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~ 七 ~ 果報は寝て待て
第三十三話
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「おい、三兄弟。昨日はちゃんと寝ただろうな?」
朝五時の集合時間。ハルトの一声がこれであった。
「わかっているよ、昨日はちゃんと夜九時に寝たから」
そう説明する大悟零。
「よし! あと、ヤマタカ……ヤマタカは?」
ハルトが周りを見渡すがヤマタカの姿が見えない。
「さっき、見かけましたけど……」
アスナもヤマタカを探すが見付からない。
「十分くらい前に、荷物を持って出て行ったよ」
「――えっ?」
ま、まさかまたドタキャン⁉
「探せ! 絶対に捕まえろ!」
ハルトは血相を変えて、外に出ようとする。
ルパンの子孫を追い掛ける敏腕刑事の表情だ。
「ヤマタカさんなら先に昭和記念公園へ行って、場所取りするとのことでした」
「…………へっ?」
イズル女史が赤いフレームの眼鏡に手を当てながら……
「テレビ映りの良い場所を知っているから、その場所を取っておく……とおっしゃってましたが……」
「そんなこと気にする前に、自分の体調を気にしろ!!」
本人のいないところで怒っても仕方ない……
気を落ち着かせるために、ペットボトルの水を飲み干す。
「はい、ハルトさん」
アスナが新しいペットボトルをハルトに渡す。
「アスナちゃん、ありがとう」
ペットボトルの水よりアスナの笑顔にハルトの心は潤った。
「ハルト、大丈夫? さっきから水を飲み過ぎのような気がするけど……」
ユミが少し不安という顔をするが……
「……ん? ちょっと、緊張しているのかな? なんか喉が渇いて……」
ハルトは「心配してくれてありがとう」とユミに礼を言うと、顔を真っ赤にする。
「べ、別に心配なんかしてないわよ!」
非常にわかりやすいユミであった。
ひととおり準備が終わり、これからバスに乗り込もうとするタイミングで、長谷川の娘、メイがハルトを呼び止める。今日は妹のマイとお留守番することになっていた。
「メイちゃん、朝早いのに感心だね。今日はお留守番を頼むね」
一緒に寮生活を始めて半年、すっかりハルトに懐いてしまったメイ。
「うん、ちゃんとおるすばんする!」
今日は長谷川も面倒を見れないのだが、教育学部にある保育所の保育士さんが来てくれていた。なので、パパはどうでもいいそうだ。長谷川は少し悲しそうな顔をしていた。
「ハルトお兄ちゃんがいっとうしょうになってほしいから、メイ、これを描いたの!」
そう言ってメイは、画用紙をハルトに渡す。
「メイちゃんありがとうね! 何を描いてくれたのかな?」
一等賞と言うから、金メダルだろうか? そんなことを考えながらそれを見る……
「……………………えっ?」
その画用紙は左側にハルトの名前、右にメイの名前が書かれているだけだった。
「えーと……メイちゃん? これって……何かな?」
「こんいんとどけ!」
「……………………はい?」
「ハルトお兄ちゃんがいっとうしょうになったら、メイ、およめさんになってあげる!」
それは、金メダルより重かった――
「ハ、ハ、ハ……」
チカラなく笑うハルト。もらったばかりのペットボトルも飲み干す……
長谷川がハルトの肩をたたき――
「言っておくが、たとえ優勝しても君に『父さん』と呼ばせるつもりはないから」
「僕もそんなつもりないですよ! ていうか、こんな小さな子に変なこと教えないでください!」
「ボクは教えてないよ。きっと、蒸発した妻だな」
「…………」
何もコメントできないハルトであった。
五時半に出発したハルト達。途中、中央道で渋滞にハマったが、八時には昭和記念公園に到着する。
「ここだよ!」
自慢げに、場所取りの成功をアピールするヤマタカだが……
「こら! 勝手な行動をするなと言っただろ!」
ハルトは早速胸元を掴み文句を言う。しかし、ヤマタカは動じる感じはない。
「ボクとしては、週末の中央道を走る方が危険だと思うけどなあ」
「言い訳するな! 集団行動をわきまえろ!」
朝から興奮しっぱなしのハルトであった。
