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第二章 盾職人は異世界の起業家となる
第43話 面接となる
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翌朝――
いつものように、朝食をみんなで食べる。
「あっ! その髪飾りキレイ!」
サリアがアリシアの髪の色と同じ銀色のバラを模した髪飾りに気づき指差す。
昨日ボクがプレゼントしたモノだ。
「ほんとうだぁ! キラキラしてキレイ!」とタローもほめる。
「サリアにアリシア、ありがとう。昨日、ヒロトさんに買っていただいたのですよ。どう? 似合ってますか?」
「「うん!」」
二人が声をそろえて肯定すると、アリシアは満面の笑顔で応える。
なんかボクまでうれしくなった。同時に、はずかしくもある。
「ウガウガ――そうなのか? ウガウガ――ぜんぜん気づかなかった――」
タバサは興味なさそうに、そんなことを言う。オマエも女の子なのだから、そういうところを意識しろよ。てか、食べながらしゃべるのはやめろ。
とにかく、今日のアリシアは朝から上機嫌だった。髪飾りのおかげ――かはわからないけど、彼女が笑顔でいてくれるのがなによりだ。
朝食を食べ終わるのと同じくらいに、ボブ、サム、ジャックの三人が工房にやってくる。彼らも朝早くから頑張ってくれるので、本当に頼もしい。
「それじゃ、ボクも仕事を始めるか――」
そうつぶやいた時、工房の入口から王宮を警備している近衛兵が入ってきた。
「失礼します! ヒロトさんいらっしゃいますか?」
近衛兵がそう言うので、「あ、はい。なんでしょう?」と応える。
「面接希望の方をお連れしました!」
「――面接希望?」
近衛兵のうしろに背の高い男性が――黒髪に太い眉毛、彫の深い顔つき。
「ヒロト・ニジカワさん、冒険者ギルドの掲示板にあった募集を見て、ぜひ働かせていただきたいとやってきました!」
「――えっ?」
昨日、ボクは強化魔法のできる魔導士を募集した。アリシアと一緒に、魔石に『魔物の敵意を引き付ける魔法』を封じ込める作業をしてもらうためだ。
そして、さっそく応募者が現れた。
工房ではなんなので、彼をボクたちがふだん食事をするダイニングに移動する。
そこで彼を面接することになった。面接官はボクとアリシア。
彼は急に大声をあげる!
「おお! なんとお美しい女性でしょう! アナタと出会えたことを神に感謝します!」
そう言って、彼女の手を取る。
「――えっ?」
ボクとアリシアはいきなりのことで面食らってしまった。
「失礼ですが、お名前をお聞かせ願いますか?」
「え、えーと――アリシアです」
「アリシアさん! とても良い名前です!」
初対面なのに、なれなれしく彼女の手を触れるので、ボクはムッとしてしまう。
「コホン」とわざとらしく咳払いすると、「面接を始めますので、席についてもらえますか?」と事務的に伝えた。
「これは失礼しました! アリシアさんがあまりにもおキレイで、取り乱してしまいました」
「は、はあ……」
アリシアは苦笑いする。
気を取り直し――三人がテーブルの席に着いたところで、冒険者ギルドからの紹介状を見せてもらう。
名前はディーノ・クリオーネ。イタリア出身の召喚人でジョブは魔導士。
イタリアかぁ……偏見かもしれないけど、陽気で女性好きという、イメージ通りの人だ――なんて、考えてしまう。
「魔導士? 魔導剣士ではないのですね?」
ボクはそうたずねる。たしか、強化魔法は魔導剣士のスキルだったと思うのだけど――
「はい。魔導士もレベル五十を超えると、強化魔法が習得できるようになるのです」
魔導士も強化魔法が習得できる――初耳だったが、アリシアに確認すると――
「私もそう聞いてます」という答えが返ってきた。
なるほど。ということは、かなり高レベルの魔導士ということになる。
ボクは改めて紹介状を見る。彼のレベル欄を確認すると――
「えっ? 魔導士レベル八十! 冒険者ランクS!」
さすがにびっくりする。
たしかに、求人条件には『第一位階以上の強化魔法が使える人』としか書かなかったので、もちろん、彼もその条件を満たしている――だけど、まさかSランク冒険者が応募してくるなんて――
「あのう、こう言ってはなんですが、Sランクの方に見合う仕事ではないと思うのですが――」
低ランクの魔導剣士を想定していたので、お給料も一カ月で大銀貨二十枚。Sランク冒険者ならこの十倍は稼げるはずなのに、なぜ、わざわざこんな仕事を?
