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元英雄だけど友が欲しい!<蛇足編1>
バックドアとか作ってないよな?
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「…ア、アウクトル……何故此処に?」
監視ツールは過去で処分した。
スマートウォッチも過去に置いてきた。
一旦解除された魂のリンクだが、再契約しないまま俺は逃亡した。
彼が俺を探すことは不可能な筈だ。
「解除と言えど名残は残る。復元したまでだ」
そんなゴミ箱に捨てたデータを戻したみたいな言い方するな。
「お、俺は今お前と繋がっているのか…?」
心なし嬉しそうにアウクトルが頷く。
「……俺はお前に、友人と夏休みを過ごして欲しいと言付けしたはずだが?」
「ああ。だから日中は朋友と過ごし、夜はお前と過ごす事にした」
褒めろと言わんばかりのドヤ顔。
嘘だろ。どんな解釈だよ。
*
ダメだ。冷静になれ。
心の中で深呼吸した俺は、ちゃんとアウクトルに話す事にした。
会話が足りなくておかしな展開になるのが、俺たちの悪いところだ。
「アウクトル。俺は怒っている。距離を置きたかったのは、俺自身お前と離れたかったからだ」
「何だと…?」
寝耳に水みたいな顔されても、こっちの方が何故と聞きたい。
「お前は旅行と言って俺を過去に連れて行ったな。実際はそんな物じゃなかった」
何故俺が怒らないと思ったんだ。
「自覚があるのか分からないが、お前は俺を騙したんだ。その上で、俺がお前の望む通りに動かざるを得ない状況にしたんだ」
「それは――」
アウクトルの顔色が変わる。漸く思い至ったようだ。
「自分の要求を通すために有効な手段だ。相手が敵対者や、短期的な付き合いであれば有りだ。俺たちの関係はどうだ? 俺はお前の敵か? 利用しても構わない相手か?」
「違う。そんなつもりでは」
「そうだろうな。お前はそんなつもりじゃなかったから平気だったんだ。俺は自分の意思を軽視されたように感じた」
「……」
「今後お前に何処かへ誘われても、警戒心が先立つだろう。俺はそんな関係は嫌だ」
魔界においてアウクトルは誇張なく天上天下唯我独尊。
生まれた時からそうだったのだから、今の俺の言葉は死角からクリティカルヒット食らったようなもの。
「折角一般市民の家庭に産まれたんだ。青春を満喫して欲しいのは嘘じゃない。でもそれと同時に俺はお前と距離を置きたい。今の俺では、以前のような関係をお前と築ける気がしない」
以前の関係もよく分からなかったけどな。少なくとも猜疑心は無かった。
*
「……どうすれば良いんだ?」
流石の魔王様も、ここにきて漸く自分のやらかしを理解したらしい。
「お前に触れられないなど耐えられない」
別に触る必要ないだろ。
「俺の行動を制限しないでくれ。あと接触は、普通の範囲だ」
「普通とは何だ?」
自分で言っておいて何だが、随分曖昧な表現だな。明確な基準を設けた方が良いな。
「社会生活で送るうえで、特に問題のない範囲……ええと、俺が客と接するくらいの距離感か?」
「それは他人ではないか」
「では俺とオニキス――」
彼女の名前を出した途端、アウクトルから魔力が噴出した。
あっぶね。反射的に中和しなかったら、有名ホテルを狙ったテロ行為になってたぞ。
「あの女とそこまで親しいのか?」
「それほどでも無い……」
相変わらず沸点がよく分からない。
「ああ。では俺が、彼女にしてもお前が気にしない程度の接触にしよう」
「何だと!? 俺にお前の名前を呼ぶ事どころか、視界に映す事すらも禁じるのか!?」
何だとは俺の台詞だ。
お前の許容範囲狭すぎるだろ。他人の方がマシじゃないか。
「……訂正する。お前が友人と接するのと同じ程度だ」
「性交は……」
「お前は友人と性行為するのか?」
「……」
言っておくが、今までだって俺から望んでしたことはない。全部状況の所為で仕方なくだ。
見た目年上の俺が言うと、汚い大人の言い訳に聞こえるが本当の事だ。
*
「同意できたら帰宅しろ。此処にはベッドがひとつしかない。少なくとも俺は友人と同衾したりはしない」
「……明日も来て良いか?」
アポなし突撃訪問を卒業したのは褒めてやろう。
「良いぞ。友人の元を訪ねるのは問題ない行為だ」
今までにないレベルでアウクトルは落ち込んでいる。彼が凹んでいる姿を見たのは、付き合っているという誤解が解けた時のみだが、今回はあの時以上に憔悴している。
「……此方へ来い」
そろそろと俺に近づいてきたアウクトルを抱きしめた。
「ハグは友人同士でもするからな。許容範囲内だ」
ハグするような友達はいなかったけど、俺の認識ではそうなっている。
=========
今日もザントのビーチは晴れ渡っている。
俺の心も晴れやかだ。
アウクトルから逃げ出した俺だが、何処かで気にしていたらしい。
ちゃんと話したことで、胸のしこりが無くなった。
これで心置きなく友達作れるな!
