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chapter2
人見知りを克服したい!!3
しおりを挟む『あれ?レオって日本語わかるんだっけ?』
さすが父さんの友人だ。この負のオーラを前にしても、ニヤニヤと笑いながら、慶に抱かれている僕の頭を撫で煽っている。
『少しくらいは分かる。ルイが喋れるなら勉強するのは当然だろ。それに、さっきから俺の名前が聞こえてくる。』
『うわー、瑞希さんが日本語で僕と喋ってても、日本語は難しいって勉強しなかったくせに、ルイちゃんの時は勉強するんだー。ちょっと引く……。』
『うるさい、日本語は本当に難しいんだよ。……それより、ルイは俺に用があるんじゃないのか?』
そうでした!!すっかり慶パパのインパクト強すぎて、本来の目的忘れてたよ。
『あ、あの……僕………人見知り……克服した…くて。えっと……父さん、怖いけど……邪魔じゃなかっ……たら、ここ居て……慣れても……いいですか?』
僕は、ちゃんと慶におろしてもらって父さんに伝えた。が、父さんは固まって動かなくなった。
「慶、僕の英語やっぱり聞き取りづらい?」
「いや、聞き取れるよ。あれは、嬉しすぎて固まってるだけだから、放っておいて、ここにでも座っていよう。そのうちその石化も解けるだろうから。」
慶はそう言って、僕をソファまで連れていき、寛ぎはじめた。
そういえば、慶はケイなんだよね?ケイのイントネーションの方がのかな。
「ケイ!!こっちの方がいいかな?」
「涙からのその言い方は懐かしいな。俺ももうルイでいいか。」
うん、なんか懐かしいような、ムズムズする。
『いやー、ほんとルイちゃんがうちに来るの楽しみだなあ。そう思うだろ?レオ。いい加減戻ってこいッ!』
そう言ってケイパパが、父さんにチョップをかますと、父さんはブワッと泣きはじめた。
『え、ちょ……父さん……そんなにケイパパの……チョップ……痛かった?』
「ルイちゃん!!今ケイパパって!!!パパだって!!パパ!!お義父さん通り越して、パパだよ!!ケイ、カイリと日程決めておくからね!!」
「分かった、決めて……」
「待って!!なんの話!?僕がケイの嫁に行くような内容なんだけど!?それにケイも!!それでいいの!?」
「は?ルイ、何今更な事……」
「ちょっとケイ!!まだルイちゃんに伝えてないの!?」
「ちょ、なんの……」
『ルイはどこにもやらん!!』
……どうしよう。凄くカオスなんだが……。僕、自然とここに居たら人見知りなおるんじゃないか?少なくとも、ケイパ……ミオさんと、父さんにはもう慣れた気がするよ。
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