11 / 60
第一章 ちょいと寄ってく?
第11話 初日終了
しおりを挟む
それからも同じ方法でゴブリンを狩り続けた。
パーティーになってからは十匹。ソロでの二匹を合わせて、十二匹を狩ったところで、スマホから二時間半が経過したことを知らせるアラームが鳴る。
ただ、結局のところ、ボク一人で狩ったに等しい。ユミさんも『ファイア』を何度か唱えてみたのだが、どれも不発で魔法が発動するところは見られなかった。
「えーと、そろそろ終わろうと思うのだけど、イイかな?」
そう言うと、ユミさんは「は、はい……」と元気なく応える。
うーん……ボクばっかり楽しんでいたので、不満を持っているみたいだなぁ……
せっかく、高い会費を払ってダンジョンに入ったのに、自分にはまったくゴブリンを狩らしてもらえなかった――そう怒っているのだろうか……と、申し訳なく思ってしまう。
「なんか、魔導士ってムズいよね?」
一応、そうフォローしてみせたのだが――
「はあ、そうなんでしょうか……」
と、反応が鈍い。
おいおい――それじゃ、『オマエが魔導士なんて選ぶから悪いんだ』と言っているようなモノじゃないか。気分を害するようなことを言ってどうするんだよ――ああ、自分が情けない。
だからといって、自分も初心者だし、魔導士とどういうふうに連携すればイイのかわからなかった。ここは、運が悪かったとあきらめてもらうしかないよな。
「それじゃ、近くのワープポイントまで行きましょう」
「はい、お願いします」
アプリを開いて、マップを見ながらワープポイントまでたどり着く。その間、結局、会話らしい会話もできなかった。
「これって、どうすればイイのでしょうか?」
ユミさんに言われて、チュートリアルで説明していたことを思い出す。
「たしか、スマホのアプリを起動したまま、この石像に触ると――」
スマホの画面に、『どちらに行かれます?』というコメントが出て、ワープ可能な行き先が表示された。今は、『ダンジョン入口』しか表示されない。
「これで、ダンジョン入口を選択すればイイはずですよ」
そう伝えると、「わかりました。ありがとうございます」とていねいに礼を言われた。
先にユミさんの姿が見えなくなったので、自分もダンジョン入口を選択し、『はい』を押した。
すると――
目の前に石像はあるのだが、一瞬で大きくなる。つまり、別の石像だ。
なるほど――各ワープポイントで石像の大きさや形が違うんだな。
となりにユミさんがいたので、声をかける。
「どうやら、入口まできたみたいですね」
初めての転送だったが、あまりにも呆気なくて、思ったより感動が湧いてこない。
「そうですね」と彼女も拍子抜けしたような表情で応えた。
スマホを見ると、『パーティーが解散しました』という文字が――ワープポイントを利用するとパーティーが解散する仕組みのようだ。
本人はとなりにいるので、本当に離れ離れになったわけではないのだが、なんか残念な気持ちになってしまう。
そのまま、ロビー方面のトンネルを進み、受付に到着した。
「おつかれさまでした」と受付の女性がにこやかに言う。
「ありがとうございます。えーと、ドロップアイテムの換金は今でもイイですか?」
そうたずねると、「ハイ、大丈夫ですよ」と言われた。
「それじゃ――」と袋から魔石を十二個取り出す。
「えーと、ドロップしたのが武器でしたら、必ずしも換金しなくてイイのですよね?」
つまり、『大盗賊のダガー』のことだ。けっこう、使い勝手が良かったので、次回以降もこの武器を使いたい。
「はい、ドロップした武器や防具は、そのままご自分で所持して、次回以降それを装備してかまいません」
そう言われて安心する。
「ただし、現実世界に持ち出そうとすると消滅してしまいますので、ご注意ください。手に入れたアイテムは必ずマイルームへ置いて帰るようにお願いします」
そういえばチュートリアルでも同じようなことを言っていたな――
「それじゃ、魔石だけ換金お願いします」
「わかりました。分配は均等でよろしいでしょうか?」
そう言われて、そうだった――と思い出す。
「タカアキのほうに七個分、ユミのほうに五個分でお願いします」
パーティーになってから、十個の魔石を手に入れたので、それを均等に分配した形だ。
すると、ユミさんが「えっ?」とすこし驚いた声で――
「そんな――私は何もしていないので、タカアキさんに全部でイイですよ」
そう言われるのだが、「いえいえ、パーティなのですから、半分づつで」と改めて伝える。
「ですけど――」と彼女は納得していないという表情だったので――
「また、ココに来てほしいので――少しでも足しにしてください」と笑顔で言った。
ここってウチも出資していると戸越が言っていたモノな。ボクも社員として売り上げ促進に協力しないと――なんて、打算的なことを考えた。もちろん、口には出さない。
すると、彼女は恥ずかしそうにうつむきながら「ありがとうございます」と応える。
あれ? ボク、ヘンなことを言っちゃった?
