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第三章 ちょいとこらしめる?

第42話 連携

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 センツネくんと別れたあと、ボクとユミさんはホブゴブリンのいる中域に向かった。

「それじゃ、前回のように、ボクが前衛でユミさんが後方から魔法で攻撃してください」
「はい!」

 土曜日は前衛が三人いて、かなり余裕があった。正直、前衛はひとりで充分だな――という感じだったので、二人でも余裕だろうと考える。

 ワープポイントを使って中域に移動して、数分後、はやくもホブゴブリンを発見。

「おっ? リュック持ちだ」

 ホブゴブリンにもリュック持ちがいることはチュートリアルでも説明されていたので、知っていた。
 さて、どんなアイテムを落とすか楽しみだ。

「大丈夫ですか? なんか剣を持ってますよ」
 ユミさんが言うとおり、そのホブは片手剣を持っている。

「まあ、大丈夫だろう。動きは遅いし――」

 なんたって、ユミさんが持っている『タクトマスター』のおかげで、敵の動きは余裕で見切れる。

「それじゃ、行くよ」

 ボクが飛び出すと、ホブがこちらに向かってくる。さっきまで見ていたゴブリンの動きと比べたら、本当に遅い――

「キィィィィッ!」
 奇声をあげて、剣を振り下ろす。それを盾で受け止めた。

 そういえば――センツネくんはここで一歩踏み込んでいたな。
 ちょっとマネしようと考える。

 グサッ!

「ギャァァァァ!」

 おお⁉ けっこう手ごたえあり!
 なるほど、剣は手で振るんじゃなくて、カラダ全体を使って振れば、よりダメージが上がるんだな。
 こういった感覚は、ゲームでは味わえないものだ。

 なんか、自分がどんどん強くなっている――そう、実感できる。

 ゴオォォォォッ!

 すかさず、ユミさんがファイアで攻撃。

「ギャァァァァッ!」
 燃えさかる炎の中で、ホブゴブリンが地べたをのたうち回り、ぐったりすると、そのまま消えていった。

「ユミさん、ナイス!」
 ボクがほめると、「タカアキさんもカッコよかったです!」と言ってくれた。うーん、なんか照れる。

 ゴブリンが消えたところに魔石と剣が現れる。

「今度は剣か」
 それを手に取る。ずっしりと重い。そして長い。両手剣というモノだろうか?
 柄の部分にキレイな石がはめ込んであったり、鞘さやも細かな細工が施されて華やかだ。

 これもなかなかよさそうだな。
 アイテム検索すると――

「バスターソード――名工が数年の歳月を費やして鍛えた名剣。刃先に魔力を込めることで、対象を破砕できる」

 説明文を読んでもイメージが湧かないが、まあ、きっとスゴいのだろう。ちなみに、これもレア度☆☆☆。
 ボーナスは攻撃力プラス二、

 衝撃波って、どんな効果があるのだろう?

「この剣、レンさんにあげたらどうでしょう?」
「うん、ボクもそう思った」
 なんか派手な剣だし、効果も派手っぽいので、戸越好みかなっと考えた。

 ドロップアイテムを袋に入れると、より奥へ行くことにした。
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