地味に見えがちなフェイラエールの顔を艶やかに彩っている。
「姫様。今日は一段とお美しい。常夜《とこよ》の狭間に住むという美の神アフロエナも、姫様のお美しさの前では、尻尾を丸めて逃げ出すでしょう」
「シリル。あなたもとても素敵よ」
今日のシリルは、フェイラエールとおそろいの白に金の刺繍が施された華やかな衣装を着ていた。
フェイラエールの支度を手伝う侍女たちの顔を、美しい所作と流し目で赤くさせながら、ゆっくりと側に近づいてくる。
「あなたも準備が大変だったでしょう?」
「ええ。しかし、滞りなく進めることができました」
「そう、さすがシリルね。私の言った通りじゃない」
「はあ……。その一言と微笑みであなたを全て許してしまう自分が恨めしいです」
「ふふっ。私もシリルにはなんでも許してるでしょう? おあいこよ」
二人の会話に赤くなる侍女たちを横目に、シリルは、フェイラエールの髪を一房取って口づける。
エスコートに差し出されたシリルの腕にフェイラエールは腕を絡めて立ち上がる。
「さっ、行きましょ。これからとっておきの舞踏会が始まるわ。楽しみね」
「私は、これを楽しめる姫を心より尊敬いたします」
「あら、私が楽しめるのは、シリルが側にいるからよ」
「……」
心なしか赤くなる女騎士のツボを、フェイラエールは、しっかり押さえているのだった。
「第三皇女フェイラエール=ソル=バレ=ド=リレッタ殿下。アドマース伯爵家シリル=アドマース卿」
シリルのエスコートで入るホールは、既に人であふれていた。
自信たっぷりに顔をあげて微笑みながら入場すると、人々の視線が波紋のようにこちらへ注がれる。
いつもはシリルとフェイラエールの二人を顔をしかめて見つめる貴族たちも、今日ばかりは、二人の煌びやかないでたちに目を奪われているようだった。
(いたわ)
向けられた多くの視線の一つに、タキス=トゥーセの姿を見つける。
彼は、赤い騎馬の民の正装を身に付けていた。
堂々としたその様子は、むしろ洗練された雰囲気さえ感じさせる。
向けられた視線に目を合わせるが、さりげないそれは明らかに皇女の顔を覚えるためのもので、目的を果たしたのかすぐに逸らされてしまった。
もちろんフェイラエールが昨日のエルだと気づくはずもない。
何故だか不愉快だ。
「ねえ、シリル。今日の私、結構きれいよね?」
「ええ、かくも麗しき天上の女神のようです」
「あの男、やっぱり見る目がないかもしれないわ」
壇上に座ると、やがて父である皇帝が入場する。
アテルオン=ソル=バレ=ド=リレッタ。
金髪碧眼、冷酷な美貌の主。
四十をとうに超えているというのに衰えを知らないその美貌と肉体は、戦場を駆け回った若き頃そのままの姿だと言われている。
表情を変えない冷たい瞳は、見回すだけで、周囲を圧倒し、知らず、人々に頭を垂れさせた。
人を傅《かしず》かせる原動力は、今も昔も変わらず、恐怖だ。
反逆、背信、造反、謀反……叛意《はんい》を持つ者に対してのその容赦のない制裁は、国が定まった今でも変わらず生きている。
一介の地方貴族だった父がこの中原に名を轟かせだしたのは、二十年前。
十八年前には、中原の聖王国エグザポス朝を滅ぼし、その最後の聖王女レキシスを妻に迎え、この中原の南半分を制した。
さらに、東の騎馬の民の王を倒し、傘下に収めたのは、十年前。
以降、傘下に迎えた者達を使い、小規模な戦でじりじりと領土を増やしてきた。
フェイラエールは、傍観者として父の姿を見つめる。
父と会うのは、公の場でのみ。
もちろん家族らしい会話などしたこともないし、愛情など感じたこともない。
向こうも、フェイラエールに関する式典など、面倒に感じているに違いない。
それどころか、今まで殺されなかった事が不思議ですらある。
皇国の土台を安定したものにするのに、古参の貴族の崇拝を一途に受ける聖王女の血筋など邪魔なだけなのだから。
(さすがに実の娘だもの。殺すまでは考えなかったのね。殺せないなら、聖王女の血筋を大切に扱っておく方が古参の貴族の反感を買わないからいいのかもしれない。でも、それならお母様も式典に参加させればいいのに)