ユミさんの反応に内心慌てる。
「タカアキ様に七百ダル、ユミ様に五百ダルをそれぞれ振込みましました。アプリでご確認してください。他になにかありますでしょうか?」
そう質問されるとユミさんが――
「あ、今ココでお借りしていたモノをお返ししてもよろしいのでしょうか?」
そうたずねる。ダンジョンに入る前に借りた武器や防具のことだ。
「はい、今でも大丈夫ですし、帰るときでも大丈夫です」と受付が応えるので――
「それじゃ、今、お返します」とユミさんはローブを脱ぎ始めた。
「なら、ボクも――」と自分も防具を取り外す。
「――はい、すべてお返しいただけました。それでは、マイルームに預けておいたモノをお忘れがないようにお帰りください。本日はありがとうございました」
そう言って、受付の女性が深々と頭を下げた。
それから、マイルーム入口にまで二人で向かう。
「今日は本当にありがとうございました。たすかりました」
ユミさんがマイルームに入る前に頭を下げるので――
「こちらこそ、うまくやれなくて――すみませんでした」
と、自分だけ楽しんでしまったことを謝る。
「いえ、そんなことはありません! それでは、おやすみなさい」
「あ、はい、おやすみなさい」
そう言って、二人はマイルームに入った。
ふう、なんか疲れちゃったな――
楽しかったのは、楽しかったのだが、見知らぬ女性とパーティを組むというのは、なかなか神経を使うモノだ――と、あらためて思う。
マイルームに預けていたジャケットとカバンを手に取ると、マイルームを出る。一応、辺りを確認したが、彼女の姿はなかった。
「はあ――」とため息をつく。
そういえば――
自分のスラックスを確認する。ゴブリンの石斧で汚れたはずの部分がキレイになっていた。
うーん、やっぱりファンタジーだ……
そんなことを思いながら、ロビーを出て、帰路に就く。
ふと時計を見ると、まだ十九時を回ったところである。本当に、ダンジョンと現実世界では時間の進み方が違うんだと、改めて思うのだった。
それにしても……今日は驚くことばかりだったなあ。
パーティーになってからは十匹。ソロでの二匹を合わせて、十二匹を狩ったところで、スマホから二時間半が経過したことを知らせるアラームが鳴る。
ただ、結局のところ、ボク一人で狩ったに等しい。ユミさんも『ファイア』を何度か唱えてみたのだが、どれも不発で魔法が発動するところは見られなかった。
「えーと、そろそろ終わろうと思うのだけど、イイかな?」
そう言うと、ユミさんは「は、はい……」と元気なく応える。
うーん……ボクばっかり楽しんでいたので、不満を持っているみたいだなぁ……
せっかく、高い会費を払ってダンジョンに入ったのに、自分にはまったくゴブリンを狩らしてもらえなかった――そう怒っているのだろうか……と、申し訳なく思ってしまう。
「なんか、魔導士ってムズいよね?」
一応、そうフォローしてみせたのだが――
「はあ、そうなんでしょうか……」
と、反応が鈍い。
おいおい――それじゃ、『オマエが魔導士なんて選ぶから悪いんだ』と言っているようなモノじゃないか。気分を害するようなことを言ってどうするんだよ――ああ、自分が情けない。
だからといって、自分も初心者だし、魔導士とどういうふうに連携すればイイのかわからなかった。ここは、運が悪かったとあきらめてもらうしかないよな。
「それじゃ、近くのワープポイントまで行きましょう」
「はい、お願いします」