「おおーっ! ここって、順位発表のステージが見易いですねえ!」
風祭が驚く。
「ホント! 公園が見渡せる! さすがヤマタカ!」
美咲も珍しくヤマタカを誉める。
「だろ? って、呼び捨てするなと言っているだろ、このJK!」
てか……なぜ、美咲がいるのかと思うハルトだが、もう良いことにする。
スタート一時間前になると、選手は公園から立川駐屯地の滑走路へと移動を始める。
「なあ……僕たちを見る他校の視線、気にならないか?」
ハルトが周りを見ると、なぜかこちらをジロジロ見ている。それは明らかに敵意が含まれていた。
「なんだよ、今更気付いたのかよ」
大悟初が「相変わらず鈍感だな……」という顔で言う。
「あれだよ」
視線の先には――
「皆さーん! 頑張ってくださーい!」
目一杯手を振るアスナ、ユミ、美咲がいた。
「ネットで大騒ぎなんだよ。ルドルフ学園のマネージャーが桜坂アスナだって……」
「そ、そうなの?」
考えてみれば、昨年までスーパーアイドルだった彼女がいれば、話題になるのも当然だ。
「ま、マズい! アスナちゃんが危険だ!」
慌てて引き返そうとするハルトを、三つ子が止める。
「良く周りを見な」
「――えっ?」
そう言われて、アスナ達の周りを見渡すと……
「な、なんだ⁉ あれは⁉」
アスナ達の周囲五メートル程に、黒いスーツに黒眼鏡の男たちが辺りを警戒している! その数、四人! いや、もっと隠れていそうだ!
「会長が、手配していたんだよ」
「そ、そうなの?」
「ああ――それに、吉崎も美人高校生ランナーで前から人気があったし、二人と一緒にいる下条もカワイイと最近はネットで話題急上昇中なんだよ」
「ユミも⁉」
まさか、そんなことになっていようとは……思いも寄らなかったハルトであった。
「……で、良い思いをしていると思われているボクたちは他校の標的になっているということだ。いい迷惑だよ」
ヤマタカがなぜ怒っているのかは別にして、ナルホドと納得するハルト。男の嫉妬は怖い……
「そして……美人記者もいるわ」
「……相変わらず、突然、会話に入ってくるんですね瑞葉さん?」
神出鬼没の瑞葉に、ハルトは苦笑いする。
「それにしても、イケメンランナーばかりだわ! 創作意欲が爆発しそうよ!」
「瑞葉さん、まずはヨダレを拭いてください。それと、このエリアは選手以外立ち入り禁止ですよ」
ハルトが忠告しても足を止めない瑞葉。
「虎穴入らずんば虎子を得ずよ! 禁止エリアに入らなければ名作は生まれないのよ!」
「もう、自分で言っている意味、わかってないでしょ?」
何故、この人が世界的なトップアーティストなのか……悩むハルト。
「いました! この人です!」
係員らしき人が瑞葉を見付けると、数人が瑞葉を羽交い締めにする。
「な、何するつもり⁉」
そのまま、エリア外に引きすり出されるのであった。
「…………いったい、何をしてんだが……」
立川駐屯地の滑走路に出て、軽くウォーミングアップを開始するハルトたち。
一般人が滑走路の上を歩くことはめったにないが、機会があればぜひ歩いてみてほしい。あれは『路』ではない。アスファルトの広場だ。こんなに幅が広いというのは、実際に体感しないと想像できない。
その滑走路に千人近い若者が集まり、ウォーミングアップする光景はまさに圧巻である。
そして、一時間はあっという間に過ぎ、各校スタート地点に並ぶ。
五十以上の大学がスタートラインに横一列で並び、その後ろにチームメイトが縦一列に並ぶスタート風景は、恐らく、この箱根駅伝予選会だけだろう。
「――ついに来たな」
ハルトは後ろからそう言う声を耳にした。すぐ後ろにいたマイヤの声だ。
「ああ、来たな……一緒に頑張ろう!」
ハルトにとって、マイヤが仲間なのは心強い。彼も間違いなく、この中でトップクラスの選手だ。
「違う」
「えっ?」
「今日、俺はオマエに勝つ! そのために来たんだ」
本選でチームメイトと競い合うことはない。しかし、この予選会は違う。全員が同じ距離を同じ条件で走る。
本選出場を目的とした仲間であると同時に、個人記録を争うライバルでもあるのだ。
「――ああ、僕も負けない」
最高の仲間は、最高のライバルでもあった。
