異世界でも馬とともに

ひろうま

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第2章 神獣の解放

16-戦闘訓練1

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翌日、ワーテンのギルドで依頼チェックをした後、長靴を受け取りに行った。
店は開いていたが、人が見当たらなかったので、奥に向かって声を掛けた。
「おはようございます!ユウマですが、長靴を受け取りに来ました。」
革職人は長靴を持って出てきた。
「履いてみろ。」
言われた通り、長靴を履いてみた。ちなみにファスナーとかは当然ない。
よくフィットしているし、問題ないようだ。それに、すぐに使える状態にしてある。さすがだ。
余談だが、元の世界でも、僕はファスナー付きの長靴は履いたことがない。
特に嫌っている訳でもないが、ずっとシンプルな長靴を使っていて特に不便を感じなかったからだ。

革職人がブーツジャックを渡してくれたので、長靴を脱いで、問題ないことを伝えた。
「代金はいくらになりますか?」
「500Gだ。ただし、ジョーンズさんから月末にまとめてもらうので、ジョーンズさんに請求を出すことになる。」
「わかりました。ありがとうございました。」
もっと高いことを予想していたが、思ったより安い。元の世界の日本よりは一般的なものなのだろう。
ちなみに、ブーツジャックは返そうとしたら、サービスだと言ってくれた。これは、ありがたい。

その後、セラネスで依頼チェックをしてから、ボルムさんに今日から戦闘訓練を行う旨を伝えた。
「観たいが無理だな。クラルに映像記録しておいてもらって、いつか観せてもらうか。」
「そんなことも、できるんですね。」
「軍隊用なので、使わせてもらえるかわからないがな。」
やっぱり、どこの世界でも、軍事関係は進んでるんだな。

戦闘訓練は午後からなので、まだ時間がある。
なので、乗馬施設でステラのトレーニングをした。
早速、新しい長靴を履いている。やはり、借り物とは全然違うな。
ステラの常歩は昨日よりも大分安定していたので、速歩をしてみたが、苦戦しているようだ。普段、速歩なんてしないだろうからな。
「走る方が楽なのに……。」
「そうだろうけど、乗馬の基本だから我慢してね。」
「馬たちがあんなに簡単そうにやってるのに、アタシができない訳はないわ!」
他の馬を見て、対抗意識を燃やすステラ。可愛いなぁ。
ルナも負けじと、頑張って運動してくれた。
そのため、ベルタスさんには申し訳ないが、他の馬に乗るのはお断りした。

~~~
タルトに全員でテレポートして、先ずはクラルさんに挨拶に行った。
「クラルさん、よろしくお願いします。ステラは紹介済みですが、こっちは妻のルナで、こっちが今回お世話になるクレアです。」
「ルナです。よろしくお願いします。」
「よろしくお願いします。早く来てもらったので、訓練場の責任者を紹介しておきましょう。」

クラルさんに着いて行くと、すごく大きな建物があった。ここが、訓練場らしい。
「私がここの責任者のカイトです。よろしくお願いします。」
「よろしくお願いします。今回は、場所を提供して頂き、ありがとうございます。」
「いえいえ、そちらのドラゴンとユニコーンが使われるのですね?」
「そうです。ドラゴンがセルリア、ユニコーンがクレアといいます。クレア、この人がここの責任者だから、挨拶しておいて。」
「よろしくお願いします。」
相手に言葉が伝わらないのをわかっていて、頭を下げて誠意を示そうとするクレア。
こんなクレアを見るのは珍しいな。
「クレアも、よろしくお願いしますと言ってます。」
「ユニコーンに頭を下げられるとは……。よろしくね。」
カイトさんは、見た目も爽やかな好青年という感じだが、クレアへの対応も含めて好感が持てる。
「ところで、氷を提供頂けるということでしたが。」
「ちょっと待って下さい。セルリア、氷は今出してもらっても良い?」
「問題ない。」
「今でも大丈夫のようですが、どこに出せば良いですかです」
「こちらにお願いします。」
見ると、台車2台にそれぞれ大きな浴槽状のタンクが乗せてあった。
「どんな形が良いのですか?」
「大き目で良いので、ある程度割ってもらえると、ありがたいです。」
「セルリア、この中に氷をお願い。ある程度砕かれた状態が良いらしい。」
「わかった。」
少し大きくなる、セルリア。やり易いサイズに調整したらしい。
どうやって氷を作るのか興味深く眺めていたら、ひとつのタンクの上に水の塊ができた。と思ったら、一気に凍っていき……。

ガシャーン!!

上から叩いて砕いた。豪快過ぎだろう!カイトさんが若干引き気味だ。
セルリアは、僕たちの反応を気にすることなく、もう一つも同じようにして氷を作った。