「実は、強化魔法のレベルを上げたいと考えていたので、このお仕事は私が望んでいたモノにピッタリなのです」
強化魔法は使用する機会が限られているため、レベルを上げるのがムズカシイ。
それでも彼は第二位階の強化魔法まで習得したらしい。
「なかなか、第三位階に到達できずに苦労していました。その時に、魔石に魔法を封じ込めることでも経験値が得られるという話を聞きまして――」
つまり、この仕事は給料より、経験値を期待して応募したのだという。
「それに、ヒロトさんのことはブルズの方々からお聞きしていましたので――大変、すばらしい盾を作っていらっしゃる方だと――」
「えっ? ブルズのメンバーとお知り合いなのですか⁉」
彼は先月行われた、フーベル地方への遠征に勇者パーティー『ブルズ』とともに参加し、ケルベロス討伐にも加わったらしい。
「その時に大活躍したあの魔盾はヒロトさんが制作したのだとお聞きして、ぜひ会ってみたいと思っていたのですよ。そしたら、偶然、この募集を目にしまして、さっそく応募した――というしだいです」
長年、フーベル地方奪還を妨げていた魔獣ケルベロスは、第三位階を封じ込めた魔盾によって討伐。王国はついにフーベル地方を取り戻したのである。
遠征軍が王都へ帰還したあとは、一週間ほどお祭り騒ぎだった。
その間、王宮広場にはケルベロスの頭とともに、超合金製の魔盾が展示されていた。制作した自分としては本当に誇らしい気持ちだったのを今でも覚えている。
それはともかく――
なるほど――応募動機としては不思議なところはない。
だけど、なんか引っかかるんだよなあ――
いつものように、朝食をみんなで食べる。
「あっ! その髪飾りキレイ!」
サリアがアリシアの髪の色と同じ銀色のバラを模した髪飾りに気づき指差す。
昨日ボクがプレゼントしたモノだ。
「ほんとうだぁ! キラキラしてキレイ!」とタローもほめる。
「サリアにアリシア、ありがとう。昨日、ヒロトさんに買っていただいたのですよ。どう? 似合ってますか?」
「「うん!」」
二人が声をそろえて肯定すると、アリシアは満面の笑顔で応える。
なんかボクまでうれしくなった。同時に、はずかしくもある。
「ウガウガ――そうなのか? ウガウガ――ぜんぜん気づかなかった――」
タバサは興味なさそうに、そんなことを言う。オマエも女の子なのだから、そういうところを意識しろよ。てか、食べながらしゃべるのはやめろ。
とにかく、今日のアリシアは朝から上機嫌だった。髪飾りのおかげ――かはわからないけど、彼女が笑顔でいてくれるのがなによりだ。
朝食を食べ終わるのと同じくらいに、ボブ、サム、ジャックの三人が工房にやってくる。彼らも朝早くから頑張ってくれるので、本当に頼もしい。
「それじゃ、ボクも仕事を始めるか――」
そうつぶやいた時、工房の入口から王宮を警備している近衛兵が入ってきた。
「失礼します! ヒロトさんいらっしゃいますか?」
近衛兵がそう言うので、「あ、はい。なんでしょう?」と応える。
「面接希望の方をお連れしました!」
「――面接希望?」
近衛兵のうしろに背の高い男性が――黒髪に太い眉毛、彫の深い顔つき。
「ヒロト・ニジカワさん、冒険者ギルドの掲示板にあった募集を見て、ぜひ働かせていただきたいとやってきました!」
「――えっ?」
昨日、ボクは強化魔法のできる魔導士を募集した。アリシアと一緒に、魔石に『魔物の敵意を引き付ける魔法』を封じ込める作業をしてもらうためだ。
そして、さっそく応募者が現れた。
工房ではなんなので、彼をボクたちがふだん食事をするダイニングに移動する。
そこで彼を面接することになった。面接官はボクとアリシア。
彼は急に大声をあげる!