フェイラエールは、皇帝の脇の空席に目をやり、母親である第二皇妃レキシスのいるはずだった場所を眺めた。
母と会ったことは、父以上に数えるほどしかない。
けれど、他の皇妃や皇子、皇女が居並ぶ中、その空席がやたらと目に付いた。
(割り切ったと思ってんだけど)
成人を迎える特別な式典の今日は、心の奥底にしまい込んでなくしたと思っていたそんな感情まで湧き上がってきてしまう。
フェイラエールは、心のうちで苦笑すると、それらを振り払って前を向く。
「今日は、我が娘、第三皇女フェイラエールの成人の式典だ。皇女の年は、聖王国が滅び、リレッタが地方の一領地から皇国へと姿を変えた年数と同じだと思うと感慨深い。皇女が無事に、記念すべき今日を迎えられたことを祝おう。皆、楽しむがよい」
(まるで聖王女を人質にしているかのような言い草だわ)
皇帝の祝辞は、いつものように、聖王家を支持していた旧貴族の叛意を煽るような言葉だった。
そして我慢ができずに行動に移した者をあぶり出す。
この十七年、いくつの家門が滅門したか。
――だから、フェイラエールは愚かな振りをする。
自分にそんな価値はないのだと知らしめるために。
「お父様、もういいでしょう? 私の式典だもの。私、シリルと早く踊りたいわ」
「好きにするがよい」
「シリル、行きましょ」
「仰せのままに」
場をわきまえずに愚かな発言をして、父と周囲から冷ややかな視線を集めながらホールの中央に進み出る。
流れ始めた楽団の演奏ともに、軽くステップを踏んだ。
『いつもながら趣味が悪いわ』
『ええ。陛下の影や密偵が、周りを探っておりました』
『大事にならなければいいのだけれど』
顔をよせて見つめ合いながら囁き合う二人の言葉は当然ながら睦言《むつごと》ではない。
『でも、気にしてても仕方ないわね。それじゃ、今日のメインイベントを始めるわよ』
『本当に……やるんですね』
『楽しみでしょ?』
『……』
『ねえ、私がシリルの困った顔が大好きだってこと、知ってる?』
『っ……あなたはいつもそうやって』
二人は、ダンスの位置取りを不自然のないように、徐々に変えていく。
曲も終盤に差し掛かった頃、フェイラエールは、突然大声を上げた。
「なんで!? シリルの馬鹿っ。もう知らない!!」
「姫。お許しください!」
「知らないったら知らないっ! もう、シリルなんてどこか行ってちょうだい」
フェイラエールは、そのままくるりとシリルに背を向けると、偶然目の前にいた男につかつかと歩み寄る。
「ねえ、あなた、踊ってくださらない!?」
傲然と顎を上げて、目の前の男に手を差し出す。
男は一瞬驚きの表情を浮かべるが、すぐに余裕を取り戻し、フェイラエールに柔らかな笑みを浮かべるとその手を取った。
「喜んで。皇女殿下」
男の顔には社交辞令以外の何も浮かんでいない。
美しく着飾ったフェイラエールに何も感じていないのはおもしろくないが、自分を認めた男が女の外見や地位になど惑わされない男だというのはちょっと嬉しい。
複雑な気分だ。
(でも、ことを進めなきゃね)
フェイラエールは、男の懐へ、一歩踏み出す。
『今夜の約束は、まだ有効?』
ささやきに目を見開く騎馬の民の英雄の姿を、フェイラエールは、不敵な笑みで見上げるのだった。
いつもは、宮から追い出されている侍女やメイドも、この日ばかりは、務めを果たすべくおしかけてきて、朝から準備に余念がない。
成人の式典前にタキス=トゥーセの戦での働きを称える祝勝会が行われることは聞いていたが、フェイラエールは出席しないつもりだ。
(顔を会わせて驚かせるのは、最後まで取っておかなくちゃね)
フェイラエールは、鏡の中の自分の姿を見て、ふふんと顎を上げた。
金の刺繍が施された艶のある白のドレスに、美しく結い上げられた藍色の髪が映える。
粉をはたかれたきめ細やかな肌に、色づく桜色の頬とうるんだ唇が、普段は地味に見えがちなフェイラエールの顔を艶やかに彩っている。
「姫様。今日は一段とお美しい。常夜《とこよ》の狭間に住むという美の神アフロエナも、姫様のお美しさの前では、尻尾を丸めて逃げ出すでしょう」
「シリル。あなたもとても素敵よ」
今日のシリルは、フェイラエールとおそろいの白に金の刺繍が施された華やかな衣装を着ていた。