~~~
訓練場に、セルリアとクレアが少し離れて立っている。セルリアは、高さ3m位まで大きくなっている。あまり大きくなると、この広さではやり難いのだろう。
昼一の鐘がなったら開始と言ってある。
今日は初日ということも有り、軍隊の人たちだけでなく、クラルさんが観に来ている。
「どんなことをするのか、楽しみです。」
「僕も内容は知らないので、ドキドキしてます。ところで、ボルムさんが記録をお願いするみたいなことを言ってましたが。」
「今日だけですけど、了解を得ました。」
「良かったですね。ボルムさんも喜ぶでしょう。」

鐘が鳴る。
『先ずは、実力を見せてもらうぞ。』
『わかりました、師匠!』
『師匠?まあ良い。行くぞ。』
セルリアが、僕にも聞こえるように、クレアに言ったのだろう。
セルリアは、フィールド一面に氷の矢を降らせた。
「「おぉー!」」
どよめきが起こる。
恐らく僕に使った魔法と同じだが、密度を低く、範囲を広くしたのだろう。逃げ場を無くす狙いだろうか。
しかし、客観的に見ると、綺麗だな。どよめきが起こるのもわかる。
クレアは避けられないと思ったのだろう。魔法で迎撃したが、相殺しきれずダメージを受けたようだ。クレアを青白い光が包んだということは、ヒールを使用したのだろう。
『魔法で相殺したのは、悪くなかったが、あれでダメージを受けたらダメだ。』
「えっ?」
思わず、声が出てしまった。クラルさんが何事かと顔を向けて来たので、セルリアが言ったことを伝えた。
『もっと迎撃範囲を集中して、自分が避けられる空間を確保しろ。』
これも、続けてクラルさんに伝えた。あれ?これずっと続けるのか?
「成る程。確かに相手からすると、ユニコーンの回復魔法は厄介なものですが、その分魔力を消費しますからね。」
納得した様子のクラルさん。
『では、もう一回行くぞ。』
また、氷の矢がクレアを襲う。クレアは、魔法を集中させて迎撃し、隙間に回避する。
と、飛んできた追撃の氷の塊が、まともに当たってしまったようだ。
『回避したからと油断してたら、攻撃してくれと言っているようなものだ。』
結局、ずっとクラルさんに伝える羽目になった。
それにしても、容赦ないな。まあ、戦闘で相手は待ってくれないから、正論ではあるが。
待てよ?僕が目で追えているということは、クレアの動きはそんなに速くないのか?
恐らくだが、セルリアの範囲魔法により、クレアの動きがかなり制限されているのだろう。

~~~
その後も、クレアはダメージを受け続けた。
『今日はここまでにしよう。』
『ありがとうございました。』
観ている皆は最初こそ声をあげていたが、すぐに無言になった。
「クラルさんも、お疲れ様でした。」
「良いものを見せてもらいました。特に、ユウマさんの通訳があったから、とても勉強になりました。」
「お役に立てて良かったです。あ、カイトさん、今日はありがとうございました。」
カイトさんがこちらにやって来た。
「いえいえ。クラルさん、ユウマさんの解説付きだったんですか?私もこっちに居れば良かったです。」
「私はセルリアの念話をそのまま伝えただけですけどね。」
「そうなんですか。しかし、凄かったですね。正直、軍隊ではユニコーンに攻撃を当てること事態困難と思われますが、ユニコーンは防御または回避に徹しているにもかかわらず、少なくないダメージを負ってます。これが意味することはわかりますか?」
「……ええ。」
そこへ、セルリアとクレアが戻って来た。
「二人とも、お疲れ様!」
「大して疲れてないぞ。」
「……。」
クレア、相当落ち込んでるな。まあ、自分が言い出したことだし、そっとしておこう……と思ったが、聞いておかないといけないことがあった。
「クレア、明日はどうする。」
「もちろん、お願いするわ。師匠が大丈夫ならだけど。」
「クレアは明日もお願いしたいらしいけど、セルリアは大丈夫?」
「我は問題ない。」
「カイトさん、明日も二人が訓練するそうなので、ここを使わせてください。」
「わかりました。同じ時間でよろしいですか?」
「はい。それでお願いします。」

「あなた、訓練中はクレアと一緒に寝てあげたらどう?あなたと寝ると、魔力が回復するのでしょう?」
「それは良いな。訓練もしやすくなる。」
「僕は構わないけど、ルナは良いの?」
「まあ、しばらくの間ならね。」
「ステラは?」
「アタシも良いわよ。クレアのためだし」
「クレア、皆がこう言ってるけど、どうかな?」
「皆、ありがとう。気が引けるけど、魔力不足じゃ訓練に支障が有るだろうから、お願いするわ。」
さすがのクレアも、この状況では誘って来ないだろうし。
「主、えーと……訓練は何日かおきに休みにするから、訓練を休む日は、そのー……我と寝て欲しいんだが……。」
「セルリアも魔力回復が必要だもんね。そんなに遠慮がちに言わなくても大丈夫だよ。」
「……う、うむ。助かる……。」
「あなたって人は……。」
ルナがまた呆れたように言っているが、僕何かしたっけ?

その後、セルリアとクレアに僕も加わって話をして、訓練は3日行ったら1日休みにすること、訓練期間は訓練場を借りている一月とすることが決まった。
神獣の件もあるが、クレアの問題を解決する方が先だな。もしかすると、クレアのお母さんから南の神獣の話が聞けるかも知れないし。

なお、お風呂はルナとステラが交互に一緒に入ることになった。
あと、ルナが「相手が必要な場合は、お風呂一緒に入る前に。」とか言っていたが、一体何のことだかサッパリわからない……すみません、嘘です。

昨日もお風呂と寝るのはステラと一緒だったが、今日もステラがお風呂に一緒に入るようだ。
「今日は大丈夫?」
「何のこと?」
「……。」
うゎ、睨まれた。
「ごめんごめん。大丈夫だよ。でも、しばらくステラを抱いて寝れないのは残念だな。」
「もう!」
なぜか、余計怒らせたようだ。

クレアはベッドには入るとすぐに眠りに着いた。相当疲れたのだろう。
僕は、クレアが早く魔力を回復するように、優しく抱いて眠った。