アプリを開いて、マップを見ながらワープポイントまでたどり着く。その間、結局、会話らしい会話もできなかった。
「これって、どうすればイイのでしょうか?」
ユミさんに言われて、チュートリアルで説明していたことを思い出す。
「たしか、スマホのアプリを起動したまま、この石像に触ると――」
スマホの画面に、『どちらに行かれます?』というコメントが出て、ワープ可能な行き先が表示された。今は、『ダンジョン入口』しか表示されない。
「これで、ダンジョン入口を選択すればイイはずですよ」
そう伝えると、「わかりました。ありがとうございます」とていねいに礼を言われた。
先にユミさんの姿が見えなくなったので、自分もダンジョン入口を選択し、『はい』を押した。
すると――
目の前に石像はあるのだが、一瞬で大きくなる。つまり、別の石像だ。
なるほど――各ワープポイントで石像の大きさや形が違うんだな。
となりにユミさんがいたので、声をかける。
「どうやら、入口まできたみたいですね」
初めての転送だったが、あまりにも呆気なくて、思ったより感動が湧いてこない。
「そうですね」と彼女も拍子抜けしたような表情で応えた。
スマホを見ると、『パーティーが解散しました』という文字が――ワープポイントを利用するとパーティーが解散する仕組みのようだ。
本人はとなりにいるので、本当に離れ離れになったわけではないのだが、なんか残念な気持ちになってしまう。
そのまま、ロビー方面のトンネルを進み、受付に到着した。
「おつかれさまでした」と受付の女性がにこやかに言う。
「ありがとうございます。えーと、ドロップアイテムの換金は今でもイイですか?」
そうたずねると、「ハイ、大丈夫ですよ」と言われた。
「それじゃ――」と袋から魔石を十二個取り出す。
「えーと、ドロップしたのが武器でしたら、必ずしも換金しなくてイイのですよね?」
つまり、『大盗賊のダガー』のことだ。けっこう、使い勝手が良かったので、次回以降もこの武器を使いたい。
「はい、ドロップした武器や防具は、そのままご自分で所持して、次回以降それを装備してかまいません」
そう言われて安心する。
「ただし、現実世界に持ち出そうとすると消滅してしまいますので、ご注意ください。手に入れたアイテムは必ずマイルームへ置いて帰るようにお願いします」
そういえばチュートリアルでも同じようなことを言っていたな――
「それじゃ、魔石だけ換金お願いします」
「わかりました。分配は均等でよろしいでしょうか?」
そう言われて、そうだった――と思い出す。
「タカアキのほうに七個分、ユミのほうに五個分でお願いします」
パーティーになってから、十個の魔石を手に入れたので、それを均等に分配した形だ。
すると、ユミさんが「えっ?」とすこし驚いた声で――
「そんな――私は何もしていないので、タカアキさんに全部でイイですよ」
そう言われるのだが、「いえいえ、パーティなのですから、半分づつで」と改めて伝える。
「ですけど――」と彼女は納得していないという表情だったので――
「また、ココに来てほしいので――少しでも足しにしてください」と笑顔で言った。
ここってウチも出資していると戸越が言っていたモノな。ボクも社員として売り上げ促進に協力しないと――なんて、打算的なことを考えた。もちろん、口には出さない。
すると、彼女は恥ずかしそうにうつむきながら「ありがとうございます」と応える。
あれ? ボク、ヘンなことを言っちゃった?