フェイラエールの支度を手伝う侍女たちの顔を、美しい所作と流し目で赤くさせながら、ゆっくりと側に近づいてくる。
「あなたも準備が大変だったでしょう?」
「ええ。しかし、滞りなく進めることができました」
「そう、さすがシリルね。私の言った通りじゃない」
「はあ……。その一言と微笑みであなたを全て許してしまう自分が恨めしいです」
「ふふっ。私もシリルにはなんでも許してるでしょう? おあいこよ」
二人の会話に赤くなる侍女たちを横目に、シリルは、フェイラエールの髪を一房取って口づける。
エスコートに差し出されたシリルの腕にフェイラエールは腕を絡めて立ち上がる。
「さっ、行きましょ。これからとっておきの舞踏会が始まるわ。楽しみね」
「私は、これを楽しめる姫を心より尊敬いたします」
「あら、私が楽しめるのは、シリルが側にいるからよ」
「……」
心なしか赤くなる女騎士のツボを、フェイラエールは、しっかり押さえているのだった。
「第三皇女フェイラエール=ソル=バレ=ド=リレッタ殿下。アドマース伯爵家シリル=アドマース卿」
シリルのエスコートで入るホールは、既に人であふれていた。
自信たっぷりに顔をあげて微笑みながら入場すると、人々の視線が波紋のようにこちらへ注がれる。
いつもはシリルとフェイラエールの二人を顔をしかめて見つめる貴族たちも、今日ばかりは、二人の煌びやかないでたちに目を奪われているようだった。
(いたわ)
向けられた多くの視線の一つに、タキス=トゥーセの姿を見つける。
彼は、赤い騎馬の民の正装を身に付けていた。
堂々としたその様子は、むしろ洗練された雰囲気さえ感じさせる。
向けられた視線に目を合わせるが、さりげないそれは明らかに皇女の顔を覚えるためのもので、目的を果たしたのかすぐに逸らされてしまった。
もちろんフェイラエールが昨日のエルだと気づくはずもない。
何故だか不愉快だ。
「ねえ、シリル。今日の私、結構きれいよね?」
「ええ、かくも麗しき天上の女神のようです」
「あの男、やっぱり見る目がないかもしれないわ」
壇上に座ると、やがて父である皇帝が入場する。
アテルオン=ソル=バレ=ド=リレッタ。
金髪碧眼、冷酷な美貌の主。
四十をとうに超えているというのに衰えを知らないその美貌と肉体は、戦場を駆け回った若き頃そのままの姿だと言われている。
表情を変えない冷たい瞳は、見回すだけで、周囲を圧倒し、知らず、人々に頭を垂れさせた。
人を傅《かしず》かせる原動力は、今も昔も変わらず、恐怖だ。
反逆、背信、造反、謀反……叛意《はんい》を持つ者に対してのその容赦のない制裁は、国が定まった今でも変わらず生きている。
一介の地方貴族だった父がこの中原に名を轟かせだしたのは、二十年前。
十八年前には、中原の聖王国エグザポス朝を滅ぼし、その最後の聖王女レキシスを妻に迎え、この中原の南半分を制した。
さらに、東の騎馬の民の王を倒し、傘下に収めたのは、十年前。
以降、傘下に迎えた者達を使い、小規模な戦でじりじりと領土を増やしてきた。
フェイラエールは、傍観者として父の姿を見つめる。
父と会うのは、公の場でのみ。
もちろん家族らしい会話などしたこともないし、愛情など感じたこともない。
向こうも、フェイラエールに関する式典など、面倒に感じているに違いない。
それどころか、今まで殺されなかった事が不思議ですらある。
皇国の土台を安定したものにするのに、古参の貴族の崇拝を一途に受ける聖王女の血筋など邪魔なだけなのだから。
(さすがに実の娘だもの。殺すまでは考えなかったのね。殺せないなら、聖王女の血筋を大切に扱っておく方が古参の貴族の反感を買わないからいいのかもしれない。でも、それならお母様も式典に参加させればいいのに)
フェイラエールは、皇帝の脇の空席に目をやり、母親である第二皇妃レキシスのいるはずだった場所を眺めた。
母と会ったことは、父以上に数えるほどしかない。
けれど、他の皇妃や皇子、皇女が居並ぶ中、その空席がやたらと目に付いた。
(割り切ったと思ってんだけど)
成人を迎える特別な式典の今日は、心の奥底にしまい込んでなくしたと思っていたそんな感情まで湧き上がってきてしまう。
