上 下
19 / 92
チェリーの見る夢

貴族のような瑞貴とチェリー

しおりを挟む
 楽しい夕食も瞬く間に終わり、後片付けを済ませたちえりは静まり返ったリビングを覗く。

「センパイ?」

「…………」

 声をかけてみるものの瑞貴からの返事はなく、ベッドに座っているような気配も見当たらなかった。

(……あれ? どこ行っちゃったんだべ……)

 瑞貴を探してリビングへと足を踏み入れると、視界へ入ってきたのはベッドの足側へ頭を向けて横たわっている瑞貴の姿だった。
 無防備な体はシーツの海へと沈み、しっかりと瞳が閉じられていることから眠ってしまっていることが伺える。

「疲れてたよね、私のために朝からずっと動いてくれてたんだもん……」

 ちえりは長い睫が落とす影を見つめながらそっと髪を撫でた。
 しっとりと指先を抜ける極上の触り心地に混ざってほのかな瑞貴のぬくもりを感じ、この頬へ触れられたらどんなに幸せだろう――……と、その想いを胸に抱きながら口を開く。

「ありがとう瑞貴センパイ……」

 いまは好きという気持ちを感謝の言葉に変えて彼の体へ布団をかけた。さらに起こさないよう気をつけながら枕を頭の下へ。ふわりと香るシャンプーの匂いを自分も纏っているかと思うと胸が高鳴る。

「……っ!」

 抱き締めたい衝動を抑えながら一歩離れると、グラついた理性をなんとか立ち直らせることに成功したちえり。
 そしてまだ午後二十一時を過ぎたところだが、煩悩より理性が優勢に立つと自然と眠くなることがわかった。

「向こうに毛布あったよね」

 使われていない部屋の一角に真新しい一組の布団。
 なんでも瑞貴の実家から送られてきたものらしく、"タワーマンションに住んでるなら一度くらい呼びなさい!" と瑞貴・母の連絡と共にこれが届いたらしい。瑞貴はそれを何だかんだと理由をつけては拒み、未だに未使用のまま置かれているのだという。

 その話を聞いたちえりはどことなく納得してしまった。瑞貴と真琴の両親はとてもバイタリティのある人たちで、日帰りで飛行機の旅に出かけては夜遅くに帰ってきて翌日は疲れもみせず仕事へ出向く。
 そんな両親の頭では、息子の社宅が恐らく高級ホテルという認識となっているに違いないと瑞貴は言っていた。

 瑞貴に激しく同意したちえりは、ふと冷静になって考えた。

(……センパイのご両親もまだ泊まってないのに、私……お邪魔してよかったんだべか……)

 しかも一日お世話になるどころではない。恐らく、この会社にいる限り、もしくは……ちえりが社員となって別の部屋を用意してもらえるまで続くのだ。

(一度おばさんたちにもご挨拶の連絡しなきゃだね。いくら家族ぐるみの付き合いって言っても、家族じゃないし……)

 昔からお世話になりっぱなしの桜田家の面々を脳裏に浮かべていると、今朝の親友からのメールを思い出した。

「あ……そういえば真琴からメール来てたんだった……」

"おっはー! 都会の孤独な朝はどうだい? もう帰ってきたいだろ~? そうだろ~??? ってか! ちえりってば兄貴の会社の面接だったの!?"

 毛布のある部屋へ移動しながらポケットのスマホを取り出し、着信履歴から親友の真琴を呼び出すと通話ボタンをタッチする。

『――ふむふむ! それでいま兄貴の部屋にいるわけだね?』

「んだ(そう)、報告遅くてごめん」

『んにゃっ! イレギュラーなことは特別忙しいもんさね! それよか大丈夫?』

「ん? なに?」

 底抜けの明るさを持つ真琴の声を聞いていると、どんな苦しい状況下でも意外とそうでもないかも? と本気で思えて。
 なんでも話せる双子の姉妹のように過ごしてきたが、唯一話していないことがある。