「おお! なんとお美しい女性でしょう! アナタと出会えたことを神に感謝します!」
そう言って、彼女の手を取る。
「――えっ?」
ボクとアリシアはいきなりのことで面食らってしまった。
「失礼ですが、お名前をお聞かせ願いますか?」
「え、えーと――アリシアです」
「アリシアさん! とても良い名前です!」
初対面なのに、なれなれしく彼女の手を触れるので、ボクはムッとしてしまう。
「コホン」とわざとらしく咳払いすると、「面接を始めますので、席についてもらえますか?」と事務的に伝えた。
「これは失礼しました! アリシアさんがあまりにもおキレイで、取り乱してしまいました」
「は、はあ……」
アリシアは苦笑いする。
気を取り直し――三人がテーブルの席に着いたところで、冒険者ギルドからの紹介状を見せてもらう。
名前はディーノ・クリオーネ。イタリア出身の召喚人でジョブは魔導士。
イタリアかぁ……偏見かもしれないけど、陽気で女性好きという、イメージ通りの人だ――なんて、考えてしまう。
「魔導士? 魔導剣士ではないのですね?」
ボクはそうたずねる。たしか、強化魔法は魔導剣士のスキルだったと思うのだけど――
「はい。魔導士もレベル五十を超えると、強化魔法が習得できるようになるのです」
魔導士も強化魔法が習得できる――初耳だったが、アリシアに確認すると――
「私もそう聞いてます」という答えが返ってきた。
なるほど。ということは、かなり高レベルの魔導士ということになる。
ボクは改めて紹介状を見る。彼のレベル欄を確認すると――
「えっ? 魔導士レベル八十! 冒険者ランクS!」
さすがにびっくりする。
たしかに、求人条件には『第一位階以上の強化魔法が使える人』としか書かなかったので、もちろん、彼もその条件を満たしている――だけど、まさかSランク冒険者が応募してくるなんて――
「あのう、こう言ってはなんですが、Sランクの方に見合う仕事ではないと思うのですが――」
低ランクの魔導剣士を想定していたので、お給料も一カ月で大銀貨二十枚。Sランク冒険者ならこの十倍は稼げるはずなのに、なぜ、わざわざこんな仕事を?
「実は、強化魔法のレベルを上げたいと考えていたので、このお仕事は私が望んでいたモノにピッタリなのです」
強化魔法は使用する機会が限られているため、レベルを上げるのがムズカシイ。
それでも彼は第二位階の強化魔法まで習得したらしい。
「なかなか、第三位階に到達できずに苦労していました。その時に、魔石に魔法を封じ込めることでも経験値が得られるという話を聞きまして――」
つまり、この仕事は給料より、経験値を期待して応募したのだという。
「それに、ヒロトさんのことはブルズの方々からお聞きしていましたので――大変、すばらしい盾を作っていらっしゃる方だと――」
「えっ? ブルズのメンバーとお知り合いなのですか⁉」
彼は先月行われた、フーベル地方への遠征に勇者パーティー『ブルズ』とともに参加し、ケルベロス討伐にも加わったらしい。
「その時に大活躍したあの魔盾はヒロトさんが制作したのだとお聞きして、ぜひ会ってみたいと思っていたのですよ。そしたら、偶然、この募集を目にしまして、さっそく応募した――というしだいです」
長年、フーベル地方奪還を妨げていた魔獣ケルベロスは、第三位階を封じ込めた魔盾によって討伐。王国はついにフーベル地方を取り戻したのである。
遠征軍が王都へ帰還したあとは、一週間ほどお祭り騒ぎだった。
その間、王宮広場にはケルベロスの頭とともに、超合金製の魔盾が展示されていた。制作した自分としては本当に誇らしい気持ちだったのを今でも覚えている。
それはともかく――
なるほど――応募動機としては不思議なところはない。
だけど、なんか引っかかるんだよなあ――
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