フェイラエールは、心のうちで苦笑すると、それらを振り払って前を向く。
「今日は、我が娘、第三皇女フェイラエールの成人の式典だ。皇女の年は、聖王国が滅び、リレッタが地方の一領地から皇国へと姿を変えた年数と同じだと思うと感慨深い。皇女が無事に、記念すべき今日を迎えられたことを祝おう。皆、楽しむがよい」
(まるで聖王女を人質にしているかのような言い草だわ)
皇帝の祝辞は、いつものように、聖王家を支持していた旧貴族の叛意を煽るような言葉だった。
そして我慢ができずに行動に移した者をあぶり出す。
この十七年、いくつの家門が滅門したか。
――だから、フェイラエールは愚かな振りをする。
自分にそんな価値はないのだと知らしめるために。
「お父様、もういいでしょう? 私の式典だもの。私、シリルと早く踊りたいわ」
「好きにするがよい」
「シリル、行きましょ」
「仰せのままに」
場をわきまえずに愚かな発言をして、父と周囲から冷ややかな視線を集めながらホールの中央に進み出る。
流れ始めた楽団の演奏ともに、軽くステップを踏んだ。
『いつもながら趣味が悪いわ』
『ええ。陛下の影や密偵が、周りを探っておりました』
『大事にならなければいいのだけれど』
顔をよせて見つめ合いながら囁き合う二人の言葉は当然ながら睦言《むつごと》ではない。
『でも、気にしてても仕方ないわね。それじゃ、今日のメインイベントを始めるわよ』
『本当に……やるんですね』
『楽しみでしょ?』
『……』
『ねえ、私がシリルの困った顔が大好きだってこと、知ってる?』
『っ……あなたはいつもそうやって』
二人は、ダンスの位置取りを不自然のないように、徐々に変えていく。
曲も終盤に差し掛かった頃、フェイラエールは、突然大声を上げた。
「なんで!? シリルの馬鹿っ。もう知らない!!」
「姫。お許しください!」
「知らないったら知らないっ! もう、シリルなんてどこか行ってちょうだい」
フェイラエールは、そのままくるりとシリルに背を向けると、偶然目の前にいた男につかつかと歩み寄る。
「ねえ、あなた、踊ってくださらない!?」
傲然と顎を上げて、目の前の男に手を差し出す。
男は一瞬驚きの表情を浮かべるが、すぐに余裕を取り戻し、フェイラエールに柔らかな笑みを浮かべるとその手を取った。
「喜んで。皇女殿下」
男の顔には社交辞令以外の何も浮かんでいない。
美しく着飾ったフェイラエールに何も感じていないのはおもしろくないが、自分を認めた男が女の外見や地位になど惑わされない男だというのはちょっと嬉しい。
複雑な気分だ。
(でも、ことを進めなきゃね)
フェイラエールは、男の懐へ、一歩踏み出す。
『今夜の約束は、まだ有効?』
ささやきに目を見開く騎馬の民の英雄の姿を、フェイラエールは、不敵な笑みで見上げるのだった。
1
お気に入りに追加
39
あなたにおすすめの小説
聖女を騙った少女は、二度目の生を自由に生きる
夕立悠理
恋愛
ある日、聖女として異世界に召喚された美香。その国は、魔物と戦っているらしく、兵士たちを励まして欲しいと頼まれた。しかし、徐々に戦況もよくなってきたところで、魔法の力をもった本物の『聖女』様が現れてしまい、美香は、聖女を騙った罪で、処刑される。
しかし、ギロチンの刃が落とされた瞬間、時間が巻き戻り、美香が召喚された時に戻り、美香は二度目の生を得る。美香は今度は魔物の元へ行き、自由に生きることにすると、かつては敵だったはずの魔王に溺愛される。
しかし、なぜか、美香を見捨てたはずの護衛も執着してきて――。
※小説家になろう様にも投稿しています
※感想をいただけると、とても嬉しいです
※著作権は放棄してません
踏み台令嬢はへこたれない
IchikoMiyagi
恋愛
「婚約破棄してくれ!」
公爵令嬢のメルティアーラは婚約者からの何度目かの申し出を受けていたーー。
春、学院に入学しいつしかついたあだ名は踏み台令嬢。……幸せを運んでいますのに、その名付けはあんまりでは……。
そう思いつつも学院生活を満喫していたら、噂を聞きつけた第三王子がチラチラこっちを見ている。しかもうっかり婚約者になってしまったわ……?!?