『兄貴と会うのかなり久しぶりだべ? 気まずくなってたりしてないかなって思って……』

「ううん! 全然っ!! それどころか前よりもっと仲良くなれた気がして嬉しいんだ」

『ほっほー? まぁしばらくは仕事でいっぱいいっぱいだべ? 動きがあったらまた教えてくれたまえ!!』

「うん! わかった、また連絡すっから話聞いてな?」

『もっちろん! 都会の男どもは芋じゃないべ? 恋のはなし待ってから!!』

「あ、……そのことだけど……」

(どうすっべ……真琴は私が瑞貴センパイを好きだって知らないんだよね……)

 親友の兄を好きになってしまった手前、妹の真琴に相談するのは忍びない。
 真琴の性格上、応援してくれるに違いないが、あの瑞貴相手に万が一にも恋人同士になれるわけがない。断られる、もしくはギクシャクするくらいなら言わないほうがいい。
 
 そう思っていたからこそ言えなかった。

『なに? どしたの?』

 言いかけて口を噤んでしまったちえりに真琴が首をかしげる。

「……ううん、ごめん。なんでもないっけ……」

『……ふーん? じゃあ言いたくなったら言ってな?』

 さっぱりとした性格の真琴は深追いして狙撃するようなタイプではなく。いつでもちえりのタイミングを待って受け入れてくれる彼女の存在にどれほど救われたことか。
 
「うんっ! ありがとう、おやすみ真琴」

『おっやすみ~! ちえり愛してるよ~!!』

「あはっ私も愛してるよ真琴」

 名残惜しく感じながらも通話終了のボタンをタッチすると、いつも一緒だった親友の顔が頭から離れない。
 女子高に通っていた真琴は"愛してる"を素直に言える楽しい子だ。瑞貴に似た風貌でボーイッシュ、声もやや低めな感じが女子にはたまらないらしく高校時代は同性にかなりモテたと聞く。
 しかし彼女もまた彼氏ができても長続きしないタイプで、無理に男を探すよりもちえりと駄弁ってるほうがずっと楽しいという理由からフリーの時期がかなり長いのだ。

「これで隣に真琴が引っ越ししてきてくれたら完璧なんだけど……」

 "この部屋へ"ではないところが何とも浅ましい。
 せっかくスタートした瑞貴とのふたりきりの同棲生活は解消したくないため自然とそうなってしまう。

「って私、お世話になってる分際でなに言ってるんだべ……!」

 パチンと欲にまみれた頬を両手で叩く。

「痛った~!」

 ヒリヒリと痛む頬を撫でちえりはバッグの中からスマホの充電器を取り出すとコンセントに差し込んだ。
 赤いランプが付き、床に置こうとして。

「あ、お母ちゃんさメールしとかねど……」

 慌てて事の成り行きや荷物の話を簡潔にまとめると母親あてにメールの送信ボタンを押す。頼みごとにも関わらず、ついでのような作業になってしまい申し訳なくなる。

「……落ち着いたらちゃんと電話すっから、ごめんなお母ちゃん……」

 今度こそスマホを置いたちえりは次に部屋の片隅から毛布を取り出す。きちんとしたチャック付きのバッグにしまわれており、隙間から手を差し込むと極上の毛並みにうっとりとしてしまう。
 しかし難点がひとつ。

「これ……おばさんの趣味だべか……」

 真紅の模様が描かれてると思いきや、それは一面に咲く薔薇の数々だった。
 縁取りは落ち着いたワインレッドで"出来ればこれで統一して欲しかった……"と心の声が漏れる。

「へ、部屋あったかいし毛布一枚で十分だべ、あとは枕!」

 両手に毛布と枕を抱えたちえりがリビングへ戻る。照明をギリギリまで落とした室内でも動くことに支障はないため、そのままソファへ向かった。そしてふかふかな毛布に包まれながら枕に頭を載せると、手元のリモコンで室内の電気を消灯。

(……おやすみなさい瑞貴センパイ……)

 この夜は自然と眠りに落ちていったちえりだったが――……

「…………」

「……ん」

 眠りが浅くなり始めた早朝。覚醒しつつある意識で寝返りをうったちえり。

(……いま、なんじ……?)

 二度寝で危険な目にあったことのある彼女は一度目を覚ますと時間を確認する癖がついてしまった。
 いつものように枕元に手を伸ばすが、皮のような冷たい感触が続くばかりだった。

「……?」

 頭を持ち上げてスマホを探す。しかし半開きの瞳はそれらしいものを発見することができなかった。

「……へ?」

 違和感に上体を起こしてみると。

「……っ!?」

 同じくL字型のソファの角部分へ頭を向け、体を横たえた男の姿があった。

(……だ、誰っ!?)

 目を見張り、そっと顔を覗きこむ。

「み、瑞貴センパイッ!?」

 思わず彼の耳元でそう叫んでしまった。すると、身じろぎした瑞貴。

「…………」

「……んー……?」

 ややかすれ気味の声がなんとも色っぽい。昼寝とは違い、深寝のあとのまさにそれだった。

(ど、ど、どうしてここにっ!?
ベッドの上で眠ってたはずじゃっっ!!)

「ん……、どしたチェリー……」

 枕もなく、毛布もかけていない彼がうつろな眼差しでこちらを見つめている。

「……どしたって……センパイ風邪ひいちゃいますよ!」

 ドキドキとうるさい鼓動を抱えたまま、寒そうに丸まる彼の体に自分の薔薇の毛布をそっとかける。

「……毛布あったか……チェリーの体温だな、これ……」

 ははっと笑った瑞貴はそれを堪能するように顔の半分まで包まる。

「……えっ!? あっ……!!」

 とたんにちえりの羞恥心に火がついた。
 まさかそんなことを言われると思わず、そして毛布を奪うわけにいかず……恥ずかしさに顔を覆う。

 そして瑞貴から目が離せない。
 薔薇の毛布を纏った彼はまるでヨーロッパの貴族のようだ。

(薔薇のマントがあるかわかんねぇけど……
なんて似合うんだべっ!!!)

 思わず写メに収めたくなるほどに美しかった。

「って、スマホどこだっけ……あ! 向こうの部屋だ……」

 とりあえず瑞貴を眺めるのは時間を確認してからにしようとリビングを出た。スマホのもとへたどり着くとランプは緑になっており、充電が完了していることを知らせている。

 そして時間を見ると午前五時十五分。なぜこんな時間に目覚めたのだろうと記憶を呼び覚ますと、昨夜の早寝のためだと思い出した。

「瑞貴センパイはもう少し寝かせてあげよう……」

 自分と違ってリーダーという立場のある彼は多忙な毎日を過ごしてるに違いない。
 いくら早く眠ったからと言って、瑞貴の夜は長いのだ。
 
 なるべく音をたてないようリビングへ戻ると、薔薇の毛布に包まれた彼が穏やかな寝息を立てていた。

「……いつの間にここさ来たの? センパイ……」

 普段の彼を知らないため、もしかしたらソファで眠る習慣もあるのかもしれない。
 だからこそ、過剰な期待や反応をしてはいけないと思いつつも……

 つい顔がニヤけてしまう。

 ちえりは自分の眠っていたソファに座り直し、そわそわと瑞貴の顔を盗み見る。

(ちょ、ちょっとだけ写メ撮ってもいいべか……
で、でも……"りべんじぽるの"っていう言葉があるくらいだし……)

 と、天使のちえりと悪魔のちえりが葛藤を繰り広げはじめた。

天使のちえり『ダメだちえり!! もし撮るにしても瑞貴センパイに許可をとってからだべ!?』
悪魔のちえり『仕事の息抜きに見る程度なら平気だって!! 顔だって半分しか見えないんだし!!』

(い、息抜き……仕事の息抜き……ゴクリ……ッ……)

 それは何度思ったことだろう。失敗した時、イライラした時、落ち込んだ時……
 瑞貴に会えたら立ち直れるかも……と、妄想の彼でいつも我慢していた。

 やがて、悪魔に魂を売ったちえりはカメラ機能を立ち上げるとパシャリ。

ピロリン♪

「はぁうっっ!!」

 無駄に音が高いシャッター音に思わずおかしな声を上げてしまった。
 そしてすぐ、ハッと口を押さえ、瑞貴の顔を覗き込む。

(……ね、眠ってるよねっっ!?)

 スースー……

一定のリズムで繰り広げられる呼吸音にホッと胸を撫で下ろす。

(……ね、念のため確認っ!!)

 目にもとまらぬ速さで"アルバム機能"を開いたちえり。そのほとんどが親友の真琴と、ペットのタマの画像だが……

(あった! ちゃんと撮れてるっっ!!)

 そこには薔薇柄の毛布に包まれ目を閉じている瑞貴がいる。毛布のせいで整った鼻筋あたりまでしか映ってはいないが、無防備な彼を収めることが出来たのだから大満足のちえりだった。

 そしてスマホの機能を疑うわけではないが、撮りなおせるとしたら今しかないため確認は怠れない。

「……あ~これで何でも頑張れそう……っ!」

 年甲斐もなくスマホを胸に抱き飛び跳ねてしまいたい衝動にかられるが、なんとか地に足をつけた。
 改めてソファへ座り直し、スマホの瑞貴と本物の瑞貴を見比べながら頷く。

(瑞貴センパイには"写真映り悪い"なんて言葉存在しないんだべな~!! はぁ~!! かっこいい!!)

 ポスッと枕に頭を載せ、しばらく幸せな余韻に浸りながらゴロゴロ転がり目を閉じる。

(もう玉の輿とかどうでもいいは~っ!!
ずっとこうやって瑞貴センパイと一緒にいられるなら……わたし…………)


スースー……


そして結局、悶絶しながらスマホを抱えたちえりはこのまま二度寝してしまうのだった。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

二人の恋愛ストラテジー

香夜みなと
恋愛
ライバルで仲間で戦友――。 IT企業アルカトラズに同日入社した今野亜美と宮川滉。 二人は仕事で言い合いをしながらも同期として良い関係を築いていた。 30歳を目前にして周りは結婚ラッシュになり、亜美も焦り始める。 それを聞いた滉から「それなら試してみる?」と誘われて……。 *イベントで発行した本の再録となります *全9話になります(*がついてる話数は性描写含みます) *毎日18時更新となります *ムーンライトノベルズにも投稿しております

隠れオタクの女子社員は若社長に溺愛される

永久保セツナ
恋愛
【最終話まで毎日20時更新】 「少女趣味」ならぬ「少年趣味」(プラモデルやカードゲームなど男性的な趣味)を隠して暮らしていた女子社員・能登原こずえは、ある日勤めている会社のイケメン若社長・藤井スバルに趣味がバレてしまう。 しかしそこから二人は意気投合し、やがて恋愛関係に発展する――? 肝心のターゲット層である女性に理解できるか分からない異色の女性向け恋愛小説!

10 sweet wedding

国樹田 樹
恋愛
『十年後もお互い独身だったら、結婚しよう』 そんな、どこかのドラマで見た様な約束をした私達。 けれど十年後の今日、私は彼の妻になった。 ……そんな二人の、式後のお話。

冷たい外科医の心を溶かしたのは

みずほ
恋愛
冷たい外科医と天然万年脳内お花畑ちゃんの、年齢差ラブコメです。 《あらすじ》 都心の二次救急病院で外科医師として働く永崎彰人。夜間当直中、急アルとして診た患者が突然自分の妹だと名乗り、まさかの波乱しかない同居生活がスタート。悠々自適な30代独身ライフに割り込んできた、自称妹に振り回される日々。 アホ女相手に恋愛なんて絶対したくない冷たい外科医vsネジが2、3本吹っ飛んだ自己肯定感の塊、タフなポジティブガール。 ラブよりもコメディ寄りかもしれません。ずっとドタバタしてます。 元々ベリカに掲載していました。 昔書いた作品でツッコミどころ満載のお話ですが、サクッと読めるので何かの片手間にお読み頂ければ幸いです。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる

Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。 でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。 彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。

甘い束縛

はるきりょう
恋愛
今日こそは言う。そう心に決め、伊達優菜は拳を握りしめた。私には時間がないのだと。もう、気づけば、歳は27を数えるほどになっていた。人並みに結婚し、子どもを産みたい。それを思えば、「若い」なんて言葉はもうすぐ使えなくなる。このあたりが潮時だった。 ※小説家なろうサイト様にも載せています。

強引な初彼と10年ぶりの再会

矢簑芽衣
恋愛
葛城ほのかは、高校生の時に初めて付き合った彼氏・高坂玲からキスをされて逃げ出した過去がある。高坂とはそれっきりになってしまい、以来誰とも付き合うことなくほのかは26歳になっていた。そんなある日、ほのかの職場に高坂がやって来る。10年ぶりに再会する2人。高坂はほのかを翻弄していく……。

処理中です...