~~~
翌朝。
「おはよう。どう?」
「お陰で、凄く調子いいわ。」
「それは、良かった。今日も頑張ってね。あ、でも、無理し過ぎないように。」
「ありがとう。」

いつものように、ワーテンのギルドに依頼チェックに行くと、受付から声が掛かった。
「ユウマさん、指命依頼来てますよ」
「指命依頼ですか?」
「ジョーンズさんが、セラネスに商品を運ぶので、護衛をお願いしたいらしいです。詳しくは、直接聞いて下さい。」
「わかりました。これからジョーンズさんの所に行くので、その時に聞きます。」

ジョーンズさんの商店に向かう途中、セルリアに話し掛けた。
「これから、ジョーンズさんっていう人の所へ行くけど、お世話になっている人だからね。丁寧な言葉を使わなくても良いけど、挨拶位してね。」
「わかった。」

「おはようございます。お久しぶりです。」
「おはよう。依頼の件で来たのかな?」
「そうですが、先ずは、新しい従魔を紹介します。」
「我はドラ子ではないからな。」
先手を打たれた!?
「ブルードラゴンのセルリアです。」
『セルリアだ。よろしく頼む。』
『これは、念話か?ジョーンズだ。こちらこそ、よろしく頼む。』
セルリアは、ちゃんと挨拶してくれた。言葉使いは仕方ないな。
「本当にドラゴンを従魔にしたんだな。」
「なぜかそうなりました。あと、家の話もあるんですが。」
「そうだな。家はどうかな?」
「とても良いです。特にお風呂は気にいってます。」
「ユウマ君なら、あの風呂を気に入ってくれると思ったよ。普通なら広すぎるが、ユウマ君が奥さんと入るななら、あれくらいないとね。」
「た、確かにその通りです。あ、そう言えば、あの後ステラが私の妻になりました。」
「そうらしいな。おめでとう。それにしても、バイコーンを嫁にするとは前代未聞だな。魔物と結婚するケースはそこそこあるが、人型か人化できる魔物が殆どだ。あと、ドラゴンとかはたまにあるな。」
「ん?我の話か?」
セルリアが、反応した。ジョーンズがちらっとセルリアを見たから、自分のことを話しているかと思ったのだろう。
「人とドラゴンが結婚することもあるという話だよ。」
「そ、そうなのか……。」
急にモジモジしだすセルリア。
「はぁ……。あなた、相変わらずね。」
ルナがため息をついた。なぜ?
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