学生時代だけでなく、実業団になっても続くであろう、この二人の真剣勝負が今始まったのだ。
ハルトが正面を向いた時、号砲が鳴った。
朝五時の集合時間。ハルトの一声がこれであった。
「わかっているよ、昨日はちゃんと夜九時に寝たから」
そう説明する大悟零。
「よし! あと、ヤマタカ……ヤマタカは?」
ハルトが周りを見渡すがヤマタカの姿が見えない。
「さっき、見かけましたけど……」
アスナもヤマタカを探すが見付からない。
「十分くらい前に、荷物を持って出て行ったよ」
「――えっ?」
ま、まさかまたドタキャン⁉
「探せ! 絶対に捕まえろ!」
ハルトは血相を変えて、外に出ようとする。
ルパンの子孫を追い掛ける敏腕刑事の表情だ。
「ヤマタカさんなら先に昭和記念公園へ行って、場所取りするとのことでした」
「…………へっ?」
イズル女史が赤いフレームの眼鏡に手を当てながら……
「テレビ映りの良い場所を知っているから、その場所を取っておく……とおっしゃってましたが……」
「そんなこと気にする前に、自分の体調を気にしろ!!」
本人のいないところで怒っても仕方ない……
気を落ち着かせるために、ペットボトルの水を飲み干す。
「はい、ハルトさん」
アスナが新しいペットボトルをハルトに渡す。
「アスナちゃん、ありがとう」
ペットボトルの水よりアスナの笑顔にハルトの心は潤った。
「ハルト、大丈夫? さっきから水を飲み過ぎのような気がするけど……」
ユミが少し不安という顔をするが……
「……ん? ちょっと、緊張しているのかな? なんか喉が渇いて……」
ハルトは「心配してくれてありがとう」とユミに礼を言うと、顔を真っ赤にする。
「べ、別に心配なんかしてないわよ!」
非常にわかりやすいユミであった。
ひととおり準備が終わり、これからバスに乗り込もうとするタイミングで、長谷川の娘、メイがハルトを呼び止める。今日は妹のマイとお留守番することになっていた。
「メイちゃん、朝早いのに感心だね。今日はお留守番を頼むね」
一緒に寮生活を始めて半年、すっかりハルトに懐いてしまったメイ。
「うん、ちゃんとおるすばんする!」
今日は長谷川も面倒を見れないのだが、教育学部にある保育所の保育士さんが来てくれていた。なので、パパはどうでもいいそうだ。長谷川は少し悲しそうな顔をしていた。
「ハルトお兄ちゃんがいっとうしょうになってほしいから、メイ、これを描いたの!」
そう言ってメイは、画用紙をハルトに渡す。
「メイちゃんありがとうね! 何を描いてくれたのかな?」
一等賞と言うから、金メダルだろうか? そんなことを考えながらそれを見る……
「……………………えっ?」
その画用紙は左側にハルトの名前、右にメイの名前が書かれているだけだった。
「えーと……メイちゃん? これって……何かな?」
「こんいんとどけ!」
「……………………はい?」
「ハルトお兄ちゃんがいっとうしょうになったら、メイ、およめさんになってあげる!」
それは、金メダルより重かった――
「ハ、ハ、ハ……」
チカラなく笑うハルト。もらったばかりのペットボトルも飲み干す……
長谷川がハルトの肩をたたき――
「言っておくが、たとえ優勝しても君に『父さん』と呼ばせるつもりはないから」
「僕もそんなつもりないですよ! ていうか、こんな小さな子に変なこと教えないでください!」
「ボクは教えてないよ。きっと、蒸発した妻だな」
「…………」
何もコメントできないハルトであった。
五時半に出発したハルト達。途中、中央道で渋滞にハマったが、八時には昭和記念公園に到着する。
「ここだよ!」
自慢げに、場所取りの成功をアピールするヤマタカだが……
「こら! 勝手な行動をするなと言っただろ!」
ハルトは早速胸元を掴み文句を言う。しかし、ヤマタカは動じる感じはない。
「ボクとしては、週末の中央道を走る方が危険だと思うけどなあ」
「言い訳するな! 集団行動をわきまえろ!」
朝から興奮しっぱなしのハルトであった。
「おおーっ! ここって、順位発表のステージが見易いですねえ!」
風祭が驚く。
「ホント! 公園が見渡せる! さすがヤマタカ!」
美咲も珍しくヤマタカを誉める。
「だろ? って、呼び捨てするなと言っているだろ、このJK!」