これは無自覚に他人の踏み台になって引っ張り上げる主人公が、たまにしょげては踏ん張りながらやっぱり周りを幸せにしたりやっと自分も幸せになったりするかもしれない物語。
「わたくし、甘い砂を吐くのには慣れておりますの」
ーー踏み台令嬢は今日も誰かを幸せにする。
なろうでも投稿しています。
捨てた騎士と拾った魔術師
吉野屋
恋愛
貴族の庶子であるミリアムは、前世持ちである。冷遇されていたが政略でおっさん貴族の後妻落ちになる事を懸念して逃げ出した。実家では隠していたが、魔力にギフトと生活能力はあるので、王都に行き暮らす。優しくて美しい夫も出来て幸せな生活をしていたが、夫の兄の死で伯爵家を継いだ夫に捨てられてしまう。その後、王都に来る前に出会った男(その時は鳥だった)に再会して国を左右する陰謀に巻き込まれていく。

聖女は聞いてしまった
夕景あき
ファンタジー
「道具に心は不要だ」
父である国王に、そう言われて育った聖女。
彼女の周囲には、彼女を心を持つ人間として扱う人は、ほとんどいなくなっていた。
聖女自身も、自分の心の動きを無視して、聖女という治癒道具になりきり何も考えず、言われた事をただやり、ただ生きているだけの日々を過ごしていた。
そんな日々が10年過ぎた後、勇者と賢者と魔法使いと共に聖女は魔王討伐の旅に出ることになる。
旅の中で心をとり戻し、勇者に恋をする聖女。
しかし、勇者の本音を聞いてしまった聖女は絶望するのだった·····。
ネガティブ思考系聖女の恋愛ストーリー!
※ハッピーエンドなので、安心してお読みください!

私と母のサバイバル
だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。
しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。
希望を諦めず森を進もう。
そう決意するシャリーに異変が起きた。
「私、別世界の前世があるみたい」
前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?

出来損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出来損ないを望む
家具屋ふふみに
ファンタジー
この世界には魔法が存在する。
そして生まれ持つ適性がある属性しか使えない。
その属性は主に6つ。
火・水・風・土・雷・そして……無。
クーリアは伯爵令嬢として生まれた。
貴族は生まれながらに魔力、そして属性の適性が多いとされている。
そんな中で、クーリアは無属性の適性しかなかった。
無属性しか扱えない者は『白』と呼ばれる。
その呼び名は貴族にとって屈辱でしかない。
だからクーリアは出来損ないと呼ばれた。
そして彼女はその通りの出来損ない……ではなかった。
これは彼女の本気を引き出したい彼女の周りの人達と、絶対に本気を出したくない彼女との攻防を描いた、そんな物語。
そしてクーリアは、自身に隠された秘密を知る……そんなお話。
設定揺らぎまくりで安定しないかもしれませんが、そういうものだと納得してくださいm(_ _)m
※←このマークがある話は大体一人称。

【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる