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第三章 ちょいとこらしめる?
第38話 省略
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それから、「カラオケで二次会しよう!」と言い出した戸越に連れられ、カラオケ店へ。
気が付くと戸越の友人、中井さんと、ユミさんの後輩である辰巳カナさんがいつの間にかいなくなっていた。
「二人とも大人なんだから、大丈夫! 大丈夫!」という戸越の勢いに、残った六人でカラオケを楽しむ。
なかでも、綾瀬さんの『魔法少女メドレー』には度肝を抜かれた。歌いながらポーズを決めていく姿は、知的で仕事を無表情でこなしていく彼女のイメージを破壊するのに十分なインパクトがあった。
けっこう酔っていたみたいだけど、きっと、覚えていないんだろうなあ――
それと、千川くんが顔に似合わず――と言ったら失礼だけど、歌がウマい!
むずかしそうなバラードを見事に歌いきっていた。
さて、そんなこんなで、その日も終わる。翌日も、二日酔いながらなんとか仕事をこなした。
そして、金曜日の夜がやって来る。
『ホントウにごめんなさい!」
スタンプ付きのLINがアスナさんから送られてきた。
後輩の辰巳カナさんが今日、来られないということになったからだ。
――と、いうのも……
水曜日の飲み会後、彼女と中井さんが二人して消えてしまった——実のところ、そのまま二人で彼女の部屋に行って、まあ、そういうことをしていたらしい――
「……たしかに、途中から二人、なんかイイ雰囲気だったもんな」
だが、問題はそこから――
突然、カナさんの彼氏が現れて、それは大変な修羅場となったようだ――
『カナには叱っておいたから、どうか許してください』と、また謝罪のスタンプが――
どうやら、カナさんは職場で「彼氏がいない」と話していたらしい。それを信じて合コンに誘ったとのこと。
戸越の友人に迷惑をかけてしまい、アスナさんはとても恐縮していた。
「中井も大人なんだし、そのくらい覚悟して、やることをやらないとな」
戸越も中井さんからいろいろ文句を言われたらしいが、そのあたりはドライに対応したという。
さて、こちらの件はこのあたりにしといて――
『一応、RT八時に現地集合とするけど、先に行ける人は先に行って!』
午後五時ころ、そういう戸越のLINが届いた。
「千川くんはどうする?」
となりに座る彼にたずねる。
「僕は根津さんが行く時に一緒に行きます」
そう言うので、「それじゃ十八時半に下で――」と応える。
それをLINに書き込むと――
『それじゃ、私もそのころ行きます』とユミさんから返信があった。
綾瀬さんにも声をかけようかと探したのだが、午後からどこかに行って見当たらない。朝もいろいろ忙しそうにしていたので、社内SNSで連絡するのも控えた。
「まあ、綾瀬さんなら大丈夫だろう」
それにしても綾瀬さん、水曜日はあんなに酔っていたのだけど、次の日は何事もなかったように仕事をこなしていたなあ。さすが、社会人――という姿に、見習わなけばと思う。
そして十八時半――
ボクは、LINのグループトークに『これから事務所を出ます』と書き込んだ。
「それじゃ、行こっか?」と千川くんに声をかける。
「はい!」
机の下の荷物を持って、ボクたちはエレベーターホールに向かった。
「なんか、緊張してきました」
大きな顔をこわばらして、そんなことをつぶやく。たしか、合コン前もそんなことを言っていたなあ。
「緊張するようなことではないよ。遊びなんだから」
逆にストレス発散の場所なんだし――
ボクは彼をリラックスさせようと、ラグビーの話をしながら、ちょいダンへと入った。
「うわぁぁぁぁっ! ココは本当に大手町の地下なんですか?」
ああ、それ――一週間前にボクが取ったリアクションだから省略します。
気が付くと戸越の友人、中井さんと、ユミさんの後輩である辰巳カナさんがいつの間にかいなくなっていた。
「二人とも大人なんだから、大丈夫! 大丈夫!」という戸越の勢いに、残った六人でカラオケを楽しむ。
なかでも、綾瀬さんの『魔法少女メドレー』には度肝を抜かれた。歌いながらポーズを決めていく姿は、知的で仕事を無表情でこなしていく彼女のイメージを破壊するのに十分なインパクトがあった。
けっこう酔っていたみたいだけど、きっと、覚えていないんだろうなあ――
それと、千川くんが顔に似合わず――と言ったら失礼だけど、歌がウマい!
むずかしそうなバラードを見事に歌いきっていた。
さて、そんなこんなで、その日も終わる。翌日も、二日酔いながらなんとか仕事をこなした。
そして、金曜日の夜がやって来る。
『ホントウにごめんなさい!」
スタンプ付きのLINがアスナさんから送られてきた。
後輩の辰巳カナさんが今日、来られないということになったからだ。
――と、いうのも……
水曜日の飲み会後、彼女と中井さんが二人して消えてしまった——実のところ、そのまま二人で彼女の部屋に行って、まあ、そういうことをしていたらしい――
「……たしかに、途中から二人、なんかイイ雰囲気だったもんな」
だが、問題はそこから――
突然、カナさんの彼氏が現れて、それは大変な修羅場となったようだ――
『カナには叱っておいたから、どうか許してください』と、また謝罪のスタンプが――
どうやら、カナさんは職場で「彼氏がいない」と話していたらしい。それを信じて合コンに誘ったとのこと。
戸越の友人に迷惑をかけてしまい、アスナさんはとても恐縮していた。
「中井も大人なんだし、そのくらい覚悟して、やることをやらないとな」
戸越も中井さんからいろいろ文句を言われたらしいが、そのあたりはドライに対応したという。
さて、こちらの件はこのあたりにしといて――
『一応、RT八時に現地集合とするけど、先に行ける人は先に行って!』
午後五時ころ、そういう戸越のLINが届いた。
「千川くんはどうする?」
となりに座る彼にたずねる。
「僕は根津さんが行く時に一緒に行きます」
そう言うので、「それじゃ十八時半に下で――」と応える。
それをLINに書き込むと――
『それじゃ、私もそのころ行きます』とユミさんから返信があった。
綾瀬さんにも声をかけようかと探したのだが、午後からどこかに行って見当たらない。朝もいろいろ忙しそうにしていたので、社内SNSで連絡するのも控えた。
「まあ、綾瀬さんなら大丈夫だろう」
それにしても綾瀬さん、水曜日はあんなに酔っていたのだけど、次の日は何事もなかったように仕事をこなしていたなあ。さすが、社会人――という姿に、見習わなけばと思う。
そして十八時半――
ボクは、LINのグループトークに『これから事務所を出ます』と書き込んだ。
「それじゃ、行こっか?」と千川くんに声をかける。
「はい!」
机の下の荷物を持って、ボクたちはエレベーターホールに向かった。
「なんか、緊張してきました」
大きな顔をこわばらして、そんなことをつぶやく。たしか、合コン前もそんなことを言っていたなあ。
「緊張するようなことではないよ。遊びなんだから」
逆にストレス発散の場所なんだし――
ボクは彼をリラックスさせようと、ラグビーの話をしながら、ちょいダンへと入った。
「うわぁぁぁぁっ! ココは本当に大手町の地下なんですか?」
ああ、それ――一週間前にボクが取ったリアクションだから省略します。
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