ユミさんの反応に内心慌てる。
「タカアキ様に七百ダル、ユミ様に五百ダルをそれぞれ振込みましました。アプリでご確認してください。他になにかありますでしょうか?」
そう質問されるとユミさんが――
「あ、今ココでお借りしていたモノをお返ししてもよろしいのでしょうか?」
そうたずねる。ダンジョンに入る前に借りた武器や防具のことだ。
「はい、今でも大丈夫ですし、帰るときでも大丈夫です」と受付が応えるので――
「それじゃ、今、お返します」とユミさんはローブを脱ぎ始めた。
「なら、ボクも――」と自分も防具を取り外す。
「――はい、すべてお返しいただけました。それでは、マイルームに預けておいたモノをお忘れがないようにお帰りください。本日はありがとうございました」
そう言って、受付の女性が深々と頭を下げた。
それから、マイルーム入口にまで二人で向かう。
「今日は本当にありがとうございました。たすかりました」
ユミさんがマイルームに入る前に頭を下げるので――
「こちらこそ、うまくやれなくて――すみませんでした」
と、自分だけ楽しんでしまったことを謝る。
「いえ、そんなことはありません! それでは、おやすみなさい」
「あ、はい、おやすみなさい」
そう言って、二人はマイルームに入った。
ふう、なんか疲れちゃったな――
楽しかったのは、楽しかったのだが、見知らぬ女性とパーティを組むというのは、なかなか神経を使うモノだ――と、あらためて思う。
マイルームに預けていたジャケットとカバンを手に取ると、マイルームを出る。一応、辺りを確認したが、彼女の姿はなかった。
「はあ――」とため息をつく。
そういえば――
自分のスラックスを確認する。ゴブリンの石斧で汚れたはずの部分がキレイになっていた。
うーん、やっぱりファンタジーだ……
そんなことを思いながら、ロビーを出て、帰路に就く。
ふと時計を見ると、まだ十九時を回ったところである。本当に、ダンジョンと現実世界では時間の進み方が違うんだと、改めて思うのだった。
それにしても……今日は驚くことばかりだったなあ。
50
お気に入りに追加
63
あなたにおすすめの小説
落ちこぼれ盾職人は異世界のゲームチェンジャーとなる ~エルフ♀と同居しました。安定収入も得たのでスローライフを満喫します~
テツみン
ファンタジー
アスタリア大陸では地球から一万人以上の若者が召喚され、召喚人(しょうかんびと)と呼ばれている。
彼らは冒険者や生産者となり、魔族や魔物と戦っていたのだ。
日本からの召喚人で、生産系志望だった虹川ヒロトは女神に勧められるがまま盾職人のスキルを授かった。
しかし、盾を売っても原価割れで、生活はどんどん苦しくなる。
そのうえ、同じ召喚人からも「出遅れ組」、「底辺職人」、「貧乏人」とバカにされる日々。
そんなとき、行き倒れになっていたエルフの女の子、アリシアを助け、自分の工房に泊めてあげる。
彼女は魔法研究所をクビにされ、住み場所もおカネもなかったのだ。
そして、彼女との会話からヒロトはあるアイデアを思いつくと――
これは、落ちこぼれ召喚人のふたりが協力し合い、異世界の成功者となっていく――そんな物語である。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
倒したモンスターをカード化!~二重取りスキルで報酬倍増! デミゴッドが行く異世界旅~
乃神レンガ
ファンタジー
謎の白い空間で、神から異世界に送られることになった主人公。
二重取りの神授スキルを与えられ、その効果により追加でカード召喚術の神授スキルを手に入れる。
更にキャラクターメイキングのポイントも、二重取りによって他の人よりも倍手に入れることができた。
それにより主人公は、本来ポイント不足で選択できないデミゴッドの種族を選び、ジンという名前で異世界へと降り立つ。
異世界でジンは倒したモンスターをカード化して、最強の軍団を作ることを目標に、世界を放浪し始めた。
しかし次第に世界のルールを知り、争いへと巻き込まれていく。
国境門が数カ月に一度ランダムに他国と繋がる世界で、ジンは様々な選択を迫られるのであった。
果たしてジンの行きつく先は魔王か神か、それとも別の何かであろうか。
現在毎日更新中。
※この作品は『カクヨム』『ノベルアップ+』にも投稿されています。
ユニークスキルで異世界マイホーム ~俺と共に育つ家~
楠富 つかさ
ファンタジー
地震で倒壊した我が家にて絶命した俺、家入竜也は自分の死因だとしても家が好きで……。
そんな俺に転生を司る女神が提案してくれたのは、俺の成長に応じて育つ異空間を創造する力。この力で俺は生まれ育った家を再び取り戻す。
できれば引きこもりたい俺と異世界の冒険者たちが織りなすソード&ソーサリー、開幕!!
第17回ファンタジー小説大賞にエントリーしました!
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
どうやら異世界ではないらしいが、魔法やレベルがある世界になったようだ
ボケ猫
ファンタジー
日々、異世界などの妄想をする、アラフォーのテツ。
ある日突然、この世界のシステムが、魔法やレベルのある世界へと変化。
夢にまで見たシステムに大喜びのテツ。
そんな中、アラフォーのおっさんがレベルを上げながら家族とともに新しい世界を生きていく。
そして、世界変化の一因であろう異世界人の転移者との出会い。
新しい世界で、新たな出会い、関係を構築していこうとする物語・・・のはず・・。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる