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第二章 ちょいとパーティー組む?
第20話 レベル
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それぞれ、マイルームで着替えたあと、受付前で待ち合わせをする。
ボクが出てきたときにはまだ誰もいない。三分後に戸越がやってきた。
「おお! それがウワサのドロップアイテムか!」
そう言って、『大盗賊のダガー』を見入る。
「どれどれ――」
スマホを取り出し、アイテム検索をする。
「大盗賊のダガー? げ! レア度☆☆☆じゃん!」
なんか驚いているようなので、「そんなにスゴいのか?」とたずねる。
「スゴいどころじゃないって! それ売れば十万ダルになるんだぞ」
「――えっ?」
レア度の星が多いほどレアなのだが、星三つはほとんどドロップの記録がない超レアアイテムなのだとか――もちろん、それだけレアなボーナスも付属している。
「この、『ドロップ確率アップ』というボーナスがレアなんだな。そういえば、アイテムは山分けでイイよな?」
パーティーでやると、そういうことも考えないといけないのか――
「ああ、そうしよう。魔石は全部売って、ダルを山分け。アイテムはそれぞれほしいモノをもらっていく。ほしいモノが重なったらジャンケンで――」
戸越も「それでイイんじゃない?」と言った。
そんなことを話していると女性陣が現れる。二人とも動きやすい服装に着替えてきた。大きな紙袋を持っていたのは、着替えだったんだな。
「おまたせしました」
住吉さんが小走りでこちらに来る。
「住吉さんは剣士なんだ」と戸越。
「はい。実は高校まで剣道をやってました」
へえ――と思う。オシャレでカワイイ格好からは、剣道服を着た姿を想像できない。
だけど、剣道と剣士って、関係性あるのか?
「それで、落合さんが魔導士と――あれ? その杖、おもしろい形だね?」
あ、そういえば――
「これ、タカアキさんからいただいたんです」とユミさんははずかしそうに応える。
「えっ? なんだよ。もうそういう仲だったのかぁ?」
戸越がイヤらしい顔で、ボクを見る。
「たまたま杖がドロップしたからあげたんだよ」そう応える。
「まあ、そういうことにしてやるよ。どれ、どんな杖なのかな?」
戸越はユミさんに了解をもらって、その杖を検索する。
「タクトマスター? おい、これもレア度☆☆☆じゃないか! 豪運星人よ」
「だから、その呼び方やめろよ」
戸越はボーナスの部分に目が留まる。
「この、『時間の進み方が十パーセント遅くなる』って、どういう意味だ?」
「ああ、それはボクもなんだろうと思った」
使っていれば、そのうちわかるだろう――ということになった。
「ヨシ! それじゃ、ダンジョンに入ろう!」
いつの間にか戸越が主導権を握っている。この際、それでイイか。
ダンジョン前のワープポイントに来たところで、「どこに行く?」と戸越に言われる。
「ああ、ボクはまだXIとXしかないよ」
そう伝えた。番号はそれぞれのワープポイントだ。
「そうか、全員行けるポイントじゃないとダメだもんな。他の人は」
「それって、どうやればわかるんですか?」と住吉さんが言う。
「ああ、それはね――」と戸越が彼女に説明する。それをユミさんがのぞいていた。
「住吉さん、まだワープしたことがないんだ」
どこのワープポイントも登録されていなかったので、戸越がそう言う。
「それじゃ、歩いて移動しよう。その前にパーティー登録しなければな」
それぞれ、スマホを取り出し、QRコードを表示すると戸越に見せる。戸越が読み取ってパーティーメンバーに加えた。
「よし、これで四人と――って、おい根津。オマエいつの間にレベル四になっているんだ?」
「――えっ?」
そう言われて、今まで自分のレベルを確認したことがなかったことに気づく。
パーティーメンバーのリストにそれぞれのレベルが表示されていた。
REN 剣士 レベル三
タカアキ 剣士 レベル四
アスナ 剣士 レベル一
ユミ 魔導士 レベル二
こうやってみると、レベルがけっこうバラバラだ。
「どうしよう。私、足を引っ張っちゃうかも――」と、心配する住吉さん。
「このくらいのレベル差くらいなら、大丈夫だよ」
そう戸越は言う。
「ところで、パーティーの時って、経験値はどうなるの?」
ボクが質問すると――
「たしか、均等に分配されたはずだよ」
つまり、誰か一人が倒しても、経験値は全員に均等分配されるらしい。
そういえば、ボクとユミさんがパーティーを組んでいたとき、ほとんどボク一人で狩っていたが、ユミさんのレベルが二になっているということは、そういうことなのだろう。
「それじゃ、作戦なんだけど、魔導士がいるから、こうしよう」
戸越の提案は――
ゴブリンを見つけたら、まず、魔導士であるユミさんがファイアボールで攻撃する。ゴブリンがこっちに向かってきたら、それを剣士の三人が間に入ってゴブリンの攻撃を防ぎながら、各々攻撃する。
「――で、どうだろう?」
全員、それでOKとなる。
「ヨシ! それじゃ、パーティーの初陣だぁ!」
ボクが出てきたときにはまだ誰もいない。三分後に戸越がやってきた。
「おお! それがウワサのドロップアイテムか!」
そう言って、『大盗賊のダガー』を見入る。
「どれどれ――」
スマホを取り出し、アイテム検索をする。
「大盗賊のダガー? げ! レア度☆☆☆じゃん!」
なんか驚いているようなので、「そんなにスゴいのか?」とたずねる。
「スゴいどころじゃないって! それ売れば十万ダルになるんだぞ」
「――えっ?」
レア度の星が多いほどレアなのだが、星三つはほとんどドロップの記録がない超レアアイテムなのだとか――もちろん、それだけレアなボーナスも付属している。
「この、『ドロップ確率アップ』というボーナスがレアなんだな。そういえば、アイテムは山分けでイイよな?」
パーティーでやると、そういうことも考えないといけないのか――
「ああ、そうしよう。魔石は全部売って、ダルを山分け。アイテムはそれぞれほしいモノをもらっていく。ほしいモノが重なったらジャンケンで――」
戸越も「それでイイんじゃない?」と言った。
そんなことを話していると女性陣が現れる。二人とも動きやすい服装に着替えてきた。大きな紙袋を持っていたのは、着替えだったんだな。
「おまたせしました」
住吉さんが小走りでこちらに来る。
「住吉さんは剣士なんだ」と戸越。
「はい。実は高校まで剣道をやってました」
へえ――と思う。オシャレでカワイイ格好からは、剣道服を着た姿を想像できない。
だけど、剣道と剣士って、関係性あるのか?
「それで、落合さんが魔導士と――あれ? その杖、おもしろい形だね?」
あ、そういえば――
「これ、タカアキさんからいただいたんです」とユミさんははずかしそうに応える。
「えっ? なんだよ。もうそういう仲だったのかぁ?」
戸越がイヤらしい顔で、ボクを見る。
「たまたま杖がドロップしたからあげたんだよ」そう応える。
「まあ、そういうことにしてやるよ。どれ、どんな杖なのかな?」
戸越はユミさんに了解をもらって、その杖を検索する。
「タクトマスター? おい、これもレア度☆☆☆じゃないか! 豪運星人よ」
「だから、その呼び方やめろよ」
戸越はボーナスの部分に目が留まる。
「この、『時間の進み方が十パーセント遅くなる』って、どういう意味だ?」
「ああ、それはボクもなんだろうと思った」
使っていれば、そのうちわかるだろう――ということになった。
「ヨシ! それじゃ、ダンジョンに入ろう!」
いつの間にか戸越が主導権を握っている。この際、それでイイか。
ダンジョン前のワープポイントに来たところで、「どこに行く?」と戸越に言われる。
「ああ、ボクはまだXIとXしかないよ」
そう伝えた。番号はそれぞれのワープポイントだ。
「そうか、全員行けるポイントじゃないとダメだもんな。他の人は」
「それって、どうやればわかるんですか?」と住吉さんが言う。
「ああ、それはね――」と戸越が彼女に説明する。それをユミさんがのぞいていた。
「住吉さん、まだワープしたことがないんだ」
どこのワープポイントも登録されていなかったので、戸越がそう言う。
「それじゃ、歩いて移動しよう。その前にパーティー登録しなければな」
それぞれ、スマホを取り出し、QRコードを表示すると戸越に見せる。戸越が読み取ってパーティーメンバーに加えた。
「よし、これで四人と――って、おい根津。オマエいつの間にレベル四になっているんだ?」
「――えっ?」
そう言われて、今まで自分のレベルを確認したことがなかったことに気づく。
パーティーメンバーのリストにそれぞれのレベルが表示されていた。
REN 剣士 レベル三
タカアキ 剣士 レベル四
アスナ 剣士 レベル一
ユミ 魔導士 レベル二
こうやってみると、レベルがけっこうバラバラだ。
「どうしよう。私、足を引っ張っちゃうかも――」と、心配する住吉さん。
「このくらいのレベル差くらいなら、大丈夫だよ」
そう戸越は言う。
「ところで、パーティーの時って、経験値はどうなるの?」
ボクが質問すると――
「たしか、均等に分配されたはずだよ」
つまり、誰か一人が倒しても、経験値は全員に均等分配されるらしい。
そういえば、ボクとユミさんがパーティーを組んでいたとき、ほとんどボク一人で狩っていたが、ユミさんのレベルが二になっているということは、そういうことなのだろう。
「それじゃ、作戦なんだけど、魔導士がいるから、こうしよう」
戸越の提案は――
ゴブリンを見つけたら、まず、魔導士であるユミさんがファイアボールで攻撃する。ゴブリンがこっちに向かってきたら、それを剣士の三人が間に入ってゴブリンの攻撃を防ぎながら、各々攻撃する。
「――で、どうだろう?」
全員、それでOKとなる。
「ヨシ! それじゃ、パーティーの初陣だぁ!」
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