ところで友達ってどうやって作るんだ?
学校に通っているなら機会がありそうだが、社会人ってどうやって新しい友達を作っているんだ?
もしや皆、学生時代からの友達としか交友していなくて、そこを逃したら新しく作るのは困難とか言わないよな?
目標は定まったが、それに至るアプローチで早速詰んだ俺は、コミュ力の鬼・パルト&ネルにアドバイスを求めた。
「ダチの作り方? 盛り上がったらもうダチだべ?」
「打ち明け話ができるような親密度を求めているんだ」
「昨日色々話してくれたじゃん。じゃあ、もう俺らダチじゃん?」
「そう思ってくれるのは、嬉しいんだが…」
俺の求めている友達とは少し違う。昨日俺がアウクトル関連のことまで話したのは、彼らが雇用主で従業員の身上を把握する必要があると感じたからだ。
しかし俺のことを好意的に捉えてくれている彼らに、それを言うのは憚られる。
「社会人は、仕事場以外で新しい人脈を持つのは難しいのか?」
「いんや。趣味とか、通ってる店とか色々あんじゃん」
「店って、他の客や店員に話しかけるのか?」
ハードル高くないか?
「通ってる店なら、それもう顔見知りじゃん。じゃあ、あとは自己紹介するだけっしょ」
「な…なるほど……」
「名乗った時に、何か盛り上がれそうな話題あれば一緒に遊べばいいべ。はい! ダチの出来上がり!」
「凄いな……」
*
大人が一緒に遊ぶって何するんだ? どこへ行くんだ?
「俺は子供の頃から仕事していたから、遊び方がよく分からないんだ。……スポーツ以外でお薦めを教えて欲しい」
スポーツはダメだ。どんなに手を抜いてもボロ勝ちしてしまう。
そもそも手を抜く時点で相手に失礼だし、常に俺が勝ってしまえば折角の友情に亀裂が入る。
「フォンさん苦労人系? じゃー、飲みに行ったり? 最近の流行りならサウナとか?」
俺が子供の頃から働いていたと聞き、金銭に不自由したことのないネルは気を遣ったのだろう。
遊びの経験がない事に、深く突っ込むことは無かった。
「ありがとう。助かる」
「海の家は、カフェよりもお客さんと距離近いしワンチャンあるよ。ウチはトラブルにならなきゃOK」
頼りになるだけではなく、理解のある雇い主だ。
この店に来て本当によかった。
監視ツールは過去で処分した。
スマートウォッチも過去に置いてきた。
一旦解除された魂のリンクだが、再契約しないまま俺は逃亡した。
彼が俺を探すことは不可能な筈だ。
「解除と言えど名残は残る。復元したまでだ」
そんなゴミ箱に捨てたデータを戻したみたいな言い方するな。
「お、俺は今お前と繋がっているのか…?」
心なし嬉しそうにアウクトルが頷く。
「……俺はお前に、友人と夏休みを過ごして欲しいと言付けしたはずだが?」
「ああ。だから日中は朋友と過ごし、夜はお前と過ごす事にした」
褒めろと言わんばかりのドヤ顔。
嘘だろ。どんな解釈だよ。
*
ダメだ。冷静になれ。
心の中で深呼吸した俺は、ちゃんとアウクトルに話す事にした。
会話が足りなくておかしな展開になるのが、俺たちの悪いところだ。
「アウクトル。俺は怒っている。距離を置きたかったのは、俺自身お前と離れたかったからだ」
「何だと…?」
寝耳に水みたいな顔されても、こっちの方が何故と聞きたい。
「お前は旅行と言って俺を過去に連れて行ったな。実際はそんな物じゃなかった」
何故俺が怒らないと思ったんだ。
「自覚があるのか分からないが、お前は俺を騙したんだ。その上で、俺がお前の望む通りに動かざるを得ない状況にしたんだ」
「それは――」
アウクトルの顔色が変わる。漸く思い至ったようだ。
「自分の要求を通すために有効な手段だ。相手が敵対者や、短期的な付き合いであれば有りだ。俺たちの関係はどうだ? 俺はお前の敵か? 利用しても構わない相手か?」
「違う。そんなつもりでは」
「そうだろうな。お前はそんなつもりじゃなかったから平気だったんだ。俺は自分の意思を軽視されたように感じた」
「……」
「今後お前に何処かへ誘われても、警戒心が先立つだろう。俺はそんな関係は嫌だ」
魔界においてアウクトルは誇張なく天上天下唯我独尊。
生まれた時からそうだったのだから、今の俺の言葉は死角からクリティカルヒット食らったようなもの。
「折角一般市民の家庭に産まれたんだ。青春を満喫して欲しいのは嘘じゃない。でもそれと同時に俺はお前と距離を置きたい。今の俺では、以前のような関係をお前と築ける気がしない」
以前の関係もよく分からなかったけどな。少なくとも猜疑心は無かった。
*
「……どうすれば良いんだ?」
流石の魔王様も、ここにきて漸く自分のやらかしを理解したらしい。
「お前に触れられないなど耐えられない」
別に触る必要ないだろ。
「俺の行動を制限しないでくれ。あと接触は、普通の範囲だ」
「普通とは何だ?」
自分で言っておいて何だが、随分曖昧な表現だな。明確な基準を設けた方が良いな。
「社会生活で送るうえで、特に問題のない範囲……ええと、俺が客と接するくらいの距離感か?」
「それは他人ではないか」
「では俺とオニキス――」
彼女の名前を出した途端、アウクトルから魔力が噴出した。
あっぶね。反射的に中和しなかったら、有名ホテルを狙ったテロ行為になってたぞ。
「あの女とそこまで親しいのか?」
「それほどでも無い……」
相変わらず沸点がよく分からない。
「ああ。では俺が、彼女にしてもお前が気にしない程度の接触にしよう」
「何だと!? 俺にお前の名前を呼ぶ事どころか、視界に映す事すらも禁じるのか!?」
何だとは俺の台詞だ。
お前の許容範囲狭すぎるだろ。他人の方がマシじゃないか。
「……訂正する。お前が友人と接するのと同じ程度だ」
「性交は……」
「お前は友人と性行為するのか?」
「……」
言っておくが、今までだって俺から望んでしたことはない。全部状況の所為で仕方なくだ。
見た目年上の俺が言うと、汚い大人の言い訳に聞こえるが本当の事だ。
*
「同意できたら帰宅しろ。此処にはベッドがひとつしかない。少なくとも俺は友人と同衾したりはしない」
「……明日も来て良いか?」
アポなし突撃訪問を卒業したのは褒めてやろう。
「良いぞ。友人の元を訪ねるのは問題ない行為だ」
今までにないレベルでアウクトルは落ち込んでいる。彼が凹んでいる姿を見たのは、付き合っているという誤解が解けた時のみだが、今回はあの時以上に憔悴している。
「……此方へ来い」
そろそろと俺に近づいてきたアウクトルを抱きしめた。
「ハグは友人同士でもするからな。許容範囲内だ」
ハグするような友達はいなかったけど、俺の認識ではそうなっている。
=========
今日もザントのビーチは晴れ渡っている。
俺の心も晴れやかだ。
アウクトルから逃げ出した俺だが、何処かで気にしていたらしい。
ちゃんと話したことで、胸のしこりが無くなった。
これで心置きなく友達作れるな!
ところで友達ってどうやって作るんだ?
学校に通っているなら機会がありそうだが、社会人ってどうやって新しい友達を作っているんだ?
もしや皆、学生時代からの友達としか交友していなくて、そこを逃したら新しく作るのは困難とか言わないよな?
目標は定まったが、それに至るアプローチで早速詰んだ俺は、コミュ力の鬼・パルト&ネルにアドバイスを求めた。
「ダチの作り方? 盛り上がったらもうダチだべ?」
「打ち明け話ができるような親密度を求めているんだ」
「昨日色々話してくれたじゃん。じゃあ、もう俺らダチじゃん?」
「そう思ってくれるのは、嬉しいんだが…」
俺の求めている友達とは少し違う。昨日俺がアウクトル関連のことまで話したのは、彼らが雇用主で従業員の身上を把握する必要があると感じたからだ。
しかし俺のことを好意的に捉えてくれている彼らに、それを言うのは憚られる。
「社会人は、仕事場以外で新しい人脈を持つのは難しいのか?」
「いんや。趣味とか、通ってる店とか色々あんじゃん」
「店って、他の客や店員に話しかけるのか?」
ハードル高くないか?
「通ってる店なら、それもう顔見知りじゃん。じゃあ、あとは自己紹介するだけっしょ」
「な…なるほど……」
「名乗った時に、何か盛り上がれそうな話題あれば一緒に遊べばいいべ。はい! ダチの出来上がり!」
「凄いな……」
*
大人が一緒に遊ぶって何するんだ? どこへ行くんだ?
「俺は子供の頃から仕事していたから、遊び方がよく分からないんだ。……スポーツ以外でお薦めを教えて欲しい」
スポーツはダメだ。どんなに手を抜いてもボロ勝ちしてしまう。
そもそも手を抜く時点で相手に失礼だし、常に俺が勝ってしまえば折角の友情に亀裂が入る。
「フォンさん苦労人系? じゃー、飲みに行ったり? 最近の流行りならサウナとか?」
俺が子供の頃から働いていたと聞き、金銭に不自由したことのないネルは気を遣ったのだろう。
遊びの経験がない事に、深く突っ込むことは無かった。
「ありがとう。助かる」
「海の家は、カフェよりもお客さんと距離近いしワンチャンあるよ。ウチはトラブルにならなきゃOK」
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