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脅迫状編
賢者タイム
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「君、普通にヤバいやつだな」
マクガーデン邸に呼び出されたシグルドは、セシルからとんでもない話を聞かされた。
シグルドとセシルは寄宿舎時代からの悪友だ。
遊び人のシグルドを、同室のセシルが矯正しようとしたのが2人の始まりだ。
この世の終わりのような顔をしてシグルドを迎えたセシル。
真面目で法律どころか些細な規則すら守ろうとするセシルのやらかしなんて、どうせ大した事じゃないんだろうとシグルドは軽い気持ちで話を聞いたが正真正銘大事だった。
「長い付き合いだけど、まさかそんなとんでもない事しでかすとは思わなかったよ」
場数を踏んできたシグルドは一夜の関係もそれなりに経験している。
多少強引に迫った事もあるが、それは相手が嫌がっていないと確信があったからだ。
セシルのしたことは、普通に犯罪だ。
物証を相手の体内に残しているので、訴えられたら負ける。
「そもそも何でセシルが女装して妹の替玉をしたんだ? ルイーゼちゃんは、兄が自分の名前を騙った事を知っているのか?」
「……知ってる。元々ルイーゼの提案なんだ」
**
「男色疑惑のある男なんて嫌よ! 火のないところに煙はたたないって言うじゃない。噂になってる時点でクロよクロ! きっと男子生徒に手を出しまくってるんだわ」
「ラインハルト様はそんな方ではない」
「信者の兄さんの証言なんてアテにならないのよ。どうせ結婚した途端『君を愛することはない』とか『俺が君を抱くことはない』とか言い出すんだわ」
ルイーゼは、巷で流行っている小説の知識を披露した。
「ルイーゼ。ラインハルト様の一人称は『僕』だ。あの御方ほど清廉潔白な方はいらっしゃらない、そんな馬鹿な発言をすることはない」
ラインハルトガチ勢のセシルにとって、一人称の間違いは看過できない大問題だった。
低い解像度で推しについて語るなんて言語道断。
「それが胡散臭いのよ。いっつもニコニコしていて、瑕疵のひとつもなく身綺麗ってそんな人間いる? 絶対何かあるわよ」
「くれぐれもご本人の前で、そんな失礼な態度をとるなよ」
「じゃあ兄さんが代わりに会えばいいわ」
「何だと?」
「私の代わりに、ラインハルト・フリートとお見合いしてよ」
幼い頃は本当に病弱だったルイーゼ。
彼女は気管支系の持病があったので、自然豊かな祖父母の家に預けられた。
両親は仕事で王都を離れられない。彼女は親の目を離れ、貴族の子女とは思えない程のびのびと育った。
一通りの淑女教育は受けているが、祖父母というものはどうしても孫には甘くなりがちなので、彼女はそれはもう自由に成長した。
小賢しいのは年に数回、親が様子を見に行った時には綺麗に猫を被っていた事。
日頃と全然態度が違うルイーゼに対し、祖父母は「久しぶりに両親に会えて緊張しているのね」と深く突っ込むことがなかったのが悔やまれる。
結果として、体の成長と共に健康体になったルイーゼはとてもじゃないが貴族に嫁に出せる状態ではなくなっていた。
『喧嘩売っても良いのは、やり返される覚悟をしている者だけよ!』
『喧嘩する時は、どちらかが死ぬまで止めないわ。もし私が負けるとしても絶対に道連れにしてやる!』
数々の過激発言をしては、療養地で他所者のルイーゼにマウント取ろうとした少女たちをボッコボコの再起不能にしていた。
親が出てきたら、親もフルボッコにする。
半端な事をして反撃されては堪らないと、それはもう念入りに叩き潰した。
*
ルイーゼを社交界に放ってはいけない。
派閥争い、見栄の張り合い、嫁姑問題……
絶対にやらかす。火蓋が切って落とされたら最後、辺り一面焼け野原になる。
やむをえず部屋に閉じ込めざるを得なくなったのが深窓の令嬢の真相だ。
今も昔得た病弱の看板を免罪符にして社交界デビューを遅らせ、短時間のお茶会や挨拶だけに留めているが、年齢的に苦しくなってきた。
「なあなあの内に、うまく隠してくれそうな家へ嫁がせるしかない」というのがマクガーデン家の共通認識。
そんな時に転がり込んできたのが、今回のフリート家との縁談だった。
ラインハルトは三男で独立済み。
仕事柄、社交の必要はなく、後継を求められる立場では無いので嫁姑問題も半減。
お誂え向きの条件にマクガーデン家の当主は喜んで承諾したが、双子の兄妹は納得しなかった。
**
ルイーゼがラインハルトを拒否したのは前述の通りである。
直接話したことはないが、目立つ容姿なので外見は知っている。