てか……なぜ、美咲がいるのかと思うハルトだが、もう良いことにする。
スタート一時間前になると、選手は公園から立川駐屯地の滑走路へと移動を始める。
「なあ……僕たちを見る他校の視線、気にならないか?」
ハルトが周りを見ると、なぜかこちらをジロジロ見ている。それは明らかに敵意が含まれていた。
「なんだよ、今更気付いたのかよ」
大悟初が「相変わらず鈍感だな……」という顔で言う。
「あれだよ」
視線の先には――
「皆さーん! 頑張ってくださーい!」
目一杯手を振るアスナ、ユミ、美咲がいた。
「ネットで大騒ぎなんだよ。ルドルフ学園のマネージャーが桜坂アスナだって……」
「そ、そうなの?」
考えてみれば、昨年までスーパーアイドルだった彼女がいれば、話題になるのも当然だ。
「ま、マズい! アスナちゃんが危険だ!」
慌てて引き返そうとするハルトを、三つ子が止める。
「良く周りを見な」
「――えっ?」
そう言われて、アスナ達の周りを見渡すと……
「な、なんだ⁉ あれは⁉」
アスナ達の周囲五メートル程に、黒いスーツに黒眼鏡の男たちが辺りを警戒している! その数、四人! いや、もっと隠れていそうだ!
「会長が、手配していたんだよ」
「そ、そうなの?」
「ああ――それに、吉崎も美人高校生ランナーで前から人気があったし、二人と一緒にいる下条もカワイイと最近はネットで話題急上昇中なんだよ」
「ユミも⁉」
まさか、そんなことになっていようとは……思いも寄らなかったハルトであった。
「……で、良い思いをしていると思われているボクたちは他校の標的になっているということだ。いい迷惑だよ」
ヤマタカがなぜ怒っているのかは別にして、ナルホドと納得するハルト。男の嫉妬は怖い……
「そして……美人記者もいるわ」
「……相変わらず、突然、会話に入ってくるんですね瑞葉さん?」
神出鬼没の瑞葉に、ハルトは苦笑いする。
「それにしても、イケメンランナーばかりだわ! 創作意欲が爆発しそうよ!」
「瑞葉さん、まずはヨダレを拭いてください。それと、このエリアは選手以外立ち入り禁止ですよ」
ハルトが忠告しても足を止めない瑞葉。
「虎穴入らずんば虎子を得ずよ! 禁止エリアに入らなければ名作は生まれないのよ!」
「もう、自分で言っている意味、わかってないでしょ?」
何故、この人が世界的なトップアーティストなのか……悩むハルト。
「いました! この人です!」
係員らしき人が瑞葉を見付けると、数人が瑞葉を羽交い締めにする。
「な、何するつもり⁉」
そのまま、エリア外に引きすり出されるのであった。
「…………いったい、何をしてんだが……」
立川駐屯地の滑走路に出て、軽くウォーミングアップを開始するハルトたち。
一般人が滑走路の上を歩くことはめったにないが、機会があればぜひ歩いてみてほしい。あれは『路』ではない。アスファルトの広場だ。こんなに幅が広いというのは、実際に体感しないと想像できない。
その滑走路に千人近い若者が集まり、ウォーミングアップする光景はまさに圧巻である。
そして、一時間はあっという間に過ぎ、各校スタート地点に並ぶ。
五十以上の大学がスタートラインに横一列で並び、その後ろにチームメイトが縦一列に並ぶスタート風景は、恐らく、この箱根駅伝予選会だけだろう。
「――ついに来たな」
ハルトは後ろからそう言う声を耳にした。すぐ後ろにいたマイヤの声だ。
「ああ、来たな……一緒に頑張ろう!」
ハルトにとって、マイヤが仲間なのは心強い。彼も間違いなく、この中でトップクラスの選手だ。
「違う」
「えっ?」
「今日、俺はオマエに勝つ! そのために来たんだ」
本選でチームメイトと競い合うことはない。しかし、この予選会は違う。全員が同じ距離を同じ条件で走る。
本選出場を目的とした仲間であると同時に、個人記録を争うライバルでもあるのだ。
「――ああ、僕も負けない」
最高の仲間は、最高のライバルでもあった。
学生時代だけでなく、実業団になっても続くであろう、この二人の真剣勝負が今始まったのだ。
ハルトが正面を向いた時、号砲が鳴った。
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