日常的にセシルが色々と語ってくるので大体の人物像どころか、プロフィールについてはかなり詳しく把握済み。
セシルがラインハルトについて語っていた時、自分には無関係だと聞き流していたが、ルイーゼは当時から「そんなお綺麗な人間実在するの? 兄さんは幻想抱きすぎ」と思っていた。
穏やかで公平な性格。
常に微笑みを浮かべて、負の感情を一切出さない。
生活態度は清廉潔白で公私共にトラブルなし。
老若男女惑わす美貌の持ち主だが、誠実に対応し適切な線引きをするので痴情の縺れとは無縁。
(立派過ぎて胡散臭い)
実際に見た姿も、微笑んでいた記憶しかなくより一層信用ならない。
噂通り男色であった方が、まだ安心できるかもしれない。
**
セシルが縁談を喜べなかったのは、ずっと憧れていた人が誰かの物になってしまう可能性を突きつけられたからだ。
ルイーゼと結婚したら、自分達は親戚になる。
一方的に慕っていた今までに比べるとずっと近い関係になる。妹と婚姻関係にある限り、セシルとラインハルトの繋がりが途絶えることはない。
ラインハルトと自分がどうこうなりたいと思っていたわけではないが、現実という大きな岩で頭を殴られたような衝撃だった。
*
「馬鹿を言うな。俺がお前のフリをして見合いするなんて」
「適当に言ってみたんだけど、本当に良い案かもしれないわ! 男色じゃなくて、兄さんが言う通りの人物ならルイーゼ・マクガーデンの名前に傷を付けない形で辞退するでしょ。逆に男色なら、兄さんが行ったら喜ぶかも。兄さんはラインハルト・フリートが好きなんだし一気に両思いじゃない!」
「!?」
「もしグダグダ言うようなら、一発ヤってそれをネタに言う事聞かせちゃえば良いのよ」
生娘でありながら――否、生娘だからこそ平気でえげつない発想をするルイーゼ。
妹の暴走を止めなくてはらないセシルは、彼女の口から出た「両思い」の破壊力に正常な判断を失った。
セシルがラインハルトとどうこうなる事を考えていなかったのは、それが不可能だと理解していたからだ。
今のセシルは二次元の嫁と、現実で結婚できるかもしれないと突きつけられたオタクのようなものだ。
可能性があれば飛びつく。例えそれが急造の泥舟であっても……
*
セシルは何年もラインハルトを見てきた。
彼の事なら何でも把握していると言っても良いかもしれない。
ただセシルは、ラインハルトのことを見ていただけで、実際に会話したのは出会った時の1回きり。
見合いの日が2度目の会話。
拗らせた厄介オタクが、推しを目の前に暴発してしまったのが先日の真相だった。
マクガーデン邸に呼び出されたシグルドは、セシルからとんでもない話を聞かされた。
シグルドとセシルは寄宿舎時代からの悪友だ。
遊び人のシグルドを、同室のセシルが矯正しようとしたのが2人の始まりだ。
この世の終わりのような顔をしてシグルドを迎えたセシル。
真面目で法律どころか些細な規則すら守ろうとするセシルのやらかしなんて、どうせ大した事じゃないんだろうとシグルドは軽い気持ちで話を聞いたが正真正銘大事だった。
「長い付き合いだけど、まさかそんなとんでもない事しでかすとは思わなかったよ」
場数を踏んできたシグルドは一夜の関係もそれなりに経験している。
多少強引に迫った事もあるが、それは相手が嫌がっていないと確信があったからだ。
セシルのしたことは、普通に犯罪だ。
物証を相手の体内に残しているので、訴えられたら負ける。
「そもそも何でセシルが女装して妹の替玉をしたんだ? ルイーゼちゃんは、兄が自分の名前を騙った事を知っているのか?」
「……知ってる。元々ルイーゼの提案なんだ」
**
「男色疑惑のある男なんて嫌よ! 火のないところに煙はたたないって言うじゃない。噂になってる時点でクロよクロ! きっと男子生徒に手を出しまくってるんだわ」
「ラインハルト様はそんな方ではない」
「信者の兄さんの証言なんてアテにならないのよ。どうせ結婚した途端『君を愛することはない』とか『俺が君を抱くことはない』とか言い出すんだわ」
ルイーゼは、巷で流行っている小説の知識を披露した。
「ルイーゼ。ラインハルト様の一人称は『僕』だ。あの御方ほど清廉潔白な方はいらっしゃらない、そんな馬鹿な発言をすることはない」
ラインハルトガチ勢のセシルにとって、一人称の間違いは看過できない大問題だった。
低い解像度で推しについて語るなんて言語道断。
「それが胡散臭いのよ。いっつもニコニコしていて、瑕疵のひとつもなく身綺麗ってそんな人間いる? 絶対何かあるわよ」
「くれぐれもご本人の前で、そんな失礼な態度をとるなよ」
「じゃあ兄さんが代わりに会えばいいわ」
「何だと?」
「私の代わりに、ラインハルト・フリートとお見合いしてよ」
幼い頃は本当に病弱だったルイーゼ。
彼女は気管支系の持病があったので、自然豊かな祖父母の家に預けられた。
両親は仕事で王都を離れられない。彼女は親の目を離れ、貴族の子女とは思えない程のびのびと育った。
一通りの淑女教育は受けているが、祖父母というものはどうしても孫には甘くなりがちなので、彼女はそれはもう自由に成長した。
小賢しいのは年に数回、親が様子を見に行った時には綺麗に猫を被っていた事。
日頃と全然態度が違うルイーゼに対し、祖父母は「久しぶりに両親に会えて緊張しているのね」と深く突っ込むことがなかったのが悔やまれる。
結果として、体の成長と共に健康体になったルイーゼはとてもじゃないが貴族に嫁に出せる状態ではなくなっていた。
『喧嘩売っても良いのは、やり返される覚悟をしている者だけよ!』
『喧嘩する時は、どちらかが死ぬまで止めないわ。もし私が負けるとしても絶対に道連れにしてやる!』
数々の過激発言をしては、療養地で他所者のルイーゼにマウント取ろうとした少女たちをボッコボコの再起不能にしていた。
親が出てきたら、親もフルボッコにする。
半端な事をして反撃されては堪らないと、それはもう念入りに叩き潰した。
*
ルイーゼを社交界に放ってはいけない。
派閥争い、見栄の張り合い、嫁姑問題……
絶対にやらかす。火蓋が切って落とされたら最後、辺り一面焼け野原になる。
やむをえず部屋に閉じ込めざるを得なくなったのが深窓の令嬢の真相だ。
今も昔得た病弱の看板を免罪符にして社交界デビューを遅らせ、短時間のお茶会や挨拶だけに留めているが、年齢的に苦しくなってきた。
「なあなあの内に、うまく隠してくれそうな家へ嫁がせるしかない」というのがマクガーデン家の共通認識。
そんな時に転がり込んできたのが、今回のフリート家との縁談だった。
ラインハルトは三男で独立済み。
仕事柄、社交の必要はなく、後継を求められる立場では無いので嫁姑問題も半減。
お誂え向きの条件にマクガーデン家の当主は喜んで承諾したが、双子の兄妹は納得しなかった。
**
ルイーゼがラインハルトを拒否したのは前述の通りである。
直接話したことはないが、目立つ容姿なので外見は知っている。
日常的にセシルが色々と語ってくるので大体の人物像どころか、プロフィールについてはかなり詳しく把握済み。
セシルがラインハルトについて語っていた時、自分には無関係だと聞き流していたが、ルイーゼは当時から「そんなお綺麗な人間実在するの? 兄さんは幻想抱きすぎ」と思っていた。
穏やかで公平な性格。
常に微笑みを浮かべて、負の感情を一切出さない。
生活態度は清廉潔白で公私共にトラブルなし。
老若男女惑わす美貌の持ち主だが、誠実に対応し適切な線引きをするので痴情の縺れとは無縁。
(立派過ぎて胡散臭い)
実際に見た姿も、微笑んでいた記憶しかなくより一層信用ならない。
噂通り男色であった方が、まだ安心できるかもしれない。
**
セシルが縁談を喜べなかったのは、ずっと憧れていた人が誰かの物になってしまう可能性を突きつけられたからだ。
ルイーゼと結婚したら、自分達は親戚になる。
一方的に慕っていた今までに比べるとずっと近い関係になる。妹と婚姻関係にある限り、セシルとラインハルトの繋がりが途絶えることはない。
ラインハルトと自分がどうこうなりたいと思っていたわけではないが、現実という大きな岩で頭を殴られたような衝撃だった。
*
「馬鹿を言うな。俺がお前のフリをして見合いするなんて」
「適当に言ってみたんだけど、本当に良い案かもしれないわ! 男色じゃなくて、兄さんが言う通りの人物ならルイーゼ・マクガーデンの名前に傷を付けない形で辞退するでしょ。逆に男色なら、兄さんが行ったら喜ぶかも。兄さんはラインハルト・フリートが好きなんだし一気に両思いじゃない!」
「!?」
「もしグダグダ言うようなら、一発ヤってそれをネタに言う事聞かせちゃえば良いのよ」
生娘でありながら――否、生娘だからこそ平気でえげつない発想をするルイーゼ。
妹の暴走を止めなくてはらないセシルは、彼女の口から出た「両思い」の破壊力に正常な判断を失った。
セシルがラインハルトとどうこうなる事を考えていなかったのは、それが不可能だと理解していたからだ。
今のセシルは二次元の嫁と、現実で結婚できるかもしれないと突きつけられたオタクのようなものだ。
可能性があれば飛びつく。例えそれが急造の泥舟であっても……
*
セシルは何年もラインハルトを見てきた。
彼の事なら何でも把握していると言っても良いかもしれない。
ただセシルは、ラインハルトのことを見ていただけで、実際に会話したのは出会った時の1回きり。
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